極道で育った美少女JK×組のイケメン若頭による年の差ラブコメ『お嬢と番犬くん』。お嬢を守るため高校生になったヤクザのギャップが最高!と大人女子から人気を集めています。 本記事では『お嬢と番犬くん』の見所やキュンシーンの解説。そして、おすすめ作品を紹介していきます。
「別冊フレンド」で連載中のはつはるによる、異色のラブコメ漫画『お嬢と番犬くん』。組の孫である女子高生と、世話係の若頭(26歳)が同級生になって彼女を守っていく年の差×極道×ラブコメストーリーです。
2019年に連載が始まったばかりの本作。ヤクザが高校生になりすましてお嬢を守るという漫画でしかありえない設定と、思い合っているはずなのに噛み合わない2人の切ない恋模様が注目を集めています。
春から高校生になる瀬名垣一咲、彼女の祖父は瀬名垣組三代目。高校では絶対にみんなと同じ普通の学校生活を送ると決めていた一咲は、気合を入れて入学式に臨みます。
しかし、そこには彼女の世話係・宇藤啓弥の姿が。彼は男たちから一咲を守るため、裏口入学したというのです。一咲は憧れた学校生活を送れるのでしょうか?
普段は若頭として組を守る危険な雰囲気を持っていますが、一咲の前ではかわいらしい笑顔も見せている啓弥。そんな彼に一咲と同じように甘やかされたい人におすすめの作品です。
本作の主人公でヒロイン。高校1年生。5歳のときに交通事故で両親を亡くしており、その後は唯一の肉親である祖父に引き取られました。祖父は三代目瀬名垣組の組長。引き取られたときから世話係をしている啓弥に、ひそかに片想いをしています。
瀬名垣組の若頭で、一咲の世話係兼保護者。26歳。綺麗な顔立ちをしており、女性からモテています。一咲に対して異常なほど過保護(しかし、本人はあまり自覚なし)。高校では普通の学校生活を送りたいという一咲を、男たちから守るため年齢を偽って裏口入学しました。一咲には世話係以上の愛情を抱いているように思えますが……。
三代目瀬名垣組の組長。一咲の祖父。交通事故で両親を亡くした一咲を引き取り、一緒に暮らしています。
瀬名垣組の組員で啓弥の部下。耳と口にあるピアス穴をチェーンで繋げた、長い下まつげが特徴的なイケメンが瑠可。スキンヘッドのほうが金剛。
瀬名垣組の兄弟分にあたる田貫組の孫。一咲と同い年。瀬名垣組に挨拶に来たときに一咲に出会い、彼女に興味を持ち始めます。過去に何度も問題を起こし、行動を監視されているらしい。
一咲と啓弥の同級生。球技大会のバレーボールで同じチームになったことをきっかけに、仲良くなります。一咲と啓弥のことを応援しており、たまに恋愛相談に乗っています。ベリーショートヘアのほうが安藤さんで、ボブヘアーのほうが勝木さん。
まずこちらのセクションでは『お嬢と番犬くん』の見所を2つ紹介します。
ヤクザなのに高校生になるというだけでもギャップが大きいですが、さらに注目してほしいのが一咲の前でだけ見せる甘々な表情。
本来の彼の姿は瀬名垣組若頭。敵対する相手と命懸けの抗争もあるでしょう。しかし、彼が何よりも大切にしたいのは、5歳から世話係をしている一咲。彼女の前でだけは、ヤクザの顔を消した無邪気な表情を見せます。
一咲の高校合格の知らせに実の親のように心の底から喜び、友だち作りがうまくいかず落ち込んでいる彼女を慰めようと後ろからギュッと抱きしめて励ましてくれたり。かと思えば、少しずつクラスメイトと打ち解けていく一咲を見て、少し寂しくなって甘えてきたりと、ヤクザとは思えない表情を見せています。
皆が恐れるはずの存在なのに、一咲の前ではコロコロと表情変えてかわいらしい姿を見せている啓弥。ヤクザのときとは違う彼の表情に、一咲だけでなく皆がキュンとしてしまうでしょう。
普通の恋愛を望んでいたものの、結局は啓弥への想いが断ち切れない一咲の乙女心。
初めて会ったあの瞬間から啓弥を好きになっていた一咲でしたが、相手はヤクザ。組長の孫娘である自分を世話係兼保護者として面倒を見てくれていただけで、そこに家族以上の愛情はないと思っていました。
何より片想いをしていても、いつかいなくなるかもしれない啓弥との恋は実らないだろうと思っていたのです。だから、啓弥ではない別の人と恋をする!と心に決めますが、彼との時間が増えていくうちにいつしか一人の女の子として認めてもらいたいと思うようになっていく一咲。
啓弥に一人の女の子として認めてもらえるよう奮闘する一咲の健気な姿は、立場や関係性に関わらず好きな人に少しでも意識してもらいたいという気持ちと同じです。恋をしたことがある人なら、誰もが共感できるでしょう。
交通事故で両親を亡くし、祖父に引き取られた一咲。突然の出来事に心の整理ができていない彼女に紹介されたのが啓弥でした。
啓弥はただ泣き続ける一咲を抱き上げ、このセリフを言います。
「俺が一咲さんのパパとママになります。お兄ちゃんにもなります。俺がずっとあなたを守ってあげます」
(『お嬢と番犬くん』1巻より)
組長の孫娘である一咲を安心させるためだったのかもしれませんが、当時の彼女にとってこの言葉は何よりも心の支えとなるもので、この言葉をきっかけに一咲は啓弥に淡い恋心を抱くようになります。
