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特集!あの人の本棚
282.

池田千恵   (株式会社 朝6時 代表取締役社長)


もうイライラしない!仕事も育児もラクラク両立できる、「働くママ」の時間術

池田千恵
仕事に育児にと、働くママはとにかく忙しい。特に子供が小さいうちは突然熱を出したり、おもわぬトラブルを引き起こしたりと予測不能なことだらけ。

そんな慌ただしい毎日だから、ついつい目の前のことに追われ、1日、1週間、1ヶ月、1年があっという間に過ぎていく……。ゆえに、「自分の時間が持てない」「出産前と同じように働けない」とイライラしてしまうママも多いかもしれません。

ということで今回は、時間管理のプロである池田千恵さんにインタビューを企画。12万部のベストセラー『「朝4時起き」ですべてがうまく回り出す!』を皮切りに、時間管理に関する本を多数出版。プライベートでは1歳の男の子のママでもある池田さんに、「働くママの時間術」というテーマでお話を伺いました。
もうイライラしない!仕事も育児もラクラク両立できる、「働くママ」の時間術

2度の大学受験失敗を機に、「早起き」に目覚めた

早起きのきっかけは、2度の大学受験失敗です。当時は「もうこれ以上浪人はできない!」という崖っぷちの状態だったので、夜型から朝型に切り替え、早朝勉強をスタート。すると成績が飛躍的に伸び、なんと第一志望の慶応義塾大学に合格することができました。

その後、新卒入社した会社では、本当に仕事のできないダメダメOLでした。何をやっても失敗ばかりしていたので、20代にして窓際社員になりかけたほど。「このままじゃダメだ!どうにかこの人生を変えたい、リセットしたい」と思った時に、この大学受験の成功体験を思い出しました。

そこでいつもより早く起きて、会社の近くにあるカフェで一人でじっくり考える時間を作ってから出社するように。始めたばかりの頃は早起きが辛かったのですが、次第に早朝の気持ち良さに目覚め、最終的には朝4時起きに。それから9時の始業時間までの5時間を、仕事の準備や資格取得の勉強など自己投資にあてました。すると、どんどん仕事で成果を出せるようになっていったのです。

数年後には、世界的な大手外資系コンサルティング会社への転職も成功。最初は契約社員からスタートするも正社員となり、昇格を重ね年収は2倍に増えました。

早起きをするだけで、こんなに色々なことが上手く回り始めるようになったのはなぜか。早起きをすると誰にも邪魔されず、じっくり考える時間が増えます。すると段取り力が備わり、物事の優先順位をつけられるようになる。その結果、仕事でも成果を残せるようになるのです。さらに定時で帰れて、趣味や家族・友人・恋人とのプライベートも充実するんです。

それだけではありません。以前の私は精神的にも追い詰められ、一歩間違えたら鬱になりかねない状態でした。でもこの習慣を始めたら心に余裕も生まれ、とても前向きな自分になることができた。早起きをするだけで、こんなにも人生がいい方向に変わっていったのです。

早起きをすると自分時間が増えて、ストレスフリー

この習慣は、子供が生まれてからも非常に役立っています。

以下が、私の平日のスケジュールです。

<池田さんの1日>
4:00~7:00 起床、息子が起きてくる可能性があるので軽めの仕事や趣味の時間

7:00~7:30 息子起床、朝食、保育園へ

7:30~9:00 誰にも邪魔されない朝の「ひとり時間」

9:00~17:00 打ち合わせ、執筆、コンサルティングなどの仕事時間

17:00~18:30 電車移動、保育園のお迎え準備

18:30~20:30 家事、夕食、家族との時間

20:30~4:00  息子と一緒に就寝

出産前のように朝5時間はフルには使えないけれど、それでも仕事の事前準備をする時間や、誰にも邪魔されない自由時間を確保できる。だからストレスもなく、楽しく仕事と育児を両立できています。

自分の人生は自分で決める

時間の使い方については、東日本大震災をきっかけに改めて考え直しました。あの震災直後は、デマが飛び交ってどの情報を信じていいか分からなくなった。私はそれに危機感を感じたんですよね。自分はどうあるべきか、どう生きたいかってことを決めないと、結局色々な情報に惑わされて、何をしたらいいか分からなくなってしまうんじゃないかって。

人って、他人のための時間を優先し、自分の時間を後回しにしがち。でも自分の人生なのに、みずからコントロールできないっておかしいですよね。だから私は、事前に「この日のこの時間は、自分のために使おう」と手帳の月間スケジュールを赤字で囲って、他の予定を入れないようにしています。

