2期のアニメ化が決まっている漫画『七つの大罪』。主要キャラクター7人と、魔神族「十戒」との最終決戦を目前に控え、この先の行方が気になるところです。戦いに入る前にまずは、「七つの大罪」の魔力や神器、「十戒」らの魔力や闘級について紹介しつつ、考察していきます。
「七つの大罪」と呼ばれる、7人の伝説の騎士団の戦いを描いた物語です。2012年から「少年マガジン」で連載が始まりました。
物語は人間の他に、巨人や魔神、妖精、魔神などの様々な種族が登場するファンタジックな世界を舞台とし、そこから3000年も遡る「古の大戦」について語られたり、まったく違う視点で描かれたりと、ワクワクするほど色濃く幅広い内容です。
また、所々に貼られた伏線を考察するファンも多く、今や日本を代表する、人気漫画のひとつと言えます。
「七つの大罪」と「十戒」との因縁は、3000年前の「聖戦」から続いています。人間族、女神族、妖精族、巨人族からなる「光の聖痕(スティグマ)」と、魔神族との壮絶な戦いの末、魔神族は封印されたはずでしたが……。
- 著者
- 鈴木 央
- 出版日
- 2013-02-15
物語はすでに最終章へ突入し、これまでにたくさんのキャラクターが登場してきました。しかしそのなかでも、魔力や強さなど、未だ詳細が明かされていないキャラもいるのです。ここでは、詳細が分かっているものも含め、キャラの持つ魔力(能力)や神器、闘級などをキャラごとに、考察を交えながら紹介していきます。
30巻までのネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
ストーリーを1巻からおさらいしたい方はこちらの記事をご覧ください。
漫画『七つの大罪』の魅力を全巻ネタバレ紹介!アニメ2期前に復習!
『七つの大罪』の本編も佳境に入り、待望のアニメ2期も2018年1月からの放送が決定しています。TVSPを除いて4年ぶりとなる放送を前に、TVタイトル「戒めの復活」の予習として、その魅力と内容を全巻ネタバレしながら紹介していきましょう。
大罪を犯した7人から結成された騎士団。10年前に王国の転覆を目論み、聖騎士から総攻撃を受けて散り散りになっています。手配書が掲げられていますが、すでに死んだとも噂されていました。
以後、リオネス国では国を守るはずの聖騎士による暴走が激化していました。彼らの暴走を止められるのは、「七つの大罪」しかいないだろうと考えた王女のエリザベス。彼らを探すための旅に出て、はじめに出会ったのが大罪メンバーのひとり、メリオダスでした。
彼女の話を聞き、2人は他のメンバーを探す旅に出るのです。
単行本19巻ではエスカノールを迎え、メンバーが再び揃いました。それでは、「七つの大罪」のメンバーを一人ずつ紹介していきます。
主人公メリオダスは団長で、移動酒場「豚の帽子亭」の店主です。
また、過去にリオネス国に匹敵する一国「ダナフォール」を憤怒(怒り)にまかせて消滅させたとして、憤怒の罪(ドラゴン・シン)を負う者。左腕に龍の印があり、その正体は、魔神族で結成された「十戒」の元統率者です。
メリオダスの神器は「魔剣ロストヴェイン」。
代表的な技は以下の通りです。
…相手が仕掛けてきた攻撃を、倍の威力で跳ね返す。
…受けた攻撃を一旦体内に蓄えてから一気に放出して攻撃する。
闘級は、登場当初3370でしたが、その後3万2500まで上昇。さらには22巻で、十戒のエスタロッサに敗北して命を失うものの、23巻では復活して6万まで跳ね上がっています。
このとき、命を失ったメリオダスが生き返った理由として、七つの大罪のひとり「暴食の罪(ボア・シン)」のマーリンはこう語っていました。
「メリオダスは、何度死のうと蘇えらせられる。魔神の王に、もたらされし呪いの力でな」
「…問題は、死から蘇える都度、感情を食われ、最凶の魔神と呼ばれた時代の彼に、逆行しつつあることなのだ」(『七つの大罪』24巻から引用)
魔神族は7つの心臓を持っているので、すべてを失うまでは蘇生をくり返します。しかし、メリオダスに関しては、魔神王に掛けられた「永遠の生」という呪いにより、何度も蘇ってしまうのです。ただその都度、魔神王に感情を奪われるため、いつかは十戒だった頃のように、非情で冷酷なメリオダスに戻る可能性があるということ。
また、メリオダスが掛けられた呪いについては、3000年前に起こった聖戦と関係があったことが27巻で明らかになっています。
当時、十戒のリーダーだったメリオダスは、女神族のエリザベスと愛しあってしまいます。種族は違えども、彼らの愛は誰にも止められませんでした。
その後、メリオダスは十戒の仲間を裏切ってしまいます。女神族を長とした、妖精族との連合軍「光の聖痕(スティグマ)」として、かつて自分が属していた魔神族と戦うことを決めるのです。
敵対する種族である者同士、手を取り合うことを許さなかった魔神王と女神族の最高神。メリオダスとエリザベスは立ち向かいますが、族長に力で敵うはずがありませんでした。2人には、それぞれ呪いがかけられます。
メリオダスには、歳を取らず、死んでもまた生き返る「永遠の生」。エリザベスには短命をくり返し、そのたびに前世の記憶を忘れ去る「永劫の輪廻」。これらの呪いがかけられるのです。
さらに、2人は生まれ変わるたびに何度も出会い、恋に落ちます。悲しいことに、エリザベスは記憶を取り戻した3日後には絶対に死んでしまいます。
この呪いを解くことが、メリオダスの旅の目的なのです。
メリオダスについてはこちらの記事でも紹介しています。気になった方はあわせてご覧ください。
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バンは、自分の欲のために妖精族にとって命ともいえる森を破壊し、「生命の水」を守護する聖女を殺した挙句、不死身の力を手に入れた「強欲の罪(フォックス・シン)」を負っています。印となるのは狐で、刻印は左のわき腹あります。
バンがかつて保持していた神器は「聖棍クレシューズ」という両端の先が鋭く尖った四節棍で、打撃系の武器です。
過去、バスティーユ監獄で捕らえられた際に、取り上げられたまま戻っていません。しかし神器が無くても、バンは高い能力で戦闘に挑んでいます。
バンの強みは不死身というほかに、以下のように様々な能力を使うことができます。
…相手の力を奪って自分の物にする。
…自分の気配を消す。
…相手の所有物を道具を使って奪い取る。
盗みの能力。
22巻では、ボロボロになったメリオダスの魂を食らおうとしたメラスキュラに、「絶気配(ゼロサイン)」で近づいて首を捻り、すぐさま「獲物狩り(フォックスハント)」で命を奪うシーンが描かれます。十戒を相手にその強さを見せつけてくれました。