「俺がずっとあなたを守ってあげます」。シンプルですが、言われたら誰もがキュンとしてしまうのではないでしょうか。
隣のクラスの男子に声をかけられ、他校の人とカラオケに行った一咲。しかし、そこで彼に襲われそうになってしまい、啓弥に助けられます。
世間知らずな自分に落ち込んでいるところへ、啓弥から驚きの言葉をかけられます。
「大学生でも社会人でも、優しくても冷たくても、強くても弱くても、学歴があってもなくても。どんな男でも俺から一咲さんをとる人間は、俺はダメです」
(『お嬢と番犬くん』1巻より)
世話係兼保護者として、「一咲には恋愛なんて早い」と彼女に近づく男たちを蹴散らしていた啓弥。けれど、本当の理由はそれだけではないようです。啓弥も一咲に想いを寄せているけれど、立場上そう簡単には伝えられません。その葛藤に悩んでいるのでしょう。もはや告白に近いセリフにキュンとさせられました。
5歳のときに交通事故で両親を亡くし、祖父に引き取られた瀬名垣一咲。希望していた高校に合格し、新しい生活を楽しもうと強い意気込みを持っていました。
じつは彼女の祖父は瀬名垣組の組長。それが原因で仲の良かった友だちに距離を置かれ、寂しい学校生活を送っていました。高校では絶対に友だちを作り、普通の青春を楽しむ!と心に決めていた一咲は、家から一時間もかかる遠い学校を選んだのです。
しかし、高校の入学式で意外な人物に遭遇。その相手は彼女の世話係・宇藤啓弥!彼は男から一咲を守るため、年齢を偽って裏口入学をしていました。こうして一咲は夢見た高校生活を啓弥と過ごすことに……。
1巻の注目ポイントは、ずっと心に決めていた目標のために一生懸命奮闘する一咲の姿です。
小中時代には家の事情で友だちが作れなかった一咲。なかなかクラスメイトと打ち解けられず落ち込みますが、啓弥の励ましを受けて彼女なりに奮闘します。コミュ障で不器用な彼女の頑張る姿に勇気を貰えるはずです。
- 著者
- はつはる
- 出版日
テストの成績が悪く、追試を受けることになった啓弥。しかも、追試をクリアする条件としてご褒美が欲しいと言い出し、一咲は仕方なくその条件を受け入れます。無事、追試をクリアした啓弥は、ご褒美に「一咲とキスしたい」と言ってきて……。
啓弥の突然の要求に戸惑う一咲。一体、彼は一咲のことをどう思っていて、どうなりたいのでしょう?
2巻の注目ポイントは世話係と言いながら、一咲へのスキンシップが激しくなっていく啓弥の行動です。
追試のご褒美にキスしたいと言い出し、一咲を混乱させます。啓弥本人も自分が一咲へ抱いている想いが世話係としての愛情なのか、それとも恋人としての愛情なのか、わかっていませんでした。大人なのに本当の恋を知らない啓弥の不器用な行動に注目です。
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- はつはる
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初めてできた友だちと臨海学校を楽しんだ一方で、謎の2人組に誘拐され踏んだり蹴ったりだった一咲。夏休みに入り退屈な日々を過ごしていると、「啓弥から夏祭りに行かないか?」と声をかけられます。
まるで本物の恋人のように手を繋ぎ、祭りを楽しむ一咲たち。啓弥とのじれったい距離間に悩む一咲のもとに、兄弟分である田貫組の孫がやってきて……。
3巻での注目ポイントはこれまで守られてばかりだった一咲が、啓弥を守るために強くなろうと決心するところです。
臨海学校で誘拐され、自分を守るために啓弥が犠牲になるかもしれないと思った一咲。彼にいなくなってほしくない、守られるだけではなく自分も彼を守れるようになろうと努力をし始めます。
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田貫組の孫・田貫幹男に振り回される一咲たち。初めは一咲に興味を持った幹男でしたが、途中から啓弥にターゲットを変更。2人に近づくため、わざわざ転校までしてきて……。
彼に翻弄されるなか文化祭が始まり、一咲は不安が募ります。
4巻の注目ポイントは、一咲を巡った啓弥と幹男の戦い。
正確にいえば、幹男は一咲にも興味がありますが、どちらかというと彼女にちょっかいをかけることで本性を出してくる啓弥のほうに矛先が向いていました。素行の悪さから監視され退屈な日々を過ごしている彼にとって、自分に敵意を剥き出しでやってくる啓弥は貴重な存在。
彼の性格の悪さが前面に出ていて、思わず啓弥を応援してしまいます。
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ついに本性を現した幹男。一咲を襲い、啓弥を怒らせようとしていました。しかし、その計画は一咲の行動により失敗に。文化祭を絶対に成功させるため、一咲は一時的に彼を許しました。
そして、やってきた文化祭。一咲と幹男が主役を務める「ロミオとジュリエット」は、無事開幕できたのでしょうか?