これは天引き貯金と同じ発想です。余ったお金を貯金しようと思っても、なかなか貯められないけど、給料日に自動引き落としにしておけば、自然と貯まるじゃないですか。なので、事前にスケジュールをブロックして自分時間をキープしておくのです。

その上で、「この時間は仕事」「この時間は家族と過ごす」「この時間はドラマを見る」と決める。もし最近疲れているなと思ったら、前日に昼寝をする時間も決めます。そうするとメリハリができて、たとえ昼寝をしても罪悪感を感じないんですよね。同じ行動でも、「流されて行動する」のと「自分で決めて行動する」って全然違うんです。

そういう意味では、早起きって「明日は何時に起きよう」と決めて行動する、365日できる訓練なんです。それを積み重ねていくことによって、自分に自信もついていくでしょう。

またこの考え方は、1日、1週間、1ヶ月という短いスパンだけでなく、もっと長いスパンで考える際も役立ちます。例えば「この時期は子育てに専念するから、仕事をしない」と決めるのもいいと思うんです。ぜひ多くの方に、「自分で決める人生」を送っていただきたいなと思います。

子育て期のトラブルは予測不能だから、バッファを持たせる

もちろん、子供ってしょっちゅう熱を出したり体調を崩すので、予定通りに進まないことも多々あります。

そのため私は、3倍の予定を組むことを意識しています。例えば、以前は打ち合わせ場所に10分前に到着していたら、30分前に到着するように準備をする。本の原稿執筆においても、何が起こっても余裕を持てるよう、締め切りの3日前には原稿を完成させるようにしています。

人は余裕がなくなると、イライラするし、何事もうまくいかなくなる。そうならないためにも、すべてにバッファを持たせているんです。

また、やらないことも決めています。「時間術」というと、同時に複数の物事を効率よく進めることだと思われがち。でも本当は、何をやめて、何を残すか決めて、残したものを集中してやることだと思います。特に働くお母さんは、出産前と同じように全部やろうと思っても物理的に難しい。積極的に「やらないことを決める」といいでしょう。

家事・育児は一人で抱え込まず、夫と上手に乗り切ろう

一人の人間を育てるというのは、大仕事。なので、家事・育児は一人で抱え込まず、夫も上手に巻き込んで乗り切りましょう。

私のオススメの方法は、ちょっとしたことでも「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えることです。「ゴミを捨ててくれてありがとう」「お皿を片付けてくれてありがとう」など当たり前だと思うことでも、毎回口にすると自分も気分がいいし、相手も嬉しいんです。最初は照れるかもしれませんが、試してみてください。

また夫に頼む際は、何をどうやってほしいか、なぜやってほしいか的確に伝えるべき。女性は言葉で伝えなくても察するのが得意なので、「なんで分かってくれないの?」とイライラしがちですが、分かってくれないのは別に非協力的なわけではなく、単に何をどうすれば良いか分からないだけなのです。

毎日の家事・育児のルーティーンワークに関しては、タスクをすべて洗い出し表にして可視化すること。そのタスク表を見て、夫婦それぞれの大体の分担を決めると、「私ばっかり家事をしている」「僕ばっかり育児をしている」という不満も起こりません。

おかげで、夫は私以上に家事や育児が得意になり、夫婦関係も良好です。このように親が仲良くしていると、子供も穏やかに育つと思います。夫に上手に頼るということは、結果的に子育てにもいい影響を与える気がします。

ネガティブな言葉をポジティブな言葉に変換する

あと私が気をつけているのが、子供にネガティブな言葉を使わないということ。時には仕事が忙しく、保育園に迎えに行くのが遅くなって、息子と保育園の先生だけで待っていることもあるんですよね。そういう時、「寂しい思いをさせてごめんね」と言うと、息子は「僕は寂しい子なんだ」と思ってしまう。そうならないよう、私は「先生を独り占めにできてよかったね」と言うようにしています。

また料理をしている時に息子が歩き回ると危ないので、囲いのようなものに入れることがあるんですが、「囲いに入れる」という言葉を使うとネガティブな印象を与えてしまう。なので「今から秘密基地に入るよ~!GO~!」と声がけしています。そうすると息子は、楽しそうに遊ぶんですよね。

