やまもり三香のおすすめ胸キュン漫画4選!実写化作品『ひるなかの流星』など

更新:2021.11.23

今回は、とにかく甘い!甘すぎるくらいの素敵な恋愛模様を収録したやまもり三香の作品をご紹介します。思わずにやけてしまうような、極甘ラブストーリーなので、ひとりで見るのをおすすめしますよ。

ブックカルテ リンク

やまもり三香とは?

やまもり三香は、石川県生まれの女性漫画家です。2005年の第2回オールマーガレット新人まんが大賞で『君のクチビルから魔法』が第2位を受賞しています。他にも『Non stop days―シンデレラガール佐々木希物語』や、『桐島、部活やめるってよ』のコミカライズ連載も手掛けています。また、2017年実写化の『ひるなかの流星』をご存知の方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな数々のベストセラーを生み出すやまもり作品の中でも、特に読んでいただきたい5作をご紹介します。

やまもり三香が届ける、思わずにやける一作『シュガーズ』

全6巻で、どの巻も様々な物語が収録されたオムニバス集となっています。早速、記念すべき第1巻の中の「秘密の☆キャンディー大作戦」をご紹介。

18歳の松添黄恵。少しおてんばな彼女の好きな相手は、紫門。でも、黄恵のことを女扱いしてくれたことはありません。そんな友達を見かねた麻美は、恋の媚薬が入ったキャンディーをくれます。そのキャンディーを食べると、フェロモンが分泌されて男の子もメロメロになるというのです。しかし効果は1日限りだそう。まさかそんなことが、と思いながらも次の日に登校した黄恵は周りの男子たちの、自分を女子扱いしてくれる態度に驚きます。本命である紫門に黄恵のフェロモンは届いているのでしょうか……?

著者
やまもり 三香
出版日
2009-05-25

この媚薬入りキャンディー、もしあればぜひ手に入れたいですね。ちょっとでもかわいく見られたい、振り向いてほしいとキャンディーを使う黄恵の恋。驚きの結末にほっこりしました。他にも、色恋沙汰に興味のない女の子の話「無糖女子とバナナパンケーキ」などが収録されています。どの巻でも、いろいろな恋模様が見えるので、飽きることなくドキドキを味わうことができますよ。思わずにやけてしまうような、甘々な恋を覗き見てみませんか?

甘酸っぱくて、ほろ苦い『FIRST LOVE,KISS,×××』

やまもり三香、田島みみ、佐藤ざくり、上森優、宮城理子による6編が収録されているオムニバスです。ここでは、やまもりが手掛けた「cry boy,cry」をご紹介していきます。

ある日、17歳の山瀬哲也は、早苗ちゃんという片思いをしていた女の子に振られます。普通にビデオを一緒に見ていただけだという哲也。何で振られたんだと嘆く彼に、同級生たちは泣き虫だし、ヘタレだし、ドジだし……と情け容赦ない言葉をかけます。そんな傷心の哲也が向かったのは屋上。たまたま泣いているところに、保健室の香織先生が現れます。ハンカチをそっと差し出し、優しい言葉をかけてくれた先生に哲也は惚れてしまいます。この恋の行方はどうなるのでしょうか……。

著者
やまもり 三香
出版日
2011-01-25

先生に会いに哲也は保健室に向かいます。そこで哲也が、先生にヘタレでバカでも付き合えますか、という質問をしたときに返ってきた言葉「好きな人をひとりにさせないことが一番大切だと思うよ」(「cry boy,cry」より引用)が印象的でした。

好きな人はいますか?恋人はいますか?あなたは好きな人をひとりにさせていませんか?この物語を読んでいると、誰かを大切にしないと、と思わせてくれます。そして、純粋に突き進む彼の淡い恋心を、禁断の関係ではありますがつい応援したくなります。どこかで忘れていた、熱くて真っすぐな気持ちを思い出させてくれる作品でした。やまもり作品としては、他にも「へんのきもち」が収録されていて、こちらも恋愛模様を描いた物語です。ぜひ読んでみてくださいね。

