5分でわかるタランチュラの生態!種類や毒性、飼育方法などを解説!

更新:2021.12.10

人を怖がらせるために生まれてきたのかと思えるほど、迫力のある見た目をしたタランチュラ。凶暴で恐ろしいイメージがある一方で、ペットとして愛情を注ぐファンも数多くいる生物です。今回はそんな彼らの生態や種類ごとの特徴、毒性、飼育方法などを解説していきます。あわせておすすめの関連本も紹介するので、ぜひご覧ください。

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タランチュラの生態は?生息地や寿命など

一般的にはクモ目オオツチグモ科に分類される生物を指し、「タランチュラ」というのは正式名称ではありません。名前の由来はイタリアに伝わる伝説のなかに登場する「タランチュラコモリグモ」という毒グモです。これに噛まれると「タランティズム」という病気になってしまうといわれていました。

現在オオツチグモ科には数百種が分類されています。比較的あたたかい地域を好み、アメリカ南西部、アジア、地中海、アフリカ、オーストラリアなどに生息しています。

特徴はなんといっても大きい体です。胴体だけで10cmほど、足も合わせると20cmを超えます。また全身に毛が生えていて、いかにも怖そうな見た目をしています。その迫力満点の姿から、伝説上の毒グモのイメージと結びついていったのでしょう。

一般的にクモというと、糸を張り巡らせて巣を作り、獲物がかかるのを待ち構えるイメージがあるのではないでしょうか。しかしタランチュラは、糸は出すものの網状の巣は作りません。岩陰や木の上、地面に掘った巣穴などで暮らしています。

というのも彼らは、体が大きいため体重も重く、なかには100g以上になる種もいるため、糸だけでは耐えられないのです。

時には巣穴の前に糸を張ることもありますが、それは獲物を直接捕まえるためではなく、センサーの役割を果たしています。獲物が近くを通りかかったことがわかると、飛び出して捕食をするのです。

寿命はオスが2〜3年、メスは10年以上生きる個体もいるようです。オスの寿命が短いのは、交尾の後にメスに食べられてしまうことが多いからだそうです。
 

タランチュラの種類ごとの特徴を紹介

タランチュラと呼ばれるクモは、世界で数百種類にものぼります。そのなかでも特徴的なものを紹介しましょう。

バードイーター
アメリカ原産の種で、岩陰などに暮らす地表棲です。体の大きなタランチュラのなかでも最大級のサイズであるゴライアスバードイーターは、「ギネス世界記録」にも登録されています。名前のとおり小鳥を捕食することもありますが、常食ではありません。

大人の手よりも大きく、かなりの迫力がありますが、性格はそれほど凶暴ではないともいわれています。慣れれば手に乗せて触れ合うこともできるようです。

バブーンスパイダー
アジアやアフリカに生息している、穴掘りが得意な地中棲の種類です。なかには1m以上の深さがある巣を作るものもいるそうです。

気性が荒く、少しでも身の危険を感じると牙をこすって音をたて、敵を威嚇します。

アンティルピンクトゥー
タランチュラのなかでもっとも美しいといわれている種類です。頭部は光沢のある緑色、胴体は赤い繊毛に覆われ、脚部の付け根は紫や紺色をしています。これらの色は色素をもっているわけではなく、光の屈折で発色する「構造色」と呼ばれるものです。見る角度によって変色し、鑑賞するだけでも飽きません。
 

タランチュラの毒性は?

ホラー映画に出演したり巨大モンスターのモデルになったりと、恐ろしいイメージが浸透しているタランチュラ。そのため、噛まれたら死んでしまう毒グモだと思っている人も多いようです。

しかし実際はそこまで危険な生物ではありません。毒性がまったく無いわけではありませんが、人間にとってはある程度の耐性がある成分で、仮に噛まれてしまったとしても大きな被害を受けることはなく、ヒリヒリと痛む程度で数日経てば治ります。

ただ、毒性自体は弱いですが、くり返し噛まれるとアレルギー反応が出てアナフィラキシーショックに陥る可能性も考えられます。毒による直接の死亡例はありませんが、アナフィラキシーショックで亡くなった事例は報告されているようです。

また、大きな牙には注意が必要です。プラスチックカップを突き破るほどの威力をもっているため、噛まれると大きな傷口になってしまいます。衛生環境が悪ければ雑菌が入り、二次的な被害にあってしまうこともあるでしょう。

さらに、危険を感じると腹部の毛を足でかきむしり、まき散らす種も存在します。タランチュラの毛は非常に細かいうえに鈎針のような形をしていて、目に入ると猛烈な痛みを与えます。

毒性自体は強くはなくても、いたずらに近寄ったり触ったりすることは避けたほうがよいでしょう。
 

タランチュラはペットとして飼育できる?値段や餌などを解説

毒性が強くないとわかると、今度はその特徴的な容姿に惹かれる人も出てくるかもしれません。実際にタランチュラは、鑑賞用のペットとして人気があります。

ペットショップなどでの販売価格は1000~3000円程度です。希少価値が高い個体は数十万円するものもいますが、一般的には手に入れやすいといえるでしょう。

用意するケージは、体長の3倍以上が望ましいです。タランチュラはいざという時にはかなり素早く動くことができるので、絶対に脱走しないよう注意しましょう。

餌は、コオロギなどの生餌がおすすめです。食欲旺盛で、大型の個体はネズミなどを食べることもあるようです。また水をよく飲むので、常に清潔なものを用意してあげるとよいでしょう。

 

不思議な生物だらけの図鑑

著者
田邊 拓哉
出版日
2017-05-01

人の好みや興味というのは不思議なもので、決して皆が同じ価値観をもっているわけではありません。強く嫌われるものは、一方で強く愛されることもあるのです。タランチュラに代表される「奇虫」たちはまさにその最たる生物だといえるでしょう。

本書は、1度はまってしまうと抜け出せなくなるほど魅力的な造形をした生物を集めた図鑑です。まるでSFの世界にいるような気分になるでしょう。

見た目の強烈さもさることながら、それぞれの生態も興味深いものばかりです。どのような理由で奇妙な体をしているかがきちんと解説されているので、気持ち悪いという感情よりも感心してしまうのではないでしょうか。資料価値としても高いクオリティがあります。

写真はフルカラーでインパクトは抜群です。さらに飼い方も掲載されているので、興味のある方はぜひお手にとってみてください。

 

タランチュラなど節足動物に特化した図鑑兼飼育ガイド

著者
["相原 和久", "秋山 智隆", "川添 宣広"]
出版日

両生爬虫類の飼育繁殖愛好家、日本蜘蛛学会の会員、爬虫類や両生類に関する書籍の編集者という最強の3人がタッグを組んだ1冊です。タランチュラやサソリなどの節足動物に特化した図鑑です。

生態についてくわしく書いてるのはもちろん、飼育法も掲載しています。どのように育てるのかを知ることで、彼らの特徴をより深く理解することができるでしょう。

また、軽い気持ちで飼育をはじめる前にしっかりとした知識をつけられるのも嬉しいですね。

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