ライト兄弟のあなたが知らない7つの事実!飛行機の産みの親を知る本を紹介

更新:2021.11.7

世界で初めて空を飛んだ2人の兄弟。いつか鳥のように大空を飛んでみたい! 昔そんな想いを一度は抱いたことはないでしょうか? 2人はどうして大空を飛ぶことができたのか。そんな素朴な疑問にお答えできる4冊をご紹介したいと思います。

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はじめて空を飛んだ、ライト兄弟とは

兄のウィルバーは1867年にインディアナ州で、弟のオーヴィルは1871年にオハイオ州デイトンで生まれています。神父の父と専業主婦の母、妹の5人で生涯のほぼ大部分をデイトンで過ごしました。

新聞発行、自転車屋を経て、1900年第一号グライダーを製作、試乗。その後数々の改良を経て、1903年12月17日にノースカロライナ州キティホークで世界で初めて有人飛行に成功したのでした。しかし、いまのように通信技術は発達しているわけではなく、当初は世間に認められてはいなかったのです。

その後改良を重ねた飛行機にどこよりもはやく目をつけたのは、アメリカではなくイギリスでした。しかしアメリカ人として彼等はイギリスからの購入申し込みを断り、アメリカ政府へ自分達の飛行機を譲ろうと働きかけたのでが残念ながらその功績は理解されませんでした。

それから数年後、ヨーロッパでの飛行成功を経て1909年「ライト社」を創業します。華やかな時を過ごしていた彼等ですが1912年、ウィルバーが45才でチフスにかかり死去。オーヴィルは1948年、76才の時に静かに一生を終えました。

あなたが知らないライト兄弟の7つの事実

1:ライト兄弟は自転車店を営み、後に飛行機研究の資金源となった

彼らの原点は自転車店でした。兄弟で自転車製造をしながら知識と技術を蓄えていきました。自然と時代の要求するものを捉える目が2人にはあったのです。

2:ライト兄弟は大学を卒業していない

彼らは大学に行っていません。それどころか弟・オーヴィルは母の死をきっかけに高校を中退していました。2人は学歴に対しての反骨心を持ち、心の底に学歴=技術者としての知識ではないと誇りを持っていたのではないでしょうか。

3:ライト兄弟は父のお陰で、熱心な読書家だった

2人の父は牧師でした。この父の影響を受けていた彼らは本を読むことで乾いたスポンジが透明な水をぐんぐん吸い取るようにその柔らかい脳に知識を吸い込ませていきました。彼らが夢を叶え大空を飛ぶことができた礎はこんなところにあったのではないでしょうか。

4:ライト兄弟はそれぞれ性格がまったく違った
 
冷静な兄のウィルバー、行動的な弟のオーヴィル。2人の性格は静と動というようにまったく違う性格でしたが、これによりお互いを補い合い、まさに自転車の両輪のように道のない道を2人で開拓していきました。どちらが欠けていても前に進むことはできず、空を飛ぶことはできなかったのです。

5:ライト兄弟は自分たちで新聞を発行していた
 
弟のオーヴィルは18才の時、印刷所に勤務していました。当時の機械はすぐに壊れてしまい、なかなかに大変なものでした。オーヴィルは後に友人と喧嘩をして印刷所を辞めます。その際友人の持っていた株を購入する資金をだしてくれたのが父でした。その後、兄のウィルバーと2人で新聞を発行していきます。

6:ライト兄弟の電動飛行機の最初の飛行を目撃したのは5人のみだった
 
人類初の友人飛行の目撃者はたったの5人でした。そのうちの3人は手伝いに来た救命事務所の人たちで、あとの2人は村人でした。

7:ライト兄弟は一度だけ2人揃って一緒に飛んでいた

2人は飛行機に乗る時いつもコイントスでどちらが乗るか決めていました。そんな2人が一緒に飛んだのは一度だけでした。

安定からの脱出。その先にあるものとは?

もっとも安定を必要とする乗り物、飛行機。皮肉なことにその乗り物が空を飛べるまでにしたのは、今までの常識に囚われずに発想の安定を捨てたライト兄弟でした。この本は発想の安定を捨て、新たな未来をどのようにして掴んだかが記されています。

著者
佐貫 亦男
出版日
2010-10-13

東京大学教授、日本大学教授を務め航空宇宙評論家、エッセイストとしても知られる佐貫亦男が自らの知識を基にライト兄弟がいかにして空を飛べたのかを様々な要因から検証していきます。

大きな要因の一つが三次元での安定性でした。多くの先人達が失敗していたこの安定性をどうしてライト兄弟だけが克服することができたのでしょうか。そこには彼等だけが成功しうる発想の転換があったのです。

人は、自然と安定を求める生き物かもしれません。安定の思考の中での挑戦は、今ある道を進む者。ライト兄弟がマイナスからの発想で壁を打ち破り、身体で覚えた感覚を頼りに進んでいったとき、彼らの道は目の前に開けてきたのでした。

