『空色レモンと迷い猫』完結6巻までネタバレ紹介!芸能人の秘密の恋にキュン

更新:2021.11.20

広島県・尾道で暮らす、純朴女子高生。プライドが高く、自由奔放な若手イケメン俳優。そんな2人がくり広げる、青春ピュアラブストーリーです。純粋な主人公の魅力を尾道の自然が彩ります。今回は、心が洗われるような清らかさを感じる『空色レモンと迷い猫』のあらすじと見所を、結末まで紹介します。 本作は、スマホの漫画アプリでも無料で読むことができるので、気になった方はそちらからもどうぞ!

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『空色レモンと迷い猫』が面白い!芸能人の地方での秘密の恋物語が無料で読める!【あらすじ】

海と山に囲まれた、自然豊かな広島県・尾道で暮らす女子高生・瀬戸渚。

彼女は4年前に東京へと引っ越していった初恋の相手・涼の言葉を信じて、ずっと彼を待っています。

「絶対 むかえに戻ってくるから待ってて!」
(『空色レモンと迷い猫』1巻より引用)

あれから連絡は途絶えているものの、彼に送るために尾道の写真を撮り続けて再会を心待ちにしていました。

著者
里中 実華
出版日
2017-12-25

そんな尾道に突然やってきたのが、若手イケメン俳優・上条大和。彼は監督を殴ってしまい、反省期間としてこの地にやってきたのでした。

当初は数カ月の滞在予定でしたが、監督の圧力がかかり、大和は芸能界から干されてしまうことに。行き場を失くした彼は、自暴自棄になってしまいます。

もともと子役から活躍していたせいか、若干ナルシストでプライドが高く、自己中心的な性格の大和。学校でも浮いた存在になり、ますます孤立していきました。

そんな迷い猫のような彼を、渚は放っておくことはできず、ついつい、お節介を焼くことに。そこから2人は、少しずつ心の距離を縮めていくようになり……。

ここから先は、本作の胸キュンエピソードや結末の一部を紹介します!ネタバレを含みますので、苦手な方はご注意ください。

すでに『空色レモンと迷い猫』が気になった方は、まずはスマホの漫画アプリで読むことをおすすめしています。下のボタンから簡単にインストールできるので、ぜひ利用してみてください。

作者・里中実華とは

作者・里中実華は、広島県出身の少女漫画家。高校を卒業後、2004年に『TAKE OFF』でデビューしました。

2015年には代表作となった『雛鳥のワルツ』の連載を開始。女子校育ちで男子が大の苦手な主人公・百瀬ひな子は、嫌々ながら共学の高校へと入学。しかしそこは、元男子校で、女子はたったの4人!

ひな子は楽しい高校生活をおくれるのでしょうか?

著者
里中 実華
出版日
2015-04-24

少し紹介した『雛鳥のワルツ』も、今回ご紹介する『空色レモンと迷い猫』も、作者の描く作品の登場人物たちは、「高校生」がほとんど。義務教育を終えて、自分で選んだ学校に入学した学生たちの不安や悩み。ちょっとだけ大人の世界に足を踏み入れた彼らにしか分からない心の内を描いています。

恋愛要素だけでなく、家族の大切さや、まだ若いがゆえの悩みまで作品の中に盛り込んでいます。

そして描かれる主人公の少女は、平凡だけど笑顔が素敵で、純粋な性格の持ち主。ただ、どこか天然な部分があるのも特徴。自分に好意が向けられていることや、世間一般で話題になっていることに疎いのです。それでも、そのまっすぐさや温かさが、心に傷を抱えた周囲の人物を癒やしていくのです。

『空色レモンと迷い猫』の魅力:少し天然?だけど、まっすぐさで周囲を動かす主人公

『空色レモンと迷い猫』の魅力:少し天然?だけど、まっすぐさで周囲を動かす主人公
出典:『空色レモンと迷い猫』1巻

自然豊かで、人も温かい尾道で育った渚は、とにかく純粋。4年前に東京へと引っ越してしまった初恋の相手・涼との再会を、ずっと待ち望んでいます。しかも、彼が東京で淋しい思いをしないように、尾道の風景や仲のよい友人たちの写真を撮って、手紙と一緒に送っていたのです。

大和が尾道にやってきたときも、涼で頭がいっぱいな彼女はまったく興味を示しませんでした。そんな渚の運命を変えたのが、大和との出逢い。彼と出会ったことで、初めて涼以外の男子に好意を持つようになるのです。

芸能界を干されて居場所が失くなった大和を励ましたり、孤立する彼をクラスの輪に入れたり、まるで尾道に来た迷い猫のようで、渚は放っておくことができません。

しだいにその想いが恋へと変わっていき、涼と再会したときにその気持ちを自覚するのでした。なぜ涼に会えて嬉しいはずなのに、素直に喜べないのだろう……。渚は自分の気持ちに向き合います。そして、ようやく本当に好きな相手に気づくのです。

一途に思い続けた相手がいても、あることをきっかけに自分の気持ちに気づいて、まっすぐに行動していく渚。そのひたむきな姿が、周囲だけでなく、読者の心も動かしてきます。

『空色レモンと迷い猫』の魅力:渚、そして尾道の温かさに触れて成長していく大和

『空色レモンと迷い猫』の魅力:渚、そして尾道の温かさに触れて成長していく大和
出典:『空色レモンと迷い猫』1巻

子役から活躍し、若手イケメン俳優として活躍していた大和。監督を殴ったことが原因で、芸能界での居場所を失くしてしまいます。俳優としての道が途絶えてしまった彼は当初、クラスでも孤立していました。

