100%ORANGEがイラストを描くおすすめの絵本5選!

更新:2017.5.17

優しい色合いとほのぼのとした雰囲気の絵が特徴的な100%ORENGEは、国境を越えて世界中でその作品が親しまれているイラストレーターの夫婦です。あどけなさを感じられるイラストと自由な発想で作り出される物語の数々を紹介します。

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夫婦で数々の名作を生み出し続ける100%ORANGE

100%ORANGEとは及川賢治と竹内繭子夫婦が2人で活動を行うイラストレーターグループで、高校時代、2人が同級生だった頃に結成されました。その作品は柔らかいタッチとノスタルジックな雰囲気が特徴で、まるで子どもが描いたかのようなあどけなさを感じることができます。

2007年には日本絵本賞大賞を受賞している100%ORANGE。絵本のイラストだけではなく、漫画やアニメーション、栞のイラスト・雑誌の表紙・本の装丁など幅広く手掛け、その作品は外国語に翻訳されて世界中に広まっています。紙媒体だけにとどまらず、web上での漫画の連載も行っていて、そのファンの年齢層は小さな子どもからティーンエイジャー、そして子育て世代まで幅広いものです。

形のリズムを感じる『まる さんかく ぞう』

この絵本は絵から、文章から、リズムを感じられます。最初に登場するのは丸と三角と象。丸、三角とくれば、同じく単純な形の図形が現れると思いきや、現れるのは象なのです。そして予想外の言葉は続きます。帽子、四角、バス。帽子、帽子、象。子どもにとっては大人の考える規則性など関係ありません。柔軟な心で、カラフルな絵と楽しいリズムを楽しめることでしょう。

大人にとっては、予想外の言葉が続くようにも見えるこの一冊。しかし子どもが純粋に楽しんでいる姿を見れば、大人もこの本のイラストとリズムを楽しめるのではないでしょうか。

著者
["及川 賢治", "竹内 繭子"]
出版日

この絵本は、生まれて間もない赤ちゃんの頃から読み聞かせるのにおすすめです。赤ちゃんの好きな繰り返し言葉や、単純ながらカラフルで目を引く可愛らしいイラストが盛りだくさん。時には歌を歌うように、時には子どもに「これはなあに?」と問いかけながら読むと楽しいかもしれません。

船やバス、魚や帽子など、たくさんの言葉を覚えられるので、言葉を覚え始める年齢の子どもにもぴったりです。単純な図形が並んでいるだけでは積み木を見ているだけのような気分になるかもしれませんが、図形の間にレモンや鳥が登場するので、ごちゃごちゃしたおもちゃ箱に手を突っ込んで取り出したような面白みを感じられることでしょう。

ドキッとするかも『よしおくんがぎゅうにゅうをこぼしてしまったおはなし』

よしお君は朝ごはんの牛乳を豪快にこぼしてしまいます。飲み物をこぼして「しまった」と思う気持ちは、多くの子どもたちの共感を得られるのではないでしょうか。しかし、牛乳をこぼした後に起こる出来事がとっても不思議なんです。よしお君がこぼした牛乳は後から後からあふれ出し、テーブルを覆いつくして朝食のチョコレートパンを押し流し、なんと家の外まであふれ出して、しまいには牛乳の海が出現します!

自由な想像力を刺激するこの展開に、子どもも大人も夢中になるのではないでしょうか。あふれ出した牛乳の海によしお君が乗り出すと、そこには真っ白なミルクフィッシュと言う白い魚が気持ちよさそうに泳いでいるではありませんか!

著者
["及川 賢治", "竹内 繭子"]
出版日

牛乳の海に浮かぶ船には、釣りをしているおじさんがいました。船には「こぼすな」と書いてあり、よしお君はドキッとしてしまうんですね。

真っ白な牛乳の海でおじさんは、いろんな物を釣り上げます。ミルクフィッシュにチョコレートパン、そして大きく太った牛乳瓶! おじさんは牛乳ビンを捕まえて、牛乳屋さんをすると言い、満足げに笑ったのです。不思議なエンディングですね。

