5分でわかるローディ!ライブを支える重要な役目。就職や必要なスキル、年収などを紹介!

更新:2021.12.4

ライブ会場で、ステージ上で楽器チェンジをしたり、コードを誘導したりしている人を見たことがある方は多いかと思います。ライブ本番はもちろん、ライブの準備やリハーサルなどライブ全般を支える職に就いている人たちを「ローディ」と言います。アーティストのライブに欠かせない存在であり、ステージで目立つことはないものの、縁の下で活躍しています。音楽関係の仕事への就職を考えたことのある方なら知っているローディという仕事。この記事では、ローディについて、仕事内容やなり方、年収、必要なスキルなどを詳しくご紹介します。音楽に関わる仕事をしてみたい方はぜひチェックしてみてくださいね。

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ライブ運営に欠かせないローディの仕事とは

ローディはアーティストをサポートする仕事

ローディは、アーティストをサポートする仕事で、ライブの運営に欠かせない存在です。全国を巡業するコンサートツアーを「road」と呼び、初めは付き人や弟子を指す言葉でしたが、だんだんとミュージシャンをサポートする仕事のことをローディと呼ぶようになりました。

ライブを鑑賞していると、ミュージシャンの動きに合わせてコードを移動したり、楽器チェンジを行ったりする場面を見かけることがあります。ライブ本番のサポートも大切な仕事ですが、ローディの仕事の一部であり、他にもたくさんの仕事をして、アーティストとともにライブを作り上げています。

ローディな主な仕事

ローディの主な仕事をライブまでの準備と当日の流れと合わせてチェックしていきましょう。

  1. 楽器・機材の手配:ライブに使用する楽器・機材を手配する
  2. 楽器・機材の積み込み・運搬:楽器・機材を機材車に積み込み、ライブ会場まで運搬・搬入する
  3. 楽器・機材のセッティング・チューニング:楽器・機材をセッティングし、音作りをおこなう
  4. ステージサポート:楽器チェンジ、トラブル対応
  5. 楽器・機材の撤収・搬出

楽器・機材の積み下ろしなど力仕事に見える部分もありますが、それだけではありません。楽器・機材が故障しないように適切に積み下ろしするテクニックや、実際に楽器・機材に触れてセッティング・チューニングする知識・技術なども必要です。

アーティストとコミュニケーションをとる場面もあり、確実な仕事や細かな気配りなども求められる奥の深い仕事となっています。

ローディになるには。活躍できる就職先

音楽に関わりたい方や大好きなアーティストのそばで働きたい方にとっては、ローディーは憧れの仕事のひとつでしょう。ライブや音楽が好きな方は多いですが、身近にローディーがいるという方は少ないかもしれません。では、ローディーにはどうしたらなれるでしょうか。

学歴・資格は不要だが楽器・音楽の知識・技術は求められる

ローディーになるための特別な資格はなく、学歴を重視されることは少ないです。ただし、楽器・機材を取り扱うので、楽器・音楽に関する知識や演奏技術は求められます。アーティスト経験のある人や音楽関係の仕事に従事していた人がローディーに転身することが多いです。

音楽業界の経験がないからといって、ローディーになれないというわけではありません。他の業種で働きながら楽器の知識・技術を磨いたり、専門学校で学んだりすることによって、ローディーに必要なスキルを身に付けられます。 

ローディーとして活躍できる就職先

ローディーの働き方には、様々な選択肢があります。主な就職先・働き方は以下の通りです。

  • 音楽プロダクションに所属する
  • ローディー専門のマネジメント会社に就職する
  • 派遣会社に登録する
  • フリーのローディとして依頼を受ける
  • アーティストの求人に応募する

正社員として音楽プロダクション・マネジメント会社に所属するほか、派遣やフリーランスとしてローディーになることもできます。まれにアーティスト自身が専属のローディーを募集している場合もあります。

ホームページやSNSなどに投稿されることが多いので、気になるアーティストの情報をチェックしてみましょう。

ローディになるために必要なこと・スキル

音楽が好きであること

ローディーに必要なこと・スキルとして、まず大切なことは音楽が好きなことです。アーティストや音楽・機材などと関わり、最高のライブを作り上げるためには、音楽への強い思いも必要になるでしょう。

ハードな仕事に耐えられる体力

また、楽器・機材の搬入・搬出やセッティングは力仕事の側面もあります。ライブの日程に合わせて動くので、数日間働きっぱなしになることもあり、ハードな仕事に耐えられる体力も必要です。

