『人間カード』全巻ネタバレ紹介!一瞬も気を抜けないダークサスペンス

更新:2021.11.28

カードに人を閉じ込められる!?闇サイトで広まっている都市伝説に関わる人物達の、緊張感溢れる駆け引きが魅力の本作。ハッタリや作戦を駆使しつつ、相手の身柄を拘束しようとする頭脳戦がハラハラさせてくれます。 今回は、そんな本作の魅力を、全巻ネタバレ紹介していきます。

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マンガ『人間カード』あらすじ【ネタバレ注意】

 

ゲームが趣味の庵瀬マモル(いおせまもる)は、幼馴染で大学の同級生・ユウカの父親が失踪した事件を独自に調査していました。

そして彼がたどり着いたのは、なんと人間をカードの中に閉じ込める事が出来るという不思議な力を持った「人間カード」という代物でした。

人間を閉じ込めたカードを高値で取引できる闇サイト上で、ユウカの父親の名前を確認したマモル。彼は同じく幼馴染のリクとともに、ユウカの父親を救出するために、人間カードの世界に足を踏み入れる事にしたのです。

 

著者
黒井嵐輔
出版日
2017-09-12

この作風が気に入った方は、『うなぎ鬼』『人狼ゲーム』などもおすすめですので、ぜひそちらもチェックしてみてください!

見所:奇抜な設定!いっときも油断できないスリル満点の展開!

見所:奇抜な設定!いっときも油断できないスリル満点の展開!
出典:『人間カード』1巻

 

タイトルでもある「人間カード」には、いくつかのルールが設定されています。しかし、カードに人間を閉じ込める条件自体はきわめてシンプルなもの。

その条件とは「相手の弱みを握り、心理的優位に立つこと」です。

この条件をクリアした後、「プリズンオン」と口にすることで、相手をカードに閉じ込める事が出来ます。

単純なようですが本作の魅力は、この「相手の弱みを握る事」をいかにして成し遂げるか、というところにあるのです。そのためにおこなわれる相手に対してのハッタリや、知略を巡らせる頭脳戦のような掛け合いこそ、読者をドキドキさせてくれる大きな要素であるといえるでしょう。

また、それ以外にも閉じ込められた後の人間の売買や、扱いなどを含めたさまざまな要素が盛り込まれています。

そして、そのなかにはお互いの命すらも自由にすることが出来るという、生殺与奪の権利までも含まれるのです。閉じ込められる事についての絶望感が一層のスリルを演出してくれるため、作品自体のインパクトを強めているといえるでしょう。

 

 

見所:ミステリー要素も!刃物男や運営の正体も気になる!

 

スリルに満ちた人物同士の掛け合いはもちろんですが、その他にも本作は、多くの謎があるのも魅力。そうした謎を推察するミステリー要素も、優れた点であるといえるでしょう。

たとえば、本作に登場する人物達のなかでも、人間カードに閉じ込める事について、明らかに熟練している者たちが存在します。

そのうちの1人、序盤でマモルと敵対する相手であり、ユウカの父親のカードを闇サイトの競売で競り落とした「刃物男」は、どうやらカードの売買を生業としているようです。刃物男とはもちろん本名ではなく、闇サイト上でのハンドルネームですが、その素性は現時点では謎に包まれています。

しかし、作中でも適当な人物の弱みを握っては対象の前に現れ、次々とカードに閉じ込めている様子が描かれているのです。

マモル達はユウカの父親の身柄を取り戻すために、あえて刃物男に接触を図ろうと試みます。しかし結果として、明らかに上手であった刃物男からの報復と警告を受ける事となってしまいます。果たしてマモルは、彼に対して一矢報いる事が出来るのでしょうか。

そして、さらに上位の存在であろう人間カードの「運営」とは一体なんなのか、という点についても気になるところです。まだまだ人間カードに関わる背景は謎だらけなので、読み進めると同時に明らかになっていく情報も楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

『人間カード』1巻の見所をネタバレ紹介!

