子役漫画『このゆびとまれ』がゲスくて面白い!【ネタバレ注意】

更新:2021.11.24

芸能界でタフすぎる精神でサバイブする子役を描いた『このゆびとまれ』。可愛らしい見た目と裏腹にゲスすぎる彼女のキャラクターが面白いと人気の作品です。今回はそんな本作の見所をご紹介!ネタバレを含みますのでご注意ください。

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漫画『このゆびとまれ』の魅力を全巻ネタバレ紹介!ゲスくて面白い!

著者
大澄 剛
出版日
2013-07-29

演技の才能に恵まれた子役・恵那が芸能界で成功を目指す。これだけ聞くとまるで本格演技漫画にも思えるかもしれませんが、実は本作の魅力は彼女がゲスいこと。

戦略的に大物に近づき、気に入らないものは子供の無邪気さで痛いところをつくという策略家なのです。

しかしそれだけという訳ではなく、本当に、ごく稀に、子供らしい面を覗かせ、読者をキュンとさせます。もしやそれも演技かも?

今回はそんな疑問を抱かせるゲスさがある主人公の物語の見所を全巻の内容からご紹介!ネタバレを含みますので未読の方はご注意ください。

『このゆびとまれ』のゲスさがいっそ清々しい!【あらすじ】

『このゆびとまれ』のゲスさがいっそ清々しい!【あらすじ】
出典:『このゆびとまれ』1巻

日本で最も忙しいと言われる天才子役の小学生・藤江恵那。彼女は高い演技力と、素直で可愛らしい性格で、視聴者はもちろん共演者にもファンが多い人物です。

しかし彼女の裏の顔は超ダーク。マネージャーの田代は呼び捨て、脚本にもうるさく、自分が数字(視聴率)を持っていることにも超意識的です。その姿はまるで大御所女優。若くして素晴らしい計算高さを誇っています。

そんな彼女の夢は「全宇宙で一番のトップ女優になる」というもの。子供らしい夢だとお思いでしょうか?しかし恵那は一味違い、その夢を語る時も本当にそれを叶えてしましそうな雰囲気があるのです。そんな恵那はその演技の才能と知略を活かして、芸能界で確実に力をつけていきます。

冒頭からゲスさ全開!漫画『このゆびとまれ』1巻をざっくりと説明

持ち前の可愛さと腹黒さで、超激戦区とも言われる子役業界を生き抜く恵那を描いた第1巻。子役ということでめちゃくちゃ可愛いのはもちろんですが、持ち前のゲスさを披露するシーンは爆笑必至です。

著者
大澄 剛
出版日
2013-07-29

天才子役が主人公ということで、やはりほとんどが番組撮影のシーン。そんな恵那の撮影中、必ず側にいるのがマネージャーの田代です。

物語を通して伝わってくるのは、恵那と田代の絆。田代が恵那を大切にしているのは誰の目から見ても明らかですが、逆はどうなのかと言われると少し分かりづらいかもしれません。田代!早く肩を揉んで!と呼び捨ての上、肩を揉ませる子役に、マネージャーとの絆など存在するのかと心配になります。 

しかし、恵那もいざ田代が入院中でいないとなると、少し寂しそうな表情でこころなしか演技も上手くいきません。やはり心のどこかで田代を信頼しているのです。田代が退院して帰ってくると満面の笑顔で腹を殴りつける恵那。理解し難い部分も多いかもしれませんが、これが彼女なりの愛情なのです。 

田代にデレデレする恵那は、ごくごく稀にみることができます。めちゃくちゃ可愛いので必見です。

そしてこのあとはさらに1巻の名エピソードをご紹介させていただきます!

