漫画「ワンピース」ロロノア=ゾロの技一覧!セリフがいちいちカッコいい!

更新:2021.11.12

主人公ルフィとその仲間たちが海賊王を目指すストーリー『ONE PIECE』。元は海賊狩りの異名を取る“三刀流”の剣士だったロロノア=ゾロは、海賊王を目指すルフィとともに、自分は世界一の剣豪を志に掲げ共に歩みます。今回はそんな未来の大剣豪、ゾロの数ある技をまとめていきたいと思います!

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ロロノア=ゾロ 戦闘スタイルと冒険の始まり

“三刀流”の名の通り、刀を3本使って戦うのがゾロの基本型です。左右に1本ずつ刀を持ち、3本目は「口にくわえます」。

刀をくわえた状態でも台詞ははっきりと話せていると、読者から質問があり、それに対して筆者の尾田先生は「心意気」で伝わっているとお答えくださっています。

ゾロは「麦わらの一味」の中でも最速でルフィと行動を共にするようになりました。ルフィが故郷であるフーシャ村を旅立ち、最初にたどり着いた町の海軍本部にゾロは磔にされて捕まっています。海軍の人間からはぞんざいに扱われ、その町の海軍大佐である斧手のモーガンの息子であるヘルメッポが親の七光り全開でゾロをいびります。

そんな中、心配した町の少女がおにぎりを持ってゾロの前に現れますが、そこをヘルメッポに見つかりおにぎりをゾロの目の前で踏みにじって去っていくのです。女の子も去った後、ジッと様子を見つめていたルフィに対して泥団子と化したおにぎりを自分の口に入れるように指示します。

ゾロの意図を汲んだルフィがおにぎりをゾロの口に入れ、ゾロは涙目になりながらも飲み込み、 ルフィにこう少女に伝えるように言うのです。

「うまかった」「ごちそうさまでした」……ってよ。

ここで、ルフィはゾロを引き入れることを決めたのでしょう。にしし、と笑ってその後はゾロと協力してヘルメッポやモーガンを撃退し正式に仲間になっていきます。その後の戦闘においても強靭な身体能力を活かして、決して力負けしない、根負けもしない、仲間のピンチには自分の命を投げ出すこともいとわない心の強さが幾度も描かれています。

著者
尾田 栄一郎
出版日
2013-03-04

ゾロの折れない心の裏には、亡くなってしまった幼なじみのくいなとの約束があります。初めて自分が負けた相手が、自分がその人を超えるより先に逝ってしまった。その悔しさに報いるために、世界一の大剣豪になるという揺るがない目標が定まったのです。数々の死線をくぐり抜け、剣士としても戦うたびに成長を果たしていきます。現状の世界最強である鷹の目のミホークに敗北を喫しますが、その志は当時からミホークにも一目置かれる強さがありました。

「麦わらの一味」成長のための2年間の修行期間においてはそのミホークに自ら志願し教えを乞い、覇気を使えるまでに成長しました。本当に世界一の大剣豪になる可能性を十分に秘めている男、ロロノア=ゾロの一番の見せ場はやはり剣の技です。

いよいよここからは様々な刀との出会い、別れ、勝負の数々によって生み出されたゾロの技の数々を紹介していきたいと思います。 

三刀流としてのロロノア=ゾロ

三刀流でのゾロはもちろん通常形態です。「刀を3本使うのと、三刀流とじゃ意味が違う」 という通り、三刀流であればこそのダイナミックさやパワー、範囲攻撃の硬化範囲拡大など普通の剣士には得られない力を発揮します。

三刀流はゾロの信念であることはもちろん、世界一の大剣豪になるためにも唯一無二のアイデンティティとして持っていて欲しいです。実際に三刀流であることで他の剣士には考えられない様な剣術や戦法がとれる点も世界一の剣豪の要素となり得ます。

「ワンピース」の世界にはミホークはもちろん、ゾロ以外にもキャベンディッシュや花剣のビスタなど強者とされる剣士の描写があります。その中でさらに頭角を現すためには、自分にしかないものを磨く必要があり、それはおそらくつらく険しい道になるでしょう。 しかし、それを好み、挑み、打ち壊すのがロロノア=ゾロの強さでもあります。

