妹ラノベおすすめランキングベスト5!

更新:2021.12.15

ラノベ(ライトノベル)というフィクションの中に描かれる可愛らしい妹像。今回は妹ラノベの中から厳選した5作品をランキング形式でご紹介します。

ブックカルテ リンク

5位: 色欲溢れる兄が、反抗期な妹を更生?『反抗期の妹を魔王の力で支配してみた。』

著者
日日日
出版日
2012-04-16

『ささみさん@がんばらない』などの作品でお馴染み、速筆でも知られる日日日が原作の妹ラノベといえば本作。とても個性的な作品です。

反抗期すぎる妹ミカリンの兄であるクダラは、魔王の力「L2R」という絶対命令権を得てしまいます。しかしその力を手にした代わりに、彼は冒険者養成学校の特別講師として、問題児4人 ―― 引きこもり、食い逃げ常習犯、全身改造の強化人間、そして妹のミカリン ―― の更生を引き受けることに。

序盤では卑屈になっていたクダラですが、魔王の力を手に入れてからというもの、誰にどんな命令でもできるため暴走気味になります。想い人をホテルに連れ込んでみようとしたり、妹を操ってみたりと、人間性を疑う行動の一方で、問題児4人を退学にしないために奮闘する主人公。そう、これは妹たちだけでなく、自分が更生するための物語でもあるのです。

種族間の差別問題など、日日日らしい暗い展開もありながら、焔すばるによる可愛らしい装丁や、ツンデレ妹のギャップといった萌え要素、さらには掛け合い漫才など、楽しめる要素も多く含む本作。全4巻で完結済み作品ですので、大人買いするのにも適したおすすめ作品です。

4位: 「はがない」作者による青春ラブコメ!『妹さえいればいい。』

著者
平坂 読
出版日
2015-03-18

『僕は友達が少ない』でお馴染みの平坂読によるライトノベル、略称は「妹さえ」。

主人公・羽島伊月という小説家は、妹という存在をこよなく愛しており、自身の作品も基本的に妹メインのものになります。

本作は、伊月と作家仲間、友人たちが繰り広げる群像劇。妹×日常ラブコメ×エロをベースにして、時たま熱い作家魂を見せるという展開です。

基本的には趣味に時間を費やすというもので、たまに小説家としての仕事をするという日常。前作『僕は友達が少ない』と同じように、ゆるく展開していく物語は、息抜きにぴったりでしょう。しかし、ゆるいだけの物語だと思ったら、チクリとするかもしれません。

小説家を主人公に据えたこの物語は、ラノベ作家である平坂読自身の境遇と重ね合わせて書かれた小説なのかもしれません。妹要素があふれているので、妹ラノベを探している方は必読ですよ。

3位: ゲームで全て決まる世界で、妹と生きる『ノーゲーム・ノーライフ』


榎宮祐によって書かれたラノベです。なんとイラスト自体も榎宮自身が手掛けています。

ありとあらゆるゲームで無敗記録の都市伝説を持つという天才ゲーマー『  』(くうはく)。その正体は本作の主役たる空と白という兄妹でした。そんな空と白の兄妹がある日、「生まれてくる世界を間違えたと感じたことはないか」という内容のメールを受信し、すべて物事がゲームで決まるとされる異世界ディスボードへと召喚されることから物語は始まります。「全てがゲームで決まる」という世界において、天才ゲーマーの兄妹がゲームに挑み、攻略していくというのがこの物語の本筋です。

なんといっても本作の魅力の一つは、兄妹の人物像にあります。『 』の2人は、兄の空が童貞無職だったり、妹の白が不登校のいじめられっ子だったり、2人して社会には溶け込めそうにありません。それぞれ1人だけではダメ人間になってしまうため、彼らはいつも一緒にいるのです。まぁ、2人でいても結局は群衆恐怖症になってしまうのですが。

そんな兄ですが、現実世界のことを「クソゲー」と呼んでいたり、「あまり――人類をナメるんじゃねえ」と言いだしたりと、挑戦的な性格です。ゲーム社会では無双する兄妹の姿には、どこか切なくもスッキリさせてくれる魅力があるのです。

