アランジアロンゾのおすすめ絵本5選!魅力的なキャラクターが満載

更新:2021.12.3

育児雑誌『たまごクラブ』などのキャラクターデザインを手掛けていることでも有名なアランジアロンゾ。その作品には魅力的なキャラクターが多く登場します。子どもや女性に人気のゆるっとした雰囲気のキャラクターたちが登場するオススメ絵本を紹介します。

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アランジアロンゾとは?

アランジアロンゾは、雑貨製作ユニットとして1991年に活動を開始しました。オリジナルのブランド名でもあり、会社名でもあり、ユニット名でもあるアランジアロンゾ。その創設者は、斎藤絹代と余村洋子の姉妹です。

アランジアロンゾは「わるもの」や「うそつき」、「パンダくん」などのユーモラスなキャラクターを数多く生み出し、旧大和銀行の通帳デザインでは笑いながら札束をわしづかみにするパンダくんを描いて好評を博しました。ただユーモラスなだけではなく、それぞれのキャラクターの性格には深みがあり、絵本の中ではさまざまな表情を見せてくれます。

2014年7月には台湾にオリジナルキャラクターの使われたアランジホテルをオープンさせ、日本国内ではキャラクターグッズのショップも展開していて、実業家としての一面も持つユニットです。

『わるい本』くすっと笑える、ちょっとだけわるい本

つい怖い物見たさで手に取ってしまいそうな題名。この作品はコマ割りの漫画のような構成で出来ています。わるい本と言うくらいなので、表紙に描かれた黒いキャラクター・わるものが悪い事をするのかと思いきや、それだけではありません。

主人公の男の子が痛い目に合ったり、悲しい目に合ったり、にきびができたりすると、わるものは男の子を躓かせた小石が悪者だと特定し、悲しませた人が悪者だと特定し、にきびそのものが悪者だと言うのです。

物語の終盤では、わるものの良きライバル・うそつきが登場します。2人は小競り合いを重ねますが、小学生同士のケンカを見ているようで、どこかほほえましい雰囲気に包まれているのです。

著者
アランジ アロンゾ
出版日

わるものは確かに悪い事をしますが、その悪さのなかには誰もが一度はやってしまったことがあるようなしょうもないものもあり、読んでいる時にクスっと笑ってしまうかも知れません。

一つ一つのエピソードが、こんなことを真面目に語る必要があるのかと首をかしげたくなるような、おちゃらけた内容で、日常生活に疲れた大人の心を癒してくれる魅力もあります。小さな子どもから、大人まで、幅広い年齢に受け入れられる作品です。

『たまちゃんよくにあう』赤ちゃんと一緒に読みたい、アランジアロンゾの絵本

生まれて間もない赤ちゃんから、幼稚園に上がるくらいの年齢まで楽しめるこの作品には、育児雑誌『たまごクラブ』でお馴染みのたまちゃんが登場します。

見開きのページの左側にはファッションアイテムがあり、右側にはそれを身に着けたたまちゃんがいて、たまちゃんはとても満足げな表情を見せてくれるのです。帽子や靴下に上着を着て行くたまちゃんを見ているうちに、赤ちゃんが自分で洋服を着ようとライバル心を燃やすかもしれません。

身の回りにある身近なものの名前を覚えるのにも役立ち、自分で着替える事に興味を持ってくれるきっかけにもなるこの作品は、出産祝いにも喜ばれることでしょう。

著者
アランジ アロンゾ
出版日
2013-10-10

はっきりした色使いが子どもの目を引くこの作品。ページごとの背景色が違うので、赤ちゃんは飽きることなく本を楽しむことができるのではないでしょうか。

コンパクトなサイズで、角も丸く処理されていて、水にも強い固い厚紙を使っているので、安心して赤ちゃんに持たせてあげる事が出来ます。何よりも、主人公のたまちゃんがドレスアップしていく姿がとても可愛らしくて、読んでいる方はほんわかした気分になれるのではないでしょうか。

『しろうさぎなまいにち』大人の女性にもおすすめ

この本はぜひとも幅広い年齢の女性に読んで欲しい作品です。登場するキャラクターは天真爛漫という文字を具現化したような可愛らしい白ウサギと、おとなしくて思慮深い黒ウサギ。2人が過ごす子ども時代のかけがえのない日々が詰まっています。

