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特集!あの人の本棚
139.

PASSPO☆ 増井みお   (ガールズロックユニット「PASSPO☆」)


PASSPO☆ 増井みおのおすすめマンガ

PASSPO☆ 増井みお
気になるあの子が選んだマンガは一体……? 2016年第2弾シングル「バチェロレッテは終わらない」をリリースしたばかりのPASSPO☆ 増井みおさん。「マンガとアイドル」をテーマに編集されたムック本『honcierge(ホンシェルジュ)』に掲載されたソロインタビュー記事をお届けします。
PASSPO☆ 増井みおのおすすめマンガ

宮崎夏次系さんの作品は、読み終わった後にモヤモヤするけど、大切な何かを教えてくれる

ホラー映画(特にゾンビ映画)が大好きなPASSPO☆ 増井みおは、マンガの趣味も一風変わっていて、王道の少年マンガや少女マンガではなく、独特な作風の青年マンガをたくさん読むという。今回は彼女のマンガ体験を掘り下げつつ、そのアーティスト性みたいなものにも触れられればと思う。

―― 過去にマンガ家さんにファンレターとか送ったりしたことってあるんですか?

増井みお(以下、増井) ファンレターは書いたことあります(笑)。小学校の頃、『浦安鉄筋家族』が大好きで、作者の浜岡賢次先生に向けて書きました。返事は来なかったんですけど。

―― お手紙の内容、覚えてます?

増井 好きなキャラクターや面白かったエピソード、「このマンガは自分の生きる糧になってます」みたいなことを書いた気がします。「私もマンガ家目指してるんです!」って。

―― 当時からマンガ家になりたいと思ってたんですね。

増井 なりたいと思ってました。

―― じゃあ、宮崎夏次系先生の作品から聞かせてもらおうと思うんですけど、ファンになったきっかけのマンガは?

増井 最初は『僕は問題ありません』でした。表紙を見て、ジャケ買いみたいな感じで購入したんですけど、1話目の「線路と家」がほんとに切なくて。おじいちゃんと2人で住んでる女の子の話なんですけど、学校を辞めた女の子と男子高校生、それからおじいちゃんの関係が不思議に描かれていて、現実ではありえないような高いところに電車が通っていたりとか、リアルなところと非現実的なところが入り混じってるんです。そのなかに家族愛とか哀愁とかあったりして、読み終わった後にモヤモヤするお話が多いですね。でも、すごく大切なことを教えてもらえるし、人を大切にしようとも思える作品です。絵も好きで、絵もストーリーも両方虜になりました。

僕は問題ありません

『僕は問題ありません』 宮崎 夏次系

―― それって感情で表すとしたら、どんな感じなんでしょうね。

増井 けっしてイヤな気持ちにはならないマンガなんです。普段は感じられない寂しさとか悲しさみたいなのが表現されていて、とにかく感情がたくさん湧き出てくるような作品ですね。

―― それは今まで読んでたマンガにはなかったものなんですか?

増井 ないですね。

―― この作品の前作にあたる宮崎先生の『変身のニュース』だと、印象に残っているエピソードはありますか?

増井 第3話の「昼休み」です。工事現場で働いてる男の子の話なんですけど、この子がもう何もかもがイヤになって、縄を持ってトイレに行くんですよ。現場からちょっとだけ離れたところにトイレがあって、不思議なことにトイレの横にヤシの木があるんです。で、このヤシの木に縄を吊り下げて、自殺しようとするんですけど、なかなかできない。そこに仕事仲間の女の子がやってきて、その子とのやり取りがあって……っていう話がすごく好きです。

変身のニュース

『変身のニュース』 宮崎 夏次系

―― 増井さんは自分でイラストも描くから、絵のテイストにも惹かれるものがあったんじゃないですか?

増井 はい。私、普通に女の子とか男の子とか描くんですけど、宮崎さんの場合はすごく独特なキャラクターを描くんですよ。例えば、お兄さんの兄弟がいるエミリっていう女の子がいるんですけど、すっごい独特な女の子なんです。お兄ちゃんたちは普通の人間なんですけど、エミリだけちょっとヘンな桃みたいな形をしていて。それが日常で喋るんですけど、こういう発想って普通はできないです。日常の中に非日常を取り入れている感じが好きですね。

―― 想像力を刺激するマンガ家さんなんですね。

増井 宮崎さんにしかない世界観が本を読めばすぐに分かるので、とても想像力が豊かな方なんだろうなって思います。

―― マンガに漂ってる雰囲気みたいなものって、増井さんは結構気になるタイプですか?

増井 そうですね。ただ絵が可愛いからとか、ただ話が面白いからというよりは、全体的に惹かれるかどうかをすごく見ちゃいますね。

―― そういうふうにマンガを楽しむようになったのは、いつ頃から?

増井 高校生くらいまでは少女マンガ一筋だったけど、当時流行ってたキュンキュンするような作品は読めなくて。私はやっぱり恋愛だけじゃなくて、マンガを書いてる先生の性格が分かるようなものが好きなんです。例えば、ちょっとだけギャグを入れるとか、ちょっと面白いコマが入ってたりとか。そういう少女マンガをずっと読んできて、高校卒業したぐらいから松本大洋さんを読み始めて、その流れで宮崎さんにも出会いました。

―― 同級生が少女マンガで騒いでいるなか、増井さんはそういう楽しみ方でマンガと接していたわけですね。

増井 そうですね。皆が貸し借りしてる少女マンガは見てなかったですね(笑)。高校生だと「これ面白いから見てよ~」って気軽にやり取りするんですけど、私は1話くらい見て「そっか、そっか。じゃあ、もういいや」みたいな。

―― 逆に増井さんから皆に「これ見てよ~」っていうのはなかったんですか?

