偕成社が出版する絵本おすすめ5選!名作『はらぺこあおむし』など

更新:2021.12.5

児童図書出版大手の偕成社は、「ノンタン」シリーズや「バーバパパ」シリーズなど多くのロングセラーヒット作品を世に送り出してきました。日本だけでなく世界中にファンを持つ名作も多い偕成社の絵本の数々。そのなかでも選りすぐりの5作品を紹介します。

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世界的ベストセラー絵本『はらぺこあおむし』

とても有名なお話ですね。お月さまが葉っぱの上に、小さな卵を見つけるところから物語は始まります。お日様がのぼると、小さな卵からちっぽけなあおむしが生まれます。おなかがぺこぺこなあおむしは、曜日ごとに違う果物を食べていくのです。

月曜日から金曜日まではおなかにやさしい果物を食べていましたが、土曜日になって、人の家にでも上がり込んだのか、チョコレートケーキとアイスクリームとピクルスとチーズと……冷蔵庫の中身をすべて食べつくすほどいろんな食べ物を食べてしまいます。

予想通り、お腹が痛くなってしまったあおむしですが、緑の葉っぱを食べるとおなかの具合もよくなりました。そしてあおむしはさなぎになり、きれいな蝶々へと変身したのです。

著者
["エリック=カール", "もり ひさし"]
出版日

登場する果物には、あおむしが食べて開けた穴がポツリと開いています。仕掛け絵本として楽しめるだけでなく、子どもたちに沢山の学びを与えてくれる一冊なので、ぜひ0歳から読み聞かせてあげたいですね。

この絵本には、曜日と果物の名前と数、そして美味しそうなたくさんの食べ物が登場します。言葉を覚えるためなら、この絵本が元になった歌を歌い聞かせながら絵本のページをめくるのもいいですね。

あおむしがさなぎの時間を経て、キレイな蝶々に姿を変えるシーンは感動的で、清々しいエンディングになっています。

彼らを変えたものとは……『すてきな三にんぐみ』

真っ赤なおおまさかりと、黒い帽子と黒いマントに身を包んだ3人組。表紙の3人はどう見ても「素敵」という言葉からかけ離れた雰囲気です。

それもそのはず、この3人組は強盗団で、お金持ちの馬車を襲っては金銀財宝を奪っていたのでした。3人の隠れ家には山ほどの宝が積み上げられていき、3人は再び夜の道を行く馬車を襲います。しかし中には金も銀も財宝もなく、みなしごの少女が一人乗っていただけだったのです。

みなしごの少女は3人の隠れ家に連れていかれましたが、金銀財宝を見て、何に使うのかと問います。3人組は初めて宝の使い道について真面目に考え始め、少女のようなみなしごたちを集めて城を買って住まわせ、そこを大きな町へと発展させていくのでした。

著者
トミー=アンゲラー
出版日
1969-12-16

少女に出会う前の3人組は、目深にかぶった帽子から目しか出ていないので、いったい何を考えているのかわかりません。でも少女に出会った瞬間から、3人の表情が変わっていくのがよくわかります。

3人がそれまでに考えてもみなかった「誰かのために生きる」という生き方を選んだ時、純粋な少女の力を思い知らされることでしょう。

3人組がそれまでに集めた宝を使って城を買い、世界中からみなしごが集まると、長い時間を経て国が発展していきました。小さな子どもにとっては難しい内容だと感じることもあるかもしれませんが、理性で理解できなくても、素敵な3人組の気持ちの変化が多くのみなしごを温かく包んだ事実は、素晴らしい物語として心に響くのではないでしょうか。

不朽の名作『からすのパンやさん』

いずみがもりに暮らすパン屋の夫婦に、可愛い子どもが4羽生まれました。子育てとパン屋の仕事を両立させるべく奮闘する夫婦と、すくすく育っていく子どもたち。子どもたちがおやつに食べているのは出来損ないのパンでした。

ある時、子どもたちが食べているパンを友達にあげてみたら、そのパンが大好評。もっと食べたいと言う友達のために家族一丸となってたくさんのパンを焼きます。それからカラスのパン屋さんはお客さんの意見を聞いて何種類もの面白いパンを作るのでした。
 

著者
加古 里子
出版日

この絵本の魅力は何といってもたくさんの面白いパンが登場するところでしょう。恐竜パン・あひるパン・パイナップルパン・サボテンパンにクジラパン! どんな味がするのか、想像するだけでワクワクしてきますね!

