Loading 81b424ebf5b28b6979c5bfbadb4fe3d86654abdce81e3c0259cc91c3ecd00497
特集!あの人の本棚
171.

SUPER☆GiRLS   (アイドルグループ)


「ザ・王道」を体現する第3章(前島亜美・内村莉彩・尾澤ルナ インタビュー)

SUPER☆GiRLS
さまざまなプロフェッショナルの考え方・作られ方を、その人の本棚、読書遍歴、本に対する考え方などから紐解いていくインタビュー。今回はアイドルグループSUPER☆GiRLSの前島亜美さん、内村莉彩さん、尾澤ルナさんに登場していただきました。内村さんの連載も併せてチェックしてください。
「ザ・王道」を体現する第3章(前島亜美・内村莉彩・尾澤ルナ インタビュー)
写真左から尾澤ルナ、内村莉彩、前島亜美

6月にメンバーの卒業、新加入で新体制とを迎えたアイドルグループ、SUPER☆GiRLS。夏のイベントシーズンを経て、8月31日には14thシングル「ラブサマ!!!」をリリースした彼女たち。9月には新体制での初ワンマンライブも控えるなど、2016年後半に向けて一気に勢いが加速していくだろう。今回は前島亜美、内村莉彩、尾澤ルナに「ラブサマ!!!」とリンクした本、もしくは各自がおすすめの本ということでセレクトしてもらい、話を聞いた。

小さい頃は「ことわざ辞典」を読んでました(内村)

―― まずは3人の読書体験から簡単に聞かせてください。

前島亜美(以下、前島) 私は小さい頃から本を読むのがすごく好きだったんです。というのも、おばあちゃんに本を読みなさいって常に言われていたこともあって、絵本とかもよく見てました。大人になってからは辞典や自己啓発本を読むようになって、小説もダーク・ファンタジーだったり、人間味溢れる物語を読んだり、あとは心理学の本も今は好きですね。

内村莉彩(以下、内村) 小さい頃に「ことわざ辞典」みたいなものをずっと読んでいて、活字に触れる機会が自然と多かったんです。それから伝記の漫画シリーズを図書館で借りるようになって、全巻読んだりとか。中学校に上がるタイミングで小説を読んでみたくなって、図書館の司書さんに「お勧めの本ないですか?」って聞いたりしてました。アイドルの活動を始めてからは、ファンの方にも教えてもらったり。

―― ことわざっていうのが意外ですね。

内村 私が幼稚園に通っていた頃、(ことわざの本を)母が知り合いからもらったらしくて、なぜか私にくれたんです。それをすごく読んでいたのもあって、最近だと話す時にことわざ入れて話しちゃうクセが出てきてしまって。周りからは分かりにくいって言われるんですけど(笑)。とにかく、活字にはずっと慣れ親しんでました。

尾澤ルナ(以下、尾澤) 私は元気っ子だったので、小さい頃は本を読むんだったら外に遊びに行く、って感じだったんです。でも姉が漫画を読むのが好きで、「ちょっと貸してよ」と言って読み始めたのがきっかけで、私も漫画を好きになりました。最近は漫画やアニメが小説化されたものを読んだりもします。

神様がうそをつく。

『神様がうそをつく。』 尾崎 かおり

―― じゃあ、順番におすすめの本を紹介してもらいましょう。前島さんの1冊目は『神様がうそをつく』です。

前島 これは一巻で完結なんですけど、泣ける漫画としてネットですごく話題になった作品です。主人公となる男の子のクラスにヒロインとなる女の子がいるんですが、この子が皆からいじめられていて、のけ者にされちゃってるんです。で、その女の子が抱えている秘密っていうのが重たくて、考えさせられるものがあります。人の死のようなテーマが関わってくるのもあって、読みながら泣いてしまうんです。漫画だと小説より情報量が少ないんですけど、短いページ数でも心をすごく揺さぶられるというか。一つひとつのコミュニケーションの大切さを思い知らされる作品です。「子供 対 大人」みたいな要素もあって、人生ってほんとに世知辛いなって思いますけど、とても感動します。

四月は君の嘘

『四月は君の嘘』 新川 直司

―― 2冊目は『四月は君の嘘』です。

前島 これはアニメ化もされててすごく有名な作品なんですが、私は漫画で初めて読みました。有馬くんっていう天才ピアニストがいるんですけど、この子が挫折をきっかけに音楽の道から外れてしまう。それがヒロインの女の子との出会いを経て、また音楽の道に戻っていく……というお話です。有馬くんが挫折した理由とか、そのトラウマに徐々に向き合っていく感じとか、自分自身に重ねたりもできるし、人としての成長を描いた作品だなって思います。そんなに音楽に詳しくない方も、自分で音楽をやりたくなるような漫画です。

