漫画『ドラゴンボール』ビーデルに関する10の事実!戦闘力、髪型、名言など

更新:2021.11.14

魔人ブウ編の序章たる悟飯の学園生活で、ヒロインとして登場した女性キャラクター。健康美なビジュアルと、鳥山ヒロインには珍しいツンデレで人気を博しました。 彼女がどのようにして物語に登場し、悟飯と関わって彼に惹かれていったか。10の項目でご紹介したいと思います。

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漫画『ドラゴンボール』のビーデルとは?

 

彼女は、魔人ブウ編から登場したヒロイン格の女性キャラクターです。セルゲームの死闘から7年後、オレンジスターハイスクールに進学した悟飯の同級生として登場しました。

最初は謎の転校生として悟飯を怪しんで接していた彼女ですが、後に物語に深く関わっていくことで、それが縁で彼と結婚することになります。

彼女は正義感溢れる少女で、初登場時にはサタンシティの警察と協力して犯罪を取り締まっていました。現役警察が頼りにするほどの実力者です。

 

著者
鳥山 明
出版日
1993-11-01

 

彼女はエイジ757年生まれで、悟飯と出会った時は17歳でした。身長157cm、体重47kg。同年代の平均より痩せているのはスポーツ少女だからでしょう。

劇中、野球の授業でピッチャーをサウスポーで務めていたことから、おそらく左利きです。ただ、右手で箸を持っている描写もあります。格闘訓練の一環で左右使えるのではないでしょうか。

前述のように正義感が強く、活発な性格。自ら争いごとの場に赴くなど、意外と好戦的です。しかしその反面、性格は優しいところもあります。

服装はラフなことが多く、Tシャツとスパッツが初期のトレードマークでした。当初は2つに分けたロングヘアでしたが、後にベリーショートになります。

本編の登場は遅かったものの、アニメ映画には3本出演しており、そのうちの『ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない』では、なんとアニメオリジナルキャラクターのサイヤ人・ブロリーとの対決シーンが出てきます。

アニメの声優は、皆口裕子。彼女が留学していた間のコラボ番組『トリコ×ONE PIECE×ドラゴンボールZ 超コラボスペシャル!!』および『ドラゴンボール改』では、柿沼紫乃が代役に立ちました。

 

親はミスターサタン!

 

サタンシティの治安を担うはずの警察が、ビーデルのことは一目置いて扱います。もちろん、単なる少女がそんな扱いを受けるわけがありません。

彼女は何かを隠そう、世界チャンピオンにして世界を救った(ことになっている)武道家ミスター・サタンの一人娘。彼女たちの住むサタンシティとは、文字通りにミスター・サタンのお膝元の街なのです。

 

著者
鳥山 明
出版日
1994-12-01

 

彼女は自身も格闘を学んでいます。本人および周囲は気付いていませんが、学生の時点ですでにサタンより強い武闘家です。秘めた実力でいえば地球人でもトップクラスといえるでしょう。

彼女の母親は、本編には登場しません。裏設定によると母親はミゲルという名前で、ブウ編時点では故人となっていたようです。

 

ビーデルの名前の由来は?

 

食べ物系の名前が多い『ドラゴンボール』の他のキャラクターと比べると、彼女は少し変わった語感の名前です。食べ物繋がりで無理に考えるとビールのように思えますが、当然違います。

彼女の名前はミスター・サタンに合わせて名付けられました。サタンの娘であることから、似たような名前がよいと考えた作者・鳥山明が、デビル(悪魔)をもじって、女性らしい響きの「ビーデル」としたわけです。

 

悟飯との出会いは?