大好評のカラスのパン屋には、朝から大勢のお客さんカラスが飛んできます。それを見たあわてんぼうのゴロベエが事故か事件だと勘違いして騒ぎだしてからの大騒動は、とってもコミカルです。

カラスというと真っ黒で大きくて、あまり良いイメージを持っていない人も多いかもしれません。でも、この絵本にはカラスの可愛らしい姿がたくさん登場するので、この絵本を読んだらカラスを好きになるかもしれませんね。

子どもの自立心を刺激する絵本『はけたよはけたよ』

主人公のたつ君はパンツをはくのが苦手で、何度チャレンジしても転んでしまいます。面倒になったたつくんはなんと、パンツをはかずに外に遊びに行ってしまうのです。

外に行くと、ネコやネズミやイヌやウシが、しっぽのないたつ君のツルツルのお尻を見て笑います。恥ずかしくなったたつ君がその場を離れると、次に出会ったのは片足でバランスをとってきれいに立っているサギでした。たつ君がサギのマネをして片足で立とうとしたら、しりもちをついてしまいました。お尻が泥だらけになって大変ですね。

家に帰ってお母さんにお尻を洗ってもらうと、たつ君は寝転がってパンツをはいてみることに。するとあんなに難しかったはずなのに、するっと簡単にパンツをはくことができたのです。

著者
神沢 利子
出版日
1970-12-01

これからトイレトレーニングを始める子どもに是非読み聞かせてあげたいのがこの絵本です。

パンツをはかないと恥ずかしいと言う気持ちや、パンツをはいて外に遊びに行った時のちょっと大人になった気分。オムツをはくのが当たり前だった子どものやる気を引き出すのにピッタリです。

片足で立ってパンツをはくのは、パンツをはきなれない子どもにとっては意外と大変な事で、この絵本のようにゴロンと転がってしまう子も多いのではないでしょうか。子どもの頑張ろうと思う気持ちに寄り沿う、素敵な絵本です。

自然を愛する心を育む『木はいいなあ』

木が生えていると、ただそれだけでどんなにいいことがあるのかをこの絵本はたくさん教えてくれます。木陰を作ってくれたり、木登り遊びが出来たり、落ち葉で山を作って遊んだりたき火をすることも、木があるからこそできること。森林伐採が進む現代社会で、こんな風に木の魅力を再確認できる絵本は貴重だと思います。

ネコがイヌに追いかけられて木に駆け上ったり、小鳥が木の枝に巣を作って幸せに暮らしたり。木の周りにはさまざまな動物や人間が集まります。木のそばにはこんなにも幸せが溢れている。そうわかったら次は、木を植える方法の解説が始まるんですね。

著者
ジャニス=メイ=ユードリイ
出版日

この絵本を読めば、家の中で絵本を開いているだけなのにまるで森林浴をした気分になれることでしょう。絵本を閉じたらすぐにでも外に行って木に触れたいと思うかも知れません。

白黒のページとカラーのページが交互に出てくるので、カラーのページがとても色鮮やかに目にうつります。季節の移りかわりを感じられて、木に親しみを感じられることでしょう。

当たり前のようにそこにある木も、改めて眺めてみると人間に多くの恩恵を与えてくれている。自然に感謝したくなる一冊です。

絵本が好きな人なら、一度は目にしたことがある名作ばかりです。絵本を読むことで人生が豊かになり、それまでは当たり前に見えてきた景色すら変わって見えてくることも。そんな素敵な体験をぜひ大切なあの子にプレゼントしてみてはいかがでしょうか。

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