それでも僕は君が好き

『それでも僕は君が好き』 絵本 奈央

―― 3冊目は『それでも僕は君が好き』ですね。

前島 タイトルからして少女漫画っぽいんですけど、全然そんなことはなくって、すごく不思議な作品です。冴えない男の子が主人公なんですけど、運命の人が一話に出てくるんですね。その運命の人との出会いを軸に進んで行くのかと思いきや、それ以外にも違う女の子がたくさん出てきて、その子たちとの恋愛模様が描かれるんです。冴えない主人公なのに女性にめちゃくちゃモテるし、その女性キャラもどれも個性的で魅力的なんです。「この主人公は一体なんなんだろう? 誰が運命の人なんだ?」っていう疑問と同時に、読んでいてワクワクする作品ですね。

その時までサヨナラ

『その時までサヨナラ』 山田 悠介

―― 内村さんの1冊目は『その時までサヨナラ』です。

内村 「ラブサマ!!!」の“ラブ”から一歩踏み込んで“結婚”の物語です。あまり関係がうまくいっていない夫婦と息子が出てくるんですが、奥さんと息子が電車の事故に遭って、奥さんだけ亡くなってしまうんです。その後、夫である主人公は息子と暮らすことになるんですけど、仕事一筋だった主人公は息子とどう接していいかわからずに、自分の両親に息子を預けることにする。そしたら奥さんの親友を名乗る謎の女性が出てきて……という展開です。いなくなってからわかることとか、仕事と家庭のバランスとか、私にはちょっと難しいテーマだったりもするんですけど、学生さんでも読みやすいと思いますし、それに泣けます。

さみしさの周波数

『さみしさの周波数』 乙一

―― 2冊目は『さみしさの周波数』です。

内村 乙一さんの短編集です。私はこの中で「失はれた物語」っていうお話がおすすめです。これも結婚した夫婦の話なんですけど、その夫婦も関係がうまくいってなくて(笑)。

全員 (笑)。

内村 たまたまですよ!(笑) 主人公の夫が事故に遭って肘から下の感覚しかなくなるんです。それで「YESなら指を1回、NOなら指を2回動かして」っていうように、指で奥さんとコミュニケーションをとることになって、何年も奥さんや自分の娘とそういう関係を続ける。でも、次第に主人公が自分の存在が奥さんや娘を縛り付けてるんじゃないかっていう考えに至るんです。重たい話なんですけど、先ほどの本と合わせてこの2冊に共通して言えるのは、今を大事にしてほしいってことだなと思います。

向日葵の咲かない夏

『向日葵の咲かない夏』 道尾 秀介

―― なるほど。3冊目は『向日葵の咲かない夏』ですね。

内村 主人公が同級生の家に遊びに行った時、首つり死体を見て、急いで先生に教えに行って、また現場に戻ったら死体が無くなっていた……というところから始まるお話です。この主人公は妄想癖がすごくて、なぜか虫と話せるんですよ。で、死んだ子が虫になって現れて、「僕の体を探して」ってその子に言う。そこからいろいろ展開していくんですけど、ラストが難解でわからなくて。でもいろんな人と話したり、ネットで調べたりとかして、ようやく理解できました。世界が歪みすぎて、ミステリーと呼べるのかなんなのかわからない、ごちゃまぜの世界です。不条理な感じですね。

今好きになる。

『告白予行練習 今好きになる。』 藤谷 燈子

―― 続いて尾澤さん、1冊目は『今好きになる』です。

尾澤 HoneyWorks(ハニーワークス)っていうクリエイター集団がいて、そのプロジェクトから生まれた小説です。雛ちゃんっていう中学一年生の女の子、幼馴染みの虎太郎くん、学校の先輩の恋雪くん。この3人の三角関係が描かれていて、切ないけどキュンキュンするお話になってます。

内村 もともとはボカロ曲なんだよね。HoneyWorksの曲を原案にした物語。

尾澤 こんなに細かいストーリーが曲の背景にあるんだって思いました。

胸が鳴るのは君のせい

『胸が鳴るのは君のせい』 紺野 りさ

―― 2冊目は『胸が鳴るのは君のせい』です。

尾澤 つかさちゃんっていう中学生の女の子がいて、その子の学校に男の子が転校してくるんです。で、つかさちゃんの隣の席になるんですね。彼女は学級委員タイプというか、責任感の強い子なんです。それに対して男の子は誰とでも仲良くなれる人気者で、しかもカッコよくてモテモテ。2人は仲良くなって、つかさちゃんは男の子に恋をするんです。

そして中三になってから、自分の想いを伝えるんですが、残念ながら振られてしまう。男の子のほうは元カノとのいろんな事情があって、本当はつかさちゃんのことを好きなのに自分の想いを伝えられないままでいる。そしたら高校も同じ学校で同じクラスだったんです。そこからまた仲良くなっていく……っていうお話なんですけど、これもすごくキュンキュンしますね。

前島 中二で元カノ、とかいうのはちょっとびっくりしますね(笑)。

全員 (笑)。

尾澤 元カノっていうのが、つかさちゃんのライバルなんですよ!

