こぶしファクトリー広瀬彩海がセレクトした「時空」に関する本

こぶしファクトリー広瀬彩海がセレクトした「時空」に関する本

更新:2021.12.2

こぶしファクトリーの広瀬彩海です。まだまだ寒さが続きますが、風邪など引いていませんでしょうか? 私たちは5枚目のシングル「これからだ!/ 明日テンキになあれ」の発売が決まり、リリースに向かって5人で頑張っています。 さて、年が明けて早2カ月が経ちました。早送りかのように時が進んでいく日々の中で、最近読んだ「時空」に関する小説をご紹介します。 限られた時間の中で何を感じ、何を思い、何をしたいか――そんなことを考えるきっかけになる物語ですので、ぜひご覧ください。

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パラレルワールド・ラブストーリー

著者
東野 圭吾
出版日
1998-03-13

正直、読み始めは余程の情報処理能力がないと混乱するのではないかと思います。私自身、途中まで読んでいて分からないことだらけでしたが、どうしても続きが気になってしまい、一気に読んでしまいました。

崇史の人間らしさと、麻由子のなんとも言えない態度や言動にもどかしさを感じながら最後まで読み切ってしまいます。こんなにも小説に振り回されるということもあまりないように感じました。

そして、あなたはいつ気づくでしょうか。「この時点で騙されていたのか」と。全てが理解できるのはいつになるでしょうか。私自身、未だに「全て」の意図が理解できているのか確信が持てません。

コーヒーが冷めないうちに

著者
川口俊和
出版日
2015-12-07

都市伝説は本当なのか? 非常にめんどくさいルールに縛られているが、とても魅力的なある喫茶店のとある席。いくつもの縛りがあるにも関わらず、噂を聞いた人は絶えずやってくる。どうしても、戻りたい過去がある人々の物語です。

4人それぞれの物語に、4回涙をこらえきれませんでした。ルールで縛られた過去の中で起こる奇跡にとても心が温まります。この小説は読み手によっていろんな捉え方があると思いますので、私の見解を皆さんの目に入れると、感じ方の幅が狭まってしまう気がして書くことができません。

ただただ、読んでほしいという気持ちで紹介させて頂きました。ぜひ実際に読んで感じてほしいと思います。

毎年、記憶を失う彼女の救い方

著者
望月 拓海
出版日
2017-12-21

時空とはまた違いますが、ある出来事がきっかけで毎年同じ時期に記憶を失ってしまうようになった主人公。そんな主人公、千鳥の前に突如として現れる謎の男との物語なのですが、

「すべての伏線が、愛」

という帯の言葉が、ラストでどういう意味を持つのかがハッキリとします。

一つひとつの言葉や会話、行動が伏線となって回収されていく小説というのはやはり何度出会っても面白いものです。とにかく純愛で、どちらかといえば非現実的ではありますが、近くにいる人、愛してくれる人に目を向け、向き合おうと思える小説です。

そしてなにより読むとリラックス、リフレッシュできる物語であることも大きな魅力です。社会の荒波に揉まれて、自分を見失いかけたときに読みたい1冊です。

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