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選ばれ続ける必然 誰でもできる「ブランディング」のはじめ方 (講談社+α新書)

選ばれ続ける必然 誰でもできる「ブランディング」のはじめ方 (講談社+α新書)

作者 佐藤 圭一
出版社 講談社
出版日 2016年08月19日

お客様は御社のここを見ている!

商品に魅力があるだけではダメ。ブランディングのプロが教える、「選ばれ続ける」会社の作り方。

企業不祥事が絶えず、広告や宣伝の効果が暴落している現在、御社が顧客に「選ばれ続ける」ためには、社内をどう変え、お客様に何を伝えればいいのか? SNS時代、口コミ時代に選ばれる会社になるためのブランディングについて、豊富な事例をもとに、初心者にわかりやすく解説します。

▼こんな時の悩みを抱えている経営者・担当者の方々にぴったり!
顧客からの口コミの悪さにまいっている
不祥事や炎上による業績悪化から再生したい
他社と合併することになった
経営陣の交代がある
創立◯周年で何をやれば?
海外展開でお客様が広がる
CSR、CSVに取り組みたい

▼理路整然と理解できる!
はじめに お客様は何を基準にして選ぶか?
第1章 あなたの会社はズレていませんか?
第2章 お客様との接触ポイントに気配りしていますか?
第3章 社員は自社の魅力を語れますか?
第4章 会社の魅力をどこから見つけますか?
第5章 自社の「あるべき姿」は明確ですか?
第6章 自社の「あるべき姿」を言葉にできますか?
第7章 自社の「あるべき姿」を見える化していますか?
第8章 「あるべき姿」を社内で共有できますか?

レビュー

■読んだ期間
 2018/12/19-2019/1/1

■要約

 序章:

 ◆消費者の情報の受け取り方◆ 
 
  世の中にあまり情報が出回っていなかった時代は「有名なもの=良いもの」
  (=テレビCMや新聞でよく見る会社は安心できる → 広告費の使い方が主流になる)
  ただし、現在は情報量が多すぎて、広告が届かない(届いても、本当に?に懐疑心)ことも増えてきており、
  一歩的な情報発信だけでなく、自ら情報をしっかり判断し、自分なりに考えたうえで選ぶようになってきた。

  ※広告信頼度グローバル調査(2015年9月)によると、
   テレビ広告や従来型マスメディアの信頼度が60%前後
   信頼する情報の上位3つは、友人や家族からの推薦(83%)、企業ウェブサイト(70%)、インターネットの消費者の口コミ(66%)

  加えて、商品そのもの良し悪しだけでなく、
  提供している会社の姿勢やビジョン、社員の考え方やふるまいなどを商品選びの基準にする人も増えてきている。

 ◆ブランドとは◆

  ブランドとは「頭の中に存在する価値やイメージのかたまり」
  →アップルと聞いて思い浮かぶこと。不祥事を起こた会社の名前を聞いて感じること。

  名前のない「モノ」から「ブランド」になると、大きく3つの利点がある。
  ・他のものと違いが分かるので「選ばれやすくなる」
  ・好きになってもらえれば「選ばれ続ける」
  ・ファンになってくれれば「価格が高くても選んでくれる」

  ブランドを人々の頭の中に作っていくことが「ブランディング」
  →「モノに独自の価値やイメージを付け、カタチにして、そして伝える」

    BRAND:「あるべき姿を規定して、カタチにする」 ※WHAT(何を伝える)
    ING  :「あるべき姿をあらゆる活動を通して、伝え、浸透させる」 ※HOW(どう伝える)

 第1章(あなたの会社はズレていませんか?):
  
  「送り手側が提供できる価値」と「受け手側が求めている価値」の間にズレが無いことが理想のブランディングの形
  そのため、重要なことは送り手側の「どう思われたいか」と、受け手側の「どう思っているか」のギャップを埋めていくこと。
  
  また、送り手側のあるべき姿については、経営者-社員-メンバー等の関係者各位でズレを発生させないことが大事。
  ズレが起きてしまう原因は「あるべき姿」が関係者全員にわかりやすいカタチで共有されていないこと。

第2章(お客様との接触ポイントに気配りしていますか?):

  人は接触体験の積み重ねによって、頭の中の印象が記憶され、イメージが形成される。
  お客様と会社の接触ポイントも多岐にわたり、商品やパッケージはもちろん、広告やウェブサイト、店舗、営業マン、社員も接触ポイント
  そのため、ひとつひとつの接触ポイントがズレていると、お客様の認識やイメージにズレが出てしまう。

  ●ビジネスは戦争型から恋愛型へ
   ⇒ライバルの強みや弱みを把握し、いかに市場でシェアを獲得するかに注力する時代:「戦争型」
    お客様の気持ちを理解し、長く付き合っていくために心のシェアの獲得を目指す :「恋愛型」
 
