陰キャマスク男子×腹黒リア充イケメンの青春BL『マスク男子は恋したくないのに』。作者の好みがすべてつぎ込まれているという、独特な萌え要素が反響を受けてPixivからコミック化された話題作です。 マスク越し責めという新たな性癖ジャンルは、数多くのBLを読んできた人にもハマること間違いなし!本記事では作品の魅力や既刊のネタバレを紹介します。
シリーズ累計発行部数20万部を突破している、話題のBL漫画『マスク男子は恋したくないのに』。いつもマスクを着けている陰キャ男子×クラスのリア充イケメンによるフェチ心くすぐる青春ストーリーです。
作者の参号ミツルが、自分の好きなものを詰め込んだ自分だけのBL漫画を描こうとPixivに投稿したところ、独特すぎる性癖と萌え要素満載のストーリーが人気を集めて、WEB雑誌「ビーボーイP!」で連載が始まりました。
タイトルは連載化されるにあたり、『マスク男子と目が笑ってない男子の話』から『マスク男子は恋したくないのに』に変更。2021年3月18日に最新2巻が発売、同年10月22日には、小林裕介と江口拓也によるドラマCDの発売も決定しました。詳しく知りたい方は、『マスク男子は恋したくないのに』ドラマCD公式サイトもご覧ください。
本作のポイントはマスク。攻めが受けの秘密であるマスクの下を弄っていく描写が、エロティックで妄想力が掻き立てられます。
新しいBLジャンルを開拓したい、もう少しマニアックなフェチを扱ったBLを読みたい人、萌え要素満載の男子高校生カップリングが好きな人におすすめしたい作品です。
過去のトラウマが原因で、つねにマスクを着けている男子高校生。学校ではほとんど誰とも話さず、1人で過ごしています。一見、大人しそうに見えますが、実際は気が強くて口が悪い陰キャ。夜遅くまでやるほどのゲームオタクで、勉強は大の苦手。
学校の人気者で、コミュ力高めなリア充。佐山とはクラスメイトですが、今までほとんど話したことがありません。いつも笑顔の彼ですが、佐山いわく「目が笑ってない」とのこと。どうやら裏と表の表情を持っているようで……。
2巻で登場する新キャラ。佐山たちとは同級生ですが別クラス。先輩でも親友でも、相手は関係なく人の彼女を寝取ることで有名な要注意人物。偶然廊下で出会った佐山に興味を持ち、マスクの下を暴こうとします。
正反対のように見えて、本当は似た者同士のような佐山と才川。少しずつ変化していく2人の関係性に注目です。そして、要注意人物である敦賀。彼の動向については、後半のセクションで紹介します。
陰キャ男子・佐山は、いつもマスクをして過ごしていました。彼にとってマスクは自分を守るための大切なものでしたが、ある日、学校の人気者でクラスメイトのリア充・才川に、無理矢理剥がされてしまいます。
強引で無遠慮な才川の行動にキレた佐山でしたが、当の本人はあまり気にしておらず、むしろ佐山の意外な一面を見て興味を持ってしまった様子。その日を境に、しつこく才川から声をかけられるようになってしまいます。
なんとかして才川と距離を置きたい佐山。しかし、母親から次のテストで赤点を回避しなければ、大好きなゲームを没収すると言われてしまいます。仕方なく成績優秀な才川から勉強を教えてもらうことなる佐山でしたが、彼は勉強を教える見返りに「マスクの下を好きにさせる」という条件を出してきて……。
- 著者
- 参号 ミツル
- 出版日
『マスク男子は恋したくないのに』でおすすめしたいポイントは、マスクの下を弄るシーン。
一年中マスクを着けて生活している佐山に興味を持った才川が、勉強の見返りにマスクを弄るのですが、その描写がとてつもなくエロいんです。
マスクの上から唇に触れたり、マスクの中に指を入れてみたり、口の中にまで指を入れて舌を弄ったり……。マスク越しのはっきりとは見えない状態に、「今、マスクの下はどうなっているの?」と妄想力が掻き立てられます。
才川が佐山に言った「口は第二の性器なんだって…」という言葉のとおり、口責めにハマること間違いなしのおすすめシーンです。これまでに数多くのBL作品を見てきた人でも、きっとゾクゾクしてしまうはずでしょう。
ただのクラスメイトという関係だった佐山と才川。そんな2人の心の変化にも注目です。お互いの本性を知ったあの日から、よい印象を持っていない佐山と才川。しかし、勉強の見返りに始まったマスクの下を好きにさせるという行為が、2人の心をじわりじわりと変化させていったのです。
初めはマスク越しに唇を弄られるだけで、鳥肌が立つほど気持ち悪くて嫌だった佐山でしたが、才川に触られるという行為そのものに快感を覚えるように。一方、才川も佐山のマスクの下から佐山本人にへと興味が変化。他のクラスメイトは知らない、佐山の感情的な表情をもっと暴きたいと思うようになります。
