弘兼憲史のおすすめ漫画ランキングベスト5!サラリーマン漫画の第一人者

更新:2021.12.19

サラリーマン漫画で有名な弘兼憲史が描く、おすすめ漫画を5作品ランキングでご紹介していきます。サラリーマン漫画から探偵、恋愛ものまで、きっとあなたが読みたい作品が見つかります!

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サラリーマン漫画と言えばこの人!弘兼憲史

サラリーマン漫画の第一人者、弘兼憲史。デビュー以前は松下電器産業、現在のパナソニックの広告宣伝部に勤めており、当時は大企業に就労経験のある漫画家が少なかったためにこのジャンルの先駆け的存在になりました。

現代社会を生きる大人たちの生活、葛藤などのドラマをテーマに数多くの作品を執筆しており、団塊の世代や中高年を意識した漫画を描いています。

また、弘兼憲史の漫画に登場する主人公は、皆どこかに存在していそうな人物像が多いです。社会的背景をかなりリアルに反映させているものも多く、物語に入り込みやすいのが魅力の1つ。それでいて漫画らしい起伏のあるストーリーも盛り込まれ、あっという間に引き込まれてしまいます。

5位:報道のあるべき姿とは『ラストニュース』

原作を猪瀬直樹、作画を弘兼憲史が担当した本作。

深夜0時前、ほんの11分だけ放送されるニュース番組「ラストニュース」。他局も自局も問わず出し抜くような報道をしたり、業界でタブー扱いされているネタ、政界で起こる問題などを取り扱ったりすることで業界では異端扱いの番組。そんなラストニュースのプロデューサー日野とスタッフたちが、報道のあるべき姿を体現し、社会と闘う姿を描いています。

著者
猪瀬 直樹
出版日

猪瀬直樹の原作を弘兼憲史が漫画作品に仕上げ、報道とは何か、をテーマに描いた作品です。ニュース界の革命児と呼ばれる日野プロデューサーや彼のもとで働くスタッフたちの奮闘を通して、報道の責任、なすべきこと、またはやってはならないことを掘り下げ、マスコミに対する批判や思いを表現しています。

現代のマスコミにはあまり見られない登場人物たちの行動を通して、知ってほしいジャーナリズムの現状と本来あるべき姿がそこには描かれています。漫画だからといって単なる娯楽ととらえず、ぜひ読んでみてほしい作品です。

4位:弘兼憲史の政治への思いが込められた作品『加治隆介の議』

食品会社に勤めるエリートサラリーマンだった加治隆介が政界へと進出し、他国で身柄を拘束されたり拉致されかかったりと命の危険のある事件にも巻き込まれながらもどんどん人として成長していくストーリーです。
 

著者
弘兼 憲史
出版日
2000-02-10

『加治隆介の議』は主人公を通して政治家としての在り方を描いた作品であり、作者の思いが反映されて描かれています。そのため、反対の意見を持つ読者も出てくるかもしれません。あくまでもこれは1つの作者の意見であると踏まえて読むことをおすすめします。

いくらエリートとはいえ、一介のサラリーマンがいきなり政治家で上り詰めていく、なんて非現実的だと思われる人もいるでしょう。しかしそこは上手くストーリーとして破たんすることなく、実はかなり現実味溢れる設定や展開が用意されているので、違和感なくサッと読めるのが魅力です。

気軽に政治を学ぶにはピッタリの作品とも言えますので、興味を持つきっかけとしても、読んでみてはいかがでしょうか?

3位:探偵が調査する、都会に埋もれた人々の心の闇 『ハロー張りネズミ』

東京都の下赤塚にある、あかつか探偵事務所。ハリネズミのような髪、寝ずに見張りをする「張り寝ず視」から、ハリネズミというニックネームを持つ主人公、七瀬五郎と仲間たちが、お世話になっている喫茶手のマスターの好きな人を調べたり、政治界の問題の裏を調査したり、時にはオカルト的な事件にまでも立ち向かいます。

著者
弘兼 憲史
出版日
2012-12-21

浮気、政治界の汚職事件、殺人、とにかく様々な事件が持ち込まれる探偵事務所。大都会の片隅で埋もれてしまう人々の心の闇を調査すべく、ハリネズミこと七瀬五郎や相棒のグレさんが奮闘するというストーリーです。笑って泣けて、幅広い読者層が楽しめる作品と言えます。

ヒューマンドラマ色が強く、人間臭さが漂う事件に主人公たちが奮闘していくことになるのですが、時に超常現象ととれるオカルト的な事件も起こり、読者を飽きさせない展開が魅力です。

2位:描かれることの少ない中年層の恋愛を弘兼憲史が切り取る!『黄昏流星群』

40代以降の中年層の恋愛模様や出来事を描いた作品です。各ストーリーによって主役が変わり、それぞれの展開を通して中年世代以降の人々の人生観までも描きだしています。

著者
弘兼 憲史
出版日

若い年代の恋愛を描いた作品が多い中、作者の弘兼憲史は、中年層以降の恋愛もないがしろにしてはならないという持論を持っているそう。子どもの頃漫画を読んでいた読者たちも、時を経て中年、熟年と呼ばれる年齢になっていくというのに、その年代をターゲットとした作品があまりないと気づいたことでこの漫画が世に送り出されました。

主役たちが実際にどこかにいそうなことが本作のポイント。『黄昏流星群』の読者層が落ち着いた大人たちに多いことには、読んで共感できるシーンが多いからなのでしょう。親近感が湧く、一人の人間と感じられる人物像が描かれているのが魅力です。

そんな主役たちの恋愛模様から中年、熟年世代の人生観を描きだした作品は、1955年よりスタートし、2017年現在、単行本50巻を超える人気作品となりました。読者層としてはやはり中年以降の方々におすすめしたい作品です。

1位:弘兼憲史の代表作!国民的サラリーマンのサクセスストーリー!『課長島耕作』

1位は「島耕作」シリーズ!大手電器メーカーに勤める団塊世代、島耕作のサラリーマン生活、そして活躍を軸に、1980年代から1990年代頃の日本経済、企業同士の競争、派閥、サラリーマンや団塊の世代の群像等をリアルに描きだしています。

シリーズは『課長島耕作』から始まり、役職が上がるにつれ、部長編や社長編、取締役編などがあります。

著者
弘兼 憲史
出版日
2003-10-10

最初は自身の保身を考えている平凡でどこにでもいるサラリーマンのような島耕作でしたが、前向きで明るい性格と強運に恵まれ徐々に昇格して躍進していく姿を描いています。その過程で団塊世代の経済や、会社内での派閥争い等のトラブル、社内恋愛、その時代を生きてきた人々の群像をリアルに知ることができるのです。

サラリーマンにとって、「島耕作」シリーズはつい憧れてしまう、男のロマンだという感想もよく目にします。背景が現実社会であることで、よりリアルにそう感じさせるのでしょう。時事ネタも多く、バブルの時代の雰囲気も良くわかるので、島耕作と同じ世代の方はもちろん、当時を知らない世代もこんな時代だったのかという目線で楽しめますよ。
 

いかがでしたか?どれもおすすめできる作品ばかりですので、ぜひ楽しんでください!

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