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第四間氷期 (新潮文庫)

第四間氷期 (新潮文庫)

作者 安部 公房
出版社 新潮社
出版日 1970年11月27日

情報なし

レビュー

安部公房さんは本書巻末のあとがきで「未来が肯定的なものであるか、否定的なものであるか・・・ぼくはそのいずれもとらなかった。・・・何らかの未来を、否定する資格がないばかりか、肯定する資格もないと思ったからである。真の未来は、おそらく、その価値判断をこえた、断絶の向こうに、「もの」のように現れるのだと思う。」とあるが、とても共感だなあと感じた(日本語は難しい)。自分自身にとって未来は良いもの、苦労が続いても結局は良くなるだろうと大体の人は思っているし、もちろん自分自身も努力や慣れなどいろんな積み重ねは様々な場面で実を結ぶと思っているし、そう思わないとやってられないような、現実なのもまあ当然なのかなと。
話は変わりますが、争いや問題があるとき満場一致の正解が唱えられることはほとんどなく、大体対立があって、そこにはそれぞれの正義・正解も持ってて、お互いにどうしてそれが正義なのかたっぷりと論争したり主張したりするし、反対された場合には「未来は見なきゃわからない」とか「やって見なきゃわからない」と口から威勢良くでる場面を見るけど、それは自分自身にとっていい未来だと、ある程度思っていて信じているというか過信しているからそういう言葉がでるからであって、もし本書の勝見先生らのように未来を見れた場合人々はどういう風に解釈するのか。もし見ることができた未来が期待に反して愕然とする未来で希望を失うかのような未来だった場合、受け入れて行動できるのか。僕はできないと思う。おそらく自分含めて、「そんな機械から出たものなど信じられない、たとえそれがあらゆる高度な予測に基づいたものだとしても」や「未来は変えるもの、変えられるもの」と都合のいいように思って自分の正義にしがみついて反抗するのが、悲しいけど普通なのかなと思ってしまった。
僕は普通の人間ですが、本書を読み終えた時にこの水棲人間の未来はどちらかというと希望なのかなと感じたが、それは自分に対する否定ではないし、綺麗事なしに次世代にバトンを引き継ぎたいので(仮に自分がいた証が残らなくても)、どう言えばいいか難しいですがとりあえずこれから身を粉にする立場としては頑張りたいって感じです

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