鬼斬り

鬼斬り
出典:『ONE PIECE』2巻

初登場:VSカバジ

ゾロの登場時からの技です。名前の由来はそのまま「おにぎり」ですが、おにぎり感はあまりありません。両手をクロスした状態から一気に間合いを詰めて相手を斬りつけます。

虎狩り

虎狩り
出典:『ONE PIECE』4巻

初登場:東の海(クロネコ海賊団)

こちらも初期から登場している技です。鬼斬りは横に開く形で斬りつけますが、虎狩りは背中から2本の刀をたたきおろす形で攻撃します。

三千世界(さんぜんせかい)

三千世界(さんぜんせかい)
出典:『ONE PIECE』6巻

初登場:VS ミホーク

左右に構えた刀を胸の前で回転させながら、間合いを一気に詰めて突撃していきます。ミホークに初めて出会った際、ゾロが自分自身のその時点の全てを賭してぶつかりましたがあっさりと敗れてしまいました。

最初は暇つぶし程度にしか相手をしていなかったミホークもゾロの思いを察し、背負っていた黒刀で相手をすることを認めます。やはり勝つことは出来ず、敗北を認めたゾロは「背中の傷は…剣士の恥だ」と語りミホークの一刀を受け、倒れます。その姿にミホークも「見事」と一言送り、剣士としてのゾロを認めた瞬間となりました。

刀狼流し(とうろうながし)

刀狼流し(とうろうながし)
出典:『ONE PIECE』10巻

初登場:VSハチ

敵であったハチがタコの魚人のため、6刀流でした。入り乱れる斬撃を波のように受け流し、すれ違いざまに斬りつける攻撃です。

龍巻き(たつまき)

龍巻き(たつまき)
出典:『ONE PIECE』10巻

初登場:VSハチ

体を捻り、反動をつけることで回転切りをすることで、それによって強烈な竜巻が発生し、周囲の敵を巻き込みながら上方に打ち上げる技です。複数の敵に囲まれた際にまとめて一掃する力があります。

焼鬼斬り

焼鬼斬り
出典:『ONE PIECE』14巻

初登場:VS Mr.5

鬼斬りの刀身に炎をまとわせて斬りつける技。おにぎりからのつながりで焼きおにぎりが名前の出自となっています。

牛針(うしばり)

牛針(うしばり)
出典:『ONE PIECE』21巻

初登場:VS Mr.1

顔の前で両手を交差し、剣先は相手へ向ける。背後には闘牛のシルエットが現れ、まさしく闘牛のごとく突撃して連続で突きを放ちます。しかし、スパスパの実の鉄人間であるMr.1にはダメージを与えることが出来ませんでした。

蟹獲り(ガザミどり)

蟹獲り(ガザミどり)
出典:『ONE PIECE』21巻

初登場:VS Mr.1

左右の刀を顔の前で平行にかまえ、相手の首元に狙いをつけます。バックには蟹のシルエットが現れ、蟹ばさみのように上下から相手ののど元を斬りつける技です。こちらも鉄人間のMr.1にダメージを与えることは出来ませんでした。

鴉魔狩り(からすまがり)

鴉魔狩り(からすまがり)
出典:『ONE PIECE』35巻

初登場:VS フランキー一家

ジャンプ中に周りにあるものを一瞬で切り裂く攻撃です。この時点で鉄を斬ることも体得したゾロは複数の砲弾を瞬時に分断してしまっています。

牛鬼 勇爪(ぎゅうき ゆうづめ)

牛鬼 勇爪(ぎゅうき ゆうづめ)
出典:『ONE PIECE』39巻

初登場:ウォーターセブン

Tボーン大佐を相手に放った技です。混戦状態となっている場面で活路を見出すため。牛のシルエットとともに発動しました。牛といえば「牛針」が思い浮かびますが、あちらは瞬時に複数の打突、こちらは一撃のインパクトにかけている部分が強く出ています。つなげて読むとぎゅうぎゅう詰め。

艶美魔夜不眠鬼斬り(えんびまよねずおにぎり)

艶美魔夜不眠鬼斬り(えんびまよねずおにぎり)
出典:『ONE PIECE』40巻

初登場:エニエスロビー

体中から発した闘気で蜃気楼の様な錯覚を作り出し、刀身が揺らめいている様な幻想を見せます。背後には妖艶な女性風の魔物のシルエットが映し出され、敵が惑い、ひるんだところで鬼斬りで一掃してしまいます。つなげて読むとエビマヨネーズおにぎり。