1巻名エピソード:巨乳タレントを豊胸疑惑でえぐる腹黒い子役【ネタバレ注意】

1巻名エピソード:巨乳タレントを豊胸疑惑でえぐる腹黒い子役【ネタバレ注意】
出典:『このゆびとまれ』1巻

ある日の恵那の共演者はあまり美人ではないとグラビアアイドル。恵那は「恵那’s eye」でそのグラドルのETPを測ります。ちなみにETPは「恵那’sタレントポイント」の略。恵那が独自に算出したタレントとしての魅力を数値化したもので、最高値は100です。

そのグラドル・玉置は現在29歳、写真数売り上げ歴代2位という記録を持つものの、ETPは17。恵那はそのレベルの低さを心の中でバカにしていましたが、上の者には媚びるのに恵那にはそっけない態度をとる彼女を見て「調子乗ってんじゃねぇぞザコがっ!!」と本気の睨みをかまします。

そしていざ本番。収録中にも玉置は恵那を無視するようにすべて自分の手柄のようにしてしまいます。それについにキレた恵那は、心の中で愛読書の週刊誌「女性自信」や「FLESH」を思い出します。そして玉置のある噂を思い出し、こう言うのです。

「恵那も将来ナイスバディになりたいんですけどぉ…
 どうしたらそんなにおっぱいが大きくなれますかっ?」
 (『このゆびとまれ』1巻より引用)

実は玉置は週刊誌で豊胸疑惑が取りざたされていたのです。そこを子供の純真を装って確実にえぐってくる恵那に、放送を見ていたネットは大盛り上がり。本当に敵に回したくないタイプ、それが恵那なのです。

1巻名エピソード: 重い雰囲気を可愛いくしゃみで吹き飛ばす!【ネタバレ注意】

1巻名エピソード: 重い雰囲気を可愛いくしゃみで吹き飛ばす!【ネタバレ注意】
出典:『このゆびとまれ』1巻

ある日の恵那の共演者は大御所女優の向井。彼女は若い頃から数多くの賞を受賞してきた演技派女優です。

連続ドラマの出演は久しぶりの彼女ですが、そのプライドだけは一人前で、スタジオの埃っぽい空気に文句をいったり、スタッフへ横暴な態度をとったりと現場の雰囲気を悪くします。しかし恵那はそんな彼女を見て心の中でこう一言。

「こういう敵意をおおっぴらにする奴がいる現場だと…
 こっちは楽でいいわぁ」(『このゆびとまれ』1巻より引用)

さすが、余裕が漂う感想です。

しかしどんどん悪化していく現場の雰囲気。向井は自分の印象が悪すぎるからと厳しいセリフを変えるよう監督に駄々をこね始めます。それに対して小声で言ったスタッフの陰口が耳に入ってしまい、怒り出す向井。現場は取り返しのつかないような冷え切った空気です。

そんな中、この空気をしめしめと思っている人物がひとり。そう、恵那です。疲れ切った監督、スタッフたちですが、なんとか撮影を進め、次のシーンを撮るためにカウントをします。

「5秒前!4…3…(2…1…)
 くちゅんっ」(『このゆびとまれ』1巻より引用)

張り詰めた現場に響いたのは恵那のくしゃみ。監督が「くしゃみのカウントじゃないよー!」とつっこんで場は一気に温まります。

恵那は謝りながらも

「オッケオッケー!労せず好感度ゲット
 ありがとねおばさん」(『このゆびとまれ』1巻より引用)

と心の中で大喜び。本当に恵那は目のつけどころに先見性があります。末恐ろしいです……。

1巻名エピソード:持ち前のあざとさで大物を自分のものに【ネタバレ注意】

1巻名エピソード:持ち前のあざとさで大物を自分のものに【ネタバレ注意】
出典:『このゆびとまれ』1巻

ある日の恵那の共演者はなんと芸能界でお笑い四天王のひとりと言われる松鶴亭剃瓶(しょうかくていそるべ)。ETP90以上にしか反応しない「恵那’sコンパクト」も激しく点滅します。……初出のアイテムですが、要するにすごいらしいです。

「うまーーく取り入っておかなくちゃ!!」(『このゆびとまれ』1巻より引用)

やる気満々の恵那。初対面の挨拶から無邪気な子供らしさを振りまき、確実に落としにかかります。

CM撮影の最中の休憩で、剃瓶がトイレに行くということを耳にする恵那。彼がトイレから出てくるあたりを見計らって自作の歌を歌いながらひとり遊びをしてみせます。そして人影に気づいた(ふりをしている)恵那はそれが剃瓶だと驚い(たふりをし)て、恥じらう表情(のふり)をします。