しかし意外にも、バンの闘級は3220と、それほど高くありません。でも、この闘級はあくまでも通常時の数字であって、周りにいる者すべてに「身体狩り(フィジカルハント)」を使った大技、「狩りの祭典(ハンターフェス)」使用時には、2万6000以上にも上がります。
この分だと、神器を取り戻したあとは、さらなるパワーアップが期待できますね。ただ、神器が今どこにあるのか、ということに関しては一切触れられていませんし、本人も神器を取り戻そうともしません。これには何か意図があると噂されています。
そして、バンが「強欲の罪(フォックス・シン)」の罪を負うことになった過去の物語が、4巻に収録されている外伝で明かされています。
バンは「聖女に守られしお宝」を求めて、ブリタニア王国の北にある最大の森「妖精王の森」に向かいました。
「一口なめれば十年長生き♪一口飲めば百年長生き♪全部飲めば永遠の命~♪」(『七つの大罪』4巻から引用)
森の中心にある大樹を登り、生命の水を守る聖女エレインと出会います。水が無くなると森が枯れると聞いたバンは、水をあっさり諦め、エレインもそんなバンを「変な人」と思いながらも、次第に惹かれていったのです。
そこから長い時を過ごし、ふたりの気持ちが通じ合った頃、封印されていたはずの魔神族が現れて、バンもエレインも瀕死の状態に。エレインは、最期の力を振り絞ってバンに「生命の水」を飲ませようとしますが、バンはお前が生きろといって拒みます。そこでエレインは、自分の命をかえりみず、口移しでバンに水を飲ませたのです。
これによってバンは不死身になりました。罪状では、バンが聖女を殺害して、水を奪ったとなっていますが、2人の間にはこんなドラマがあったのです。
キングは妖精族の王で、本名はハーレクイン。印となるのは熊で、左のふくらはぎに刻印。妖精王でありながらも、ひとりの妖精による、人間への大量虐殺を見過ごした「怠惰の罪(グリズリー・シン)」を背負っています。
また、小さくて可愛らしい少年のような姿をしていますが、緊張したり照れたりすると、まるで「おっさん」のような姿になります。この姿は手配書に描かれていますが、キングにとっては正装でもあるのです。ただ、「おっさん」の姿でいることは、常に緊張状態なので本人も疲れるとのこと。
以下の技を使うことができます。
…これは妖精王にしか使うことが出来ません。
…小さな傷を大きくしたり、毒を猛毒にしたりと、対象の状態を促進させます。
…植物の水分を凝縮した水弾で攻撃する。
また、「災厄(ディザスター)」は、妖精の森の大樹から作られた神器「霊槍シャスティフォル」の力を引き出すための重要な魔力でもあるのです。
「霊槍シャルティフォル」は、第一形態から第十形態まであり、普段キングが乗っているクッションは第十形態となります。
スタンダードな槍の状態が第一形態、巨大な熊の形になる第二形態「守護獣(ガーディアン)」、槍で突いて石化させる第三形態「化石化(フォシライゼーション)」。巨大な花で光線を放つ第四形態「光華(サンフラワー)」、小さい剣のようなものを降らせる第五形態「増殖(インクリース)」など実に様々です。
キングの強さは、闘級もまだ上がっていなかった、ヘンドリクセンとの最終決戦で描かれています。様々な暴挙を行い、自分を無敵を謳うヘンドリクセンへの、怒りが爆発したシーンです。
「とりあえず四回は死んでくれる…?でないとあいつに怒られるからさぁ」(『七つの大罪』12巻から引用)
普段、沈着冷静なキングが怒りに熱くなる、貴重なシーンです。
キングの闘級は4190で、戦い方のほとんどが魔力によるもの。神器を解放した場合は、1万1000まで上がりましたが、「妖精なのに羽がない」ことも影響してか、それ以上闘級をあげるには限界がありました。
しかし25巻で元妖精王グロキシニアと、元巨人族王のドロールによって3000年前に送られ、聖戦の真実や、彼らが十戒に入った経緯を知った後、大きな変化が訪れます。
グロキシニアほど美しくはありませんが、とうとうキングにも小さな羽が生えてきて、闘級も一気に4万1600まで跳ね上がりました。
急に羽が生えた理由としては、3000年前の影響もあるかと思いますが、キングの精神的な部分にも関係あったのかもしれませんね。
(なぜ、グロキシニアとドロール王によって、3000年前に送られたのかは、下記の「グロキシニア」で解説します。)
ディアンヌは、優しくて純粋で、女の子らしくて可愛い巨人族の少女です。
印となるのは蛇で、刻印は左太ももに。同族のマトローナの力に嫉妬して毒殺、さらにその口封じとして、騎士330人を惨殺した「嫉妬の罪(サーペント・シン)」を負っています。
神器は、2000ポンド(約1トン)の重さのある「戦鎚ギデオン」。
過去に「七つの大罪」が解散したときに紛失し、「バイゼル喧嘩祭り」のあとに取り戻しました。
闘級は3250。巨人族だけあって、武力が中心となった戦い方です。
以下のように、大地と密接な関わりのある魔力を使います。
…大地を自在に操る力。
…自分の体を鉄のように重くすることができます。
…地面を剣の形にして攻撃する。
25巻では、ディアンヌもキングと共に3000年前に送られたあと、闘級は1万5000まで上昇。ディアンヌの闘級も上がったということは、やはりキング同様に、3000年前の体験が大きな影響を与えているようです。
ディアンヌは、普段は優しく可愛い女の子ですが、仲間に危害が加わると豹変します。最初にその強さを証明したシーンは、2巻で「不気味な牙・聖騎士ルイン」に、魔力で操られたメリオダスと対等に戦ったとき。
「どこに隠れた聖騎士…。アンタみたいなチビは、鎧ごとねじってちぎって、すり潰してやる…!!」(『七つの大罪』2巻から引用)
この時は、ディアンヌも操られていたので、メリオダスが聖騎士にみえていました。それにしても、団長のメリオダスと対等に戦うシーン……大罪メンバーならではの迫力です。
ディアンヌも、25巻でキングと一緒に3000年前に送られています。その後27巻で、闘級は1万5000まで上昇しています。
さらに、28巻で城塞都市コランドにて、メラスキュラと対峙したときに、闘級はなんと4万8000まで上昇します。しかし、これは怨霊が体に乗り移っていた状態でした。
ただ、ディアンヌの体がそれだけの力に耐え切れるということを暗示しているのかもしれません。「十戒」との最終決戦では、さらなる闘級アップも期待できそうです。
(ディアンヌが3000年前に送られた理由は、下記の「ドロール」にて解説します。)
ディアンヌについてはこちらで詳しく紹介しています。気になる方はぜひご覧ください。
『七つの大罪』嫉妬の罪ディアンヌをネタバレ!記憶を取り戻した?キングとの関係は?
