恋愛、結婚、子育て。なんでも完璧な女じゃなくていい。『おるちゅばんエビちゅ』で一世を風靡した漫画家、伊藤理佐がおくる女の本音の書かれた著書ベスト5です。
『おるしゅばんエビちゅ』『ヒゲぴよ』で一躍有名になった漫画家、伊藤理佐。2005年『おいピータン!!』で講談社漫画賞少女部門受賞、2006年『女いっぴき猫ふたり』など一連の作品で手塚治虫文化賞短編部門受賞するなど、実力派と言っても申し分ない女性漫画家です。
彼女の作品にはHギャグから心が温まるショートストーリー、NHKのアニメにまでなった子供向け作品まで笑いあり、涙ありのストーリーの数々があります。
そんな物語を産み出す伊藤理佐は、一度離婚を経験し、吉田戦車を夫に持ち40歳で初出産するなど、女として、母として日々奮闘している様子をエッセイで多く語っています。
また、猫大好き漫画家として知られており、作品のあちらこちらに飼い猫が登場するという猫好きっぷりも見ものです。
女であり、妻であり、母である、男には見せない女の本音の部分を描き表すことで、多くの女性ファンを魅了し続ける漫画家。そんな伊藤理佐自身の体験からくる1コマ漫画のエッセイや、大人の女性の恋愛、結婚、子育てなど日々の生活に漏らすため息を笑いと涙で掬い上げるような作品のいくつかをここではランキング形式でご紹介します。
世の女性なら誰でも持っている願望、それは”キレイになりたい”。でも美容ってかなり手間がかかるし面倒くさいんです。
世の女性が面倒だと思いながらも手間暇かけている美容のアレコレを、伊藤理佐本人が自己流にぐうたらに省きながらも様々なことにチャレンジする美容漫画。隠さない女の本音が満載でついつい読みながら笑いが漏れてしまうコトも。
楽して手間暇かけずにキレイになりたい、そんな女性なら一度は願ったことがあることに伊藤理佐が挑戦した赤裸々な実話が満載のエッセイです。
- 著者
- 伊藤 理佐
- 出版日
- 2008-12-11
そんなズルい手ありなの!?やっぱりだめなんじゃん!?と思わずツッコミたくなるような抱腹絶倒のエピソードが満載!そこまでズルするならちゃんとやる方がいいのでは、と思ってしまうほどにズルする事に一生懸命な姿とキレイになりたいと願う女心の機微を面白く描き上げた作品。
女はこうやって日々ちょびっとズルしながらも頑張ってるんだよと、共感し頷いてくれる女性はもちろん、世の男性に読んでもらいたいそんな一冊です。
実はこの本、マンガじゃありません!エッセイ本なんです!朝日新聞にて連載をしていた『オトナになった女子たちへ』に大量に加筆した本作。漫画家、伊藤理佐の頭の中がこれでもかと見る事が出来る初めてのエッセイ本で、『伝染るんです。』でお馴染みの”オットの人”こと吉田戦車や40歳で出産したムスメも登場します。
伊藤家の夫婦円満の秘訣の話やステキな奥さんでいるための秘訣が書いていると思いきや、香りすぎる柔軟剤の話や、タオルのフワフワ派かペラペラ派かの好み、駅弁ご飯の話など、思わずぶはっと噴出してしまうような日常のお話の数々。
エッセイの合間合間にある1コマ漫画がさらに文章の面白さを引き立て、抱腹間違いなしの作品です。
- 著者
- 伊藤理佐
- 出版日
- 2015-10-20
自他ともに認める夫婦円満な吉田戦車との結婚生活。その夫婦円満の秘訣は全て”自分のため”と語る伊藤理佐。
夫婦二人とも漫画家の為、自宅の上下に仕事場を分けてあり普段は互いの領域を侵さないことで聖域を守るなど、漫画家ならではの努力の数々も。Hマンガ家として地位を確立した彼女がどんな日常や結婚生活を過ごしているのかが文章と1コマ漫画からとてもよくわかります。
好きな歌舞伎や子育てと仕事に追われる怒涛の日々。夫や親、ダイエットにチャレンジしたことまで。そんな日常のなかのぶはっと笑えるエピソードがなんと44本、挿絵付き、描きおろし4コマ漫画なども入っており、伊藤理佐ワールドの詰め合わせともいえる一冊。
この本がエッセイ処女作とは思えないほど色々詰めあわされた『ステキな奥さん ぶはっ』はぜひ手に取ってお気に入りのエッセイを見つけてもらいたい一冊です。
好きな人と食べるご飯はぜったいおいしい!特にラーメンが食べたくなります!恋と食のハーモニーを描くオムニバスショート作品です。
伊藤理佐の描く大人の女は決してカッコよくありません。不倫をやめられなかったり、不倫している夫を責める事が出来なかったり。30を目前に焦るわけではないけどイイ女をするのに疲れたOLや、炊飯器の故障をきっかけに自分の本当の気持ちに気が付いた女性の話などが収録されています。
大人の女ってこんな感じ、いい加減なところもあれば泣きながらラーメンをすすることもある。おでんの注文の仕方で恋をすることだってあるんです。カッコ悪くてもいいじゃない、それが女なんだから!
