『あたしンち』で擬似帰省体験!?名作「実家漫画」を読もう!

更新:2021.12.21

実家に帰ったかのような日常のほのぼのとした雰囲気が魅力の『あたしンち』。特にあるあるなのに個性が際立った登場人物たちが魅力的です。今回はそんな本作の魅力をご紹介。ぜひ家にいるかのようなほのぼのとした世界を覗いてみませんか?

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『あたしンち』は「実家漫画」の王道作品!

著者
けら えいこ
出版日
1995-04-23

『サザエさん』に『ちびまる子ちゃん』、『毎日かあさん』など、読んでいると「あたたかな家族」がいる場所に帰りたくなる「実家漫画」。例えいわゆるテンプレートな「仲良し家族」というものに縁がなくとも、どこかノスタルジックな感情を呼び起こす強力コンテンツです。

「実家漫画」の系譜を継ぐ名作のひとつが『あたしンち』。本作は読売新聞で20年以上連載され、第1期、第2期と2度アニメ化もされた人気作品です。

本作は他の実家漫画と何が異なるのか?今回はその魅力をお伝えします。

面倒くさいけど嫌いになれない、母というもの

著者
けら えいこ
出版日
1996-05-17


本作の最大の魅力は何といっても主人公・みかんの母。まずは彼女は見た目で読者を圧倒します。体脂肪率51%という脅威の肉体を持ち、他のキャラが2頭身ほどであるのに比べ、1.5頭身という顔のでかさを誇ります。

そんな衝撃の見た目に負けず劣らず強烈なのが性格。家族には怒りっぽく、超絶ポジティブな発言をかましますが、外では大人しい内弁慶。普段はうざいけれど憎みきれない可愛らしさがあります。

そんな母の生活感の滲み出る言葉はかなり独特なもの。「いいものは目の毒!舌の毒!!人間一度生活を上げちゃうともう下げられないの!!」という頭がさがるような名言から、「網棚には荷物を載せちゃダメ!!」という迷言まで様々です。

面倒くさいけれど嫌いになれない、独自のルールで行動するあつかましさがあるなど、母親らしい母親、そしておばちゃんらしいおばちゃんがみかんの母なのです。

偉そうだけどやっぱり尊敬できる、父というもの

著者
けら えいこ
出版日
2004-10-19


直情的な母に対して、何を考えているのかいまいちわからないのがみかんの父です。無口でマイペース、そして結構自分勝手な人物です。

外食で母が食べている途中で帰ろうとしたり、扉全開のままトイレで用をたしたりと、その寡黙さからは想像できないハチャメチャな行動で周囲を困らせます。

そんなわがままな父ですが、それはやはり母や家族に気を許し、甘えているがゆえの行動。偉そうにしたりもするものの、それは愛する家族にいつまでも尊敬の念を持っていてもらいたいからなのです。

そんな世のお父さんの可愛さを詰め込んだのが『あたしンち』の父。行動は異なれどどこか自分の父親を重ねてしまう人物です。

『あたしンち』で癒されよう!

著者
けら えいこ
出版日
1997-05-07


そんな世の中のあるあるな両親の姿や日常風景を描いた『あたしンち』。実家を離れてひとりの生活に寂しさを感じる方や、仕事に疲れた方に読んでほしい、心が温まるおすすめ「実家漫画」です。

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