二剛力斬(ニゴリザケ)

二剛力斬(ニゴリザケ)
出典:『ONE PIECE』43巻

初登場:VS カク

動物系の能力でキリン人原になり、リーチもパワーも増したCP9カクに対して発動した技です。力に対応するため、「一剛力羅(いちごりら)」「二剛力羅(にごりら)」のかけ声とともに上腕に力を蓄え、バックにゴリラのシルエットを浮かべながら振りかぶって右肩から振り下ろして斬りつけます。勢いをつけて突撃してきたカクと互角にぶつかる程度の威力が出ていました。

豹琴玉(ヒョウキンダマ)

豹琴玉(ヒョウキンダマ)
出典:『ONE PIECE』43巻

初登場:VS カク

こちらもカク戦で発動した技です。豹のシルエットとともに低い前傾姿勢になり、陸上のロケットスタートの要領で加速し、回転しながら相手に突進していきます。過程で生じる突風についても攻撃力を伴って降り注ぎます。

大 仏 斬り(ダイブツギリ)

大 仏 斬り(ダイブツギリ)
出典:『ONE PIECE』49巻

初登場:スリラーバーク

巨大な塔を解体するために使用。塔の頂上あたりからスパスパと分断しながらジグザクに下ってくる中でカステラのように石造りの塔が切れていきます。

夜叉鴉(ヤシャガラス)

夜叉鴉(ヤシャガラス)
出典:『ONE PIECE』49巻

初登場:VS オーズ

顔の前に構えた刀をクロスさせたまま、前転を繰り返して突撃していく技です。地面に刀がぶつかるたびそこを支点にしてさらに勢いをつけ、傾斜のあるところでも上昇していくことが出来ます。技の後には鳥の足跡のような跡が残るのが特徴です。

六道の辻

六道の辻
出典:『ONE PIECE』62巻

初登場:魚人島

修行を終えた覚醒ゾロの新たな奥義です。辻斬り、カマイタチのように瞬時に対象を6つに斬りわけてしまう技です。

黒縄 大龍巻(こくじょう おおたつまき)

黒縄 大龍巻(こくじょう おおたつまき)
出典:『ONE PIECE』64巻

初登場:魚人島

こちらも覚醒ゾロの大技です。ベースは「龍巻き」ですが、覇気を伴った斬撃が竜巻に変換されているため、巻き込まれた敵の持つ鉄の盾や鎧までもが触れるだけでどんどん切り刻まれていきます。さらになかなか収まらずゾロが離れても居座り続けるというレベルまで磨かれています。

「斬れる竜巻だァ〜〜!どこまで追って来るんだァ!」の叫び声に……

「地獄の果てまで」ドン!!

煉獄鬼斬り

煉獄鬼斬り
出典:『ONE PIECE』65巻

初登場:VS ヒョウゾウ

覚醒したゾロの「鬼斬り」強化版です。毒の剣をふるうヒョウゾウ相手に全く動じず、覇気なのか闘気なのか、火炎の様なエフェクトをまとって煉獄鬼斬りを一閃。ヒョウゾウは一瞬でKOとなりました。

「カエルかと思ったよ 井の中のよ……!!!」

極虎狩り(ウルトラガリ)

極虎狩り(ウルトラガリ)
出典:『ONE PIECE』66巻

初登場:パンクハザード

こちらも覚醒ゾロ「虎狩り」強化版です。技のスタイルは変わっていませんが、修行を積んだ分、インパクトや相手に出来る対象が変わっています。初登場時はパンクハザードに生息していたなぞの合成ドラゴンが硬すぎてクリーンヒットとまではいきませんでした。

一大三千大千世界(いちだいさんぜんだいせんせかい)

一大三千大千世界(いちだいさんぜんだいせんせかい)
出典:『ONE PIECE』78巻

初登場:VS ピーカ

もともとのゾロの奥義であった「三千世界」ですが、2年の修業を経て劇的に威力を向上しました。巨大な山のごとくそびえる岩人間ピーカに向き合い、このセリフです。 

「九山八海 一世界 千集まって小千世界 三条結んで 斬れぬ物なし」 

「三刀流奥義 一大 三千 大千 世界!!!!」 

結果は山のようなピーカをズッパリと両断していますので、まさに斬れぬ物なしでした。しかし、この念仏のような、シブいセリフは何を意味するのか気になる方もいるのではないでしょうか。 

