みずしな孝之のおすすめ漫画ランキングベスト5!ゆるい作風に癒される

更新:2021.12.17

みずしな孝之は『いとしのムーコ』などで有名な漫画家です。漫画家だけでなく、俳優としても活動するなどマルチな活躍を見せるみずしな孝之のおすすめ漫画を紹介したいと思います。

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みずしな孝之とは

みずしな孝之は主に4コマ漫画で活躍する漫画家です。本名の水科孝之は役者として活動する際などに使われています。また教育学部卒業で、小学生の教育免許を取得している漫画家でもあります。

プロ野球、特に横浜(旧大洋ホエールズ)のファンであることを活かして執筆された漫画『混セでSHOWTIME』で、高校在学中である1991年にデビューしました。ただこの作品、一部分は同じくプロ野球を題材にした漫画『ササキ様に願いを』に収録されているのですが、連載誌の休刊により一部は単行本未収録となっています。

本名の名字の部分だけひらがな表記という独特なペンネームですが、元々は水科孝之と本名で漫画を
投稿していました。ただ、上記の『混セでSHOWTIME』でデビューする際に、「読みづらい」という理由で水科をひらがなにされてしまったという経緯があるそうです。

上記『混セでSHOWTIME』発表後も『いとしのムーコ』『けものとチャット』などヒット作を世に出し続けてきたみずしな孝之ですが、どの作品も一様にゆるい、ふわりとした空気感が持ち味です。基本的にはどの作品もエッセイチックだったり、ギャグ作品だったりするので、肩ひじ張らず気楽に読めるのが最大の特徴でしょう。今回はそんなみずしな孝之のおすすめ漫画を紹介します。

5位:猫から見る人間ってこんな感じ?

5位は『けものとチャット』。猫と話すことが出来る女子高生を主人公にした、社会風刺などを基調とした4コマギャグ漫画です。ショートアニメとしてOVA化もなされています。

著者
みずしな 孝之
出版日
2005-12-17

主人公が猫と話せる本作は、猫の世界から見た人間を描く社会風刺漫画にもなっています。猫をメインにすえた漫画と聞くと、どうしても猫の可愛さを全面に押し出して描かれた漫画を思い浮かべてしまいますが、そんなことはありません。

猫といえば自由気ままなイメージが強いと思いますが、『けものとチャット』に登場する猫たちも自由気ままに、またわがままに振る舞い主人公を辟易とさせます。そういったすれ違いから生じるシュールなギャグがこの作品の魅力になっているのです。

『けものとチャット』はOVAとしてアニメ化もしているのですが、そのアニメの主題歌の作詞はみずしな孝之本人が書き下ろしています。またアニメーションの原画も書き下ろし、声優としても出演しているなど、ファンにはたまらないアニメとして仕上がっているので、是非一度観てみてはいかがでしょうか。

4位:キャンパスライフを通じて描かれるギャグと成長

4位は『幕張サボテンキャンパス』。主人公の大学生活を描いたギャグ漫画である本作ですが、大学生活を通して描かれる友情や恋愛、また主人公の就職活動などが描かれる、ストーリー4コマ漫画でもあります。

主人公は千葉の大学に通う大学生の柏さん。部屋の汚かったり、サボテンを枯らしてしまったり、そんなぐうたらな彼女と彼女の友人たちの、レポートで慌てふためいたり、就活で難儀したり、どこにでもありそうなゆるいキャンパスライフを描いた漫画です。

著者
みずしな 孝之
出版日

『幕張サボテンキャンパス』と銘打っているところからも想像がつくように、千葉県が舞台となった漫画です。そのため、「マザー牧場」や「鴨川シーワールド」といった、県外の人にもお馴染みのものから「なのはな体操」のようなちょっとニッチな県民ネタまで幅広く取り扱っていたり、登場人物の名前には千葉県の地名が使われていたりと、千葉県民の方は更に楽しなめる内容となっています。

また、8年にも及ぶ長期連載の影響なのか、キャラクターデザインが大きく変わっている漫画でもあります。元々キャラクターをデフォルメして描くみずしな孝之ですが、主人公は終盤に差し掛かると、4頭身くらいの寸胴なキャラクターとして描かれているなど、大胆な絵柄の変化があった本作。みずしな孝之曰く「自分で描いた漫画を後々見直さない」(『幕張サボテンキャンパス』11巻より引用)のが一因としてあるそうです。

