双子って本当に似ているものです。顔や行動だけでなく考え方も似ているのか、同じ人を好きになったり嫌いになったり、まるで漫画みたいなことが起こる魅力がいっぱい! そんな双子が魅力的に描かれている恋愛漫画を5つご紹介します。
顔はそっくりだけど、性格が正反対の双子・星上兄弟。「似てない双子」と有名な彼らに振り回される主人公・三毛野いさりと星上兄弟が繰り広げるラブコメディです。
友だちが作れない双子の兄・望と友だちになったいさりですが、学園の人気者である弟・求(ブラコン)がそれを快く思わなくって……という「友だちづくり」のストーリーが、いつしか恋愛へとシフトしていく様子がたまらなく「青春」なんです。
- 著者
- アサダ ニッキ
- 出版日
- 2014-11-13
まず、双子の星上くんがかわいくてたまらないのです。友だちがほしい「ぼっち」の兄・望が、だんだんと社交的になって友人に囲まれていく様子と、そんな風に望を社交的に変えたいさりとの関係が、まさに王道の「友だちから好きな人へ」の変遷を見ているようで、やきもきしたりドキドキしたりしながら楽しめます。
また、そこに絡んでくる双子の弟・求との関係も見どころです。最初は、ブラコン丸出しで望といさりの関係を快く思っていなかった求ですが、いつしかいさりを意識するようになっていくんです! でも、いさりは望のことが気になっていて……という三角関係の行く末も気になります。
時々ちょっぴり切なくなる3人の恋の行方を想像しながら読んでみると、より一層楽しめる1冊です。
明るくて学校で人気者の双子の妹・花奈とは違って地味目な姉・亜蝶(あげは)が、引け目を感じながら毎日を送っていると、ある日謎の男に“魔法”を教わって……!?
双子ならではの入れ替わりや、同じ人を好きになっちゃうといった「あるある」も盛り込んで、亜蝶と花奈、それぞれの立場からの恋愛模様を描き出しています。
パピヨン―花と蝶ー
2007年01月12日
双子の姉妹を主人公に、心理学の知識も盛り込んだストーリー展開が見事です。スクールカウンセラーとして赴任した九(いちじく)が、亜蝶に向かって言う、「心の在り方は現実に現れる 本気で願えば望みは叶うんだ」という台詞には、自分も願ってみよう、やってみようという妙な説得力を感じさせます。
九の言葉で少しずつ変化していく亜蝶は、ずっと好きだった幼なじみの男の子・流星の彼女になるために奮闘するのですが、その恋愛に花奈が絡んできて、亜蝶のフリをしだしたりするもんだから大変です。「ライバルは妹」状態の亜蝶と花奈、九と流星、様々な思惑が絡み合いながら進行する恋模様に、読んでいるこちらも一喜一憂してしまいます。
果たして、双子の恋は成就するのか? 最後まで読めない展開から目が離せません。王道ラブストーリーを楽しみたい人に特におすすめです。
美形兄弟として有名な二卵性双生児の間宮烈&哲の兄弟が、溺愛する可愛い可愛い妹は、実は血が繋がっていなくって!?