増井 あー、ないですねえ(笑)。広めるタイプではなかったです。

―― その頃、クラスの誰も知らないだろうけど、これは面白い!と思って熱中してたマンガは何かあります?

増井 山川あいじさんの『やじろべえ』っていう作品が好きでした。少女マンガっていうのか分からないんですけど、親子の日常の話です。すごく素敵な絵で、話もほのぼのしていてのんびりな感じが好きでしたね。あとは高野苺さん。『orange』とかよりもっと前の『Shooting Star』とか、そういう初期のマンガがすごく好きで。高野さんのギャグセンスというか、少女マンガなのにちょっと声出して笑うぐらいの面白さがあって。背景とかも、定規を絶対に使わないでフリーハンドで描いてるんです。すごく雰囲気が出ていて、線が太くて独特の可愛い感じなんですよ。

やじろべえ

『やじろべえ』 山川 あいじ

orange

『orange』 高野 苺

Shooting star

『Shooting star』 高野 苺

―― 増井さんは当時どういうマンガを描いていたんですか?

増井 女の子と男の子の学園ものみたいな感じですね。一時期はPASSPO☆の恋愛の曲を元にマンガに描いてたことがあります。曲の主人公を思い描いてストーリーを作って、歌詞も作中に書いたりしてました。

―― 少女マンガから好みが切り替わるきっかけになったのは、前に別の取材でも話してくれましたけど、松本大洋先生の影響が大きいんですよね。

増井 はい。最初に松本大洋さんのことを知ったのは『鉄コン筋クリート』の映画だったんです。映画を観た後、なんだこれ面白いと思って、すぐに『鉄コン筋クリート』の分厚いマンガを一冊買って、そこから『日本の兄弟』っていうマンガを読んだら、ぜんぜん違うんですよ。『鉄コン筋クリート』は誰が読んでも面白いような、映画化がされて然るべき内容なんですけど、『日本の兄弟』は意味が理解しにくい内容で。宇宙人の話とかあったりして、振り幅が凄いなと(笑)。日本語じゃない言葉が出てきたり、話の途中なのに意味の分からないページに飛んだり、急に真っ暗になったりとか、そういうところにも惹かれました。「どんな思いで描いてるんだろう?」と思って。それからですね。青年マンガをどんどん読むようになったのは。

鉄コン筋クリート

『鉄コン筋クリート』 松本 大洋

日本の兄弟

『日本の兄弟』 松本 大洋

―― マンガの好みが変わると、それまで自分で描いてた絵にも影響とか出てくるのでは?

増井 それが、こういうマンガを知ってからは、ほとんど描いてないんですよね。自分が思い描いてるようなものを絵にすると、少女マンガになっちゃうんです。でも、それは今の私が描きたいものとは違うので。今は読む方の専門です。

―― 松本先生と宮崎先生の作品の共通点って、増井さん的に何か感じるところはあります?

増井 描きたいものを正直に描いてるなと思います。みおの直感なんですけど、作り込んで何回もネームを描いたというよりは、ありのままの自分をさっと描いてる気がして、すごく気持ちいいなと思います。ほんと皆に読んで欲しいです。

※後編に続く

↓PASSPO☆・増井みおさんの記事詳細は、雑誌『honcierge(ホンシェルジュ)』でご覧いただけます。増井さんの撮りおろし写真と漫画家・宮崎夏次郎先生による描きおろしコラボ・ビジュアルは必見!

Honcierge manga idol cover1
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プロフィール

PASSPO☆ 増井みお
PASSPO☆ 増井みお
ガールズロックユニット「PASSPO☆」

PASSPO☆ 増井みお(写真右端)。1994年10月6日生まれ。東京都出身。7人組のガールズロックユニット「PASSPO☆」のメンバー。グループの衣装やオリジナルグッズのデザインなども手がける。2016年2月24日にレーベル移籍後一枚目となるRe:デビューシングル「Mr.Wednesday」をリリース。7月27日に移籍後第2弾シングル「バチェロレッテは終わらない」を発売。リリースを記念した東名阪ツアーも開催される。

PASSPO☆オフィシャルHP
http://passpo.jp/

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http://honcierge.jp/book_and_popidol#

ライターについて

Writer 5
ホンシェルジュ編集部・芸術/芸能班

音楽、映画、アイドル、その他の芸術/芸能に詳しいライターによる班。もちろん皆が本好きだが、そのレベルや守備範囲はさまざま。日本のエンタテイメントのトップランナーを通じて、本/読書の楽しみへの入り口をつくりたい。あるいは本/読書という切り口を通じて、トップランナーの新たな一面を引きだしたい。

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ガールズロックユニット「PASSPO☆」

PASSPO☆ 増井みお(写真右端)。1994年10月6日生まれ。東京都出身。7人組のガールズロックユニット「PASSPO☆」のメンバー。グループの衣装やオリジナルグッズのデザインなども手がける。2016年2月24日にレーベル移籍後一枚目となるRe:デビューシングル「Mr.Wednesday」をリリース。7月27日に移籍後第2弾シングル「バチェロレッテは終わらない」を発売。リリースを記念した東名阪ツアーも開催される。

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