石田スイの意外な4つの事実!冨樫が好きすぎて、ヒソカの外伝を作成!?

更新:2021.11.26

『東京喰種トーキョーグール』シリーズで一躍有名になった、日本の漫画家。同作では人間と、人間の姿でありながら人を食す存在「喰種(グール)」の対立が描かれています。魅力的なキャラと世界観で、多くの人を魅了しました。 圧倒的な画力の持ち主としても知られる作者。そんな石田スイの、知られざる事実についてご紹介しましょう。

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石田スイとは?代表作品は『東京喰種トーキョーグール』!

 

「週刊ヤングジャンプ」を中心にして活躍する、福岡県出身の漫画家。生年月日は1986年12月28日で、2018年現在で31歳。本名や性別など、詳しい経歴は不明です。

非常に繊細な絵柄で知られているため、本人のTwitterアカウント名や作者の指向も合わせて、女性なのでは?と言われることが多々あります。フィギュアスケートを愛好し、羽生結弦のファンを公言していて、羽生や宇野昌磨らの似顔絵を個人的に描いて公開したことも。

それらのことが石田スイ女性説を後押ししているのですが、デビュー前後におこなわれたアシスタント募集の情報からすると、男性であることはほぼ間違いありません。

またTwitterの発言から姉妹がいることがわかっており、姉と妹が1人ずついる3人兄妹のようです。

 

著者
石田 スイ
出版日

 

2010年に「東京喰種」で、ヤングジャンプ主宰の新人賞MANGAグランプリで準優勝を受賞。翌年3月「ミラクルジャンプ」に掲載されたことで商業デビューを果たしました。
 

代表作は『東京喰種トーキョーグール』。圧巻のストーリーはもちろんこと、卓抜した天才的画力から紡がれるイラストは芸術に近く、原画やTwitter公開イラストを展示した個展が開催されるほどです。

これらはイラスト集『東京喰種トーキョーグール[zakki]』としても発売されていて、イラスト集も2作目の発売も決定しています。

 

著者
石田 スイ
出版日
2014-10-17

石田スイの事実1:「東京喰種」のカネキには自身を投影していた!

 

「東京喰種」は、人間社会に住みつつ人間を食す「喰種」という架空の種族を描いた漫画です。本人の意志とは無関係に、人間から喰種になってしまった主人公・カネキの苦悩が特徴的に描かれています。

どちらにも属することができず、どちらにも染まり切れない主人公が、周囲にいるキャラの立ち位置を鮮明に浮かび上がらせました。

この内気で気弱な主人公には、なんと作者である石田の考え方が投影されていたといいます。自身の代弁者としてカネキを動かしていたことが、インタビューで語られたのです。

内気で没個性的、気弱なカネキを自分の代弁者として書くことは非常に難しかったそう。そんなカネキが人を食す存在という、いわばマイノリティーな悪役となった背景には、石田のマイノリティーに対する共感が強く影響していました。

親が転勤族だったこと、キリスト教徒だったこと、そういったことが重なり、彼は子供ながらに疎外感を感じるようになります。その時のマジョリティーとマイノリティーの中間にいるような感覚が、どちらにも属せないカネキというキャラクターへと繋がったのです。

 

石田スイの事実2:大の音楽好き!アニメOPにも影響

 

石田は、好きなアーティストにロックバンド「凛として時雨」を挙げたり、米津玄師の曲にインスピレーションを受けたイラストを発表するなどするほど、かなりの音楽好き。

アニメ『東京喰種:re』のED曲を担当した「osterreich」、「女王蜂」、「Co shu Nie」は、いずれも彼自身が推したアーティストなのだそうです。

osterreichは前身の「the cabs」の時代から聞いていたり、ライブに通うほどのファンだということがosterreichの高橋國光、女王蜂のアヴちゃんとの対談で明かされています。制作サイドから曲の提案があったにも関わらず、それを断ってosterreichにオファーしたのだとか。

こうした縁で、上記のバンドは石田が書き下ろしたイラストを使用したCDも発売しています。

 

石田スイの事実3:冨樫義博の大ファン!ヒソカの外伝を作成!?

実は、石田は『幽☆遊☆白書』や『HUNTER×HUNTER』で知られる冨樫義博の大ファンです。

特に『HUNTER×HUNTER』に登場するインパクト抜群の道化師のようなキャラクター・ヒソカがお気に入り。

著者
冨樫 義博
出版日
2017-06-26

 

それを知った編集部が特別なコラボ企画をセッティングし、冨樫の許可を得たうえで、石田がヒソカの生い立ちを描いた外伝を作成することになりました。現在は公開されていませんが、以前公開された際には大きな話題となったのです。

本人が大ファンなだけあって、『HUNTER×HUNTER』ファンも納得の出来映えだったよう。

ちなみに石田が作成した外伝は、ヒソカが理由もわからず道端で倒れている場面から物語が始まります。これについて冨樫は、このシーンに繋がる形でヒソカの過去を描きたいと発言。いつか実現する日がきたら、と思うとワクワクせずにはいられません。


『HUNTER×HUNTER』については<漫画「ハンターハンター」最新35巻までを徹底考察!【ネタバレ注意】>で紹介しています。ぜひご覧ください。

石田スイの事実4:名言が魅力的!ランキングベスト5を紹介

『東京喰種』では各勢力、各キャラのアイデンティティがぶつかり合います。そこで交わされる台詞には、感動的なものも少なくありません。そこで今回は、石田の代表作から特に厳選した名言ベスト5をご紹介したいと思います。