七つの大罪のひとり、嫉妬の罪(サーペント・シン)のディアンヌ。彼女はこれまで2度に渡って記憶を失い、大切なキングとの思い出も忘れてしまいました。1番初めに友達になったキング……。妖精王と巨人族の少女は、この先結ばれるのでしょうか。
ゴウセルは人形で、その本体は「十戒」無欲のゴウセル。
王女を誘拐したうえ、強姦し、無惨なまでに殺害したとする「色欲の罪(ゴート・シン)」を負っています。印となるのは羊で、刻印は右胸です。
闘級は、3100。神器は、体に埋め込まれた「双弓ハーリット」。腕や指先から光の矢を出して、相手の精神への攻撃を中心としています。
ゴウセルは、相手の脳内に侵入し、記憶を読み取ったり操作したりする技を得意としています。なかでも一番厄介なのが、記憶を消去する「消えゆく彼岸(ロストワールド)」。16巻でディアンヌの記憶を消去しています。
「七つの大罪」のゴウセルの正体は人形ですが、それを作ったのは大魔術師にして「十戒」の、無欲のゴウセルです。無欲のゴウセルは、魔神王に一目置かれた存在でした。大魔術師という能力の高さから、十戒の一員となり「無欲」の戒禁を与えられたのです。
しかし、「その戒禁を持つ者の前で、欲を抱くと感情を失くす」という危険性から、500年間ずっと牢に幽閉されていたのです。その間ずっと、人形ゴウセルを通してでしか、外の世界を見ることはできませんでした。
しかし、無欲のゴウセルは3000年前、「自由の身になり、命に代えて聖戦を止める」という目的で脱獄。どうやって聖戦を終わらせたかは明かされていませんが、自分の夢、自分のすべてを人形ゴウセルに託して命を落としました。
人形ゴウセルはその際に、無欲のゴウセルから「ありったけの心の魔法」が詰まった心臓を与えられています。26巻ではその様子が描かれており、聖戦から3000年後に目覚めたゴウセルは、明らかに感情を持っていたことがわかります。しかし……。
「こんなにも心が辛いものなら、心なんていらない。もう何も、思い出したくない。俺はただの人形でいたい」(『七つの大罪』26巻から引用)
ゴウセルが感情を捨てた原因となる出来事があったのです。そして、自分自身に「消えゆく彼岸(ロストワールド)」を掛けて、すべての記憶を失くしました。
その後も、記憶が蘇えりそうになると「ノイズ」として、その度に「消えゆく彼岸(ロストワールド)」で記憶を消去していたようです。
ゴウセルについてはこちらの記事で紹介しています。
『七つの大罪』色欲の罪ゴウセルの正体は十戒!?【ネタバレ注意】
『七つの大罪』のひとり、「色欲の罪(ゴート・シン)」ゴウセルは、心が欲しい、人間の感情が知りたいという欲から、様々なトラブルを引き起こしていました。今回は、その正体、過去に何があったのかをネタバレで紹介していきます。
マーリンは、高い魔力を持つ「ブリタニア一の魔術師」で、罪状不明の暴食の罪(ボア・シン)。
印となるのは豚で、首の左側に刻印されています。大罪人となってからは、キャメロット王国に身を寄せ、「アーサー王」の側近として仕えていました。
10年前には、メリオダスの暴走からリオネス王国の崩壊を防ぐため、その力を奪ったことが分かっています。マーリンについては、罪状や出身など、未だ多くのことが明かされていません。
神器は球状の「明星アルダン」。
表面にはルーン文字が刻まれており、有事には精神を転写することも可能。「真実のガラン」の戦いでは、ガランから戒禁を受け、石化される寸前に精神を移しています。
マーリンの闘級は4710。この内訳として、魔力が3540であるため、圧倒的に魔力が能力を占めていることがわかります。しかし、罪状を含めた多くのことが明かされていないので、今後上がることも予想されますね。
魔力は主に以下の通りですが、そのほかにも多くの魔力を使うことができます。
…マーリンが発動した魔術を、本人が解除するまで永遠に持続させる。
…誰が掛けた魔法でも、強制解除できます。
…巨大な渦を作り、対象を中心に集める力。
自分や周りの者も、瞬間移動させることが可能。
また、24巻では自分の素性について、マーリン本人が語るところによると、
「そもそも私には、戒禁への耐性が備わっていることを」
「己の正体をすっかり忘れていてな……。ベリアルインの娘。「十戒」ならば、その名に多少の聞き覚えはあろう」(『七つの大罪』24巻から引用)
まず、マーリンに戒禁が効かないということ。そして、「十戒」であれば、知っているであろうというベリアルイン。
ベリアルインというのは、マーリンの出身地のことですが、「ベリアルインの娘」といっているので、特別な場所であると考えられます。
また、その名を聞いたフラウドリンが、「お前があの生き残りか」といいながら絶句しているので、十戒とベリアルインには、根深い因縁があるかもしれませんね。
そしてマーリンの名も、24巻で本人が語っていますが、「人間には発音できない」とのことで、本当の名は不明のままです。
ただ、27巻では魔力を使って、キャメロン王国のアーサーの行方を捜しています。
「メリオダス…頼む………。失うわけにはいかない…ん…だ…。彼(アーサー)は、私の希望そのものなんだ」(『七つの大罪』27巻から引用)
マーリンとアーサーの関係性に関して、一向に明かされていません。
マーリンの目的は「アーサーを護ること」で、国を守ろうとか解放するといったことではないようです。一体、マーリンにとってアーサーはどんな存在なのでしょうか。そこには、ベリアルインやマーリンの本名も関係あるのかも、気になるところです。
マーリンについてはこちらの記事で紹介しています。あわせてご覧ください。
『七つの大罪』暴食の罪マーリンは裏切り者!?【30巻ネタバレ注意】
『七つの大罪』がひとり、ブリタニア一の魔術師マーリン。彼女についての情報は、徐々に明かされつつありますが、未だ謎多き人物です。ここでは、彼女の魔力や正体、10年前の裏切りなど、考察をまじえながら紹介していきます。30巻までのネタバレも含みますので、ご注意ください。
エスカノールは、普段はひ弱な老人のような姿ですが、実は底知れない魔力を秘めた最強の人間で、罪状不明の傲慢の罪(ライオン・シン)。印となるのは獅子で、背中に刻印されています。