略称は『ノゲノラ』など様々に呼ばれる本作は、世にあふれるゲームを題材にしたジャンルのなかでも一目置かれる作品です。妹と一緒に過ごす設定がお好きな方には、きっとお気に入りの作品になることでしょう。

2位: 妹を守る兄の高校生活『魔法科高校の劣等生』

著者
["佐島 勤", "石田 可奈"]
出版日

劣等生の兄と、完全無欠で優等生の妹。そんな兄妹が国立魔法大学付属第一高校に入学したところから、物語は始まります。秘密主義の家系四葉家の跡継ぎとして有望視される妹・司波深雪と、彼女を守る使命を持つ兄・司波達也は、束縛された人生から自分たちを自由にさせようと奮闘していきます。

周囲から有望視され、学校では校内一の美少女の名を欲しいままにしているような妹と2人暮らしをしていたり、劣等生の兄であるにも関わらず当の妹はお兄様と呼び敬愛していたりと、妹キャラが好きな読者にとって嬉しい設定は押さえられています。しかし妹を、自分の家族だから、という理由からだけでなく、使命だから守るという本作。一風変わった魅力があり、人気を博しています。

通常魔法の才能を持っていなかった達也は、幼い頃に「人造魔法師実験」の被験者となり、低階級であるガーディアンとなります。しかし、通常魔法の才覚がなかったのは別の才能があったためだということが後に明かされていきます。また、超能力者や忍術が「魔法」として確立されている裏に隠された、第三次世界大戦の終結という設定。妹ラブコメのジャンルにしてはやや重いテーマといえるでしょうが、そのギャップが本作のもつ魅力なのでしょう。

同様に、兄妹であるために結ばれることが禁忌とされていることによる葛藤など、彼らの精神面の動きも見所です。単なる妹ラノベとはひと味違ったライトノベルとして、おすすめの作品です。

1位: 仲が悪くたって可愛い妹?『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』

著者
伏見 つかさ
出版日
2008-08-10

最後は、伏見つかさによるラノベ。本作は、わがままな妹に振り回される兄の奮闘を描くホームコメディーです。

兄の高坂京介はあるとき玄関で、魔法少女アニメ『星くず☆うぃっちメルル』のDVDケースと、その中に入っていたアダルトゲーム『妹と恋しよっ♪』を偶然発見してしまいます。落とし主は、ギャルでモデル活動もしている妹・高坂桐乃。桐乃は「人生相談がある」と言い、自分の部屋に京介を入れ、実はオタクだということをカミングアウトします。そんなことから不仲になっていた兄妹関係は、次第に改善されていくのでした。

雑誌のモデル活動をしていたりスポーツ万能だったりと、スーパー女子中学生である妹に対し、兄の京介はどこにでもいるような普通の高校生。そんなことから京介は桐乃に劣等感を抱いていました。それでも京介は、世間に受け入れられていない桐乃の趣味によって生じる周囲の軋轢などから、桐乃を守ります。たとえば京介は、桐乃のオタク友達を作る手伝いをしたり、夏コミに同行してあげたりと、兄として妹にしてあげられることをなんでもするのです。

現実にあるような兄妹関係を描きながら、ギクシャクしてしまった2人をオタク趣味が繋いでいく本作。アニメやゲームといったオタク趣味が非難される風潮に対するアンチテーゼでもあったのでしょう。なにより、妹である桐乃が、妹萌えのアダルトゲームを好きだという、妹尽くしの設定も魅力です。

兄妹仲が悪くなってしまっている人も、本作を読みながら仲が良かった時期を思い出してみるのもいいかもしれません。そして不仲になってしまった兄妹がいる方は、敢えて弱みを見せて「人生相談」をしてみてはいかがでしょう?

異世界を舞台にしたものから現実の世界まで、妹さえいればそれは「妹ラノベ」に早変わり。上記を道しるべに、妹ラノベの世界へと分け入っていただけたら幸甚です。

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