 

ビーデルと悟飯は、同じオレンジスターハイスクールの同級生です。ですが、初めての出会いの場は学校ではありませんでした。

 

著者
鳥山 明
出版日
1995-06-01

 

2年生から編入してきた悟飯は、初登校の途中で銀行強盗に遭遇します。無視出来なかった彼は身元がわからないよう、スーパーサイヤ人に変身して強盗を撃退。タッチの差で現場に現れたビーデルは、スーパーサイヤ人の悟飯のことを「金色の戦士」として知ります。

悟飯はなるだけ目立たないよう過ごすものの、超人的な力はなかなか隠せません。わざわざブルマに衣装を用意してもらい、「グレートサイヤマン」なる自警活動も始めますが、怪しんでいたビーデルによって見破られてしまいました。

悟飯の正体に勘付いた彼女は、当初は持ち前の武闘家としての興味から彼に近付いていきます。そして天下一武道会に向けて修行することになってからは、急接近していったのです。

互いに「悟飯くん」、「ビーデルさん」と呼び合う様子は、これまでの『ドラゴンボール』にはなかった新鮮な空気を呼び込みました。

 

ビーデルの戦闘力は?舞空術もマスター!

 

紆余曲折を経て、彼女は悟飯の弟である悟天とともに、悟飯から舞空術習得の修行を付けてもらうことになりました。

彼女は気のレクチャーから始めて、僅か半日足らずで基礎をマスター。浮遊が可能なレベルになりました。まったくのゼロからのスタートにも関わらず、能力の飲み込みの速さは天才としかいいようがありません。一方同じ時間で、悟天は早くも自在に飛び回るようになりましたが、素養の違いなのでノーカン。

その後も彼女は悟飯の下に通い詰め、10日ほどという短期間で完全に空を飛べるようになりました。

舞空術は気のコントロールが重要なため、理屈上は彼女も気功波の類いが撃てるはずですが、劇中ではそういった技は使いませんでした。しかしゲーム版などでは、オリジナル要素で気弾が使えるものもあります。

 

髪をバッサリ!天下一武道会に向けて

 

初期のビーデルは肩より長いロングヘアを、2つの房に分けた髪型をしていました。ところが舞空術の訓練を受けた時、悟飯からショートカットの方がよいと告げられます。彼女は彼の好みかと勘違いするのですが……。

この辺りのくだりは鳥山明にしては珍しいラブコメ的な甘酸っぱい展開なので、ぜひ実際にご覧ください。彼女の照れ顔は一見の価値あり。

ともあれ、悟飯のアドバイスを彼女なりに受け入れたビーデルは、次に訪れた時にバッサリ髪を切るという潔さを見せます。乙女心をわからない悟飯への意趣返しか、妙にときめいた自分への戒めか。

ショートカットになったことで、活発さに磨きがかかった彼女の変化は、それはそれで魅力的でした。

 

スポポビッチとの戦い!

 

そうして迎えた、第25回天下一武道会。

世界最強の男・サタンの娘という自負。そんな自分の身近に現れた悟飯という強い男に対する彼女の心境は、まだ女性としてよりも、武闘家としての方が強く占めていました。師匠と弟子としての関係性の方が強かったのです。

無事一般の部で予選通過した彼女は、本戦の1回戦でスポポビッチという巨漢に当たります。技もスピードも彼女の方が上回っており、あっさり決まるかと思われましたが、そうはなりませんでした。

スポポビッチは魔人ブウ編の黒幕たる魔導師バビディの支配下にあり、洗脳強化された影響でダメージがなかったのです。

強烈なタフネスの前に為す術もなく、彼女は追い詰められていきます。腹部への強打に、顔面殴打。目を覆わんばかりの凄惨なフルボッコ。容赦なく殴られる様子に、観戦していた悟飯は激怒して無意識にスーパーサイヤ人になっていたほどです。

前歯を折られ、鼻血にまみれ、血反吐を吐いても、彼女は諦めませんでした。その陰惨なショーはスポポビッチの仲間の静止によって、あっさりと終わります。

その後、彼女は悟飯に与えられた仙豆で全快しました。しかし体は治っても、読者に与えたイメージは拭えないもの。女性キャラがここまで痛めつけられたことはかつてなく、印象的なシーンとなったのです。

 

ビーデルとチチ、強い女同士のバトル!