ミルクフィッシュや太っていく牛乳瓶、そして真っ白なミルクフラワーなど、読む人の想像力を刺激するキャラクターも魅力的です。一見普通の世界に見えて、よしお君のいる世界はファンタジーの宝庫、夜眠る前に読んであげたら、ミルクフィッシュの登場する夢を見られるかもしれませんね。

不思議と憎めない、内職をする猫の物語『ねこのセーター』

主人公の猫は、なぜか穴が二つ開いたセーターを着ています。それは決してカッコイイものではなく、内職で帽子をかぶせているどんぐりにまでバカにされてしまうようなセーターです。でも猫は、どんぐりたちにバカにされようが、そのセーターを着て、毎日を過ごします。

怠け者で、寒がりで、どちらかというとあまり褒められる部分が少ない猫ですが、どこか憎めないから不思議です。どんぐりに帽子をかぶせるという仕事も、怠け者の猫はたった3つかぶせたら面倒になって休んでしまうのです。

著者
["及川 賢治", "竹内 繭子"]
出版日
2016-03-24

どこか頼りなげで、情けない表情の猫。どんぐりに帽子をかぶせる仕事も適当で、脱いだセーターはその辺に投げ出しっぱなし。でも、なぜかその姿が可愛らしくて、愛おしく感じてしまいます。

だらしなくて寒がりな猫を見て、苛立ちを覚える人もいるかもしれません。万人が猫を好きになるかと言われたらそうではないかもしれません。でも、カラフルな家の中でマイペースに日々を紡ぐ猫は、ハイペースで歩む現代人の心に癒しを与えてくれるのではないでしょうか。

可愛い顔の『コップちゃん』

この絵本は、1歳から2歳くらいの、言葉を覚え始める時期の赤ちゃんにおすすめです。とっても可愛らしいお顔のコップちゃんが登場し、名前を聞かれたり、年を聞かれたり、突然車輪がついて走り出したり。絵本を見ている子どもは、コップちゃんに自分を重ねたり、お友達を見たりしているような気分になるかもしれません。

車輪がついて突然走り出したかと思うと、ゴロンと寝転んでみたり。思いついたことを何の脈絡もなく実行していく無邪気なコップちゃん。とっても可愛いです。

著者
中川 ひろたか
出版日

いないいないばあをしたり走ったりして目一杯遊んだコップちゃんは、遊び疲れておなかが減ってしまいます。すると、コップちゃんのなかに色鮮やかなオレンジジュースがとくとくと注がれていきます。それから、お友達と一緒に乾杯をして、ごくごくジュースを飲んだら物語はおしまいです。

子どもの大好きないないいないばあや、「乾杯」の掛け声など、コップちゃんとお友達が繰り広げるやり取りに、読んでいる子どもは夢中になってしまうのではないでしょうか。

何気ない日常を面白く『ひとりごと絵本』

表紙の猫と女の子の表情がシュールですね。100%ORANGE特有の自由な作風が光るこの絵本は、どのページも隅々までかわいらしさであふれています。

何気ない日常を切り取ったシーンの一つ一つに、俳句のような、詩のような一文が添えられていて、秀逸なイラストばかりを集めたTwitterを見ているような気分にさせられます。かさぶたをいじっているうち一時間も経っていたり、ベランダに脱いでおかれたサンダルをなぜか可愛く感じたり。目まぐるしい日常や、悩みやストレスをふっと忘れさせてくれる瞬間がこの絵本には詰まっています。

著者
100%ORANGE
出版日
2012-12-20

キャラメルの箱をついつい分解して展開図を作ってみたり、ミミズが干からびたのを水で戻してみたりなどなど、日常に潜む小さな独り言の数々がぎっしりつまったこの一冊。

全てに共感できるかと言われたら難しいですが、この中の一つくらいは同じような独り言をつぶやいたことがあるのではないでしょうか。大人にとっては、読んだ後にのんびりする贅沢を自分にプレゼントしたくなる、そんな絵本です。

100%ORANGEの魅力いっぱいの5冊を紹介しました。お気に入りは見つかりましたか? 柔軟な発想で作り上げられるオリジナルの世界感は日常を忘れさせてくれるユニークなもので、大人でも虜になってしまうことでしょう。

子どもと一緒に一度、100%ORANGEの絵本を楽しんでみてはいかがでしょうか。