原ゆたかの著書おすすめ4選!「かいけつゾロリ」シリーズが大人気

更新:2021.11.7

児童書最大と言われる大ヒットシリーズ「かいけつゾロリ」でお馴染みの原ゆたかは、ゾロリ以外にも、子どもが思い切り楽しむことの出来る児童書を多数世に送り出している児童文学作家です。

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子どもがとことん楽しめる本を書き続ける原ゆたか

原ゆたかは、熊本県出身のイラストレーター兼児童文学作家です。1973年にイラストレーターとしてデビューしました。1990年頃からはイラストレーターとしての仕事は減らし、児童文学作家としての活動を中心としています。

代表作である「かいけつゾロリ」シリーズは小学生に大人気の児童書であり、累計部数3500万部を超える児童書最大の大ヒット作です。原ゆたかの児童書は徹底的に子ども目線で書かれており、一人で本を読んだ経験の少ない子どもでも、手に取りやすいよう絵が多く文字数が少ない構成になっています。

読書嫌いな子どもでも読み切ることができ、読書嫌いを克服するきっかけになれる本です。今回は特に読みやすく、人気の高い4作品をご紹介しましょう。

原ゆたかの代表作!「かいけつゾロリ」シリーズはじまりの旅

原ゆたかの代表作「かいけつゾロリ」シリーズは、みづしま志穂の児童書『ほうれんそうマン』で敵役として登場したきつねのゾロリを原ゆたかが新たに創作した作品です。

第一の旅は『かいけつゾロリのドラゴンたいじ』。

いたずらの修行で旅に出たゾロリは山賊のイノシシの「イシシ」と「ノシシ」に出会います。二人から「お姫様が、真面目で正義感のある結婚相手をさがしている」と聞いたゾロリは、自分が王子になってゾロリ城を作るという作戦をたてますが……。
著者
原 ゆたか
出版日
1987-11-01
「かいけつゾロリ」シリーズに欠かせない双子のイノシシ、イシシとノシシに初めて出会う物語です。

ゾロリはいたずら大好き、悪いこと大好き!という、児童書には珍しい主人公。物語の最初からおでんやさんのお店を奪ったり、行きついた国のお姫様を作り物のドラゴンで誘拐してしまったり、とんでもない行動を起こします。

しかし詰めが甘くてすぐにばれてしまったり、最終的に失敗に終わってしまったりと、憎めないのがゾロリの良いところです。今回もあっという間にお姫様や王子様に見破られてしまいますよ。

物語の途中には活字を読むことに疲れてきた子どもたちが飽きないように迷路があったり、登場したものの図鑑があったり、飽きない工夫が多数施されています。

ぜひ、本を読むことが苦手な子どもに手に取っていただきたい一冊です。

イシシとノシシが語る「スッポコヘッポコへんてこ話 」シリーズ

ゾロリの仲間であるイシシとノシシが、ゾロリと出会う前を描いた本作は、原ゆたかが絵を、その妻である原京子が文を担当したシリーズ作品です。

イシシとノシシは、オオカミの大切なはらまきを盗んだせいで捕まってしまいました。とんかつにしようか酢豚にしようか……2人を食べてしまおうと企むオオカミから助かるべく、「へいきのヘイタ」という一風変わった男の作り話を始めます。

さて、イシシとノシシは無事に過ごせるでしょうか。
著者
原 京子
出版日
2007-10-01
「かいけつゾロリ」シリーズでお馴染みのイシシとノシシ。2人が、オオカミに捉えられてしまった状況から何とか助かりたいと、オオカミの気を惹くようにへんてこな話を作り、語っているのがこの「スッポコヘッポコへんてこ話」シリーズです。

物語は2人とオオカミのシーン、そしてイシシとノシシが作ったへいきのヘイタの話の2つで構成させています。ヘイタの話は1日ごとに区切られていますので、読み聞かせにもピッタリですね。

