『極黒のブリュンヒルデ』結末までの3つの見所を考察した【ネタバレ注意】

更新:2021.11.19

大人になってからも宇宙人や魔法の存在を信じ続けている人はほとんどいないでしょう。しかし心のなかで世界のどこかには科学で説明できないものがあると信じたい方もいるのではないでしょうか。 『極黒のブリュンヒルデ』は、そんな方にぜひおすすめしたい作品。主人公が同じような切実な思いを抱える、ダークファンタジー作品です。 この記事では、天然なヒロインをはじめとする可愛い女性キャラクターも魅力の本作を結末までご紹介します!アニメ化もされるほど人気だった本作は、下のボタンのアプリから読むことができます!

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『極黒のブリュンヒルデ』が面白い!タイトルの意味とは?【あらすじ】

 

主人公の村上良太は、子どものころに自分の不注意で、幼馴染の少女クロネコを死なせてしまった過去を持っています。NASAの研究員になって宇宙人がいることを証明するという彼女との約束を果たすため、高校では天文部に所属し、毎日夜空を見上げていました。

 

著者
岡本 倫
出版日
2012-05-18

 

そんなある日、魔法使いと名乗る黒羽寧子(くろは ねこ)が現れます。彼女はクロネコに容姿や雰囲気が似ていて、良太は戸惑います。

実は彼女は非人道的な人体実験を行っている研究所から逃げ出してきた魔法使いでした。そして良太はその他にも研究所から逃げ出してきた魔法使いの少女たちと出会い、研究所からやってくる刺客を撃退していくことになります。

やがて「ヘクセンヤクト」という組織や、研究所所長の九千怜の思惑、魔法使いたちの秘密と直面することになっていくのです……。

 

岡本倫とは。『エルフェンリート』、『パラレルパラダイス』作者!

『極黒のブリュンヒルデ』の作者・岡本倫は、和歌山県に生まれの漫画化。大学在学中に漫画研究会に所属していたものの、漫画を1から描くことはありませんでした。

卒業後にバンダイに入社し、おもちゃの企画やPCゲームソフトの「時の国のエルフェンリート」の製作に携わっていました。28歳のときに漫画家に専念するため同社を退社します。

著者
岡本 倫
出版日
2002-10-18

2000年に読切版の「エルフェンリート」が掲載されたことをきっかけに、2002年から同作の連載を開始。2004年にはその作品がアニメ化しています。

その後もスキージャンプを題材とした『ノノノノ』や、性交を神からの使命とされた主人公の『パラレルパラダイス』などの作品を生み出しています。 
 

グロい、エロいシーンを得意とする作者で、本作でもその見ごたえはバッチリ。また、岡本ならではのシリアスとコミカルのバランスや独特の笑いなどに特徴があります。

 


岡本倫のおすすめ作品を紹介した<岡本倫のおすすめ漫画5選!アニメ化された作品『エルフェンリート』など>、の記事もおすすめです。

『極黒のブリュンヒルデ』の見どころをネタバレ考察:読めないストーリー

岡本倫の作品は先が読めないストーリーが多いのが特徴。本作では主人公が誰かを殺しているシーン、その後、過去回想でヒロインのクロネコが亡くなってしまう展開から物語が始まり、冒頭から驚きの連続です。 

 

 

 

 

 

 

著者
岡本 倫
出版日
2012-08-17

 

また、たくさんの伏線が巧妙に貼られており、さらに物語の展開が読めません。
 

良太は小学校のころに幼馴染のクロネコという少女と、宇宙人がいるという場所へ向かいます。しかしダムを渡る際に谷底に落ちてしまい、結果、彼だけ助かります。

一度見たものを全て記憶できる能力を持った主人公のため、その後彼はクロネコのことが忘れられず、ずっと苦しむこととなってしまいます……。

実はこの序盤の展開に、その後のストーリーの鍵となる要素が散りばめられています。さらにこの他にもたくさんの伏線が張られながら、テンポよくストーリーが進んでいくので、ますます見逃せない展開になっていくのです。

 

『極黒のブリュンヒルデ』の見どころをネタバレ考察:魔女たちを救うため、壁を乗り越えていく!

 

良太は寧子をはじめとして、カズミや佳奈、鷹取小鳥といったたくさんの魔女と出会います。彼女たちは全員違う能力を持ち、カズミはハッキング、佳奈は予知能力、鷹取小鳥は瞬間移動という具合です。

魔女の見た目は普通の人と変わりませんが、うなじにハーネストという機械がついています。左下のボタンを押すと、魔女がボロボロになり溶けるイジェクトという現象が起こる恐ろしいボタンです。

 

著者
岡本 倫
出版日
2012-11-19

 

あわせて、定期的に薬を飲まなければ同様に体が溶けてしまいます。 生産の限られているこの薬を手に入れるためにも、良太をはじめ魔女たちは翻弄されます。

しかも生存を保つだけでなく、次々と研究所から送られてくる刺客を撃退しなくてはなりません。敵の魔女もまた個性派ぞろいで、口からレーザービームを吐いてくる魔女もいれば、敵を透明化してくる魔女もいます。

たくさんの障壁があるなか、味方の魔女の能力をどう活かすのか、また刺客の能力とどう戦うのか、考えさせられる漫画です。SF作品でありながら、頭脳戦もあり、各シーンどう乗り切っていくのか毎回ドキドキハラハラさせられますよ!


 

 

『極黒のブリュンヒルデ』の見どころをネタバレ考察:主人公がハーレム状態!

 

良太のまわりには研究所から逃げてきた魔女が集まっていて、ハーレム状態。女の子からちやほやされる主人公が見たい方や、ハーレム気分を味わいたい方にもおすすめです。

 

著者
岡本 倫
出版日
2015-10-19

 

魔女たちはみんな、キャラクターが個性的。寧子はずっと研究所にいて常識を知らず、突発的に天然な行動を起こします。記憶障害により、良太を好きという自分の気持ちと、恋愛感情を理解できないこととの間で、いきなり怒り出すシーンもあります。また、このほかのヒロインたちも魅力的なので、好みの子がきっと見つかるはず。

そんな彼女たちと良太のやりとりは癒されるもの。脱走してきたところを救われていることから、みんな良太に感謝しているのです。イチャイチャするシーンはないものの、エッチなシーンもなかにはあり、ハーレム展開ならではの見所があります。

 

『極黒のブリュンヒルデ』の見どころをネタバレ考察:ハッピーエンドでバッドエンド?結末に考えさせられる

 

本作において、最強の敵だと考えられていた、人間と宇宙人のキメラのマキナ。しかし神を喰う存在であるとされるロキに倒されてしまいます。

そのロキを倒すために、ヴィンガルフの所長がマキナの代わりに連れてきたのは良太でした。一般人である彼がマキナの代わりに連れてこられた理由とは……?良太を守ろうと決死の覚悟で、それぞれの魔女たちが奮闘するシーンは、本作最大の見所。ついに18巻で完結です!

 

著者
岡本 倫
出版日
2016-05-19

 

最終的に良太はいままでのようなかたちで生活することはできません。その点でいうとバッドエンドととれるかもしれまえん。

しかし寧子のことが好きだと、あらためて自覚し、再会することができた2人はまたそこで新たに愛を育てていくことになります。再び互いに向き合い、今後も一緒に歩んでいくことができるという点ではハッピーエンドではないでしょうか。

現実離れしたストーリー展開にドキドキしながら、良太という人物を通して人を思うことについてあらためて考えさせられる本作。その結末はご自身でご覧ください。

 

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