地獄のミサワのおすすめ漫画ランキングベスト3!あるあるネタが笑える

更新:2021.12.18

地獄のミサワってご存知ですか?彼が描く、顔の中心に目が寄っていて、ナルシスト発言が多い特徴的なキャラクターは目にしたことがあるかもしれません。ツイッターの「女に惚れさす名言集」で知っている方も多いのではないでしょうか。今回は彼の作品を詳しく知らないという方のために、地獄のミサワ作品ベスト3をご紹介したいと思います。

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地獄のミサワの情報をまとめ!面白いけど顔がイラつく!

 

1984年4月5日、東京生まれ。本名は松原大気(まつばらたいき)。小説家の松原真琴は、彼の奥さんです。赤塚賞で『俳優伝説』が準入選し、漫画家デビューしました。

画風に特徴があり、ほぼ全ての登場キャラには、大きめの顔の中央に控えめな目鼻があります。また、とんでもないナルシストが多く、そのシュールな言動とインパクト大な顔にイライラしつつも、読んでいて思わず笑ってしまいます。

地獄のミサワは中学卒業後、お笑い芸人を目指していたものの断念。しばらく進学も就職もせず、ニート生活を送っていました。その頃、中学時代に運営していたHPをエンターテイメントサイト「オモコロ」編集長シモダに見出され、以来ミサワは同サイトでイラストネタを披露するように。

そして当時友人だった松原に誘われて行った手塚賞・赤塚賞の懇親会で、受賞者でもないのに場を取り仕切り、さらに翌年には赤塚賞の受賞者として参加するという離れ業を見せます。もはや、伝説…!これは会を取りまとめたミサワのことを面白がって、「来年壇上に上がったら」と松原がアドバイスしたためでした。

地獄のミサワは漫画家として活動する傍ら、ブログ「女に惚れさす名言集」を開始してブレイクします。そこに登場する「土下座のmasa」は、その気持ちいいほどの謝りっぷりであまりにも有名です。代表作は『カッコカワイイ宣言!』、『ヤング!ヤング!Fruits』など。

3位:地獄のミサワ的カッコイイあるあるネタ!『ヤング!ヤング!Fruits』

 

十人十色とは言いますが、世の中には様々な人がいるかと思います。中には特徴的な発言を繰り返す人もいるでしょう。他人をチラチラ伺いながら、何かをアピールするような人達。

「つれー。昨日実質1時間しか寝てないからつれーわー。実質1時間しか寝てないからなー」(『ヤング!ヤング!Fruits』より引用)

こんなことを言う人が、あなたの周りにもきっといるはず(?)。

著者
地獄のミサワ
出版日
2011-07-05

 

本作は2012年、地獄のミサワのブログ「女に惚れさす名言集」の書籍版として発刊されました。書籍化に当たって厳選されたネタの他に、描き下ろしが60ページほど。なんと本編中3分の1超が新作となっているので、ブログ読者だった方も必見です。

知ったかぶり、不幸自慢、ナルシスト、遅れて来た中二病。彼らに共通するのは、何気ない日常で格好つけたがるところでしょう。本作はそんな日常のワンシーンを切り取った1コマ漫画集です。単なる「あるある」ネタというよりは、「そんなことある?」「いや、もしかしたらあるかも」ぐらいのゆるい一言ネタとなっています。

「(カチャカチャカチャ…)(ッターン!)」

パソコンのエンターキーをカッコよく打つ人……いますよね。

「へぇー。この動画2年くらい前に流行ってたよね。2年くらい前に見たわ」(いずれも『ヤング!ヤング!Fruits』より引用)

各キャラには名前と年齢が設定されており、一連のネタの要員として登場します。たとえば上記引用の「のぼる(29)」は知ったかぶり。寝てないアピールの「すなお(27)」や、ハリウッド映画っぽい台詞の「タケ(29)」など。

地獄のミサワ独特の格好つけてるのにウザい言い回し、そして名前横に必ず表記される年齢で「この年で何言ってんだこいつ」と思わず笑わせられてしまいます。

2位:熱血体育会系顧問と文化系部員、衝撃の温度差!『いいよね! 米澤先生』

 