―― (本を見ながら)男の子ってこのキャラクター?

尾澤 そうです!

―― めちゃくちゃイケメンですね。

尾澤 はい! すっごいイケメンなんです! 絵も好きなんですよ。

ノラガミ

『ノラガミ』 あだち とか

―― キュンキュンするのも分かります(笑)。最後は『ノラガミ』ですね。

尾澤 これは神様のお話です。主人公の夜トは神様なんですけど、社を持っていない、名前のない神様なんですね。で、亡くなった男の子を自分の神器に変えるんです。男の子に名前をつけて、神器として、自分の武器にする。神器の雪音くんが、主の夜トのために一生懸命戦う姿にもすごく感動します。絆っていいなぁって思う漫画ですね。雪音くんは14歳で亡くなっているので、友達とかは皆生きているのに何で自分だけ死んでしまったんだとか、学校生活もっと楽しみたかったとか、「どうして俺だけが」って思い始めるんです。神器がストレスを感じるとその主も弱っていくんですけど、それでも夜トは俺には雪音が必要だと言って、雪音はその夜トの言葉を聞いて、次は俺が夜トを守ると。そういったやり取りも鳥肌が立ちますし、アクション・シーンもすごくカッコいいです。

第3章が一番良かったよねと言われるように頑張っていきたい(前島)

―― 前島さん、内村さん、尾澤さん、三者三様のセレクトで面白いと思います。シングルの話にも触れたいのですが、6月に新しい編成になってから第一弾目の作品でもあります。節目のシングルと言ってもいいですね。

前島 新メンバー5人が本当に若くて、12歳だったり14歳だったりするので、平均年齢がグッと下がりました。驚きの若さなんですけど、その若い子のフレッシュなパワーを借りて「ザ・王道」というか、アイドルっぽい夏曲ができたなって思います。実際、ファンの皆さんからは「スパガといえば、やっぱりこういう曲だよね」って言ってもらえたり。

―― 前島さんは新しくリーダーになって初めてのシングルです。

前島 日々勉強ですね。スパガは年齢順でステージ上で並ぶことが多いんですけど、12歳の時はずっと一番後ろにいたのが、今はリーダーで喋らせていただく機会も増えました。楽曲に対してもそうなんですけど、一つひとつの活動に対してすごく考えるようになりましたね。ライブ前の時間だったり、ライブが終わった後も皆でミーティングをするようにして、パフォーマンスの話だったり、楽曲をどう伝えていくかということを話すようにしてます。

―― 2期生の内村さんにとっては、初めての後輩がグループに加入してきたわけですが、そのへんどうですか?

内村 私の場合は前例がなかったので、すごく探り探りでしたし、慣れない環境の中でどうやって2期生として存在感を示せるかっていうのは、すごく難しい部分がありました。だから、私が経験してきたものを新しく入ってきた子に伝えられるといいなと思います。3期生が活動しやすい環境になっていくように、2期生の私たちもサポートしていきたいです。

―― あと、ホンシェルジュでの連載もありがとうございます(笑)。

内村 (笑)。これまでにもツイッターとかで発信したりはしてたんですけど、「本好きだとは知らなかった」っていう方もいらっしゃいましたし、ホンシェルジュの連載を見てライブに来ましたとか、スパガが気になりましたとか言ってくださる方もいて、ファンの方と本について話したりする機会がとても増えました。きっかけは別になんでもいいと思うので本を好きになってもらえたらな、と思いますね。

―― 3期生の尾澤さんは? いろいろと覚えなきゃいけないこととか、たくさんあると思うんですけど。

尾澤 これまではストリート生(以下、スト生)として活動してきたんですが、iDOL Streetという集団の中でいちばん下に位置していたスト生、一方で頂点にいるスパガのメンバーに自分がなるということでプレッシャーや不安もありますが、最高の第3章にしたいなと思います。真剣に練習しつつ、ライブも楽しんで一生懸命やっていきたいなっていう気持ちですね。

―― フレッシュな顔ぶれも加わって、今後がますます楽しみですね。

尾澤 「第2章」とか「第3章」とか、スパガにとって大きな区切りーー生まれ変わるという意味で使っている表現なんですが、第3章が一番良かったよねと言ってもらえるようなグループになるべく、一つひとつのことを頑張っていけたらなと思います。