コミュニケーション能力

最後に忘れてはいけないのが、コミュニケーション能力でしょう。ローディー同士のコミュニケーションはもちろん、アーティストとのコミュニケーションも欠かせません。アーティストと信頼関係を築いたり、希望をくみ取ったりするなど、ライブを作るパートナーとして円滑にコミュニケーションをとれることが大切です。

ひとりでもやりきる責任感

またローディは最初こそ先輩について仕事をしますが、慣れてきたら何万人も入る会場にひとりで機材を運び、セッティングをおこなうようになります。その時に責任感と自信を持って、仕事をおこなえるかどうかも必要なスキルでしょう。

ローディが不安な表情や態度を取ってしまうと、実際にパフォーマンスするアーティストも不安になってしまいます。これで大丈夫だという自信を持って仕事をおこなうために、日頃からさまざまな音楽を教養として聴いたり、より多く現場に出向いて経験値をためるなど、ローディの仕事で一人前になるためには努力は欠かせません。

ローディの平均年収。雇用形態で収入差がある

平均年収は300万円台

ローディーの給料は、年収で300万~400万円が一般的と言われています。楽器・機材を扱う技術職であり、心身に負担のかかるハードな側面を考えると、収入が少ないと感じるかもしれません。

しかし給料が少ない反面、好きな音楽の近くで仕事をできる環境にやりがいや幸福感を感じる方は多いのだとか。収入面だけでは測れない面白さがローディの仕事にはあるのです。

雇用形態による収入の差

雇用形態によって収入に差が現れるのも特徴です。アルバイトであれば時給850円ほどから、フリーの業務委託契約であれば固定給+歩合制など、給与の発生の仕方や金額が変わってきます。

楽器・機材の取り扱いやセッティング・チューニングなどには、個人のスキルに違いがあります。スキルが高く、信頼される人材であれば、クライアントやアーティストの評価が上がり、収入アップを期待できるでしょう。

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エレキギターのメンテナンスについて詳しく知りたいときにおすすめの本

著者
渡邉 博海
出版日

エレキギターは、バンドの中心にもなることの多い楽器です。こちらの1冊には、ギターのメカニズムやメンテナンスについて詳しく解説されているので、ローディとしてギターの良さを引き出すことにつながっていくでしょう。

内容は、エレキギターの仕組みから始まり、パーツごとのメンテナンス・チューンナップ方法が解説されています。チューンナップのアイデアも掲載されているので、ギターの音作りのヒントを得られるはずです。ギターについてとことん理解し、ローディとしての仕事に生かしてみましょう。

ドラムなど打楽器のメンテナンスについて詳しく知りたいときにおすすめの本

著者
["田中 覚", "小西 徹郎"]
出版日

ギターはもちろん、リズム隊としてドラムなどの打楽器も欠かせません。こちらの1冊では、プロが教える打楽器の調整術が詳しく解説されています。楽器に分けて解説されているので、必要な打楽器について理解を深められるのが特徴です。

楽器ごとの解説では、チューニングから手入れまで、写真や図でわかりやすく示されています。音楽の現場で生きる知識・技術ばかりですので、初めて間もないときから経験を重ねてからも活用できる1冊でしょう。

バンドの音作りを学びたいときにおすすめの本

著者
足立 浩志
出版日

バンドに関わり続けたエンジニア目線で、バンドマン向けの音作りを解説しています。リバーブカットやベースアンプの絞り加減など具体的な音作りについて100の秘訣が詰まっているのが特徴です。

音作りについてだけでなく、アーティストとのコミュニケーションやリハーサルの方法、リハと本番のバランスの違いなど、さまざまな視点でバンドについて綴られています。バンドのローディとして働きたい方にとって、音作りや現場での働き方を学べる1冊となっています。

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ローディーは、アーティストとのライブをサポートする大切な仕事です。楽器・機材の手配からステージサポート、撤収・搬出までをおこない、ライブを縁の下で支えます。

ローディーの働き方は、音楽プロダクションやマネジメント会社、派遣、フリーなど様々で、資格や学歴を問われることは少ないので、音楽の知識・技術があれば、誰にでもなれるチャンスがあります。

ローディーに興味がある方は、おすすめの本も参考にして音楽の知識・技術を磨き、ローディーを目指してみましょう。

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