「九山八海(くせんはっかい)」……仏教用語です。仏教の世界には須弥山(しゅみせん)という世界観があり、簡単にいうと「世界の中心」という事になります。その須弥山を九つの山と八つの海が囲んでいるさまを「九山八海」と呼びます。そのあとに「一世界」と唱えていますから、これで一つの小さな世界だとゾロは言っているのです。 

そのあと唱える言葉は 「千集まって小千世界」……先程の「一世界」の規模の世界(宇宙や思想と置き換えても良いかもしれません)を千集めた世界が「小千世界」。星の世界で言い換えれば「星雲」→「惑星」→「星団」→「銀河」といったように規模や集合体がだんだんと大きくなっていくイメージです。 

そして 「三乗結んで 斬れぬ物なし」……そもそも仏教における「三乗」とは、悟りをひらくために必要な3つの教えであるとされており、これを「結ぶ」という事はあらゆる方向から悟りを開く覚悟を持つという考えにつながります。

この考えをまとめると、「すべての世界(自分がいないかもしれないし、本当は存在しないかもしれない世界、並行世界なども含むすべての世界線)を、すべての視点から見切ってしまえば斬れないものなんてない…!」という意味になります。 

修業後のゾロは食べ物シリーズから悟りシリーズに移行してきていますね。「修羅」や「煩悩」という言葉も他の技名に入ってきていますので、ルフィが「王道」を生き、サンジが「騎士道」であるのに対し、ゾロは「修羅道」を歩もうとしているのかもしれません。 

百八煩悩鳳(ひゃくはちポンドほう)

百八煩悩鳳(ひゃくはちポンドほう)
出典:『ONE PIECE』29巻

初登場:スカイピア

三刀流発射される煩悩鳳。

口上は「一世三十六煩悩 二世七十二煩悩 三世百八煩悩」 一刀流の時よりも二刀流の時よりも威力が上乗せされていくので最も重い状態の煩悩鳳です。刀の質が変わると斬撃の仕様も変わり、「秋水」以降はバラバラの斬撃が一つにまとまって相手にとってはより凶悪な威力で飛んでいく攻撃になりました。

千八十煩悩鳳(せんはちじゅうポンドほう)

千八十煩悩鳳(せんはちじゅうポンドほう)
出典:『ONE PIECE』76巻

初登場:VSピーカ

超巨大な斬撃を縦一閃で放ちます。ゾロ自身の体躯よりも数十〜数百倍の大きさあるピーカの顔面を破壊していましたので相当の威力と効果範囲の向上が見られます。 斬撃を放つ際ピーカに対して

「忘れるな……!!おれはいずれ世界一の"大剣豪"になる男だ!! 」

百八煩悩鳳の上位互換です。二年間の修行を経て、一大三千大千世界同様、位が上がった感覚でしょうか。

二刀流としてのロロノア=ゾロ

基本的には剣士として優秀なゾロです。従って二刀流でもかなりの実力者であることは間違いありません。技の一覧や構成を見る限り、三刀流よりは火力は落ちてもその場での立ち回りや機動性を重視して考え、二刀流の方がベターだと考えた場合に選択している印象があります。

鷹波(たかなみ)

鷹波(たかなみ)
出典:『ONE PIECE』12巻

初登場:ウィスキーピーク

両手の刀を強く振り下ろすことにより周囲に波状の斬撃を発生させる技です。集合していたモブキャラたちを一掃するのに役立ちました。

犀回(さいくる)

犀回(さいくる)
出典:『ONE PIECE』34巻

初登場:VS フランキー一家

刀を中腰で両手にかまえ、バックにはサイのシルエットが浮かび上がります。その後は刀を両方とも逆手に持ち替えて回転の勢いで衝撃波も発生させて一気に周囲を吹き飛ばしていく技です。

羅生門(らしょうもん)

羅生門(らしょうもん)
出典:『ONE PIECE』39巻

初登場:ウォーターセブン

「荒廃の世の自我(エゴ)、斬り裂けり」の口上のあと、2本の刀をおさめるゾロの姿、そして左右にはまっぷたつに分断された海列車があり、まさに一瞬の神業といったシーンです。 そもそもベースとなっている芥川龍之介著「羅生門」は諸説ありますが、エゴイズムに関して論じたものだとするものもあります。