現場に戻り、言わないでーっと剃瓶を止める恵那と、彼女をからかう剃瓶。

「だれかーこのカワイ子ちゃんをリボン付きで家まで届けてくれへんかー?」
 (『このゆびとまれ』1巻より引用)

はしゃぐ剃瓶とそれを聴きながら笑う恵那はまるで祖父と孫のよう。

しかし恵那は心の中で恵那’sコンパクトを発動し、「剃瓶さんゲットだぜーっ!!」とウハウハ。ついに芸能界の有力者までとりこみ、ますます力をつけていく恵那には感服の一言です。

恵那の演技への情熱が伝わる!『このゆびとまれ』2巻をざっくりと説明

 

「自分も信じられねえような奴が表舞台にしゃしゃり出てくんじゃねえよ!」
 (『このゆびとまれ』2巻より引用) 

いつものゲスい顔とは異なり、真剣な顔でそう叫んだ恵那。

争いの激しい世界で1番になるため、全てをかけて演技に挑みます。 

1巻までとは少し変わり、演技に真摯に打ち込む恵那の姿が多い様に見られる2巻。冒頭の叫ぶシーンは、事務所に推されてはいるものの、自分に自信を持つことができない女優に向けた、恵那の言葉です。 

天才子役と言われている恵那ですが、努力をやめてしまえばすぐにテレビから消えてしまうことを彼女は知っています。だから彼女は常にカメラへと全力で向かいます。

まだ小学1年生の恵那ですが、演技に対する姿勢は超一流の芸能人となんら変わりはありません。常に覚悟を持って挑む恵那の真摯な姿に胸を打たれる、そんな第2巻です。

ここからさらに加速してく恵那の快進撃。そこはぜひ読んでいただきたいので、ここからは各巻の名エピソードを1話ずつご紹介させていただきます。

 

2巻名エピソード:マネージャーすら取り込み、四天王を手に入れる恵那【ネタバレ注意】

2巻名エピソード:マネージャーすら取り込み、四天王を手に入れる恵那【ネタバレ注意】
出典:『このゆびとまれ』2巻

「恵那’sコンパクト」が点滅し、恵那の次なる毒牙、もとい可愛さにやられるのが市村こぶし。こちらもお笑い四天王のひとりで、恵那は彼が司会を務める「平凡!市村どうぶつ園」に出演することになっています。

恵那は前室の挨拶から戦略バッチリ。市村の前でもじもじし始め、マネージャーの田代に「恵那ちゃん市村さんの大ファンなんだよね!」と言われて怒ってみせます。

……ここまで彼女が望んだやり取りをするところを見ると田代もかなりの腹黒さなのではないかと思えてくるものです。

そしてその後の廊下では「市村さんだいすきっ!!」と言いながらも「どうやって取り入っていこうかね…!」と歴戦の勇士も真っ青の鋭い眼光で考えてます。怖い……。

そんな恵那が市村の番組でやることになったのはフレンチブルドッグとのにらめっこ対決。勝敗がわからなさそうなカオスな企画ですが、これがチャンスだと彼女は本気の変顔をします。

そしてなかなか笑わない?犬に恵那は市村を呼び出し、ふたりで変顔をしまくることに。ふたりが音楽のセッションのように無言で通じ合った時、犬は笑い顔になり、会場は笑いの渦に包まれます。

仕上がりに満足した市村はテープチェンジ中に「今度別番組でがっつりコントしようよ!」と恵那を直々にご指名。彼女は「あっじゃぁじゃぁ! 恵那『たわけ殿』のメイクしたいですっ!!」と最後まで芸人魂をくすぐる完璧な対応をしてみせるのです。

本当に末恐ろしい。ついにお笑い四天王の半分を手に入れた恵那。しかし彼女にも最大の敵が潜んでいるのでした……。

著者
大澄 剛
出版日
2014-02-08

もう1人の天才子役登場で、激しい争いが繰り広げられる?『このゆびとまれ』3巻をざっくりと説明

「ねえ恵那ちゃん、桃の花言葉って知ってる?」(『このゆびとまれ』3巻より引用)

