美容師になるには?5分で分かる、仕事内容や給料、必要な資格、おすすめ本

更新:2021.11.13

センスと技術でお客様を笑顔にする「美容師」という仕事。憧れの職業では常に上位にランクイン!技術を身に付ければ一生もので、様々な働き方ができる点にも魅力があります。社会人になってから志す人も増えているようです。今回は、そんな「美容師」という仕事のやりがい、必要な資格や気になる年収、参考になる本などを紹介していきます。

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美容師の仕事内容、給料は?

美容師の仕事は、美容室やサロンにて、お客様のヘアスタイルの希望に合わせてカットやカラー、パーマ、セット、シャンプーブローなどの施術をすることです。 その方の希望をしっかりとヒアリングし、似合うスタイルを提案しながら理想の姿を形にしていきます。

店舗によってサービスの特色があり、髪の施術に加えてハンドマッサージやヘッドスパ、ネイル、まつげエクステ、着付けなどをおこなう場合もあります。施術の技術力はもちろん、顧客との信頼関係を築くコミュニケーション力も大切で、「接客・マナー」の講習を定期的に実施するサロンも多いようです。

美容師の年収は、理容師も含めて250~300万円程度とされており、1,000人以上の大きな規模の会社では、それより若干高くなり300~330万円程度とされています。  

美容師は通常、アシスタントとして経験を積み、スタイリスト、トップスタイリスト、店舗管理者(店長など)と昇格していきます。昇格にあわせて役職手当等で昇給するシステムです。また、基本給+歩合制の場合もあり、自分の顧客を増やすことが収入増にもつながります。

狭き道ではありますが、実力次第ではメディアに登場するような人気スタイリストになったり、自分の店を開業することも夢ではありません。自分の腕と人間力で、確かな信頼を得ていけばチャンスを広げることができるでしょう。
 

美容師になるには?免許取得に必要な資格など

美容師になるには、国家試験を受験し「美容師免許」を取得することが必要です。

厚生労働省が指定する美容専門学校(昼間部2年、夜間部2年、通信科3年のいずれか)を修了すると、受験資格を得ることができます。高校卒業後に2年間専門学校で学ぶのが一般的ですが、中には3年間、通信制と仕事を両立しながら学ぶ人もいます。

美容師国家試験は、「筆記試験」と「実技試験」の2部構成です。

《筆記試験》
・関係法法規・制度 ・衛生管理
・美容保健・美容の物理、化学・美容理論

《実技試験》
1.美容の基礎的技術(カッティング・ ワインディング)
2.美容をおこなう場合の用具等の衛生上の取り扱い   

試験は筆記と実技両方に合格する必要がありますが、合格率は80%前後を推移しており難易度はそれほど高くありません。筆記試験は、専門学校の授業の復習と過去問対策を行い、実技は反復練習を繰り返すことが大切です。

美容師国家試験は2月と8月に実施されており、平成28年度受験者数は18,526人(2月)、5,148人(8月)。少子化とともに、今後は減少傾向にあると言われています。専門学校の学生は在学中の2月に試験を受験し、不合格となった場合に8月に再受験するという流れになっています。
 

美容師のやりがいと苦労とは?どんな人が向いている?

美容室でサービスを受けるとどんな気分になるでしょうか。ヘアスタイルを変えてもらうことで気分が明るくなったり、店員さんと会話して楽しくなったりするのではないでしょうか。

美容師の1番のやりがいは、自分の技術やセンスを発揮して、お客様の理想の姿を実現し喜んで頂くことです。施術が終わり笑顔で感謝される瞬間など、「この仕事をしていてよかった」と日々感じることができます。また、顧客と長いお付き合いになることも多く、その方の人生に関わりサポートができる嬉しさもあります。感性を磨き、自分自身がおしゃれなライフスタイルを実現できるのもこの仕事の魅力です。

その一方、体力的には大変な面もあるようです。美容師は常に立って施術をおこなう体力勝負の仕事。最近は週休2日の所も増えていますが、平均的には週1~2日、月休6日前後で、他業種と比べて休みは少なめです。また、実に様々な客層を相手に接客をするため、時には技術不足等で満足頂くことが難しいケースも。どんな時も、常に笑顔で接客をする心の体力も必要です。

流行に敏感で、相手に喜んでもらうことが好きな方、技術力を高める努力をしたり、様々な情報や知識を吸収する向上心がある方は、美容師に向いているといえるでしょう。

それでは次に、参考になる本を紹介していきます。
 

大人も子どももイラストで楽しめる!

著者
ミハラ チカ
出版日
2003-09-01

美容師の仕事を、全ページイラスト付きで解説する本書。イラストが分かりやすく、子どもにも大人にも好評を得ている「おしごと図鑑」シリーズの1冊です。

美容師は、朝出勤したらまず何をするのでしょう。1日の仕事の流れや、接客のポイント、施術に使う用具や施術方法、美容師に必要な資質など、図とともに分かりやすく紹介します。

美容室の空間には、施術に使う様々な機器や用具、バックヤードなど、利用者として訪れた際には気付かない部分が多くあります。そんな美容室の秘密や、美容師という仕事の全体像を大公開します。
 

年商2億の小規模サロンに学ぶ!売上も人も育てる経営の極意

著者
鈴木和敏(kamiken.)著
出版日
2018-01-31

タイトルの「職人経営」とは、日本の小規模サロンで主流になっている、オーナーも自ら美容師として現場に立つ経営スタイルを指しています。 しかし、サロンを成長させるためには「オーナーは経営に専念し、現場のスタイリストを育てる仕組みづくり」がカギになると著者は語ります。売上も人も育てるサロン経営の極意とはーー。

独立開業して「高付加価値・高単価サロンのメソッド」を確立し、小規模ながら2億円の年商を誇るサロンオーナーの鈴木和敏が、経営の極意とノウハウを大公開。自身の経験をもとに、オーナーが経営に専念できる体勢づくり、売り上げの作り方、人の管理の仕方や育て方を惜しげもなく公開します。

経営者を目指す人はもちろんですが、スタイリストとして店舗に勤める場合にも、「成長するサロンの仕組み」を学ぶことでよりよい働き方が見えてくるのではないでしょうか。

伝説の美容師に学ぶ、一流の仕事そして生き方

著者
佐藤友美
出版日
2017-03-25

49歳で生涯を閉じた伝説の美容師・鈴木三枝子の人生を綴ったノンフィクション。美容師だけにとどまらず、数多くの人に影響を与え続ける彼女の生き方とは?

鈴木三枝子は、美容業界で知らない人はいないと言われるほどの人物。彼女が「伝説の美容師」と呼ばれる所以となる、仕事に対する深い信念やプロフェッショナリズム、数々の逸話が収められています。美容師として、さらには1人の人間として「一流であり続ける」その生き方は、多くの読者に深い感銘を与えています。

取材執筆をしたのは、テレビで紹介されたこともある『女の運命は髪で変わる』の著者・佐藤友美。 業界で圧倒的な存在感を持つ人物の魅力に迫りたいと、1年半に渡り述べ200人に取材を重ねました。本著を読めば、タイトルの「道を継ぐ」という言葉の深い意味が理解できます。美容師としての信念はもちろん、生き方も学べる1冊です。

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