非力な老人のように見えるので、少しでも威厳と保ちたいと、口ひげを生やしています。しかし、午前0時になると、その姿は一変。自制心を失った「傲慢」となり、徐々に闘級が上がり、正午にはその力がピークに達するのです。
神器は巨大な斧の「神斧リッタ」。
エスカノールのエネルギーを溜めて、一気に放出することも可能。また、以前「十戒」のガランが持ち上げようとしましたが、ビクともしないほど重量があります。
エスカノールの平常時の闘級は15と全く戦力になりませんが、ピーク時には、測定不能の未知数にまで跳ね上がるという驚異的な人物。「エスカノールは俺より強い」とメリオダスが言っていたように、団員の誰よりも強くなるのです。
23巻では、「十戒」のエスタロッサを前にして、戒禁にも掛からず怯むことなく「傲慢」が炸裂します。
「まず、まともに死ねませんよ?」
「言ったでしょう?まともには死ねないと」(『七つの大罪』23巻から引用)
エスタロッサといえば、「十戒」ではNo.2の実力者ですが、そのエスタロッサでさえ「無慈悲な太陽(クルーエルサン)」と、「炸裂する傲慢(プライド・フレア)」で吹き飛ばしてしまうのです。恐ろしい底力があるので、闘級も計り知れないことになっているに違いありません。
エスカノールの魔力で明らかになっているのは、魔神族をも焼き尽くす灼熱「太陽(サンシャイン)」、そして先ほどの「無慈悲な太陽(クルーエルサン)」と「炸裂する傲慢(プライド・フレア)」の3つ。ほかにも魔力があるかもしれませんが、現在明かされている魔力だけでも、十分な強さですね。
罪状や闘級など、謎が多いエスカノールですが、魔力の発現が原因で、家族と不和に。国を去り放浪していたところを、マーリンとメリオダスに出会い「七つの大罪」の一員となったのです。
エスカノールは、「傲慢」になると制御不能となり、さらに加速してしまうので、マーリンから貰った「魔法の眼鏡」は、その力を抑制するために欠かせないものなのでした。
28巻で描かれるコランドでのシーンでは、エスカノールの未知なる力が発揮されます。メラスキュラの「暗澹の繭」から抜け出し、黒い羽をまといながら現れたメリオダス。普段の様子とはまるっきり異なり、あきらかに魔神の力が暴走しているような姿でした。
このとき、メリオダスと対峙したエスカノール。なんと闘級が11万4000まであがり、破格の力を見せます。暫定で、一番闘級が高い人物だといえるでしょう。
どこまでの力を見せてくれるのか、今後も注目したい最強キャラです。
エスカノールについて紹介したこちらの記事もあわせてどうぞ。
『七つの大罪』傲慢の罪エスカノールが最強すぎる!【29巻ネタバレ注意】
『七つの大罪』の傲慢の罪(ライオン・シン)エスカノールは、人間でありながら「十戒」のエスタロッサをも吹き飛ばしてしまう強大な魔力(技)の持ち主。未だ計り知れない彼の強さを、ネタバレで紹介していきます。
14巻で封印から解かれ、3千年ぶりに復活した魔神族の精鋭部隊です。
それぞれ魔神王から「戒禁(かいごん)」として能力を賜っており、それを破ったときには災厄をこうむることになっています。
旧約聖書に書かれている「モーセの十戒」から着想を得て、キャラ設定がされているとか。戒禁と見比べてみると、よくわかるでしょう。
現在七つの大罪の団長を務めるメリオダスは、かつて十戒の統率者だったことが明かされています。
- 著者
- 鈴木 央
- 出版日
- 2015-04-17
3千年前の聖戦で破れ、長い間封印されていた魔神族の十戒。
彼らの封印は、どのように解かれたのでしょうか?ここで、14巻の内容をおさらいしておきましょう。
大罪メンバーとの激戦で破れたヘンドリクセン。彼は、もともとリオネス王国の聖騎士長を務めていましたが、魔神族のフラウドリンによってドレファスとともに洗脳され、大罪たちの敵として立ちはだかっていました。
戦いに破れたヘンドリクセンは、フラウドリンが乗っ取っているドレファスによって魔神の血を飲まされ、復活します。その後、操られながら魔神族復活の儀式に取りかかるのです。
儀式に必要なものは、女神の使徒の血と常闇の棺。女神の使徒とは、すなわちエリザベスのことで、彼女の血が染み込まれた布が用いられました。
また、メリオダスが大事に備えていた刃折れの剣の柄は、常闇の棺のパーツでした。不覚にも敵に奪われていたため、この2つを用いて儀式が執り行われたのです。
ヘンドリクセンがフラウドリンが乗っ取っているドレファスの洗脳を受けながら、魔神族復活のための呪文を唱えると……。
背後から尋常ではないほどの気配を感じとり、何者かが復活したことを気づくのです。これが、魔神族の十戒でした。復活した際の衝撃がリオネス王国の大地にも伝わったことから、すさまじい威力を持った面々であることがわかります。
復活をはたした彼らが、大罪たちにとって新たな脅威になることは間違いありません。
ここでは、旧メンバーの紹介も含みつつ、29巻までで分かっていることをご紹介。さらに、今後の十戒の動きについても考察していきます。ネタバレも含みますので、ご注意ください。
ゼルドリスは、「十戒」のNo.1を誇る実力者で、「魔神王の代理」「処刑人」との異名を持っています。また、メリオダスやエスタロッサを「兄」と呼んでいることから、この3人は兄弟だと考えられています。
闘級は、6万1000。この闘級は、現時点でのメリオダスの闘級を、上回っていますね。
戒禁の「敬神」は、「この戒禁を持つ者に背を向ければ、背信とみなし強制服従させる」といったもの。魔力は、魔神王の代理とする「魔神王(ゴッド)」ですが、詳細は明かされていません。
しかし、3000年前の聖戦が描かれた27巻では、ドロールの魔力を封印していることから、対象を無力化できることがわかっています。これは本来、魔神王の魔力なので、大罪メンバーにとっても、厄介な相手となりそうです。
また、外伝『七つの大罪 エジンバラの吸血鬼』では、ゼルドリスの新たな一面が描かれており、そこに登場する吸血鬼一族のゲルダという女性とゼルドリスは、特別な関係だったことが伺われます。