みずしな孝之の漫画としては初の文庫化がなされた人気作でもあります。

3位:ゲームをやらない人にもおすすめしたいゲームエッセイ

3位は『いい電子』。みずしな孝之がゲーム雑誌最大手「ファミ通」にて発表していたエッセイ形式の漫画です。内容としては、ゲームなんて小学生の時以来やっていなかったのに、何故「ファミ通」で連載を持つに至ったのかを描いた1巻。そこからライトゲーマーとして、様々なゲームを遊んでいく2巻。ゲーム雑誌の漫画なのに何故かゲーム以外の話題も増えてくる3巻以降と大別できます。

著者
みずしな 孝之
出版日

ゲーム雑誌に掲載されていた本作ですが、みずしな孝之自身が「ゲーム知識なんてファミコン辺りで止まってる」という状態だったこともあり、ゲームの知識が全くなくても楽しめるような内容になっています。実際ゲームの漫画を読んでいる、という気分にはほとんどならずに、エッセイを読んでいる気分になる方も多いでしょう。何故そんな状態でゲーム雑誌「ファミ通」で連載を持つに至ったのかは、是非1巻をご一読ください。

2011年からは『いいでん!』というタイトルに改題し、2015年に惜しまれながらも連載終了した『いい電子』。みずしな孝之の日常の一部を垣間見れるギャグ漫画なので、ファンの方は一読の価値ありです。

2位:不思議な女の子を見て癒される

2位は『たばたちゃん派』。行動が読めないちょっと不思議な女の子、たばたちゃんの日常をコミカルに描いた4コマ漫画です。

著者
みずしな孝之
出版日
2014-03-20

たばたちゃんのおかしな行動に対して、主に母親が最後のコマでツッコミを入れていく、というのがこの漫画の大まかな流れになります。

魅力は何と言ってもたばたちゃんの理解も予測も出来ない行動です。実際に小さい子供を育てていたらこんな感じなのかな……いや流石にこんなに予測不可能な行動はしないかしら。と悶々とさせられつつ、たばたちゃんの可愛さが全てをどうでもよくしてくれる本作。

可愛い子供はほしいけど相手がいない! という人はこの漫画でたばたちゃんを相手にかわいがるのもいいかもしれません……それくらいにたばたちゃんに癒される作品です。

1位:みずしな孝之の代表作!

1位はみずしな孝之を知らない人でもタイトルを聞いたことはあるでしょう『いとしのムーコ』。山奥でガラス工房を営む主人公と、そんな主人公の飼い犬であり、主人公のことが大好きな雌犬ムーコがおりなす、ほのぼのとしたギャグ漫画です。

著者
みずしな 孝之
出版日
2012-04-23

上記のように犬のムーコとその飼い主の日常を描いた本作。飼い主さんが早く犬になりますように、とお願いをするくらいに飼い主のことが大好きなムーコですが、そんなムーコの飼い主さんに対する愛情表現を見ていると、「犬が尻尾振りながら自分に近づいてくるときって、こんなこと思いながらきてるのかなあ」と思いたくなるほど、真に迫った犬っぽさです(ムーコは犬なので当たり前なのですが)。

アニメ化をしているなど、みずしな孝之の作品の中でも抜群の認知度を誇る『いとしのムーコ』。読んでみると、自分のうちにもいとしの愛犬が欲しいなあと思うこと間違いなしです。

いかがだったでしょうか。みずしな孝之の作品は「ストーリーってなんだっけ」と思わせるようなレベルでゆるく漫画が描かれています。一応はギャグ漫画と紹介はしましたが、より正確にいうのであれば「ほのぼの漫画」というジャンルにしてしまっていいかと思うくらい、作中に流れる空気感がゆるいのが特徴であり醍醐味です。

ちょっと最近疲れちゃったんだよね、癒しが欲しい。そんな時に、ゆるく読めてクスっと笑える、そんなみずしな孝之の作品はいかがでしょうか。

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