まさしく、エゴ、斬り裂けりです。語感などももちろんあるのでしょうが、仏教や純文学といった複雑な人間の闇、業の深さを憂いながらも切り裂くゾロの渋さが際立ちます。

弐斬り(にぎり)

弐斬り(にぎり)
出典:『ONE PIECE』43巻

初登場:VS カク

二本の刀を並行に構えて準備をする型です。悪魔の実の能力でキリン人間になってリーチの伸びたカクと戦うため、小回りが利き、かつ力も込められる体勢で戦うためのスタイルと考えられます。以下、登楼、応登楼、閃、砂紋は連撃シリーズです。

登楼(とうろう)、応登楼(おうとうろう)、閃(ひらめき)、砂紋(さもん)

登楼(とうろう)、応登楼(おうとうろう)、閃(ひらめき)、砂紋(さもん)
出典:『ONE PIECE』43巻

登楼(とうろう)

弐斬りの構えから「上方」に切り上げる斬撃。ニギリ=握りからスタートなので、モデルは「トロ」。

応登楼(おうとうろう)

弐斬りの構えから下に振り下ろす斬撃です。登楼の流れからで上下にふり幅のある攻撃となります。モデルは「大トロ」。

閃(ひらめき)

弐斬りの構えから横に振り切る斬撃です。モデルはヒラメ。

砂紋(さもん)

弐斬りの構えから飛びかかって右から下に斬りおろす攻撃です。モデルはサーモン。

魔熊(まぐま)

魔熊(まぐま)
出典:『ONE PIECE』48巻

初登場:VSリューマ

これはカク戦の連撃とは関係ありませんが、弐斬りの構えから閃を放った後、刀を逆手に持ち替えて下に突き刺して攻撃する技です。スリラーバークの幽霊剣士リューマ戦にて登場しました。

七十二煩悩鳳(ななじゅうにポンドほう)

七十二煩悩鳳(ななじゅうにポンドほう)
出典:『ONE PIECE』42巻

初登場:VS カク

カク戦では弐斬りを多用していたため、煩悩鳳も刀2本で発動となりました。従って、1本36煩悩、2本で72煩悩という計算です。威力はカクの「白雷」と相殺される程度の威力でした。

一刀流としてのロロノア=ゾロ

これはそもそも普通の剣士ということなのですが、普段が3本のゾロにとっては大きく意識が異なるのだと思います。特に、刀をあえて1本にするという点でその刀や相手、環境に一気に集中力を持っていきたいと考えて選択している場合が多いのではないでしょうか。

一刀流のゾロはたびたび「居合い」という言葉を発します。極限の集中力を要する最高峰の抜刀術である居合いは、極めた場合、当然切れ味も破壊力も増して相手を圧倒することができます。 そういった意味合いも込めてゾロはあえて刀1本で勝負をかけている瞬間があるのではないでしょうか。

獅子歌歌(ししソンソン)

獅子歌歌(ししソンソン)
出典:『ONE PIECE』21巻

初登場:VS Mr.1

一刀流居合い、極限の集中力を持って、対象の呼吸を感じ取ることで通常では切れない様なものまで斬り裂く事ができる抜刀術です。 スパスパの実の能力者で、鉄人間のMr.1ダズ=ボーネス。ゾロはなかなか活路が見出せず苦戦しますが、自身の原点である師匠コウシロウの言葉を思い出します。

「世の中にはね 何も斬らない事ができる剣士がいるんだ」

この言葉をヒントに、万物の呼吸を感じ取るイメージを持ったゾロは見事に鉄を切れるようになり、Mr.1に勝利しました。

三十六煩悩鳳(さんじゅうろくポンドほう)

三十六煩悩鳳(さんじゅうろくポンドほう)
出典:『ONE PIECE』28巻

初登場:VSブラハム

スカイピアでのブラハム戦で使用しました。顔の横に刀を掲げ、力をためてから振り切るエネルギーを衝撃波として飛ばします。モデルは兵器の「ポンド砲」です。

「目 耳 鼻 舌 身 意… 人の六根に好 悪 平! またおのおのに浄と染……!!一世三十六煩悩 飛ぶ斬撃を見たことあるか? 一刀流…“三十六”……!!!!煩悩鳳!!!」