ゼルドリスはメリオダスに対して、他のメンバーよりも強い恨みを感じています。それは、メリオダスが仲間を裏切ったということだけではなく、ゼルドリスとゲルダとの関係、そしてメリオダスとエリザベスとの関係に影響しているのかもしれません。
29巻では、魔神王から「メリオダスを新たな王とするため、奪還せよ」との命を下されます。不服ながらも任務遂行のために十戒のメンバーに召集をかけました。
しかし、10名いるはずのメンバーはまったく揃わず、ほぼ無反応の状態。そのとき彼らがどうなっていたのか、それぞれの紹介で解説していきます。
反応のないメンバーに対して、「俺一人で十分!!」と戦意をあらわにするゼルドリス。その時、女神族の封印の力が弱くなったことで現れたのがチャンドラーとキューザックでした。
彼らはメリオダスとゼルドリスの師匠に当たります。十戒がほぼ壊滅状態になったため、2人の力を借りることになりました。
魔神王に、次期王の座を譲るメリオダスを連れてくるよう命令されますが、ゼルドリスは自分こそが王にふさわしい人物だと思っています。
247話では、納得のいかない彼がメリオダスに敵意むき出しで対峙します。王の座には興味のないエスタロッサも集合し、久しぶりに3兄弟が顔を合わせました。
メリオダスの目的は、あくまでエリザベスと自分にかけられた呪いを解くこと。ゼルドリスが魔神王の座につきたいことを理解しているメリオダスは、彼に交渉を持ちかけます。
なぜここまで彼は王の座にこだわっているのでしょうか?メリオダスが持ちかけた交渉の内容も謎めいたままだったので、気になりますね。
エスタロッサはNo.2の実力者で、メリオダスの手配書に書かれた顔とソックリな人物。笑っているのか、怒っているのか、何を考えているのか分からない、不気味なところがあります。
闘級は、メリオダスと並ぶ6万。魔力は「全反撃(フルカウンター)」と、無数の剣で攻撃する「反逆剣(リベリオン)」。これ以外の魔力についての詳細は不明です。
また、魔力を跳ね返すメリオダスの「全反撃(フルカウンター)」に対し、エスタロッサのは、魔力攻撃を倍にして反撃する「全反撃(フルカウンター)」と、少々異なっています。
22巻で、メリオダスの「リベンジ・カウンター」を片手で受けとめるほどの強い魔力。また、メリオダスに反撃を許さず、7つの心臓に剣を刺し、死に至らしめたほど強大な力を持っているのです。
しかしこの時、その残虐な行為とは正反対に、メリオダスを愛しているといいます。
「なぁ、メリオダス。本当はこんなことはしたくはねぇんだ。わかるよな?俺は、お前のこと愛してるからよ」(『七つの大罪』22巻から引用)
顔には不適な笑みを浮かべながら、踏みつけてメリオダスの体中の骨を砕く。本当に不気味な人物です。
また、戒禁の「慈愛」は、「この戒禁を持つ者の前で、憎しみを抱くと戦うことが禁じられる」というもの。聖騎士ギルサンダーやハウザーが、この戒禁により剣さえも持てなくなってしまいました。
しかし、エスカノールに対しては戒禁も効かず、逆にエスカノールを甘く見たためか、23巻では果てしなく飛ばされています。この分だと最終決戦では、エスタロッサvsエスカノールが期待できそうですね。
エスカノール戦からしばらく出番のなかった彼ですが、29巻でようやく彼の状態が明らかになります。カプセルのような機械で療養されていて、すでに意識が戻っている状態でした。
246話では、完全に復活した姿で兄弟の前に現れました。彼は魔神王になることには興味がないようですが、なにやらメリオダスからエリザベスを奪うことを目論んでいる様子。今後も彼の動向から目が離せません。
ガランはメンバーのなかでも古くから加入している人物です。闘志丸出しで、たびたび登場していたことから、戦い好きである一面が見られます。
闘級は、2万7000ですが、魔力使用時は、4万まで上がります。ガランの戒禁【真実】は、「この戒禁を持つ者の前で、偽ると石化してしまう」というもの。
マーリンもこの戒禁により、石化されたことがありますが、その直前に精神を神器へ移すことで、意思疎通に影響はありませんでした。
魔力は、自分の魔力を武力化する「臨界突破(クリティカルオーバー)」や、大鎌を使った「惨散斬(ざんばらざん)」、「紊粗断(ぶんざらだん)」などがあります。
19巻では、エスカノールにゲームを持ちかけ、「ゲームを始めたら逃亡は許されない」と約束しました。しかし「傲慢」エスカノールの強さを前に、自ら逃げ出してゲーム終了。自ら【真実】の戒禁にかかって、石化してしまいました。
メラスキュラは、見た目は悪役とは思えないほど可愛らしい顔立ちをしていて、よくガランと行動している姿が見られます。
闘級は、3万4000。メラスキュラの魔力は、以下の通りです。
…暗闇の繭を作って魂を抜き取る。
…死者を蘇生させる禁術。
可愛らしい顔のわりにはエグい能力です。
「獄門(ヘルゲート)」に関しては詳細不明ですが、26巻で、「天界の門」を侵食して「魔界の門」に刷新した魔力というのが、それに当たるようです。このときは、ゴウセルに精神操作され、「魔界の門」を開くつもりが「牢獄の門」を開いていました。
また、メラスキュラの酒好きな一面が、19巻で描かれており、エスカノールの酒場「暴食亭」で、ガランと一緒にバーニャエールを飲んで、酔いつぶれています。
22巻で、メリオダスの魂を取り出そうとしたとき、「絶気配(ゼロサイン)」で近づいてきたバンに、首を捻られてしまいました。その後、メラスキュラの登場はなく、これで終わりかと思われましたが、27巻の最後に不気味な表情で登場しています。
ただ、メラスキュラは何度か「七つの大罪」に殺されているので、7つあった心臓も残りわずかと思われます。
28巻では、コランドにて大罪メンバーと対峙します。すでに心臓が残り一つになっている彼女には、もう後がありません。
得意技の「暗澹の繭」でメリオダスをとらえ、死霊強化の法「修羅の怨讐」をくり出しました。これによって、とらえられたメリオダスの負の力が怨霊に付与されて、大罪メンバーに襲いかかります。
ただ、団長や他のメンバーたちは格段に力をあげていました。敵の思うツボには簡単にはまりません。
