モデル松原汐織が選ぶ「続!カフェで読みたい一冊」

更新:2021.12.2

こんにちは、松原汐織です。 本との出会いによってカフェ散策という新しい趣味も出来たので、今回もカフェへと共に出かけたくなる三冊を紹介します。

ブックカルテ リンク

美味しい珈琲を飲みながら作戦会議をしたい一冊

著者
斉藤アリス
出版日
2017-03-28

「何を食べよう?」。食いしん坊の私は外食時に失敗したくないので食べログで調査を欠かさない。というより、欠かせません!(笑)

でも、カフェに関してはいつも同じところに行きがちと思い手に取った一冊。
東京だけでなく、鎌倉や名古屋、京都、金沢、沖縄など日本全国津々浦々のカフェ。そして、日本だけでなく、フランス、イギリス、台湾、ハワイ他など世界中のオススメのカフェ107軒が紹介してあって、読むだけでカフェに詳しくなれる。

記事上のヘッダー写真を撮った、鎌倉にある【Pacific DRIVE-IN】も57ページに登場。七里ケ浜の海沿いにあり、ハワイに居る様な雰囲気になれるお店。食べ物も飲み物も美味しくプチトリップした様な気持ちになるので私も大好き! 新しいお店を知る事以外も、自分が好きなお店が紹介してあるのを見つけるのも嬉しい。

用事の合間のカフェじゃなくて、カフェを目的とした旅行やおでかけも楽しそう。新しい趣味に出会えた。
まず一軒目として美味しい珈琲を飲みながら、次はどこのカフェに行くか考えようっと。

ハーブティーを飲みながら待ち合わせをしたい一冊

著者
原田 マハ
出版日
2015-06-25

一人カフェ中に本を読むのも好きだけれど、待ち合わせに早く着いた時に読む時間も大好き。
これから人に会うとなると穏やかな気持ちになれるものを選びたい。そして、到着した際に手を止められる区切りがつき易いものだと尚良し。

この2点に私がピッタリ当てはまると思うのが、この『ジヴェルニーの食卓』。
マティス、ドガ、セザンヌ、モネという4人の偉大なアーティストの周りの人々との交流を描いた史実に基づいた短編小説集。インタビューや手紙のやり取りによって書かれているものもあり、4人がとても身近に感じられるのも魅力的。
アートに触れるのは好きだけれど知識がある訳ではないので、一度目は出てくる作品名や人名を検索しながら読んで。二度目以降は絵や作品が脳内に描かれていくので、違った楽しみ方が出来て面白い。

ヴァンスにあるロザリオ礼拝堂(マティス作)やジヴェルニーにあるモネの邸宅など地名や場所も具体的に書かれているので、旅好きの私は行ったみたい場所が増える、増える!
書かれている言葉が柔らかく美しいのも心惹かれるところ。アートが好きな方、短編集で読み易いので普段小説から遠退いている方にもオススメの一冊。

和カフェで平安時代に脳内トリップしたい一冊

著者
大和 和紀
出版日
2008-04-25

https://honcierge.jp/articles/shelf_story/2475
前回の連載(上記URL)で好きな漫画にリストアップし忘れたけれど、好きで何度も読んでいるのが『源氏物語 あさきゆめみし』。

笑えるものやキュンとするものよりも、ストーリーの面白さ+αで学べるものがある本が好き。貪欲というか貧乏性というか(笑)、昔から知らない世界を知れるものじゃないと読んだ気がしなくって。
タイトルからお分かりいただける様に、紫式部が書いた源氏物語を漫画化したもの。学生時代に古文の時間に習った時はあまり興味を抱かなかったけれど、大人になると分る光源氏の切なさと言ったら……。そして、現代のゲス不倫なんていうものが何てことのない様に思えてしまうドロドロなメロドラマの世界。完全版は全10巻。家で読まない限り、持ち運ぶとなると荷物が重くなるのが気になる方も多いのでは?

私は、漫画は全てiBooksで購入してスマホで読む派。わらび餅やかき氷は平安時代から食べられていたそうなので、和カフェでどっぷり世界に浸りながら読むのはいかがでしょうか。

梅雨の前の気候が良い時期。海辺のカフェや緑に囲まれたオープンテラスのカフェでのんびり読書をするのは至福の時。 
締め切りギリギリセーフで書き終えたので、本を持ってカフェへと出かけてきます!

Photographer : Fumitaka Ohnuki 
Hair&Make-up artist : Kenya Tadatomo(p-cott) 
Stylist : Miho Sugimoto

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