子どもにも読みやすい、ライト兄弟の伝記本

自分自身で未来を切り開く。親ならば自分の子供に誰しも望むものではないでしょうか。この本ではライト兄弟が両親のあたたかな眼差しのなか奮闘しながら大人になっていく過程が描かれています。

著者
富塚 清
出版日
1981-11-19

兄のウィルバーと弟のオーヴィルが家族と共に過ごしたデイトンでの生活からこの本は語られています。時代の夜明け。イギリスで始まった産業革命がアメリカにも押し寄せてきたこの頃。それがライト兄弟の生きた時代です。

働き者の母と留守がちでも子供の可能性を信じ、あたたかく見守る神父の父。そんな両親のもと自らの知恵と工夫と努力で兄と弟は子供のころから様々な物作りに挑戦していきました。

17才のウィルバーはある日、アイスホッケーのスティックで大きな怪我をしてしまいました。ですが、皮肉なことにこの怪我で長くベッドの上にいたことが後の彼に大きな影響を与えるのです。なぜなら、ベッドの上で彼は片っ端から本を読み、様々な知識を蓄えていったからです。

大きくなるにつれ、彼らの物作りへの情熱は増すばかりでした。新聞を発行すれば印刷機。新しい印刷機で新聞の発行が軌道にのれば今度はそれを配達する自転車へと次々にアイデアが湧いてきました。

その頃彼らは、グライダーの原理を元に飛行機の研究を進めていたドイツのリリエンタールがグライダーで墜死したことを知ったのでした。

このことがきっかけで心の中で追い求めていたものに気付く2人。子供のころお父さんが買ってきてくれたヘリコプターのように「空を飛びたい!」と、この思いに突き動かされ数々の失敗を乗り越えながら、ついに世界初の有人飛行に成功します。

子供のころのキラキラした思い。やろうという気持ち。何を大事にしなくてはいけないか。子供はもちろん親である私たち大人も読んだ後はきっと小さい頃を思い出して、微笑んでしまうのではないでしょうか。

夢を持ち続けたライト兄弟

飛行機はどうして飛べるのか? そんな素朴な疑問に答えられるおすすめの一冊です。実際に紙飛行機を作り、飛ばしてみたら子供のころのワクワクした気持ちにきっとなることでしょう。

著者
土佐 幸子
出版日

ライト兄弟が空を飛べる飛行機をつくるうえでの最大のヒント。この本では実際に紙飛行機を作り、飛ばし体験をしながら読み進んでいくことができます。

鳥のように翼を動かすだけでは飛ぶことはできないのはなぜ? ということから始まり、実際に紙に書き、作り、絵と解説でわかりやすく説明されているので読むだけではないお得感が味わえるのがこの本の魅力です。

昔、ライト兄弟もこのように紙に書き何度も何度も失敗を繰り返しながら飛行機を飛ばしていたことでしょう。それでも決して諦めなかったのです。そしてついにエンジンを乗せた飛行機を飛ばすところまでたどり着きました。

工夫と努力、継続する大切さ。お子さんと紙飛行機を作りながら、はるか昔にライト兄弟が夢見たころを想像してみませんか? 自由研究の教科書としてもおすすめの一冊です。

飛ぶために、何が必要か?

多くの先人が夢みた空への欲望。数々の失敗を教訓にしながらライト兄弟が気がついたこととは? 長い過程と実験の末に彼らが産んだ技術が2人の夢を叶えたのでした。この本では先人達の研究を参考にし、新しいものを作り出していくその過程が描かれています。

著者
橋本 毅彦
出版日
2013-05-22

デイトンで生まれたライト兄弟。弟のオーヴィルが高校を卒業せず、兄のウィルバーが大学進学を望んだが断念した当時、リリエンタールの墜死をきっかけに飛行を維持するための姿勢の制御の大切さに気付いたのでした。ライト兄弟はこれを基に凧からグライダーへと進み飛行実験に最適な地を探しキティホークに辿りつきます。そしてそこでの実験で得たデータを解析し、何年にも渡りデイトンとキティホークを往復し実験を重ねることで一歩、また一歩と前に進んで行ったのでした。

この本では彼らが得た成果を基に一つの問題をクリアにし、新たな問題へとさらに取り掛かっていく様子が細かく描かれています。

飛んでは落ち、考え、また飛ばす。そんなことを繰り返しながらついに飛行機へと進んでいきます。ここで彼らは必要なエンジンを作成してくれる会社を探しますが引き受けてくれるところはありませんでした。そこで彼らはそれならばとエンジンを自分達で作成することにしました。今まで培ってきた経験を元に。そうして自分達の夢を自らの手で引き寄せていったのです。

またこの本では、世界初の飛行実験に成功したあとの不条理も記されています。今では偉人として誰もが知っている2人の苦悩も初めて知ることができるかもしれません。

いかがでしたか? 今では普通の乗り物になった飛行機を発明した「ライト兄弟」今回は工作好きな2人の兄弟が歩んだ軌跡が様々な角度から発見することができました。「諦めない心」の大切さを実感した4冊でした。

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