マスクの下を好きさせるという行為が、2人の心に火をつけてしまったのです。
大好きなゲームを死守するため始まった、佐山と才川の奇妙な関係。勉強を教える見返りにマスクの下を好きにさせるという行為は、日を追うごとにエスカレートしていき、2人はしだいに夢中になっていきました。
しかし、ここで佐山の過去のトラウマが邪魔をします。いまだトラウマに囚われている佐山は、こんな自分を才川が好きになってくれるはずがないと思い込んでしまうのです。
そんな彼の手を、強引に引っ張ってくれたのが才川。過去のトラウマにより、人と対面することに臆病になってしまった彼へ、どんな佐山も嫌いじゃないと優しく微笑みかけます。この言葉に救われた佐山は、もう一度自分の素直な気持ちに向き合ってみようと決意します。
1巻の見所は、過去のトラウマに囚われていた佐山が才川の言葉に救われ、少しずつ成長していく姿。仏頂面していた佐山の表情の変化と成長した姿に、人はやはり人と接することが大切だと気づかされます。
- 著者
- 参号 ミツル
- 出版日
ようやく想いが通じ合い、甘い時間を過ごしている佐山と才川。2巻では、佐山のマスクの下を狙う才川のライバルが登場します。その人物は、佐山たちと同じ学年の男子生徒・敦賀。親友や先輩など関係なく、人の恋人を奪う寝取り癖が酷いと噂の要注意人物です。
敦賀は佐山の首の後ろに見えたキスマークと牽制するように冷たい視線を浴びせた才川の様子から、2人が恋人関係だと気づきます。
このライバルの登場で、佐山と才川の間に微妙な距離ができてしまうのです。さらに、才川の過去も明らかに。いつも笑顔だけど、目が笑っていない理由がわかります。
- 著者
- 参号 ミツル
- 出版日
佐山がつねにマスクを着けている理由。それは小学生時代に経験した、ある出来事が原因でした。
小学生の頃、クラスに好きな子がいた佐山。その子は明るくて優しくて、他の同級生に比べると少し大人びたお姉さんのような存在でした。ある日、クラスメイトから口元のほくろがアニメのキャラクターと似ていてエロい、とからかわれてしまう佐山。その時助けてくれたのが、その女の子でした。しかし佐山は恥ずかしさから、思ってもいないことを言って彼女を傷つけてしまいます。
「今までみんなそう思っていたのか、じつは彼女もそう思っているのではないか、これから先ずっとそう思われてしまうのか……」と恥ずかしい気持ち。そして何より、「彼女を傷つけてしまった俺の口は悪い口だ!」と思い込んでしまいます。
この出来事をきっかけに佐山は、元凶となったほくろと相手を傷つけてしまう悪い口に蓋をするため、つねにマスクを着けるようになったのです。
口責めという新たな性癖を開拓した『マスク男子は恋したくないのに』。BLには本作以外にも、フェチ心をくすぐるマニアックな性癖を扱った作品がたくさんあります。ここではライターおすすめの2作品を紹介しましょう。
- 著者
- 鯛野ニッケ
- 出版日
1つ目に紹介するおすすめ作品は、鯛野ニッケの『君香シャーレ』。嗅覚が超過敏な大学生・高階が、同じ研究室の先輩・有路の匂いにだけ惹かれしまうという理系男子のラブストーリーです。
この作品での見所は、変態度MAXの匂いフェチの高階が有路の匂いを嗅ぐシーン。有路は、ただ匂いを嗅がれているだけなのに体中がムズムズ。その恍惚とした表情に萌えます。
- 著者
- まさき 茉生
- 出版日
2つ目に紹介するおすすめ作品は、まさき茉生の『優しいパンツの脱がせ方』。真面目な優等生・悠真と八方美人なチャラ男・綾平による、幼なじみの一途な両片思いストーリーです。
綾平に彼女ができたことがきっかけで、恋心に気づいた悠真。思いを拗らせた彼は女物のパンツを穿いて、彼女と自分を重ねながらオナニーしてしまうのです。学校では優等生として過ごしているのに、制服の下では女物のパンツを穿いている悠真。想像するだけで興奮してしまいます!
過去のトラウマにより、周囲との接触をすべて遮断していた佐山。そんな彼を強引に引っ張ってくれたのが才川でした。初めは衝突し合っていた2人が自身の中に芽生えた恋心に気づき、少しずつ距離を縮めていく姿にほっこりさせられました。
何より、佐山が周囲と関わろうと奮闘するシーンは、頑張れ!と応援したくなるほど。今のところ2巻以降の続編は未定らしいのですが、作者の中では2人の続きは妄想中とのこと。ぜひ、続編が出されるように応援しましょう。
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