5分でわかる惑星!特徴や種類、恒星や衛星との違いなどをわかりやすく解説!

更新:2021.11.14

私たち人間の存在する太陽系には、恒星や衛星など、さまざまな星が存在します。この記事ではそのうちのひとつ、「惑星」の特徴や種類、その他の星との違いをわかりやすく解説していきます。あわせておすすめの関連本も紹介するのでぜひチェックしてください。

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惑星の定義とは。恒星、衛星との違い

 

我々人類が住む地球も、「惑星」のひとつです。ではそもそもどのような定義があるのでしょうか。

1:太陽など恒星の周りを回っている
2:膨大な質量を持っており、発生する重力によって球状を形成している
3:公転軌道上に他の天体が存在しない

2006年に開かれた国際天文学連合の総会で決定したことを簡単にまとめると、このようになります。自ら光を発することはありません。

では「恒星」はどのようなものでしょうか。自らの持つエネルギーで輝く天体の総称で、太陽系の中心にある太陽も恒星です。大きさ、質量、重力どれをとっても圧倒的なパワーをもっています。

そして「衛星」は、惑星や準惑星の周りを公転している天体のこと。身近なものでいうと、地球の周りを回っている月が当てはまります。

太陽系の惑星一覧と順番。月と冥王星は?

 

太陽系の惑星は全部で8つ。「水・金・地・火・木・土・天・海」というように、太陽から公転軌道が近い順に「水星→金星→地球→火星→木星→土星→天王星→海王星」となります。

月は地球の衛星なので、ここには登場しません。

実は2006年までは、冥王星も太陽系の惑星のなかに名を連ねていました。

しかし研究が進むにつれて、公転軌道がその他の惑星に対して傾いており、楕円であったこと、地球と同程度の大きさかと思われていたが実は月よりも小さいとわかったこと、質量が圧倒的に少ないとわかったことなどから、惑星の定義には当てはまらないとして外れてしまったのです。

新たに「準惑星」という定義がつくられ、冥王星はそこに分類されることになりました。

惑星の種類と特徴

 

惑星の種類は大きく2つに分けることができます。地球よりも太陽に近い内側を回るものを「内惑星」、外側を回るものを「外惑星」と呼ぶので、わかりやすいでしょう。

さらに細かく特徴を見てみると「地球型惑星」「木星型惑星」「天王星型惑星」という3種類に分類されます。

「地球型」に当てはまるのは、「水星」「金星」「地球」「火星」の4つ。金属などの重い元素で構成されていて、鉄でできた核をマントルと地殻が覆うようにして構成されたものです。

「木星型」は「木星」「土星」の2つ。ガス惑星とも呼ばれ、地表がありません。水素やヘリウムなどの軽い元素でできていて、岩石でできた核を液体金属が包むように構成されています。大きさは巨大ですが、密度が小さいのも特徴のひとつです。

「天王星型」は「天王星」と「海王星」の2つ。もともとは木星型と同類とする見解もありましたが、主成分がガスではなくアンモニアやメタンを含む氷だったため、細かく分けられることとなりました。

惑星発見の歴史と、名前の由来

 

太陽系の惑星は、広い宇宙のなかで地球に近く、また太陽に照らされていて見つけやすいことから、古代より観測されていただろうと考えられています。

そのため、誰が最初に発見したのかという正確な記録が残っていないものも多いです。

2世紀に活躍した古代ローマの学者・プトレマイオスが唱えた「天動説」では、地球が宇宙の中心で、その周りをを月、水星、金星、太陽、火星、木星、土星が回っていると考えられていました。これらの星は紀元前から観測されていることがわかっています。天王星や海王星はまだ発見されていません。

その後15~16世紀に活躍したニコラウス・コペルニクスによって「地動説」が唱えられます。

天王星の観測記録として残っている最古のものは、1690年。イギリスの天文学者がおうし座のひとつとして観測し、当時はまだ惑星だとは考えられていませんでした。

海王星は、1846年にドイツの天文学者が観測し、新惑星として確認されました。それ以前もガリレオ・ガリレイやそのほかの学者によって観測はされていましたが、「恒星」という位置づけでした。

また太陽系の惑星にはそれぞれ名前がついていますが、これは古代中国の「五行説」という思想に基づいています。万物(この世のすべての物)は木、火、土、金、水の5種類の元素から成っているという考えで、当時まだ発見されていなかった天王星と海王星を除く5つの星の様子を見て、元素に即した名前がつけられたといわれています。

初心者にもおすすめ!宇宙の知識を身に付けるはじめの一歩

著者
["渡部潤一", "渡部好恵"]
出版日
2016-07-13

 

日本の天文学の第一人者でもある渡部潤一が綴る、まさに「入門書」といえる内容の作品です。これまでの研究結果をもとに太陽系の起源や素顔について書いてあり、地球を含む個性豊かな惑星について深く学べることでしょう。

また普段ニュースなどで耳にする「惑星探査機」がどのようなことをしているのか、人類にどんな有益をもたらしているのかにも触れています。

聞いたことはあるけど詳しくはわからない、という小さな疑問をわかりやすく解説してくれる、初心者におすすめの一冊です。

惑星って?宇宙って?かわいいイラストで、子どもにも読みやすい!

著者
["室井 恭子", "水谷 有宏"]
出版日
2017-08-08

 

こちらも入門書に相応しい一冊。かわいらしいイラストを多用しているので、子どもでも楽しんで読める内容です。

「ハビタブルゾーンとは?」など聞いたこともない単語についても、わかりやすく解説。知らないことがまだまだたくさんあると実感できるでしょう。つい誰かに教えたくなってしまうような豆知識も盛りだくさんです。

幅広い年代の読者が楽しめるので、宇宙について知る最初の一冊としてぜひ読んでみてください。

地球で暮らす私たち人間にとって身近なはずの「惑星」という言葉ですが、まだまだ知らないことはたくさんあります。もっと深く知りたい方は、ぜひご紹介した本をお手にとってみてください。

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