飛竜 火焰(ひりゅうかえん)

飛竜 火焰(ひりゅうかえん)
出典:『ONE PIECE』48巻

初登場:VSリューマ

空から対象に突撃し、落下加速度も加えて斬りおろす攻撃。飛翔する竜のように飛びかかり、摩擦によって起きる熱で切り口に炎を帯びるため「飛竜 火焰」と名付けられています。

厄港鳥(ヤッコウドリ)

厄港鳥(ヤッコウドリ)
出典:『ONE PIECE』63巻

初登場:VS ホーディ

巨大な三日月型の斬撃を相手に飛ばす攻撃です。覚醒後のゾロですので相当斬撃の威力も増しており、受け手になったホーディも警戒します。結果、ホーディは味方を身代わりにして厄港鳥を受け止めますが、身代わりはばっさりと切れてしまいました。

三百六十煩悩鳳(サンビャクロクジュッポンドほう)

三百六十煩悩鳳(サンビャクロクジュッポンドほう)
出典:『ONE PIECE』66巻

初登場:魚人島

修行後のゾロが放つ三十六煩悩砲の強化版です。このバージョンは巨大な海洋生物の頭を一撃で貫く程の威力を持っており、数字上は10倍増しですが、明らかにそれ以上のパワーを感じさせる攻撃です。

大辰撼(だいしんかん)

大辰撼(だいしんかん)
出典:『ONE PIECE』69巻

初登場:VS モネ

大辰撼は正確には斬撃ではありません。使用した相手はモネ。自然系(ロギア)の悪魔の実能力者です。ゾロはモネに対して二つの前提条件をベースに「圧倒的な恐怖」を与え、戦意を喪失させました。 まず一つ目は、「覇気を使われ、捕まったら確実に殺される程の実力差がある」とモネに感じさせていたこと。二つ目は「最強格の剣士が持つ気迫、圧、殺気」をゾロが持っていたこと。この2点がモネを倒した「大辰撼」の原理ではないでしょうか。

死 獅子歌歌(し ししソンソン)

死 獅子歌歌(し ししソンソン)
出典:『ONE PIECE』66巻

初登場:パンクハザード

獅子歌歌の強化版です。ゾロ自身の極虎狩りでも斬れなかったパンクハザードの巨大ドラゴンを首から一刀両断した抜群の威力を誇ります。

馬鬼(バキ)

馬鬼(バキ)
出典:『ONE PIECE』78巻

初登場:VS ピーカ

突撃してくる自分の体の数倍ある岩の塊ピーか像をズパァアンという音とともに一刀両断した技です。シンプルに上から下に振り下ろして斬る方ですが、前方から向かってくるエネルギーとぶつかってさらに威力が向上していたと考えられます。

【番外編】無刀流 龍巻き(たつまき)

初登場:デービーバックファイト

刀を持たずとも、ゾロは竜巻を巻き起こす! 

デービーバックファイトにて、武器の使用を禁止され刀を取り上げられたゾロでしたが……それでもやっぱり強かった!

その身体を思い切り捻り発生させた竜巻は、フォクシー海賊団の巨漢・ピクルスを吹き飛ばすほどの威力を誇りました。

 

ロロノア=ゾロ 技一覧 〜九刀流〜

ゾロの気迫がすごすぎて、顔が三つの神様「阿修羅」のように錯覚してしまう程気合いと闘気に満ちたモード。

阿修羅 弌霧銀(あしゅら いちぶぎん)

阿修羅 弌霧銀(あしゅら いちぶぎん)
出典:『ONE PIECE』43巻

初登場:エ二エスロビー

「苦難上等 好むものなり修羅の道」の口上に始まる九刀流の奥義です。修羅と化したゾロが「九刀流」状態で全ての攻撃を相手にぶつける技。対峙していたカクも自分の持てる渾身の奥義「周斬」で応戦するが全く歯が立たず一瞬で勝負がついてしまう程の攻撃力を持っていました。

阿修羅 魔九閃(あしゅら まきゅうせん)

阿修羅 魔九閃(あしゅら まきゅうせん)
出典:『ONE PIECE』52巻

初登場:VS PX−4

同じく「九刀流」状態で高速回転しながらすれ違いざまに斬撃を何度も叩き込みます。しかし、カクを圧倒したこの阿修羅モードであっても当時のPX−4は攻略できず、その後の追撃でルフィがなんとか撃破、一味離散のきっかけとなった悔しい場面でもありました。

