2017年秋にアニメ化される『干物妹!うまるちゃん』。外用の正統派美少女な顔と家での3頭身でキャラっぽい見た目のギャップに多くのファンを増やした漫画です。今回はそんな作品の見どころをご紹介します!ネタバレを含みますのでご注意ください。
- 著者
- サンカクヘッド
- 出版日
- 2013-09-19
16歳のうまるは頭が良く、老若男女に好かれる優しい美少女。周囲からは非の打ち所のない完璧女子高生と思われています。
しかし兄タイヘイとふたり暮らしの家に帰るとその姿は一変。8頭身美女から3頭身のグータラな干物妹(ひもうと)になってしまうのです。ワガママでグータラ、なのに可愛い。そんなうまるの干物ライフを描いた日常系漫画です。
本作の魅力は何と言ってもうまるの変身後の見た目の可愛さ。普段の表用の美少女姿も可愛いのですが、やはり彼女の魅力はお家での姿。3頭身に縮み、人間なのかと疑ってしまうほどの変化をとげます。
出典:『干物妹!うまるちゃん』1巻
好物のポテイトチップスにたけのこの山、コーラ、ゲーム機に愛ハムスター2匹と大好きなものに囲まれ、幸せそうによだれを垂らして眠るうまる。可愛すぎです。
普段の学校生活の優等生っぷりからは考えられないこの寝姿。そして性格も全く異なり、タイヘイに少年誌ジャンプーを買ってきてと駄々をこね、仕方なく買ってきた彼に読むのに集中するから話しかけないで、どうせならポテチでも買ってきてよと横暴っぷりを発揮します。
そのあともすき焼きでは肉を独占、仕事で疲れている兄を叩き起こしてゲームに参加させようとするなど、典型的な内弁慶タイプです。しかしなぜだか憎めない。タイヘイが彼女にするようになんだかんだ甘やかしてしまいたくなる、不思議な魅力があります。
うまるは成績優秀なだけではなく、スポーツも万能で水泳のタイムはぶっちぎりの新記録、なにをやらせても一流で、ピアノも教師から「指一本一本が別の意思をもっているようだ!!」と驚愕されるほど。
しかし、そのすごさは実は干物ライフの賜物だったのです。
帰宅して扉が閉まると同時にスライディング、ほふく前進のような格好で廊下を華麗に泳ぐうまる。ここでも新記録?を見せます。
そしてそのまま部屋に向かい、パソコンをオン!効率的なオークション落札のために超高速ブラインドタッチで次々と商品をポチっていきます。その姿はまるで指が意思を持って動いているよう。
そう、学校での彼女の有能さにも役立つのが干物ライフ。ただだらだらしている訳ではなく、意味のある行為なのです。たぶん。
わがままで兄のタイヘイになんだかんだと世話をやいてもらい、その干物っぷりに拍車がかかっていくうまる。しかし彼女をここまで甘やかしてしまうのは、その3頭身の可愛い見た目だけのせいではないのです。
ある休みの日、定位置からゲーム機を持って動かないうまる。「ジュースとってー」「せんべぇとってー」とお兄ちゃんに甘えっぱなしです。
極め付けは家事をこなしているタイヘイを「お兄ちゃーん あ 呼んでみただけー」とおちょくる始末。かわいいけれどちょっとうざいです。
そしてその家事の途中でうまるのフィギュアを間違って捨ててしまったタイヘイ。実は捨ててもいいものだったのですが、うまるは普段のだらだらを怒られないようにしようという魂胆で「もう知らない!」とふて寝する振りをします。
そのまま寝てしまったうまるが目を覚ますと部屋は暗く、タイヘイの姿を見当たりません。タイヘイが帰ってくると安堵のあまり泣き出すうまる。「をにいぢゃんどこいってたの!!」と詰め寄りますが、捨ててしまったフィギュアの代わりになぜか日本人形を買ってきたタイヘイに涙が引っ込みます。
翌日、タイヘイとうまるはこんな会話をします。
「うまる…あの人形で良かったのか?捨てちゃったのと違うんだろ?」
「ん?もーいいって!それに別に捨てても良かったし」
「何!?じゃぁなんで泣いてたんだお前!?」
その様子を見て嬉しそうにするうまる。
「お兄ちゃん」
「ん?なんだ?」
「ぬへへ 呼んでみただけ!」
いつもタイヘイを困らせるのはやっぱり彼が好きだからということが伝わってくる可愛いやりとりです。わがままもグータラもつい許してしまうほど実は素直で、干物でも可愛い妹がうまるなのです。
- 著者
- サンカクヘッド
- 出版日
- 2017-04-19
このあとタイヘイをお兄ちゃんと読んで懐くうまるのライバル・ヒカリや、うまるのことを「師匠」と慕う切絵など、まだまだ個性豊かなキャラクターが登場します。うまるの色々な表情が見られる『干物妹!うまるちゃん』は2017年5月現在10巻まで発売されています。不思議な魅力にハマること間違いなしなので、ぜひ作品でその可愛さをお楽しみください。