モデル松原汐織が選ぶ「カフェで読みたい一冊」

更新:2021.12.19

こんにちは、松原汐織です。 段々と暖かくなってきて、オープンテラスのカフェでお茶するのも気持ちが良い季節となってきました。カフェで本を読む横顔って魅力的ですよね。今回はカフェへと出かけたくなる3冊を紹介します。

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朝ごはんが有名なカフェで読みたい一冊

著者
マキ ヒロチ
出版日
2012-09-07

『サンクチュアリ』『阿・吽』と並ぶ、愛して止まないマイベスト漫画が本作。主人公は群馬県出身東京在住28歳アパレル勤務の麻里子。物語は7年付き合って同棲していた恋人と別れるところから始まる。

一人になって出会えた景色が“美味しい朝ごはん”。
BillsやGood morning cafeなどのオシャレなカフェから、ディープな24時間営業の焼きそば屋さんまで。東京に限らず、大阪や名古屋、箱根、台湾、NYなど様々な場所の美味しそうな朝ごはんの数々。読んでいてお腹がすいてしまうのは私だけではないはず(笑)。主人公の親友や同僚など多様なキャラクターがそれぞれ葛藤している姿がまたリアルで◎。

「このままで良いの?」と不安になったり、「幸せになりたい」と願ったり、周りの人が羨ましくなって悲しくなったり。こういうことって沢山ある。
生きていればイイコトばかりじゃないけれど、主人公にとって“美味しい朝ごはん”はそれでも前を向いて歩んでいくキッカケであり元気の源。
巻末には朝ごはんレシピも載っていて、読んでいて女子会をした様な気持ちになれる楽しい一冊。

オシャレをして話題のカフェで読みたい一冊

著者
トルーマン カポーティ
出版日
2008-11-27

大人になるにつれ、名作は読むべきなのだと感じる機会が増えてきた。
と同時に、読んで知っていることが知性というよりマナーなのだと言われているかのようにさえ感じてしまう。本好きを公言している身としてはマズイと思い、最近はもっぱら名作を読むようにしている。

こちら、本家本元の『ティファニーで朝食を』。オードリー・ヘップバーンがブラックドレスを纏った姿でデニッシュを頬張るシーンを思い浮かべる方も多いのでは。でも、実際に原作を読むと映画とはまた違った感想を抱くのも面白いところ。

〈私はニューヨークが大好きなの〉

天真爛漫で破天荒な主人公ホリーの台詞。自分が住んでいる都市を大好きだと言えるだろうかと考えてしまった。そして、大好きだと言わせるNYの魅力も再度感じてしまう。描写も細かいので、一度NYを訪れたことがあれば脳内に街並が再現されて妄想トリップが始まるはず。
本作の翻訳は村上春樹氏。訳者あとがきを読むのも楽しい。本好きにはたまらない一冊。

コーヒー1杯と共に気持ちを切り替えられる一冊

著者
坂之上 洋子
出版日
2011-09-26

数年前に書店で色鮮やかな表紙に目を奪われ手に取って以来、幾度となく読み返してきた一冊。

〈世界中のカップルが幸せになりますように〉

と本編に入る前に書いてあるのだけれど、恋愛のこと以前に人として大切なことが沢山書いてあって読んでいると毎回心が穏やかな気持ちになるから不思議。
柔らかく、たおやかな文章は読む人の心を和ませる。

何故だか上手く行かないことってある。仕事も恋もイマイチ。どうにかしなきゃいけないのに、どうにかする方法がわからない!なんて途方に暮れる時もある。でも、そんな時にもう少し頑張ってみようと前を向かせることが出来る本を一冊用意しておくのはどうだろう。
この本は10分で読める。何かに悩んだ時、この本を片手にカフェに行くのをお勧めしたい。

カフェで本を読む目的は人それぞれだと思います。私はと言うと、気分転換をしたい時もあるし、時間を潰したい時もあれば、フォトジェニックな飲み物と本を写真に撮ってInstagramにあげることも(笑)。 
今回、紹介した3冊は表紙が可愛いので、読んでいる姿も絵になるかと思います。お気に入りのカフェへのお供に、本を連れていってみませんか?

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