  ●ブランディングとマーケティングの違い
   ⇒ブランディングをしっかり行えば、マーケティングプロモーションも機能しやすくなる。
    また、環境が変わっても普遍的に提供したい価値を定義しておくことで、選ばれ続ける必然を作る。

    ・ブランディング
     狙い:ブランド価値向上
     やるべきこと:ブランドの意志(夢)を抽出する ⇒ あるべき姿を具現化させる活動 
     どこに軸足を置くか:自社(アイデンティティ)起点
     期間:中期~長期
  
    ・マーケティング
     狙い:売上拡大、シェア拡大
     やるべきこと:市場のニーズを探る ⇒ 「売れる」仕組いを作る活動 
     どこに軸足を置くか:市場(消費者、競合)起点
     期間:短期~中期   

第3章(社員は自社の魅力を語れますか?):

  「いまの会社で定年まで働きたい」と考えている社員は、5割を切っている。
  終身雇用時代が終わり、会社への「帰属意識」が薄い社員が増えてきている中、社員一人一人は自社の魅力を語ることが出来るか。
  社員は一番のブランド伝道師であり、あるべき姿(ブランド)が明確であると、社内で浸透しやすく、社員のパフォーマンスも向上する。

第4章(自社の魅力をどこから見つけますか?):

  自社の魅力や独自の価値を聞かれても、多くの人は、意外と語れない。しかし、魅力や価値は必ずその会社の中にある。
  まずは、会社の人達がどう思っているのか、将来どのような会社にしたいのか等を引き出すことが大事  
 
  対象者からキーワードを集め、下記の3つに分類する。
  ①これからも大事にするKW
  ②いまはあるけど、今後は無くしていきたいKW
  ③今後、獲得していきたいKW

  【対象者】
  ・過去からの想いを集める(創業者の理念や想い等)
  ・10年後、どんな会社にしたいか
  ・社員の想い(自社の強みや特徴、会社の理想像等)
  ・お客様に選ばれる理由が会社の最大の魅力
   ※現場(社員・お客様・取引先)と経営層の認識のズレはよくある。そのズレを認識することが大事

第5章(自社のあるべき姿は明確ですか?): 

  スターバックスとドトール。
  トヨタとBMW。
  マクドナルドとモスバーガー。
  同じ業種だが、名前を聞いてぱっと連想する「イメージ」に差異があるl
  「名前を聞いてぱっと連想するイメージ」を、受け手のお客様だけでなく、送り手である会社側で規定することがブランドを作る第一歩

  ●3つのカテゴリーでブランドを定義する
   1.どんな人たちに愛されたいか(理想のお客様像)
    ┗そのブランドが支持されたい(ファンになってほしい、愛されたい)人物像
   2.どんな価値を提供できるか(提供価値)
    ┗そのブランドが提供する、顧客にとっての得・便益・メリット。顧客がブランドを選ぶ理由、期待する効用
     ┗①事実・特徴・エビデンス:ブランドの強みや特徴、オリジナリティ。提供価値を支える客観的事実。
      ②機能的価値(便益):受け手(お客様)が得ようとする基本的・物理的・効用・メリット
      ③情緒的価値(便益):受け手(お客様)が求める感覚・気分など心理的・感情的な効用
   3.どんな「らしさ/イメージ」を感じさせたいか(ブランドパーソナリティ)
    ┗ブランドパーソナリティ(人格):ブランドを人に喩えたときの性格や個性。醸し出す雰囲気やそのブランドらしさ。獲得したいイメージ。

  ●対象となるお客様が複数な場合
   ①全お客様に対して共通の価値観を規定する(会社の強み目線)
   ②社会全体がお客様であると考える(理念や提供するもの目線)
   ③お客様のタイプごとに定義する

  ●自社の強みをお客様の価値に変換する
   自動車会社:自分たちの提供価値は、独自の技術や高性能のエンジンだ
   受け手目線:軽快な走りでワクワクできる
   そのままでは伝わらないので、変換して届けていくことが必要。
   提供価値とは、あくまで「お客様から選ばれる理由」、相手にとっての「利益やメリット」を指す

  ●提供価値を機能的価値・情緒的価値に分け、さらに現在(今すでにある)と将来(今後獲得したい)に分ける
   機能的価値:受け手(お客様)が得ようとする基本的・物理的な効用・メリット
   情緒的価値:受け手(お客様)が求める感覚・気分など心理的・感情的な効用

  ●価値を保証する根拠を持つ
   どんなことを通じて(客観的事実)、どんな便益を提供し(機能的価値)、それによってどんな気分になってもらうか(情緒的価値)
   ┗この客観的事実を得るために、お客様や社員等から集めてきた会社の「強み」や「特徴」が重要