最終的に、メラスキュラは大蛇の姿に変化し、彼らに襲いかかります。どうやら、こちらが本物のようです。可愛くないから、この姿にはなりたくなかったそう。普段の可愛らしい姿から一転、悪の極みのような恐ろしい姿です。
猛毒を吐いて暴れまくるメラスキュラ。しかし、女神族としての力を宿したエリザベスの「安らかなれ」という一言で瘴気が消え、一瞬で小さな蛇の姿になってしまいます。
結果的にマーリンの試験管に収められてしまいました。実験動物にされてしまうのでしょうか……。
気になるところは、メラスキュラが死んでしまえば、死者の都から蘇る呪いをかけられているエレインも消えてしまうのか?という点です。今のところ、エレインに変化は見られていません。現状では、瘴気を失っただけで蛇として生きているため、エレインも無事ということでしょうか。
グレイロードは、黒い布にいくつもの灰色の顔のある、不気味な姿をしています。顔の数だけ本体のある、「灰色の魔神族」が集合体になったもので、フラウドリンが言うには「女王型」ということ。
人間など生命のあるものに卵を産み付けて、魔神を誕生させられることが「女王型」と呼ばれる所以であり、希少種であるとのことです。
闘級は、3万9000。魔力は、以下の通りです。
…魔力を受けたものは、魔力を受けた場所から離れられなくなる。
…五感(聴覚・視覚・嗅覚・触覚・味覚)を遮断する。
…小さな蟲を口から大量に吐き出し、戒禁を破らせる。
ほかの魔力に関しての詳細は不明で、「不浄(カース)」についても、明らかにされていません。
グレイロードの戒禁は、「不殺」で、「この戒禁を持つ者の前で、殺生をするとすべての時が奪われる」というもの。戒禁を破ると、一瞬で寿命が尽きて死に至るということです。
24巻では、マーリンを危険な存在だと察知し、「五分の魂群(ブレイカブルバグ)」で反撃。しかし、マーリンがベリアルインの娘と聞いて、怯えた集合体が分離。マーリンの「終わりなき渦(エンドレスワール)」で「実験台」として、いとも簡単に捕らえられてしまいました。
モンスピートに関しては、詳細が明かされていないものも多く、謎めいた人物と言えます。
「十戒」デリエリと行動していることが多く、意味不明で端的なデリエリの言葉を、通訳するような場面もあります。モンスピートの戒禁は「沈黙」。しかし、その戒禁がどういう意味を持つのかは不明です。
闘級は、5万3000。魔力は以下の通りです。
…鳥に似た形の炎で、対象を追尾する。
…すべての魔力を使った炎で対象を攻撃する。
また、3000年前の聖戦では、7つのうちの6つの心臓と引き換えに闇と契約し、魂に潜む本性をむき出しにする「破壊の権化(インデュラ)」した姿も見られました。この「インデュラ」は、魔神族でさえ忌み嫌う伝説の獣で、理性と本来の姿を失った最悪かつ最凶な存在です。
このときに、モンスピートはすでに6つの心臓を生贄として捧げているので、残りひとつ。最終決戦では、一度でも死んだら終わりということでしょうか。ただ、聖戦でインデュラ化した際、女神族のエリザベスの力によって元の姿に戻されています。失ったはずの6つの心臓が復活したかどうかは、定かではありません。
22巻では、メリオダスに首を切られても平然としているので、その再生能力には秘密がありそうです。そして、もし本当に6つの心臓が戻っていたのであれば、この先「七つの大罪」の脅威となるのは間違いありません。詳細不明となってるだけに、注意した方がいい相手のようです。
23巻のリオネス防衛戦では、デリエリのサポートをしながら戦います。しかし、死んだはずのメリオダスが復活していたため、撤退を余儀なくされます。魔神の力が発揮された彼のパワーには敵わなかったのです。
その後、彼らが死んでしまったのか、謎に包まれたままでしたが、29巻で詳細が明らかになりました。
ゼルドリスから召集されたとき、モンスピートとデリエリは命令に従いませんでした。彼らは、人間が住む村のあばら小屋でひっそりと暮らしていたのです。
23巻でも、モンスピートがデリエリの髪を整えてあげるシーンが描かれていました。七つの大罪にとって脅威でしかありませんでしたが、2人のやりとりは微笑ましいものがあります。
モンスピートが話しかけるのに対し、デリエリは大抵「ん」という一言で返します。多くは語らずとも、意思疎通を図れる彼ら。カップルと呼んでいいのか、はっきりとした関係は明かされていませんが、2人の間に強い絆が結ばれているのはたしかです。
デリエリは、話しはじめに「ケツからいって……」とつけるのが特徴で、内容もあまりにも端的です。それをうまく通訳しているのが、モンスピートの役目となっています。
デリエリは気性も荒く、女性には珍しい肉弾戦で、圧倒的な強さを誇る悪の戦士と言えます。闘級は、5万2000。
魔力で明らかになっているのは、以下のひとつだけです。
…連続攻撃が途切れることなく、命中し続ければ、その回数に応じて威力があがる。
他に魔力に関しての、詳細は明かされていませんが、デリエリもモンスピートと同じく、3000年前の聖戦で「インデュラ化」し、モンスピート同様元の姿に戻されました。23巻では、王女エリザベスの顔を初めて見た時にはこんなことを言っています。
「お前がなんでここにいる?」(『七つの大罪』23巻から引用)
そして、エリザベスに怒りや憎しみといった狂気を向けているので、3000年前のことを恨みに思っているのか、それとも敵である女神族に救われたことを、屈辱に感じているのかもしれません。
デリエリに関しても、明かされている情報が少なく、戒禁である「純潔」の詳細も分かっていません。しかし、武力が優れていることから、今後も攻撃型に特化した戦闘シーンにも注目です。
モンスピート同様、29巻ではゼルトリスの召集命令を無視しています。メリオダスが彼らを攻撃したとき、殺さないように加減をしていたのかもしれません。
かつては十戒としてともに戦っていた仲間です。もうこれ以上、争うことはやめたいと願ったのでしょうか。モンスピートとデリエリは、2人でひっそりと人間の村で暮らすことを選んだのです。今後、彼らが再び戦線に登場することはあるのでしょうか?