冒頭でそう言い放ったのは、もう1人の天才子役・桃田萌々。 

ちなみに桃の花言葉は「天下無敵」。恵那へ向けた宣戦布告でした。

著者
大澄 剛
出版日
2014-12-19

今まで子役業界で天才の名を欲しいままにしてきた恵那にも、ついにライバルが現れます。ライバルの名前は桃田萌々。大女優を母に持つサラブレッドが、恵那の子役No.1の座を狙い、宣戦布告をしてきました。

No.1をそうやすやすと譲るわけには行かず、演技の練習にさらに力を入れる恵那。主演ドラマの視聴率勝負やオーディションの合否など、様々な場で争いを続けますが、なかなか決着が付きません。白黒はっきりさせないわけにもいかないので、2人は日本映画界の巨匠・北斗監督の最新作の主演をかけて戦うことになりました。負けたらテレビから消えてしまってもおかしくないこの勝負。果たして恵那は大一番で勝つことができるでしょうか。

3巻名エピソード:恵那の最大の敵!頭の切れるイケメン俳優【ネタバレ注意】

3巻名エピソード:恵那の最大の敵!頭の切れるイケメン俳優【ネタバレ注意】
出典:『このゆびとまれ』1巻

シリアスな役からバラエティ番組の司会まで難なくこなす、人気俳優の松田洋二。1巻から登場する彼のETPは驚異の79で、持ち前の頭脳と観察眼で恵那の腹黒さを見破ります。

そんな松田と恵那は、撮影の休憩中にひょんなことからババ抜きで対決をする事になりましたが、結果は恵那の9連敗。持ち前の頭脳と腹黒さで、だいの大人でさえ翻弄する恵那ですが、松田には全く歯が立ちません。 負け続けイライラを止めることができない恵那。勝つためにひたすら松田とババ抜きを続けます。たかがババ抜きで、相手の裏の裏を読む6歳の少女。しかし最後まで恵那の思い通りにはいかず、最後は松田によってわざと勝たせてもらうという屈辱的な終わり方を迎えました。

ですが、負けただけで終わらないのが恵那のとても意地汚いところ。仕返しに松田の社会の窓にジョーカーを差し、見事恥をかかせる事に成功しました。しかしそれすら彼の策略だったようで……。

作品の中で、恵那と対等にやり合うライバルの松田。 3巻ではライバル子役も現れますが、影のボスとも言える存在が彼ではないでしょうか。

最終回ではいつも恵那に悔しい思いをさせている松田が、その頭の良さを活かして彼女の成長に一役買います。今までつかみどころのなかった彼に一気に惚れてしまうこと間違いなしです。

松田の存在の大きさは、彼が主人公の番外編「ひとり芝居」が最終巻、3巻のトリに飾られていることからも分かるでしょう。果たして彼は最後にどんな活躍を見せてくれるのでしょうか。

漫画『このゆびとまれ』のゲスすぎる子役の素顔を覗き見してみては?

著者
大澄 剛
出版日
2013-07-29

芸能界で生き残っていくために、小学1年生ながらも大人にゴマをすったり、相手を出し抜いて自分をよりよく見せる行動に出る子役が主人公の本作。登場人物は、どことなく実在する芸能人に名前や姿が似ているなど、現実味を帯びた内容になっています。

とにかく、この主人公が幼いながらもゲスすぎ!間違いなく学校ではいじめっ子になるタイプの少女です。付け加えると、担任の先生には媚を売っておくなど、用意周到な悪い子になり得るような。

ただ、ここで彼女が見せるさまざまなゲスい思惑は、あくまで芸能界で生き残るための戦略です。普段あまり馴染みのない芸能の世界を本作で覗き見してみてはいかがでしょうか?どれだけ主人公がゲスいか、体感してみてください。


突然現れたライバルとの勝負に挑む恵那。子役No.1の座を守りきることができるのでしょうか。ハラハラしながらも笑えるストーリーの続きは、作品でお楽しみください!

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