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やめないよ (新潮新書)

やめないよ (新潮新書)

作者 三浦知良
出版社 新潮社
出版日 2011年01月14日

これまで本当にいいサッカー人生を送ってきた。でもそれは昨日までの話。今日もすぐに過去となる。明日をどんな一日にして、どう自分を高めるか。僕はそれだけを考えていたい──。40歳を超え、若手選手とは親子ほどの年齢差になっても、徹底した自己管理を行い、あくまで現役サッカー選手としてプレーしつづけることに誰よりも強く執着してきた「キング・カズ」。その思考と実践をみずから刻んだ足跡の記録。

Tomokuni Nozaki」さんのレビュー
日本では稀有な、大一番でも期待させる選手であった三浦選手ですが、テレビなどでのその振る舞いは、ノリと気合のヤンキー気質を感じさせ、あまり哲学的なものを感じませんでした。しかし、日経新聞に連載するコラムを読んで印象が変わりました。
自分の経験を過大評価することなく、しかし、しっかりとしたプロフェッショナリズムを説得力を持って話します。

現役最年長での試合出場は、常にスポーツニュースに取り上げられますが、客観的に見て他の選手よりアスリートとしてのパフォーマンスが劣り、「カズだから」というような試合の出方に何の意味があるのか、と常々思っていました(ある意味今でも思っています)。

しかし、本人はこのことについて、スポンサーがついて人より体のメンテナンスにお金をかけられることも、人気があるためこの年でも契約するクラブがあり試合に出られることも、プロとして自分がやりたいことができる状況を自分の力で実現している、と表現します。

なるほど。
自分が仕事できる状況を自分で作る。
確かにプロフェッショナルの原点だと思いました。
僕は一サッカーファンとして、年老いた動きの鈍い選手を試合で見たいと思いませんが、本人は自分の仕事として当然試合に出てプレイをしたいわけで、それを自分の力で実現しているのでした。

「自分たちのサッカーさえできればどんな相手でも勝つチャンスはある」
こう言い続けて惨敗したブラジルワールドカップの日本代表は、簡単にいえば「自分たちのサッカーをする状況」を自分たちで作ることができなかったわけで、もしかしたら作ろうという明確な、それこそプロフェッショナルな準備も足りなかったのかもしれません。
相手チームとの関係、戦術的な相性、自分たちのコンディションやピッチ状況、天候などのディテールまで、自分のよさを出すためには、そうできない可能性をしっかり考え対策するのは、プロとして当然の、仕事が始まる以前の問題と言えます。

これは、ビジネスでも同じで、また、組織に所属しているかどうかとは関係ない話だと思います。
顧客との関係、組織での役割、そういったものに不満なときにこそ、こういうプロフェッショナリズムの原点に触れると自分の今の姿が客観視できると思います。


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