そんな彼を変えてくれたのが、渚と尾道の温かさです。

「尾道(ここ)が
アナタのゆっくりできる場所になったら いいな」
(『空色レモンと迷い猫』1巻より引用)

突然現れて、いつの間にか消えてしまう……。まるで猫のような大和を放っておけない渚は、このように声をかけました。

幼い頃に両親が離婚してから、ずっと孤独だった大和。芸能人だということをまったく気にせず、ただ純粋に自分のことを気にかけてくれる彼女の存在に救われていきます。

その温かさは渚だけではありません。彼女の家族や、学校の友人たち、そして尾道の風景が大和の心を癒していきます。初めて学校の行事に参加したり、そこでクラスメイトと仲良くなったり、自分だけの思い出をつくっていくのです。

そして人の優しさや温かさを知った大和は、ようやく今までの自分に何が足りなかったのか気づき始めます。俳優に大切なのは、与えられた役をただ演じることではなく、その役を自分なりに考えて演じ、人の心を動かすことなんだと。

プライドが高く、自分勝手な部分があった大和ですが、もともとは困っている人を放っておけない性格でした。それが周囲の環境が影響して孤立し、閉じこもるようになったのです。

彼が自分の在り方を思い出し、作られたものではなく、心の底から自然と出てくるような笑顔をするシーンは、彼の成長を感じさせます。

俳優として、1人の人間として成長した大和は、その後、迷惑をかけてしまった人たちとどのように和解し、俳優の道へ戻っていくのでしょうか?その様子をぜひご覧ください。

『空色レモンと迷い猫』の魅力:尾道で育まれる、大和と渚のピュアな恋愛模様

『空色レモンと迷い猫』の魅力:尾道で育まれる、大和と渚のピュアな恋愛模様
出典:『空色レモンと迷い猫』1巻

本作での一番の魅力ポイントは、2人のピュア過ぎる恋愛模様です。どんな迷いや悩みもすべて包み込んでくれる尾道の景色と人の温かさの中で、じっくりを育まれていきます。

初恋の相手・涼をずっと想い続ける渚と、俳優の道を閉ざされてしまい自暴自棄になっていた大和。

出会い当初、渚はプライドが高くて自由奔放な彼に、よい印象を持っていませんでした。しかし、一緒に過ごしていくうちに彼の孤独な部分を知っていき、放っておけなくなるのです。

大和も初めは渚のおせっかいを面倒に思っていましたが、だんだんと受け入れていくように……。

そんな友達以上恋人未満な関係だった2人の恋が動き出すのは、文化祭がきっかけ。クラスの出し物の劇で、急きょ代役を引き受けた2人。緊張で震える渚に、大和が励ましの声をかけるのです。
 

「俺がついてる」
(『空色レモンと迷い猫』1巻より引用)

その言葉を聞いた渚は落ち着きを取り戻し、笑顔を見せます。大和はこのとき彼女が見せたホッとした笑顔に、心惹かれてしまうのです。
 

渚は初恋相手・涼をずっと想い続けていましたが、彼に再会したときに、その想いが自分の中で終わっていること、本当に好きなのは大和であることに気づきました。

こうなったら、2人が恋人になるのはあともう少し!……しかし、そう簡単には進まないのが少女漫画の醍醐味。渚の初恋問題が解決したと思ったら、今度は渚に恋のライバルが登場したり、恋人になったと思ったら、東京と尾道で離れ離れになったり。

それでも2人は、困難を力を合わせて乗り越えていきます。彼らだけで乗り越えられなくなっても、大事な場面で、尾道の自然や住んでいる人たちが温かく包み込んでくれます。

大和が芸能界を干されて落ち込んだ時に眺めていたのも、渚が涼に会いに東京へ行ったけど会えなくて落ち込んだ時も、2人が恋人になって初めてキスをした時も、大事な場面では必ず尾道の景色が見守っていました。

2人のじっくりと進んでいく恋と、尾道の景色に注目してみてください。

『空色レモンと迷い猫』波乱の展開の結末が気になる!最終回の2人は……【6巻完結】

恋人になったものの、東京と尾道で離れ離れになってしまった大和と渚。それでも2人は毎日のように連絡を取り合い、愛を育んでいました。

しかし、これまでで最大の問題が発生してしまいます。それは彼らが恋人であることが、世間にバレてしまったこと!恋人になって初めて、渚は大和に会うため東京に行ったのですが、その姿を撮られてしまったのです。

やっと俳優として再スタートをきったばかりの大和にとって、このスキャンダルは、大きなマイナスです。事の重大さを知った渚は彼のために、反対を押し切って一方的に別れを告げます。こうして2人は最悪な形で、別れてしまい……。

著者
里中 実華
出版日
2019-06-25

最終回では、CMのイベントで記者からの質問に真摯に答える大和の姿が描かれています。その姿は、とても落ち着いていて、まったく迷いのない表情です。そして最後には笑顔まで見せるのですが、ここまで読んできた読者にとっては感慨深いものです。

かつて迷い猫のように、尾道にやってきた大和。当時の俺様で幼かった彼からは考えつかないほど、最後には大人としての決心を見せます。

それでいて、同じ展開で見せた笑顔は、過去に渚の家族と夕飯を食べたときに見せた、子どものような笑顔でした。

大和が尾道で渚と出会って、成長し、人の温かさを知ることができたことを感じさせる結末。それを受けた渚の表情にも注目です。

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