グロキシニアは、魔神族で結成された「十戒」のなかでも、ひとりだけ「妖精族」という異質な人物です。そして、その正体は「初代妖精王」であり、3000年前の聖戦では、「光の聖痕(スティグマ)」として、メリオダスらと共に、魔神族と戦っていました。
ではなぜ、敵である魔神族側にいるのでしょうか。その理由も含めて闘級や魔力などを解説していきます。まず、グロキシニアの魔力はキングと同じ、対象を促進する「災厄(ディザスター)」。
武器である「霊槍バスキアス」も、キングの「霊槍シャスティフォル」と同じような形態に変化します。
これまで明らかになっている形態は、槍の形の第一形態、霊槍を鎧に変える第五形態「神樹の鎧(ユグドラ・アーマー)」、
触手を花にする第七形態「月の華(ムーンローズ)」。この「月の華(ムーンローズ)」の雫は「生命の雫(いのちのしずく)」といい、怪我した者の傷を癒す効果があります。
そして、致死量の高い棘がある、恐怖の蔦を出現させる第九形態「死荊(デスソーン)」。
闘級は、5万。戒禁は「安息」ですが、詳細は明かされていません。
グロキシニアはなぜ「十戒」に入ったのか。3000年前は女神族を長とする「光の聖痕(スティグマ)」として、魔神族と戦っていたときのことです。
ロウという人物をはじめ、「光の聖痕(スティグマ)」の仲間だと名乗る人間たちを、妖精の森に招きいれたグロキシニア。しかし、外部での異変に対応するため、不安に思いながらも、妖精族の仲間と妹のゲラードを、その人間たちに任せて森を後にしました。
しかし、実はその人間たちは、「光の聖痕(スティグマ)」に村を滅ぼされたとして、復讐の機会を狙って、もぐりこんだ連中だったのです。
グロキシニアがいない間に、魔神族によって仲間の妖精族や巨人族が危険にさらされ、命が奪われていったのです。妹であるゲラードも重傷を負ってしまいました。
その惨状を目にしたグロキシニアは怒り狂い、ロウを殺してしまったのです。
しかし本当は、ロウはゲラードを殺したわけではなく、救っていました。グロキシニアはゲラードが生きていたことも確認せずに、ロウがゲラードを殺したと勘違いしたまま、ロウを殺してしまったわけです。
気づいたら「十戒」に入っていたということですが、キングを3000年前に送ったのは、自分の選択が正しかったのかを確かめるためだったのです。
ゼルドリスからの召集を受けたとき、グロキシニアとドロールは自分たちの過去の選択が誤っていたことに気づき、脱退表明しました。これによって、戒禁も解けています。
29巻で七つの大罪とメリオダスの師・チャンドラーが対峙した際、2人はキングに加勢。今まで敵でしたが、3千年前の過ちを償うかのように、キングたちの窮地を救ってくれるのでした。
30巻では、悪役から一転、仲間として活躍を見せる2人に注目です。
ドロールは、「大地の神」と崇められていた巨人族の王であり、巨人の始祖ともいわれていますが、実際はドロールの異質な強さを恐れた巨人たちが、祀り上げていただけで始祖ではありません。また、3000年前の聖戦では、グロキシニアやメリオダスの仲間として、魔神族と戦っていました。
闘級は5万4000。冷静沈着で、礼儀正しく振舞う姿は大地の神であり、巨人王としての威厳と風格を感じさせます。魔力は、同じ巨人族のディアンヌとは、比較にならないほど強大な魔力「大地(グラウンド)」。
その魔力を使う技が以下の通りです。
…大地を巨大な手の形にする。
…その巨大な手を動かすことが出来る。
…大地で巨大な岩を形成し、空中に浮かべて攻撃する。
…ダイヤモンドの固さにまで強度を上げることができる。
…対象の足を封じて動けなくする。
…相手の心を読むことができる。
このように多様な技を使います。戒禁「忍耐」に関しての詳細は明かされていません。
ドロールもグロキシニアと同じく、3000年前の自分の選択が正しかったのかを確かめるため、ディアンヌにその選択を託しました。
当時、魔神族と戦っていたドロールですが、ある時ゼルドリスと退治することになったのです。ゼルドリスは、ドロールの強大な力に興味を示し、ドロールの魔力を封じてこう言います。
「選ぶがいい…巨人王ドロール。ここで死ぬか、我ら<十戒>の仲間となるか」(『七つの大罪』27巻から引用)
ドロールは「十戒」として生きることと、巨人族として死ぬこと、どちらが正しかったのかを知りたかったのです。
グロキシニア同様、3千年前の自らの選択が誤っていたことに気づき、脱退しました。29巻ではキングやディアンヌの窮地に駆けつけ、彼らの救援に駆けつけてくれます。
かつて巨人王として崇められたほどの人物。30巻でチャンドラーを相手に、絶大な力を持った味方として活躍してくれることが期待されます。
フラウドリンは、正式に戒禁を与えられたわけではありませんが、「無欲」のゴウセルの代理として十戒に加わりました。
メリオダスがかつて愛したリズを殺した張本人であり、ダナフォールが崩壊した後もかろうじて生きていました。
10年前にリオネス王国の聖騎士ドレファスとヘンドリクセンがダナフォールに調査に来た際、フラウドリンは地底に潜んで復活の時を待ちわびていたのです。彼はドレファスの体を乗っ取り、ヘンドリクセンの思考を支配してしまいます。
それ以降、10年もの長い期間、周囲にバレることなくフラウドリンは仮の姿でなりきるのです。ただ、ドレファスがもつ志の強さから、時折本人の心が発言に現れることがありました。顔の左目サイドに独特のマークが現れているときは、フラウドリンが完全に乗っ取っています。