バトルといっても、原作漫画において2人が直接対決したことはありません。

初めて悟飯の家、つまり悟空一家の家に訪れたビーデルは、初対面のチチからいきなり食ってかかられて面食らいました。未だに過保護さが抜けないチチは、同年代の少女が尋ねてきたことから、悟飯との関係を怪しんだのです。

この時の2人はプラトニック以前の問題で、さらにいうとギリギリ友人同士といえる程度の関係だったので、チチの心配は完全に杞憂でした。

その後も2人は、第一印象の悪さからちょっとした嫁姑のようなギスギス寸前に。それでも食事のもてなしの時などには、根が素直なビーデルはチチの料理を褒めたりしていました。

ビーデルがサタンの娘と知ってからは、チチの態度が一変。牛魔王の財産も底が見えていたため、彼女は富豪の娘と懇意になるよう、逆に悟飯へとアプローチを薦めるようになりました。現金というか、なんというか。

悟飯と結婚!その後は?子供など

 

悟天とトランクスがフュージョンしたゴテンクスや、潜在能力を限界以上まで解放されたアルティメット悟飯、悟空とベジータの融合した最強戦士ベジットなど、数々の超戦士との激闘を経て、魔人ブウ編は幕引きがされました。

本編では詳しく描かれませんでしたが、ブウ戦から数年後、ビーデルと悟飯は結婚します。最終回付近では長女・パンが生まれ、彼女は悟空から武術の手ほどきを受けていることが明かされていました。

パンはアニメ版の精神的続編『ドラゴンボールGT』の主人公の1人です。

また時間が前後しますが、最終回と『GT』の間の時間軸である近年の映画作品や『ドラゴンボール超』では、妊娠したビーデル(パンを身籠もった状態)が鍵になることもありました。

その他、派生作品では彼女のよい奥さん、お母さんぶりが描かれています。

 

ビーデルの名言ランキングベスト5!

著者
鳥山 明
出版日
1994-08-01

 

彼女は戦闘要員のキャラクターではありません。戦う美少女ではありますが、どちらかといえば悟飯の(ちょっと風変わりな)日常生活の象徴です。従って彼女の名言も、将来結ばれる悟飯絡みが多め。順位付けにあまり意味はありませんが、印象的な台詞ベスト5をお送りしたいと思います。

第5位:

「ねえ、あれくらい飛べるまでなん日かかるのかしら……」
(『ドラゴンボール』36巻より引用)

悟飯の実力を見抜いた彼女は、秘密と引き替えに訓練を申し出ます。元々才能があったのか、短期間で舞空術を習得するのですが……悟飯の弟である悟天が、覚え立てで自在に飛ぶ様子を見て、こう漏らしました。

第4位:

「死なないでね悟飯くん……
ぶじ帰ってこられたらデートとかしたいから……!」
(『ドラゴンボール』37巻より引用)

天下一武道会からの急展開。スポポビッチにやられたことから当事者の1人となった彼女は、成り行きを見守るために悟飯らに随行します。しかしあまりの速さに脱落。引き返しつつ、彼の無事を祈りました。完全にヒロインの風格。

第3位:

「あ……あなたのことだから……
きっと、なにかふしぎなことがおこるんでしょ?」
(『ドラゴンボール』37巻より引用)

天下一武道会でスポポビッチに手酷くやられた彼女が、駆け付けた悟飯の手から仙豆を受け取ったシーン。最新医療や父親ミスター・サタンよりも、よっぽど彼に信頼を寄せていることがわかります。

第2位:

「うるさいわね、ほっといてよ!!!
そんなことわたしのかってでしょ!!!」
(『ドラゴンボール』36巻より引用)

時系列的には第1位の直後の反応です。戦闘に邪魔だから髪を切った方がいい、という悟飯の言葉を勝手に勘違いして激怒。そして勝手にした結果、次の訓練時にはアドバイス通り切ってくる彼女の姿から、大胆にして繊細な乙女心が手に取るようにわかります。

第1位:

「ショ……ショートヘアの方が……
悟飯くんの好み?……」
(『ドラゴンボール』36巻より引用)

彼女のヒロインらしさを決定付けた名言です。特訓後に髪は短い方がいいと言われた彼女は、表面上取り繕いつつ頬を赤らめました。実際には第2位で書いたとおりのオチでしたが、ドギマギする彼女は恋愛描写下手で有名な鳥山明渾身の、恋する乙女でした。

いかがでしたか?ビーデルが愛されヒロインな理由、おわかり頂けたでしょうか?

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