5巻の見所は、幹男に襲われかけたときに見せた一咲の行動です。
啓弥に守られているからとなめられていること、そして幹男の狂った思考に自分の人生が利用されていることに怒り震えた一咲が彼に反撃。
普段は幹男の言動に振り回され、啓弥の後ろに隠れてばかりだった一咲が、ヤクザの孫としての本気を見せつけます。
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幹男の事件後、啓弥から向けられるまなざしや態度、言葉に熱いものを感じるようになった一咲。「待てができるのは一咲だけ」という言葉から、彼が自分のことを好きなのかもしれないと思い始めた一咲は、その気持ちに応えるため、ある行動に出ます。
6巻の見所は、これまで組の孫娘と世話係だった一咲の啓弥の関係性が変わるところです。
どこからどう見ても恋人同士にしか見えない2人。しかし、当の本人たちは互いに抱いている想いを、はっきりと伝えていませんでした。そんな2人がようやく、その関係から進もうと動き出します。
ただ、これまでもそうだったように、そう簡単にはくっつかないのがこの2人。そのじれったい部分に注目しながら、ご覧ください。
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ようやく募らせていた想いを伝え合った一咲と啓弥。少しずつ恋人としての時間を増やしていき、心の距離を縮めていました。
そこへ、ある訪問者が登場。かつて瀬名垣組にいた組員・四道國孝が、しばらく居候することになります。
最新話での注目ポイントは、一咲の母親・翠の世話係をしていた四道國孝の登場です。
彼は、一咲と啓弥がただの組の孫娘と世話係という関係性ではないと気づきます。それに気づいた彼が、今後どのような行動をとってくるのかが注目ポイントです。
作者のはつはるは、京都府出身の漫画家。「別フレまんがセミナー」でシルバー賞を受賞し、漫画家デビューします。
過去作品は、『君がいなきゃダメって言って』『好きにならないよ、センパイ』『毎日キスしていいですか?』。
とくにおすすめの作品は『好きにならないよ、センパイ』です。作中に登場するヒロインの相手役・永池蒼紀先輩が、啓弥と同じように女性の扱いの熟練者。ただ、一咲に一途な啓弥とは異なり、複数の女子生徒と交際している先輩です。カッコいいけど、女性関係には緩い。そんな先輩が、ヒロインの真っ直ぐな心に惹かれていく過程に注目です。
- 著者
- はつはる
- 出版日
最後に本記事を読んで『お嬢と番犬くん』が気になった方に、おすすめの作品を2つ紹介します。
長谷垣なるみによる『極妻デイズ~極道三兄弟にせまられてます~』は、漫画アプリ「Palcy」で連載中です。
車に轢かれそうだった老人を助けた、引きこもりのオタク女子・如月桜。なんとその老人は天羽組の組長で……⁉しかも、天羽組の三兄弟の跡継ぎに巻き込まれることになってしまいます。
この作品のおすすめポイントは、天羽組の跡継ぎである三兄弟たち。病弱だけど優しくて人望に厚い長男、強面だけど武力は最強の次男、IQ200の秀才三男。イケメン三兄弟がさまざまなアプローチでヒロインとの距離を縮めていきます。
よりどりみどりの極道イケメン、自分の「推し」を決めて読むのも楽しいですよ!
- 著者
- 長谷垣 なるみ
- 出版日
「花とゆめAi」にて連載中の田中メカによる『鉄壁ハニームーン』。
ボディーガードで御曹司のイケメン・栄と、母親を亡くし病弱な父と弟を支える健康JK・恵那の年の差ラブコメ。ある日突然、恵那は総合警備会社を経営する九護家の跡取り、栄の花嫁候補として同居することになります。
優しくてスマート、常に笑顔を絶やさない栄。ひょろっとしていて一見弱そうに見えますが、意外にも細マッチョで男らし一面も持っています。そんな栄にきっと心惹かれるはずです。
- 著者
- 田中メカ
- 出版日
母親の元世話係をしていた組員の登場で、少し不穏な雰囲気になってきた一咲と啓弥。彼は2人の仲をどう思っているのでしょうか。ようやく想いを伝え合ったところなので、何とか乗り越えてほしいです。