孤独な少女を救ったのは……?『椿町ロンリープラネット』

ある日、父親に借金があると告げられた大野ふみは、まだ16歳。父親は借金返済のためにマグロ漁船に乗るそうで、ふみも何かできることはないかと父の知り合いの家で、住み込みの家政婦を始めることになります。相手はぶっきらぼうな態度の小説家、木曳野暁。「こんな使えなさそうな娘なら 断っていた」(『椿町ロンリープラネット』より引用)という暁の言葉を撤廃させるべく家政婦業に奮闘します。

しかし、料理を作っていざ呼びに行っても、いらないの一言。体調を気遣ったふみに返ってきた言葉は、「家族ごっこなら自分の家でやれ」(同作より引用)という冷たい言葉でした。その後、ふみは買い物に行くと出ていったきり帰ってきません。そんなとき暁は、出版社の金石から、ふみにはもう帰る家がないことを聞かされるのです。そして途方に暮れていたふみを見つけ連れ戻した暁は「家に帰ったらただいま だ」(同作より引用)と、ふみに伝えます。彼なりの優しさを知ることができたふみは、徐々に暁に惹かれていき……?

著者
やまもり 三香
出版日
2015-08-25

突然家がなくなって、さらに借金があって。そんな状態なら自暴自棄になってもおかしくないのに、とにかく働いて助けようと即行動のふみは素晴らしいと思いませんか? そして暁なりの優しさで、ふみを気遣う様子は見ていてほっこりします。純粋に尽くす少女と、偏屈な暁の距離感が少しずつ縮まっていくところはドキドキが止まりません。更にレトロさ漂う絵も、作品の魅力の1つでしょう。次の展開が気になって、早く読み進めたくて仕方がなくなる作品ですよ。

『椿町ロンリープラネット』については<『椿町ロンリープラネット』12巻までネタバレ!王道展開の少女漫画【無料】>の記事で紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。

やまもり三香原作、実写映画化も!『ひるなかの流星』

主人公すずめの新生活を描いた物語です。

「あの星は一体何だったのか 今になっては夢か現実かもわからない」(『ひるなかの流星』より引用)

幼少期に道に迷ったすずめは、ふと空に流れた流星を見つけます。昼なのになぜだろうと必死で追いかけた先は見知った道でした。あれは夢だったのか、それとも……?

主人公は与謝野すずめ。コンビニもカフェも信号すらもない田舎町に暮らしていました。そんなある日、父は仕事の都合でバングラデシュに転勤することになります。1人で行かせるのは心配だそうで母もついていくことに。すずめだけは東京の諭吉おじさんのところに預けられることになり、田舎娘は大都会東京へ向かいます。迷子になったすずめを助けてくれた「『初めて話した人』第一号」(同作より引用)の獅子尾は、諭吉おじさんの知り合いでもあり、担任の先生でもありました。そんな運命の出会いから、徐々にすずめは獅子尾に惹かれていきます。さらには隣の席の馬村から思いを告げられて……?

著者
やまもり 三香
出版日
2011-10-25

先生と馬村、そしてすずめの奇妙な三角関係の結果はどうなるのでしょうか? すずめの初めての恋のお相手は先生であり、本来ならば決して結ばれてはいけない関係。先生であるがゆえの獅子尾の心の葛藤や、すずめの純粋な恋心が丁寧に描かれています。そして更に加わる周りの参入のせいで、事態はさらに複雑になっていくのです。初めての土地で、初めての恋に翻弄される、青春の物語が楽しめますよ。

いかがでしたか? 漫画ということもあって、読み進めやすいかと思います。学生の恋愛ってピュアで、見ていて癒されますね。やまもり三香が手掛けるベストセラーの数々、ぜひあなたも読んでみてくださいね。

  • twitter
  • facebook
  • line
  • hatena
もっと見る もっと見る