第5位

孤独で泣くよりゃ痛くて泣く方が何倍もマシなんだよ!!
(『東京喰種トーキョーグール』11巻より引用)

喰種・ナキの台詞です。仲間思いな一面が読み取れる印象的な名言です。

著者
石田 スイ
出版日
2013-04-19

第4位

傷つけるより、傷つけられる人に
(『東京喰種トーキョーグール』7巻より引用)

幼いカネキが、母から言われていた台詞。傷付けられる人は痛みを知っている分、他人に優しくなれるという想いが込められた言葉といえるでしょう。

第3位

100点満点と、99点の差は、1点じゃない
(『東京喰種トーキョーグール:re』3巻より引用)

滝澤政道の言葉。世の中には、満点でなければふるい落とされることが数多くあります。そんなボーダーラインを越えるための努力は、数字の1点では計り知れないほど重いということが伝わってくるでしょう。

著者
石田 スイ
出版日
2016-12-19

第2位

考え続けるんだ…お前の選択が間違っていないか
その行為だけは正しいと言える事の筈だ…
(『東京喰種トーキョーグール:re』9巻より引用)

発言者は亜門鋼太朗です。作品初期から自分の信念に生き、非情な出来事で歪んでしまった末に、この言葉を残して果てました。正義のありかを問いかける、本作を体現するような名言です。

著者
石田 スイ
出版日
2014-08-20

第1位

『命』とは罪を犯し続けるものの事
『命』とは『悪そのもの』
(『東京喰種トーキョーグール』13巻より引用)

主人公達の拠り所となる「あんていく」の店長・芳村功善の名言。人間でも喰種でも、生きることに綺麗事はないという、作品のメインテーマを思わせる深い言葉です。

石田スイの代表作!『東京喰種トーキョーグール』

 

カネキこと金木研は、都内の大学に通う普通の学生でした。読書好きな彼は、共通の趣味で知り合った神代リゼにほのかな想いを寄せています。

ところが、この少女は人間ではなかったのです。社会に紛れて、人知れず人間を捕食する喰種の1人でした。

カネキは本性を現した彼女に襲われますが、致命傷に至る前に偶然の出来事で難を逃れます。

 

著者
石田 スイ
出版日
2014-10-17

 

しかし、助かったのも束の間。重症の彼は搬送先の医師だった嘉納の判断で、瀕死になっていたリゼの臓器を移植されてしまったのです。

その影響から、彼は徐々に人間ではない何かに変化していき、喰種と、彼らを排除する勢力の戦いに巻き込まれていくのでした。

石田スイといえば、やはり切っても切り離せないのが『東京喰種トーキョーグール』です。

人に似た、人でない異形の存在・喰種を軸としたダークなSFファンタジー。

喰種の特異な生態、アクション映えする個性的な能力、各種世界観設定が、登場人物それぞれの思惑と絶妙にからみ合い、複雑な面白さとなっています。爆発的な人気となって、前日譚を描いたスピンオフや続編までもが大ヒットしました。

2014年から計4期のTVアニメが製作され、こちらも大好評。2017年には窪田正孝が主演する実写映画も製作されました。2019年の映画版でも窪田は続投しますが、ヒロイン・霧島トーカ役は清水富美加から山本舞香に変更されています。


窪田正孝が出演した作品を知りたい方は、こちらの記事もおすすめです。

窪田正孝出演のおすすめ映画10選+テレビドラマ20選!実写化した役柄を総まとめ!

こちらもおすすめ!『東京喰種トーキョーグール:re』

 

前作から2年後。

表向きには喰種の駆逐宣言がなされて人間にとっては平和な世の中になっていましたが、それは喰種が水面下に潜って目立たなくなっていたからでした。人間社会を脅かす存在は、未だ健在だったのです。

そうしたなか物語は「喰種対策局(CCG)」の佐々木排世(ささき はいせ)、通称・ハイセを主人公に迎えて、新たに幕を開けます。

 

著者
石田 スイ
出版日
2014-12-19

前作は主人公が喰種(正確には半喰種)だったため、喰種サイドの話がメインとなっていました。今作では主人公が対喰種組織CCGとなったことで、主要人物もがらりと変わります。

ただ、そうしたなかでも残されていた多くの謎や因縁が明かされ、新主人公・ハイセと、旧主人公・カネキの関係にもスポットを当てつつ、より広がりのある物語が描かれていくのです。

人間と喰種それぞれの立場と思惑、正義のありか。そして例外的なキャラクターがいることで、作品に深みが加わりました。人間と喰種、どちらにも愛すべき印象深いキャラクターと忘れられないシーンがあることが、人気の秘訣でしょう。

果たして、人間と喰種の物語はどう決着するのでしょうか?彼らが共存する未来はあるのでしょうか?ぜひご一読ください。

『東京喰種トーキョーグール:re』についてもっと詳しく知りたい方は<漫画『東京喰種:re』最終回までのネタバレ考察!16巻でついに完結!>の記事をごかくにんください。

いかがでしたか?石田スイについて、知ることが出来たのではないでしょうか。作者を知ってからあらためて作品を振り返ると、より深く楽しむことが出来るでしょう。

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