『人間カード』1巻の見所をネタバレ紹介!
出典:『人間カード』1巻

 

人間カードという存在にまつわる物語が動き出す、第1巻。マモル達大学生3人組による、ユウカの父親奪還に向けた行動が開始されます。

マモルは頭脳明晰かつゲーム好きで、ユウカの父親を救出したいという想いがある一方、純粋にゲームとして人間カードに惹かれるようになっていきます。

そんな彼が人間カードそのものの真偽を知るために、実際に人間をカードに閉じ込めようと考え、詳細なルールについて突き詰めていく様子が描かれているのです。これにより、読者にへのルールを説明する役割を果たし、かつマモルという人物の抱えている密かな異常性が説明されているといえるでしょう。

また彼らが追っている刃物男も登場し、初登場時から只者ではない雰囲気を纏っています。敵役ではありますが、その冷静で危険な空気は魅力的でもあるといえます。

そんな第1巻の見所は、刃物男と彼らの対峙です。ユウカの父親を救出するため、まずは刃物男を人間カードに閉じ込めてしまおうと考え、計画を練って行動を起こします。

彼らに対し、刃物男がどのように優位に立ち、どのような反撃をおこなうのか。緊張感が途切れる事がありません。刃物男の敵としての手強さがヒシヒシと伝わってくる展開なので、スリリングな展開が好きな方にはオススメです。

 

 

『人間カード』2巻の見所をネタバレ紹介!

著者
黒井嵐輔
出版日
2018-01-12

 

緊張の展開が続く、第2巻。追い詰めたと思った刃物男から思いも寄らない反撃にあい、絶望に暮れるシーンからのスタートとなります。マモルは結果的に、ユウカやリクを危険な目に遭わせることとなり、さらに自分は刃物男から脅迫される立場となってしまうのです。果たして彼は刃物男に対し、反撃に転じる事が出来るのでしょうか。

そして2巻では主人公の視点が変わり、アイドルとして活動している北川ユイにフォーカスしたストーリーが進行していきます。

こちらは、有名人であることを妬んだクラスメイトから執拗なイジメを受け続ける彼女と、その友人のノゾミによる、クラスメイト達への復讐が主です。人間カードを使って、これまでユイとその周囲に対し攻撃を繰り返したクラスメイトに対して、いかなる復讐がおこなわれるのでしょうか。

そんな2巻の1番の見所は、マモルが刃物男への復讐を心に誓うシーンです。初登場のユイとノゾミのエピソードも、もちろん魅力的です。

これまでどこかゲーム感覚で決意が足らなかったマモルが、友人たちに危害を加えられる事で覚悟を新たにするシーンは、実に胸を熱くさせます。今後のストーリーのうえでの波乱を予期させる強烈なシーンでもあるので、必見です。

 

『人間カード』3巻の見所をネタバレ紹介!

著者
["黒井嵐輔", "塩塚誠"]
出版日
2018-07-12

いよいよ人間カードを巡る相関図が複雑化してくる第3巻。本巻では、冒頭から地下の暗躍組織のひとつ「BLACK OCEAN」の所属メンバーであるギャンブラー、長谷川シュウヤが登場します。

彼は人間カードの秘密を知るためだけに裏カジノに出入りし、自らの身を危険に晒してでも人間カードに触れようとしている人物。残る組織も、金のために人身売買をしたり、人間カードを作った人間を突き止めようとしたりと、さまざまな目的で活動しているようです。

そして、そんなシュウヤの元に転がり込んだのは、なんと人間カードによって友人達を失ってしまった、あのマモルでした。果たして彼の目的は?そして各組織は、一体どのような動きを見せるのでしょうか。

一方、前巻から登場したユイもまた、独自に人間カードについて捜査を進めていました。そんな彼女がたどり着いたある男の名前「シフツゼン」。人間カードについて、何か重大な秘密を握っている人物のよう。そしてユイは「魔女の晩餐会」という組織に接触し、人間カードについての謎を明らかにしていく事になるのです。

そんな本巻の見所は、ユイと「魔女の晩餐会」のメンバーによる、一連の捜査の様子です。これまでの素人捜査とは一変して、組織だっての捜査が本格始動したと実感できる内容となっています。

真相究明に向けて加速していく物語に、注目していきましょう。

『人間カード』のスリル満点な世界観を味わってみては?

著者
黒井嵐輔
出版日
2017-09-12

 

いかがだったでしょうか。全編通して、お互いの身柄の奪い合いという設定のおかげで、常に緊張感に満ちた作品となっています。

スリル満点なサスペンスを読みたい人には、ぜひオススメな作品となっています。『人間カード』1度チェックしてみてはいかがでしょうか。


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