一刀流のゾロから考える「片目の傷」と「釣り」

一刀流のゾロから考える「片目の傷」と「釣り」
出典:『ONE PIECE』61巻

2年間の修行を終えたゾロを見て、まず皆さんが覚えた違和感は「左目の傷」でしょう。修行中の事故で失ったにしては悲観的な描写はありませんでしたし、本人もまったく気にしているそぶりがありません。そもそもネガティブなメッセージであれば何らかの形で一味のメンバーが心配する様子を見せると考えるのが普通ではないでしょうか。

そうでないとすると、三刀流と一刀流の考え方の違いがゾロにとっての左目の答えを考えるヒントになるのではないかと思います。また、合わせて絡んで来るのが「釣りがしたい」と言うようになったゾロの想いです。

左目がもし「あえて」つぶしているとして、釣りも「何か目的があって」やろうとしているとすればどうでしょうか。ゾロが刀を3本から1本に減らした時求めるのは一層の集中力と感覚の研鑽です。ゾロにとって2本の刀は決してムダではありませんが、いっさいの雑念や邪魔を払い、あらゆる感覚に常に鋭敏であろうと考える時、普段3本の刀を1本に減らすのだとしたら、自分自身の感覚そのものにも応用しようと考えるのではないでしょうか。

見えるから気が散る、少し視界が悪い方が匂いや音、風の流れが鋭く感じられるようになると考えても不思議ではないと思います。特に修行後のゾロはあらゆる世界を感じとろうと考え、「3乗を結んで斬れぬものなし」と言いました。そこまでして世界と一体になり、師匠が語った「何も斬らない」剣士、あるいは超えるべき別の師である鷹の目のミホークの境地へと立ち入ろうとして苦しみながら修行をしたのではないでしょうか。

達人の境地へ立つため、できることなら何でもやると考え、左目を塞ぎ、水面のわずかな動き、波、風、魚の変化に集中する訓練としての釣りを好んでたしなんだのではないでしょうか。 常にゾロの背中には「修羅道」が掲げられています。好むものなり修羅の道と語り、さらには九刀流にてまさしく阿修羅と化す程に阿修羅に愛された道を歩んでいるロロノア=ゾロ。仏教六道における阿修羅道とは「常に争いの絶えない世界」であるということです。

厳しい環境の中で自分を試し、挑み、勝ち上がっていく姿はまさしくゾロの生き様そのものではないでしょうか。幾度となく絶体絶命の窮地に追い込まれ、致命傷に近い傷を負ったとしても決して倒れず、自らの信念と力によって道を成し遂げてきた男です。

「たとえ普通は死んじまうほどのキズでも おれは死んじゃいけねぇ」『ONE PIECE』10巻

「悪ィがおれは “神”に祈った事はねェ」『ONE PIECE』26巻 

「こういう窮地をおれァ待ってた!!そろそろもう一段階強くなりてぇと燻ってたところだ」『ONE PIECE』21巻 

数々の名台詞の中でこれほどまでに一貫して修羅道を体現してきているのです。そんなゾロを見て、隣でサンジが「厳しいねぇ…自分に」とつぶやくシーンもありました。自他ともに認める修羅であるゾロは、いついかなる時も自分自身を高め、鍛え上げるために左目を塞いだのではないでしょうか。釣りや修羅といったキーワードが作中で出てきている事もゾロという人間の心情や今後の生き様を予言しているように感じてなりません。 

さて、ゾロの技一覧いかがでしたでしょうか。修行後のゾロは特に「仏教」「悟り」といった世界の深淵をつかもうとする勢いです。鉄を斬った頃から無機物の「呼吸」を感じ取る感覚は持っていた訳ですからさらに磨かれていくことが期待できそうですね!

武道の達人はどの流派であっても必ず真理をつかんでいるといいます。麦わらの一味もゾロをはじめとしてそれぞれが超一流の達人であることに違いありません。それぞれが究極の高みに行き着くとき、それは最高のチーム、宝であるともいえるのではないでしょうか。一人一人の技や生き方に込められた想いをひもとくだけでも深まるワンピース。今後の展開も目が離せません!


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