このようにネガティブな声がけをしてしまいそうになったら、どうポジティブな言葉に変換できるか常に考えています。

私は子供にとって、「カッコイイお母さん」でいたい。「仕事をしているお母さんって素敵だな」と思ってもらいたいんです。それを実現するためにも、できるだけポジティブな言葉を使って、仕事を楽しんでる背中を見せることが、私の目指す子育てにおいて一番大切なことだと思っています。こういう指針があると、他人から何をと言われようと気にしなくなります。子育てにおいても、仕事と同じように目標を持つと、悩んだり迷ったりすることが少なくなるのでオススメですよ。

子育てを通して自己成長し、仕事の幅、人生の幅が広がる

私は42歳で出産しました。若い頃は、子供が生まれると自分の時間が少なくなって、仕事もこれまでのようにできなくなってしまうんじゃないかと不安に思い、出産という選択に迷いがあったこともありました。でも今は、子供を授かることができて本当によかったなって思うんです。

子供がいると、確かに自分の時間は少なくなる。でも「保育園に迎えにいく前に、仕事を終わらせなきゃ」「この時間内に家事を終わらせなきゃ」というプレッシャーがあるおかげで、限られた時間の中で成果を出そうとする。その結果、段取り力がついて優先順位もつけられるようになり、生産性を上げられるようになりました。

また最近日本では、「長時間労働をやめて、短時間で成果を出す働き方に変えよう」という動きがあります。働くママは、日頃からそんな働き方を実践しているので、これからたくさんの先進事例を作っていけるのではないでしょうか。それに今後は少子高齢化がますます進み、出産しても活躍し続ける女性が求められます。そうなった時に、その代表としてこれまで以上に色々挑戦できると思うんです。

繰り返しになりますが、私自身若い頃は、子供を産むと自分の世界が狭まると思っていた。でも実は逆で、より自分の可能性が広がりました。だから、過去の私と同じように出産を躊躇している女性や、現在仕事と子育ての両立がうまくできず葛藤中のママには、子育てを通して自己成長できるし、さらに仕事の幅、人生の幅が広がるんだってことを伝えたいですね。

池田千恵さんの著書

『「朝4時起き」で、すべてがうまく回りだす! 』池田 千恵 『「ひとり時間」で、すべてがうまく回りだす!』池田 千恵 『朝活手帳 2018』池田 千恵
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プロフィール

池田千恵
池田千恵
株式会社 朝6時 代表取締役社長

二度の大学受験失敗を機に早起きに目覚め、半年の早朝勉強で慶応義塾大学総合政策学部に入学。以来、挫折のたびに早起きの成功体験を思い出して、逆境を乗り越える。外食企業、外資系コンサルティング会社を経て、2009年に『「朝4時起き」で、すべてがうまく回り出す!』(マガジンハウス)を刊行。ベストセラーとなり、「朝活の第一人者」と呼ばれるようになる。

早起きによる思考整理/情報発信/時間管理/目標達成手法を著書や講演、企業研修などで紹介した経験をもとに、2015年に起業。朝を戦略的に活用し、売上を向上させる方法を指南している。

ホームページ:http://asa6.co.jp

ライターについて

Writer 13
鮫川佳那子(さめこ)

NY在住ライター/ニューヨーク女子部♡主催。青山学院大学フランス文学科卒業後、サイバーエージェントに入社し広告制作・メディア編集・イベント企画運営に携わる。2015年より夫の海外転勤で渡米し、現在はニューヨークの新聞をはじめ様々な媒体でコラムや、海外で活躍する日本人のインタビュー記事を執筆。またNY在住の20~30代女性が約600名所属するコミュニティ「ニューヨーク女子部♡」を主催し、イベント企画運営も行っている。

プロフィール

池田千恵
株式会社 朝6時 代表取締役社長

二度の大学受験失敗を機に早起きに目覚め、半年の早朝勉強で慶応義塾大学総合政策学部に入学。以来、挫折のたびに早起きの成功体験を思い出して、逆境を乗り越える。外食企業、外資系コンサルティング会社を経て、2009年に『「朝4時起き」で、すべてがうまく回り出す!』(マガジンハウス)を刊行。ベストセラーとなり、「朝活の第一人者」と呼ばれるようになる。

早起きによる思考整理/情報発信/時間管理/目標達成手法を著書や講演、企業研修などで紹介した経験をもとに、2015年に起業。朝を戦略的に活用し、売上を向上させる方法を指南している。

ホームページ:http://asa6.co.jp

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