イシシとノシシが作った主人公ヘイタは、おばけを全く怖がらないどころか、おばけを自分の思い通りにこき使います。その飄々とした振る舞いに、子どものみならず一緒に読んでいる大人も思わず笑ってしまうでしょう。

「かいけつゾロリ」シリーズよりも字が小さくてボリュームもありますが、漢字を知らない未就学児でも読めるようすべての漢字にルビがふってあります。元々読書の好きな子どもや「かいけつゾロリ」シリーズで読書に慣れてきた子どもたちに、ぜひ読んでほしい作品です。

チョコレートの島で大冒険!「チョコレー島」シリーズ

チョコレートの島がなぜできたのか、その理由がわかるシリーズ第1巻『プカプカチョコレー島』。

レイトくんとコレットちゃんの兄弟は、大好きなおじいちゃんであるビターはかせに呼ばれ、夏休みにビターはかせの研究所に向かいます。そこにあったのは今世紀最大の発明「チョコメカ」。なんと海の水から色々なチョコレートを作り出すことの出来る機械です。チョコメカの仕組み説明していたちょうどその時、謎の2人組が現れて設計図を奪い……。
著者
原 ゆたか
出版日
1998-10-01
「チョコレー島」シリーズは小学校低学年に適した作品です。ギャグなどが多い「かいけつゾロリ」シリーズよりもストーリー性が強く、男女共に楽しめます。

子どもたちの大好きなお菓子であるチョコレートが題材となっていますので、読み進めて行けばいくほど「こんなことが本当にあったらいいな……」とワクワクが止まらなくなってしまうでしょう。

夢のあるストーリー性だけでなく、チョコレートがどのように作られているのかなど、ためになる現実的な説明もされています。また、ビターはかせがチョコメカを作ったのは、チョコを食べたことのない世の中の大勢の子供たちに分けてあげたいという理由である、という旨も出てきて、楽しいだけでなく知識、勉強、思いやりの気持ちを育むことにも、大変役に立つシリーズです。

原ゆたかが描く時代劇「ガムチョコバナナ」シリーズ

ガムチョコバナナの3人が繰り広げる時代劇。原ゆたかとその妻である原京子が共同で制作したシリーズ作品です。

にんじゃのガムべえは5年間の修行の後、親友のバナナうまと一緒に故郷の町に戻ってきました。すると何やらへんてこな事件が起こっています。なんでもエビフライにしてしまう、てんぐが町にあらわれたのです。

偶然出会ったチョコざえもんと協力して、事件解決に当たりますが……。犯人を捕まえることは出来るのでしょうか?
著者
出版日
2014-03-18
「ガムチョコバナナ」シリーズの主人公は忍者、サムライ、馬。このシリーズは時代劇なので、少しだけ聞きなれない言葉も出てきます。難しい言葉に関しては、巻末に語句の説明が載っていますし、読み飛ばしてもストーリーがわかるようになっていますので、安心して時代劇の世界を楽しむことが出来るでしょう。

また他のシリーズとはちょっと違う、時代劇だからこそ使うことの出来るテンポの良い文章にも注目です。小学校低学年程度であれば、自分一人であっという間に読み終えてしまうかと思いますが、敢えて読み聞かせをして言葉を楽しんでも良いですね。

主人公はもちろん、出てくる人々の服装など絵でも更に楽しむことが出来ます。何度読み返しても新しい発見のある満足度の高いシリーズです。

読書が苦手な子どもでも自ら手に取り、一気に読んでしまうことの多い原ゆたかの作品をご紹介しました。子ども心をグッとつかむその本の作りは「かいけつゾロリ」シリーズだけでなく、他のシリーズでも存分に楽しむことが出来ます。ぜひ色々なシリーズを読んでお気に入りのキャラクターを見つけたり、親子でクイズを出し合ったり、原ゆたかの世界観を満喫してみてくださいね。

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