読書で学ぶ、お手軽宇宙の旅

更新:2021.12.6

知っているようで全然知らない宇宙。ネットで宇宙に関する雑学を読んでへぇすげぇって思ってもやっぱりその尻尾すらつかめていない気がする。理科嫌いだし、なんか難しい感じがするし、膨大すぎて勉強する気にもならないし…。そんな方々にお勧めしたい、2冊のやさしい宇宙入門書を紹介する。

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知っているようで全然知らない宇宙。ネットで宇宙に関する雑学を読んでへぇすげぇって思ってもやっぱりその尻尾すらつかめていない気がする。理科嫌いだし、なんか難しい感じがするし、膨大すぎて勉強する気にもならないし…。そんな方々にお勧めしたい、2冊のやさしい宇宙入門書を紹介する。

「人間は、自分の事を知りたいから宇宙についても知りたいのだ、といえるのではないでしょうか」

著者
佐藤 勝彦
出版日
2012-12-06

大昔の人々の想像した宇宙や、星座に関する逸話、大昔から始まって最新に至るまでの宇宙研究の歴史や宇宙の始まりなどたくさんの興味深い宇宙の話を第一夜~七夜に分けて毎晩読みきりサイズで教えてくれるロングセラー。

作者は宇宙物理学者でありインフレーション宇宙論提唱者の佐藤勝彦さん。今「インフレーション宇宙論提唱」って聞いてあ、もう無理っす、って思った方は多いと思うし私も読む前に聞いてたら、あ、もう大丈夫でーすってなってたと思うんだけど、この本は全然難しい言葉もわけのわからない図も使っていない。

ちょっとした用語が使われるときは丁寧に説明してくれるし、身近な例ややわらかめの言葉選びがされていて、難しい図の代わりに長崎訓子さんのゆるいイラストで説明されている。

寝る前にお母さんに絵本を読んでもらってるような、そんな心地よさがある本。でも全然眠れないんです。「章」を「夜」としているから毎晩一章ずつ読もう、と思っててもつい次の章まで読んじゃう面白さ。学生時代天体分野の授業を全部サボってても大丈夫です。

「ふだんは見えなくても、たとえ遠くにいても、ちゃんと存在しているし、つながってる。それが宇宙だよ」

著者
細川 博昭
出版日
2013-02-23

宇宙に関して「これだけ知っておけば大丈夫」という基本の基本を、やさしそうな顔の惑星たちや「コスモちゃん」のイラストと一緒に教えてくれる、私にとってのはじめての「宇宙の教科書」。

何一つ「知っている前提」で話される事がない。地球はどこにあるのかとか、どうして地球は回っているかとか、そういうところから説明してくれる。宇宙や宇宙での現象や用語を友達みたいに紹介するそのひとつひとつの文章は、細川さんの宇宙に対する愛で溢れている。

こぼれ話も充実していて、初めて宇宙を知ろうと思ったときにお勧めしたい本No1です。

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