新学期、私立飲み水学園に1人の新任教師がやって来ました。彼の名前は米澤。ラグビーで不良を更正させたいと夢見る熱血教師です。ところがラグビー部はすでに廃部になっており、米澤は顧問のいなかった漫画部を任されることになりました。

とにかく問題児を指導したい米澤の思惑に反して、漫画部の面々は大人しい生徒ばかり。生徒達も真面目なりに問題を抱えていますが、米澤の求める不良問題とは大違いです。米澤の熱血は空回りして暴走しがちですが、けれど最後にはなぜか生徒の問題は解決しています。

著者
地獄のミサワ
出版日
2014-12-04

 

本作は地獄のミサワ2作目の連載作品で、2017年現在も「ジャンプSQ」誌連載中です。1話完結や一言ネタがメインだった従来の作品とが違って、高校漫画部を舞台としたストーリー仕立てのギャグ漫画となっています。

地獄のミサワと言えばアクの強いキャラが特徴的ですが、本作の主人公米澤もかなりのものです。体罰が得意で、不良の更生を夢見る熱血漢。往年の名作ドラマ『スクール☆ウォーズ』に影響を受けたのでしょうか。途轍もない昭和臭キャラです。

一見草食系な部員も、蓋を開けてみると癖のあるキャラです。2年生のシンドウアオイは虚言癖があり、雑誌掲載経験があると吹聴していますが、実は嘘。部長の井上はまともな仲裁役と思わせて、実はシンドウのストーカーという危ない一面を持っています。草食系のいじめられっ子、1年生の小野悠紀夫がほとんど唯一の良心ですが、笑うと不細工。

「この物語はひとりの熱血教師が、生徒たちから恩師と呼ばれるために、熱血指導をくり広げる熱血教師奮闘記である」(『いいよね!米澤先生』より引用)

果たして米澤の望み通り、漫画部に熱血指導をすることが出来るのでしょうか。

1位:地獄のミサワのシュール&ナンセンス宣言!『カッコカワイイ宣言!』

 

かおちゃんは暴力的に可愛い女の子で、ちょっとドジなところが玉に瑕。眼鏡の位置を忘れたり、8億円を持っていることを忘れたり、休日なのを忘れて登校したり、そもそも高校を卒業していることを忘れているなどお茶目な一面があります。そんなかおちゃんをはじめ、美男美女が目白押し!

「この漫画にはかっこいい男子や、かわいい女子しか登場させないことを、ここに宣言します!」(『カッコカワイイ宣言!』より引用)

著者
地獄のミサワ
出版日
2010-10-04

 

本作は地獄のミサワ初連載作品です。2010年から「ジャンプSQ」誌上で掲載が開始され、同年11月には早くもアニメ化されました。

1話完結のショートギャグ漫画で、登場人物の脈絡のないシュールな日常やナンセンスな出来事が描かれます。コマにない余白部分にまでネタがあるのも特徴です。左右の柱コメントでは「カコカワ○○(男子あるいは女子が入る)紹介」と題して主要キャラをいじり、下部の「どM教授のフランス語講座」では話に無関係なフランス語一口メモが展開されます。

登場人物は毎回異なりますが、第1巻表紙も飾るかおちゃんは主役級のレギュラーキャラ。柱コメント曰く超可愛い眼鏡女子ですが、その驚異的なドジッぷりは計算されたもの。同じドジキャラとして知られる2年B組のみきちゃんには、敵意を抱いています。卒業済みであることが明かされたかおちゃんが、普通に高校に通っているのは気にしてはいけません。

本作は全編に渡って独特な地獄のミサワワールドで埋め尽くされ、読者に逃げ場はありません。自称美男美女がドヤ顔で闊歩する不条理さに、あなたは何を思うのでしょうか。ちなみに1ページ目にはこのような文言が掲げられています。

「編集部一同が満場一致でイラついた!」(『カッコカワイイ宣言!』より引用)

百戦錬磨の編集者を苛立たせた怪作!本作こそ地獄のミサワランキングベスト1位に相応しいでしょう!

いかがでしたか?以前から読者の方も、今回初めて知った方も、当記事を読んだなら、もう「地獄のミサワ知ってたわー、知ってる通りだったわー」というミサワ通です。ぜひ、より深く通ぶるために一読してみてはいかがでしょうか。

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