Photographs by Takumi Sugie

おすすめの一覧 インタビューの一覧

コメント

コメントを書く・見る 0

プロフィール

SUPER☆GiRLS
SUPER☆GiRLS
アイドルグループ

2010年、エイベックス初の大規模なアイドルオーディション「avexアイドルオーディション2010」開催。全国7000名の応募から選ばれた12名が合格し、2010年6月12日に誕生。同年、新レーベル「iDOLStreet」第1弾としてアルバム『超絶少女』でメジャーデビュー。2011年、第53回輝く!日本レコード大賞新人賞獲得。同年、3rdシングル「女子力←パラダイス」でオリコンデイリー1位獲得。ウイークリー2位獲得。2012年7月「プリプリ♥SUMMERキッス」で10万枚出荷達成し、日本レコード協会ゴールド認定。2013年6月11日、生誕3周年記念日本武道館公演を成功させる。2014年、初代リーダー八坂沙織卒業、同時に第2章メンバー渡邉幸愛、浅川梨奈、内村莉彩加入2016年6月25日、アイドルストリートカーニバルにて、勝田梨乃、荒井玲良卒業。3代目リーダー前島亜美になりSUPER☆GiRLS第3章へ。木戸口桜子、石橋蛍、尾澤ルナ、阿部夢梨、長尾しおりが加入した。9月29日には新体制初ライブ「SUPER☆GiRLS スーパーライブ2016 ~STARTING~ @AKASAKA BLITZ」が東京・赤坂BLITZにて開催される。
http://supergirls.jp/

ライターについて

Writer 5
ホンシェルジュ編集部・芸術/芸能班

音楽、映画、アイドル、その他の芸術/芸能に詳しいライターによる班。もちろん皆が本好きだが、そのレベルや守備範囲はさまざま。日本のエンタテイメントのトップランナーを通じて、本/読書の楽しみへの入り口をつくりたい。あるいは本/読書という切り口を通じて、トップランナーの新たな一面を引きだしたい。

プロフィール

SUPER☆GiRLS
アイドルグループ

2010年、エイベックス初の大規模なアイドルオーディション「avexアイドルオーディション2010」開催。全国7000名の応募から選ばれた12名が合格し、2010年6月12日に誕生。同年、新レーベル「iDOLStreet」第1弾としてアルバム『超絶少女』でメジャーデビュー。2011年、第53回輝く!日本レコード大賞新人賞獲得。同年、3rdシングル「女子力←パラダイス」でオリコンデイリー1位獲得。ウイークリー2位獲得。2012年7月「プリプリ♥SUMMERキッス」で10万枚出荷達成し、日本レコード協会ゴールド認定。2013年6月11日、生誕3周年記念日本武道館公演を成功させる。2014年、初代リーダー八坂沙織卒業、同時に第2章メンバー渡邉幸愛、浅川梨奈、内村莉彩加入2016年6月25日、アイドルストリートカーニバルにて、勝田梨乃、荒井玲良卒業。3代目リーダー前島亜美になりSUPER☆GiRLS第3章へ。木戸口桜子、石橋蛍、尾澤ルナ、阿部夢梨、長尾しおりが加入した。9月29日には新体制初ライブ「SUPER☆GiRLS スーパーライブ2016 ~STARTING~ @AKASAKA BLITZ」が東京・赤坂BLITZにて開催される。
http://supergirls.jp/

SUPER☆GiRLS さんの本棚

SUPER☆GiRLS内村莉彩がセレクトした友井羊のおすすめ作品

SUPER☆GiRLS内村莉彩がセレクトした友井羊のおすすめ作品

内村莉彩
内村莉彩
SUPER☆GiRLS内村莉彩が選んだ「人の死」にまつわる物語

SUPER☆GiRLS内村莉彩が選んだ「人の死」にまつわる物語

内村莉彩
内村莉彩
SUPER☆GiRLS内村莉彩が別れや旅立ちをテーマに選んだ本

SUPER☆GiRLS内村莉彩が別れや旅立ちをテーマに選んだ本

内村莉彩
内村莉彩
SUPER☆GiRLS内村莉彩が「夏スパガ」の季節におすすめしたい本

SUPER☆GiRLS内村莉彩が「夏スパガ」の季節におすすめしたい本

内村莉彩
内村莉彩
SUPER☆GiRLS内村莉彩が出会った素敵な言葉たち

SUPER☆GiRLS内村莉彩が出会った素敵な言葉たち

内村莉彩
内村莉彩

注目記事

月間ランキング