子どもと「おいしそう」を体験できる本(お菓子・パン編)

更新:2021.12.12

絵本から「おいしそう」という感覚を体験するのも、素敵な「食育」といえるのでは? 管理栄養士としての視点とママの視点で選んだ「おいしそう」な本をいくつかご紹介します。 今回はお菓子とパン! 「ほかほか」「ふっくら」「ふーわふわ」…どんな言葉が飛び出てくるかな? 食べたらどんな味なんだろう。どんな香りがするんだろう。想像しながら読むのが楽しみですね。

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いろんなパンが作りたくなる 定番の絵本

森の中にいるからすのパンやさんの、焼き上がりの匂いが漂ってきそうな1冊。
私が子どもの頃から愛用している本ですが、母となって読んでもやっぱり楽しいものです。
中でもいろんな形のパンがでてくるページは、「どれが食べたい?」「これ面白いね!」「こんなの本当につくれるかなぁ?」などと子どもと会話が膨らむ楽しいページです。

 

著者
加古 里子
出版日

パンが焼いてみたくなる本といえば、これですね。夕方、どこからかパンの焼ける匂いがしたら、思わず空にからすを探してしまいます。

ここにも美味しそうなお菓子が出てきます

「ぐりとぐら」にでてくる、大きな卵を使ったフライパンケーキは、あまりにも有名ですね。
私が今回ご紹介したいのは、「ぐりとぐらとすみれちゃん」。
かぼちゃを使っていろいろなお菓子を作ります。その美味しそうなこと!そして一緒につくるシーンの楽しそうなこと!
かぼちゃのかりんとう?かぼちゃのせんべい?
どうやって作るのかな。楽しそうだな。どんなお味がするのかな?
わくわくして作りたくなりますよ。

著者
なかがわ りえこ
出版日
2003-10-10

このシリーズで唯一でてくる人間の女の子は、病死してしまった実在の女の子をモデルにしていると言われています。
ぐりとぐらと一緒にお菓子を作ったりして遊べたすみれちゃん。作家さんの素敵なご配慮がうかがわれる、心温まる作品です。
 

ドーナツの種類がたくさん!作るのって楽しそう!!

雨の日のにちようび なにしよう?そうだ!ドーナツを作ろう!!

週末の楽しみがまた1つ増えそうなこの絵本。 バムとケロが山盛りのドーナツを作ります。
「こねこねこねて、ぽこんぽこん かたをぬいて・・・」となんだか簡単そうにたくさんのドーナツを作る姿をみて、お子さんも、こんなに簡単そうなら自分も作ってみたい!と思うかも。

ただ食べすぎ注意・・・かしら。でもいつか、こんなに山盛りのドーナツを食べてみたい…とも思える楽しい1冊。

著者
島田 ゆか
出版日

こんなに食べたらどうなっちゃうのかな? なんて想像するだけでも楽しくなりそうですね。

ドーナツ生地が、とてもやわらかそうにみえて、触りたくなります。そんなところも楽しんでみてください。
こんなに一度にドーナツを揚げたらどんな気持ちになるのか、私も実はちょっと気になります。一度こんなに大量に作ってみたい!

クッキーが動いたら??

もしクッキーが動いたら???

想像するだけでも楽しい世界。我が息子(5歳)がいま一番大好きな本(絵本?)がこれ!!!
おかあさんといっしょにクッキーを焼いたら・・・あちちち! クッキーのおうさま が オーブンからとびだした!
急にあらわれた「クッキーのおうさま」を そのまま受け入れる 主人公りさちゃんやお母さんが私としてはかなりツボです。本当にクッキーが動き出したら、台所がこんな風にみえるんだ・・・そんな想像をしてみるのも楽しい1冊。
動いたら楽しくなるような型抜きクッキーを作りたくなりますよ。

著者
竹下 文子
出版日

♪わたしはクッキーのおうさまだ ほー♪  などのおうさまの歌がいくつかでてきます。読み手の技量が問われるかしら?そんなところも楽しい本です。いわゆる絵本より少し分厚いのですが、4歳くらいから読み聞かせで楽しく読むことができます。
 

ホットケーキづくりの名作

「ぽたーん」「ぷつぷつ」「しゅっぺたん!」 などとホットケーキの作る過程をかわいいイラストと擬音で表現した絵本「しろくまちゃんのほっとけーき」は、息子が見ながら毎度よだれを垂らしてしまう本です。

「ふくふく」「くんくん」そんな擬音から、いろんな五感が想像できて、おいしさの表現が日本語にはたくさんあるのだと再確認できます。

週末の朝、ホットケーキを一緒に焼いて、そんな擬音をたしかめたくなる絵本です。

著者
わかやま けん
出版日
1972-10-15

息子が3歳の時に大好きだった1冊。当時はよだれを垂らしながら読んでいました。とくに、ホットケーキが少しずつ焼けていく様子がわかるところがお気に入りでした。それもおいしそうな表現がわかっているという証拠だったのですよね。懐かしい思い出です。

お菓子やパンを、こどもと作ってみたいと思っても、なかなか子供のやる気を引き出すのが難しいご家庭もあるのでは?

こんな絵本を読んだら、きっと作ってみたくなりますよ。 実際に作ってみるのも良し、もちろん本を読んだだけで作った気持ちになってみるだけでも良し…。 
「食育」などと難しく考えず、絵本からあふれだしそうな食べ物たちを、言葉や絵から感じとり「美味しそう!」「食べてみたい!」「いい匂いがしそう」などと語り合うだけでも、素敵な食育になると思いませんか?

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