和泉かねよしが送る、シスコンブラザーズとごく普通の主人公・静との兄妹愛・家族愛を描き出す爽やか系ラブコメディです。
- 著者
- 和泉 かねよし
- 出版日
- 2003-03-26
妹ラブすぎる烈と哲のキャラクターが強烈ですが、愛ゆえの暴走と考えるととてもほほえましい本作。しかし爽やかな空気に包まれたラブコメディと思いきや、全編に、実は人間のドロっとした心情が隠されているところが素晴らしいです。
一見、兄ラブ妹ラブな兄妹愛ですが、「血が繋がってないなら静は自分がもらう」と火花バチバチな兄弟の水面下での争いや、血が繋がっていないけどやっぱりお兄ちゃん、でも好き……と複雑な静……と、実は軽く修羅場なんです。しかし本当の修羅場といえば、「本当に養子なのは誰なのか?」が明るみになっていく怒濤の展開の部分です。静、烈、哲、3人の本当の親は一体誰なのか?3人は本当に兄妹なのか? 複雑に絡み合った過去の出来事が、スパイスとなって読み手を楽しませてくれます。
こんなお兄ちゃんいたらいいな、と思わせてくれる青春ラブコメディ、必見ですよ。
『ハンサムな彼女』『ママレード・ボーイ』など多数の代表作を持つ吉住渉による、全寮制の中学校を舞台に淡い初恋を描いた恋愛漫画です。
双子の姉・まりあが、何も言わずに全寮制の中学校へ進学しちゃったって驚く双子の弟・のえる。まりあの転入は初恋の人の傍にいたいからだと知ったのえるは、まりあの「双子の妹」として同じ中学校へ転入することに! という斬新な内容で展開する異色のラブコメディです。
女の子のフリをするのえるを軸に、登場人物たちの魅力的なキャラクターが光る1冊です。
- 著者
- 吉住 渉
- 出版日
姉・まりあの弟・のえるが可愛すぎてまるでWヒロインのようです! 物語の展開としては、のえるの学園生活と恋と友情を中心に、まりあの恋、友情、失恋なども加えた恋愛要素が盛りだくさん! しかし、展開が決して重苦しくなくコメディタッチで進んでいくので、読後も爽快なのが印象的です。
恋多き女、まりあの恋の行方も気になりますが、のえるが男とバレずに無事に学園生活を終えられるのか?も見どころです。素直で一途なのえるは、ちょっと危なっかしいところがあるものの活き活きと魅力的で、ついつい「がんばれ」と応援したくなるキャラクター設定が秀逸です。初めての恋に戸惑うのえるも、めちゃくちゃ可愛いですよ!
キュンと甘酸っぱい初恋を、男女の双子の立場から描き出す本作。かわいらしい登場人物にキュンキュンしながら読んでみてください。
『H2』『ラフ』など、恋愛×スポーツ漫画を描かせたら右に出る者なしのあだち充の大ヒット作が『タッチ』。熱血系青春ラブコメディとして、ファンから愛され続けている名作です。
高校野球をモチーフに、双子の兄弟である上杉達也・和也と、その幼馴染・浅倉南の3人を軸にした恋模様描いています。
- 著者
- あだち 充
- 出版日
幼なじみ3人の三角関係が終盤まで続くと思いきや、まさかの初期段階で弟・和也が交通事故にて死亡するというショッキングな展開を見せつけられます。野球部のエースで、人当たりもよくみんなから好かれていた和也は、南を甲子園に連れて行くと約束して野球に打ち込んでいましたが、そのマウンドには兄の達也が立つことに。亡き弟の意志を果たすため、南を甲子園へという夢のため、野球部で奮闘する達也の姿は涙を誘います。マウンドに立っている達也は、本当に格好良いんですよ!
また、和也と同様に南に好意を持っていた達也と、達也を意識している南との恋模様にも注目です。幼なじみゆえのもどかしい距離感、和也への遠慮、釣り合わない想い、そんなものがしがらみになって、なかなか芽が出ない小さな恋がどうなってゆくのか、ドキドキしながら楽しめますよ。
達也と南の中で生き続ける和也との思い出を胸に、甲子園を目指す達也は果たして南を甲子園へ連れて行けるのでしょうか? 既読の人はもちろん、アニメでしか見たことがないという人も、ぜひ1度読んでみてください。爽やかで切ない胸の痛みを感じることができます。
『タッチ』の作品に関しては<漫画『タッチ』の12の事実!あらすじ、声優、結末、その後などを紹介>で詳しく説明しています。
双子が登場する恋愛漫画、いかがでしょうか。男の子同士、女の子同士、男女それぞれ違うバラエティ豊かな双子の物語ですが、どれもキュンとして切なくなる作品ばかりです。これを機会に、双子の魅力にハマってみませんか?