ヘンドリクセンを操り、魔神族の封印を解いて復活させたのも彼の仕業です。
散々聖騎士たちを巻き込み、人々の心を弄んだ凶悪な魔神族。24巻では彼の最期が描かれています。
死んだはずのザラトラス聖騎士長の魂が蘇り、フラウドリンが乗り移っているドレファスに向けて「浄化(パージ)」をかけました。その瞬間、禍々しい魔神族の姿が遊離して、正体が暴かれました。
ヘンドリクセンにとどめを刺そうとした瞬間、ドレファスの息子であるグリアモールが「お父さん!!」と叫びます。彼はドルイドの里の修行で、幼い姿になっていました。
10年間も体を借りていたわけですから、魔神族である彼にも父性という感覚が宿っていたのかもしれません。すでに怪物の姿で、自分が呼ばれたわけではないのに、振り向いてしまうなんて……。
一瞬の隙を見せたときに、本物のドレファスから胸を刺されてしまいます。しかし、仮にも十戒の一員。「巨大化(フルサイズ)」の力で一気に体を大きくさせました。
ところが、そこに死んだと思われていたメリオダスが登場。巨大化したフラウドリンを追い込んでいきます。
もうあとがない彼が選んだ技、それは自分の全生命と引き換えの自爆でした。自爆までのカウントダウンが迫るなか、幼いグリアモールは「お父さんを殺さないで…」と言ってフラウドリンの足元にへばりつきます。このまま自爆すれば、幼い彼の命も奪ってしまうことになります。
「甘っちょろい夢に浸っていたのは この俺のようだ…」(『七つの大罪』24巻より引用)
こう言ってメリオダスの一撃を受け止め、最期を迎えたのです。魔神なのに……こんな終わり方なんて!フラウドリンがいいやつすぎるシーンでした。
ディアンヌとキングが3千年前に飛ばされる修行をしていた際に出会うのが、旧十戒メンバーのカルマディオスです。
巨大なツノが生えたカブトを目の下あたりまで被っていて、表情はうかがえません。腕が6本もある強靭な体つきで、巨人族のようにも見られます。
背を向ける者を容赦なく殺す「敬神」を戒禁に持っていて、これは現在の十戒を率いるゼルドリスと同じものです。
グロキシニアに扮するキングの一撃をくらい、戦線離脱しています。このシーンから、3千年前の聖戦でカルマディオスが退き、その後、戒禁がゼルドリスに引き渡されたのではないかと考えられます。
倒れる瞬間に、「必ず舞い戻る…」という謎の発言も言い残しています。彼が再び戦いに登場することもありえるのでしょうか?
24巻のフラウドリンが回想するシーンで明らかになったのが、旧メンバーのゼノとアラナク。2人は、当時十戒のリーダーを務めていたメリオダスの裏切りによって殺されたのでした。
魔神族を裏切り、敵である女神族の味方についたメリオダスを許せなかったのでしょう。フラウドリンは、仲間を裏切ったことに対して、ずっと恨みを抱えていました。
ゼノとアラナクの詳細は明らかになっておらず、姿も詳しく描かれていませんが、今後聖戦をふり返るシーンで再登場する可能性もあるのでしょうか?
14巻で登場し、七つの大罪と壮絶な戦いをくり広げてきた十戒。そんな彼らも、29巻ではほとんどが戦線離脱してしまい、残ったのはゼルドリスとエスタロッサぐらいになってしまいました。
そもそも彼らは、なぜこの世に誕生したのでしょうか?そのわけが30巻で描かれていましたので、考察も含めて説明していきます。ネタバレも含みますので、ご注意ください。
- 著者
- 鈴木 央
- 出版日
彼らは魔神王によって誕生させられました。当初魔神王は、力が蔓延する魔界を支配するため、自らの力を半分にすることで征服しようと考えていました。しかし、それだと片方が暴走したときに止められる者がいなくなってしまいます。
その結果、力を10等分して分け与えることにしたのです。これが誕生の秘密でした。そして、ひとりひとりに与えられた力こそが戒禁です。
メリオダスはかつて十戒をまとめていた地位にあったわけですから、必然的に魔神王との繋がりは彼らより濃いと考えられます。息子説も可能性が高いのではないでしょうか。
この回では、戒禁を回収することで魔神王相当の力が得られることが示唆されました。メリオダスは、この力を得てエリザベスと自分の呪いを解く計画なのでしょう。
すでに戒禁が回収されているのは、グレイロード・グロキシニア・ドロールの3人。メラスキュラはマーリンが試験管で管理しています。そのほかの人物に関しては、いまだ明らかになっていません。
1点気になるのは、ゼルドリスとエスタロッサの持っている戒禁。これをも回収しなくてはならないとなれば、3兄弟の壮絶な戦いが勃発することが推測されます。最強の3人が戦えば、村ごと壊滅的な状態になってしまうほどの威力があるでしょう。チャンドラーやキューザックが参戦してくることも想像できます。
「七つの大罪vs十戒」から、レベルの高い兄弟喧嘩に発展していきそうな流れになってきました。今後の展開、ますます目が離せません!
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人気絶頂のファンタジー漫画『七つの大罪』。意外性のあるキャラクターや予想外のストーリー展開、そこでくり広げられるアクションなど魅力がたくさんあります。今回は同作が好きな方向けに、おすすめのファンタジー漫画を5作チョイスしました。
いかがでしょうか?まだまだ、謎に包まれた部分も多くありますが、このさき明かされるのを心待ちにしたいですね。