第6章(自社の「あるべき姿」を言葉にできますか?):

  ブランドコンセプトを文章化するということは、「自分たちの会社はこういう価値をあなたに提供します」とお客様に約束すること。
  自分たちで定義した内容(理想的なお客様像・提供価値など)をきちんと盛り込み、300字~500字程度の文章でまとめる。

  ●自社の想いを一言で表現するブランドスローガン
   ブランドスローガンは、会社がお客様や社会に対して伝えていきたい想いや姿勢、目指す姿などを端的にひと言で表現したもの。
   伝えるポイントとしては、以下の4つの方向性に絞られる。
    ┗①事業領域を伝える(何の事業を行っている会社かをストレートに表現する)
    ┗②ビジョンを伝える(どんな会社を目指したいかを表現する)
    ┗③お客様の提供価値を伝える(お客様に何を与えることができるかを表現する)
    ┗④会社の姿勢を伝える(社員がどんなことを心がけて活動したいかを表現する)
   また、ブランドを推進する過程で、すでにたくさんの社員や関係者の口にのぼった「会社への想い」から言葉を「選ぶ」ほうが説得力が出る。

  ●言葉を選ぶ時の7つのポイント
   ①伝達しやすいこと
    ┗できるだけシンプルかつ短い言葉で、言いやすく、わかりやすいことを指す。
   ②記憶しやすいこと
    ┗多くの人が覚えやすく、記憶に残りやすい事
   ③共感しやすいこと
    ┗全社員、そしてすべてのステークホルダーが納得でき、共感できることが重要
   ④求心力があること
    ┗社員の意識や活動の求心力になりえるかどうか。
   ⑤独自性があること
    ┗他社と差別化出来ているかどうか
   ⑥期待感があること
    ┗ワクワクするような言葉であること
   ⑦耐久性があること
    ┗10年後に使っても古くならないかどうか。

第7章(自社の「あるべき姿」を見える化していますか?):

  自社のブランドコンセプトを視認性を用いて表現出来るのが「ロゴ」
  必ずロゴデザインに会社の価値や想いが集約されていることを、論理的に説明出来るようにすることが大事

  ●ロゴでチェックすべき要素
   ①視認性
    ┗見やすいか、分かりやすいか。
   ②識別性
    ┗他のロゴと違いあるか、独自性があるか。
   ③展開性
    ┗看板や映像、モノクロ等でもわかりやすいか等、使いやすいさ。
   ④耐久性
    ┗流行にとらわれずに20年、30年でも使えるような飽きの来ないデザイン
   ⑤商標
    ┗他に類似の使用が無いか確認すること。

  ●色が連想させるイメージ
   赤色:情熱、怒り、暑さ、活気、有機、興奮
   茶色:堅実、安全、地味、豊かさ
   橙色:あたたかさ、陽気さ、よろこび、楽しみ、交流
   黄色:明るさ、楽しさ、希望、軽さ
   緑色:バランス、成長、リラックス、若さ、新鮮さ
   青色:涼しさ、冷静さ、誠実さ、さわやかさ、平和
   藍色:まじめさ、知的さ、落ち着き、従順
   紫色:高貴、気品、神秘、尊さ、精神性
   桃色:美しさ、やさしさ、自己愛
   白色:清潔、純潔、純真、無垢、平等、平和、浄化
   灰色:曖昧、地味、控えめ、穏やかさ、上品
   黒色:重厚、高級感、恐怖、無意識

第8章(「あるべき姿」を社内で共有出来ますか?):

  あるべき姿がカタチになったら、それを具現化する必要がある。
  会社が行うさまざまな活動(社員の行動、商品・サービス、情報管理など)をあるべき姿に沿って変えていく必要がある。
  
  社員:内部に向けて伝える(教育・浸透)
  ┗理解・共有、自覚、誇り、行動規範

   ↓日々の行動に反映

  企業活動:具現化
  ┗社員の行動(発言・姿勢・モラル・接客)
  ┗商品・サービス(品質・デザイン・機能)
  ┗情報活動(プロモーション)

   ↓納得・安心・信頼

  お客様・社会:外部に向けて伝える(表明・発信)
  ┗認知・共感、好意、信頼、愛着、忠誠(ファン)

  ●ブランドを社内に浸透させていく方法
   ①伝道師の育成
    ┗コンセプト策定段階からの巻き込み、ブランド管理者の設置、伝道師の任命と育成
   ②社内コミニュケーション
    ┗社内情報メディアの活用、浸透ツールの整備、ブランドについて考える「機会」の設定
   ③制度・仕組み
    ┗部門/個人の目標設定、表彰制度、提案制度、人事制度への組み込み

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