友達を悪く言われて黙っていられない白ウサギの姿や、落ち込んだ白ウサギにただただ静かに音楽を流して聞かせる黒ウサギの姿。大人の女性は、自分をどちらかのウサギの姿に重ねて、子どもの頃に想いを馳せるしんみりとした時間を味わう事ができます。

著者
アランジ・アロンゾ
出版日
2003-07-01

白ウサギと黒ウサギの性格が正反対で、どちらのキャラクターも愛らしく人間味を帯びています。漫画のようにコマ割りになっているので、一人で読むなら小学生以上になってからのほうがスムーズに読み進められることでしょう。

子どもの頃は大人になるまでの道のりが長すぎると感じていても、大人になってから気づきますが、子ども時代というのはアッという間に過ぎ去るものですよね。白ウサギたちのように幼い子どもには、今を精一杯楽しんで、味わってほしい。そんな気持ちでプレゼントするのもおすすめの作品です。

『ともに泣きともに笑いましょう』喜怒哀楽を愛すべきキャラと共に

タイトルの通り、この絵本ではアランジアロンゾのキャラクター達が読み手とともに泣き、笑ってくれます。感情が動いた時、そばにいてそれを共有してくれる人がいる事の安心感や幸せを感じることができる作品なのです。

人間誰しも喜怒哀楽の感情に支配されてしまい、どうしようもない時があるでしょう。そうした時、本作で語られている解決策の一つとして、怒りの感情に体が熱くなったら、わるものに一緒に怒ってもらう、というものがあります。自分のために怒ってくれる誰かがいるというだけで、不思議と怒りの感情が落ち着いていくのを感じられるのではないでしょうか。

著者
アランジアロンゾ
出版日

悲しくてたまらなくても、うそつきがやせ我慢する姿やクマが悲しみに暮れる姿を見れば、自分の悲しい気持ちがスッと軽くなるかもしれません。

悲しみは半分に分け合い、楽しい事は愛すべきキャラ達と分け合うことで何倍にも膨らんでいく。この絵本はそんな経験を読み手に与えてくれるのではないでしょうか。可愛らしいキャラクターをただ眺めて楽しむにもおすすめですが、心癒されたい人にもぜひ読んで欲しい一冊です。

『まねっこひよちゃん』アランジアロンゾが手掛けるお馴染みキャラ

この絵本にはひよこクラブでおなじみのひよちゃんが登場します。ひよちゃんが近くにいるいろんな生き物たちのまねっこをして遊ぶのです。表紙の絵では、可愛らしく羽を動かして、蝶々のまねっこをしていますね。

アランジアロンゾの描くひよちゃんは、オムツを履いてよちよちと歩き始める赤ちゃんそのものです。愛らしい動きと、愛らしい表情は、子どもだけでなく大人の心もつかむことでしょう。

ウサギのマネをしてピョンピョンと飛び跳ねたり、カメのマネをしてのろのろ歩いて見たり。いろんな動きをするひよちゃんから目が離せません。

著者
アランジ アロンゾ
出版日
2013-10-10

この絵本には身近な動物たちも登場するので、赤ちゃんが動物の名前を覚えるにも役に立ちます。どのキャラクターもとぼけたような表情がとてもキュートで、何度でも読み返したくなる事でしょう。

厚めで丈夫な紙でできているので、よだれや飲み物をこぼしてもそう簡単には破れません。分厚い紙は、赤ちゃんの小さな手でもめくりやすく、赤ちゃんが一人で手に取って読むことも出来ます。聞いているだけで楽しいリズム感のある文章なので、時にはお気に入りのページを開いてリズムに乗って、赤ちゃんと一緒にまねっこ遊びをすると言った楽しみ方もできますね。

アランジアロンゾの作品に登場するキャラクターはどれも皆可愛らしくて、いつもそばに置いて置きたくなるような魅力にあふれていますね。読む人の心に光を灯してくれるような作品の数々、お気に入りの一冊を見つけて絵本を楽しむ幸せな時間が訪れることを願っています。

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