- 著者
- 伊藤 理佐
- 出版日
- 2003-03-11
タイトルにもなっているピータンことサラリーマンの大森は、冴えない、モテない、大きなお腹とメガネが特徴ですが、実はすっごくかっこいいのです。
「いい女が いなかったんじゃなくて いい女をみつけられなかった おれ なのね きっとね」
(『おいピータン!!』から引用)
おでんの好みが合う事から会社の後輩に恋をした大森が心の中でつぶやく台詞です。
そんなカッコ悪いけどカッコイイ大森を中心に、人から人へ繋がり、広がり、笑いあり、涙ありの様々な物語が綴られていきます。そんな大森と彼に繋がる様々なショートストーリーを覗いてみませんか?
離婚、独身、結婚、妊娠、様々なシーンを通して絵がかられる伊藤理佐の赤裸々な日常。そんな日常を得意のギャグと語りでコミックエッセイとしてかかれた『おんなの窓』をご紹介します。
三十路独身の話から始まり、Hギャグ漫画家の赤裸々な日常がついに明らかに。そこまで開けるか!?というくらい、プライベートの「窓」全開の本作は、伊藤理佐本人や彼女を取り巻く家族の日常が満載。
バツイチ独身からまさかの吉田戦車との結婚、40歳での出産とそこから始まる子育て、迫りくる漫画の締め切りに追われながらも笑い満載で過ごす日常を伊藤理佐独特の隠さない赤裸々な表現で見事に描かれています。
- 著者
- 伊藤 理佐
- 出版日
- 2016-02-10
日常の些細な違和感やちょっとした不思議を書かせたら伊藤理佐の右に出る者はいません。
観察眼の鋭さや絶妙なシニカルさもありますが、何よりも著者を取り巻く人々とのやりとりが読者の”あるある”という共感をよび、実話の面白さをこれでもかというほど噛み絞めることが出来ます。
伊藤理佐の出産中に吉田戦車の書いた「おとこの窓」、三十路の女を描いた「妙齢のおねいさん道」も収録されるなど、まさに盛沢山の作品です。
伊藤理佐が40歳で出産したムスメのあーちゃんとオットの人、吉田戦車の日常のアレコレを独特の4コマエッセイ漫画で大暴露。オレンジページの大人気連載がムック本になりました。
子育てってこんなに面白い、子供ってこうだよねーなど、日々の子育てシーンが伊藤理佐の手にかかると爆笑必死の育児あるある本になりました。
作中にあるオットの人である吉田戦車の書きおろしコラム「おとうさんの扉」は日常の育児シーンをストレートに語っており、伊藤理佐の作家としての姿と妻としての姿の双方が垣間見れる作品と仕上がってます。
- 著者
- 伊藤理佐
- 出版日
- 2012-02-17
母親になっても伊藤理佐。上記で紹介した『ステキな奥さん ぶはっ』、『おんなの窓』とはまた一風ちがうテイストで最愛の一人ムスメのあーちゃんの成長を4コマで飾った親子の成長エッセイ漫画です。
ムスメのあーちゃんやオットの人の吉田戦車はもちろん、双方のご両親やベビーシッターのエヌさんなど、登場する伊藤理佐を取り巻く個性豊かな人々との掛け合いのような日常の数々は教訓的な育児書では学べないリアルな子育てにも迫っています。
本書に収録されている「おとうさんの扉」でオットの人である吉田戦車が語る母親の伊藤理佐の姿は、等身大の姿をリアルに語っており、Hギャグ漫画家や女性の本音暴露本というイメージを取り除いた生の姿を垣間見る事が出来ます。
元来のファンにはもちろんのこと、今まで伊藤理佐の作品に触れたことのなかった方や、子育て中、子育ての終わったすべての人に強くおすすめしたい作品です。
漫画家として、女として、母親として、バイタリティーと個性にあふれた漫画家、伊藤理佐。今まで手に取ったことがない人も是非一度、これらの本を手に取ってみてみてはいかがでしょうか?
女はこうじゃなくちゃいけない、なんてモノはない。全力で女の人生を楽しんでいる伊藤理佐のおくる本を読みながら、肩の力を抜いてみませんか?