ドラマ化もされた学園漫画『ドラゴン桜』の担任・桜木が今度は大人のための教師となって帰ってきました!『ドラゴン桜』の外伝として発売された『エンゼルバンク』は転職を考える人にも、そうでない人にも、キャリアに役立つ知識がいっぱいのお仕事漫画です。
- 著者
- 三田 紀房
- 出版日
- 2008-01-23
前作『ドラゴン桜』で経営破綻の危機にある龍山高校の再建、そして落ちこぼれ学生の東大受験を成功させた桜木ですが、本作では学校再建のみならず社会人を対象にしたビジネス塾を主催して活躍しています。
そしてそのビジネス塾の講師を務めるひとり、海老沢が本作のキーパーソンです。
海老沢は講演会の中で、小学生時代にお菓子についてくる金のエンゼル、銀のエンゼルを友達に売ったことをきっかけにビジネスの芽を見つけたと語ります。これがお金儲けになると幼心に感じた彼は、仕入れ値に5円上乗せしたエンゼルを売買する商売を始め、利鞘(りざや)で儲け始めます。
そして海老沢を中心に周囲の小学生たちの間でエンゼルが流通するようになり、彼はエンゼルの銀行のような存在、「エンゼルバンク」になるのです。エンゼルの数が多いと値段は安くなり、少ないと高騰する、そこに相場が誕生しました。
そして人の値段、価値も、決めるのは自分ではなく相場だと海老沢は続けます。そしてそれに気づいていない人が多いと。その重要さ、仕組みが分からないままに、相場(労働市場)で取引(転職活動)をすると失敗するのだと警鐘を鳴らします。
「社会で成功する第一歩はまず相場を知ることです
そのうえでご自分の適正価格を設定して下さい」
果たしてあなたは相場、そして自分の適正価格を理解しているでしょうか?
- 著者
- 三田 紀房
- 出版日
- 2008-04-23
本作の主人公・井野は、はっきりした理由は無いものの、何となく別のことをやりたい、やるなら32歳の今がラストチャンスだと考えている龍山高校の英語教師。ヒントになればと桜木が主催する講演会に参加することになります。
そしてそこで海老沢に衝撃の言葉を放たれるのです。
「ちなみに30代半ばになって転職考えている人やめた方がいいですよ
相場での価値はゼロですから」
そして海老沢は転職をするごとに落ちていく年収のグラフを見せます。
「人生金じゃないなんて言ってる人いますけど
金額の差を見てもそんなこと言ってられますかね」
厳しい現実を突きつけられた井野は悔しそうに唇を噛みます。
何か分かりやすい「手に職」を持っていたり、人脈が無い私たちには耳が痛い話ではないでしょうか?しかし上手くいかない時、そこで諦めずに試行錯誤することが人生。この後井野は活路を見出します。
講演会の後の個室に招待された井野は、再度転職はしない方がいいと言われます。ふくれながらそれはもう聞いたという彼女に、海老沢は更に今のあなたのエンゼルの価値はゼロだと突きつけます。
我慢しきれなくなった井野はその場を立ち去ろうとしまが、海老沢は彼女こう語りかけるのです。
「井野さん……あなたのエンゼル相場で上げる方法ひとつあります」
じゃぁそれを教えてくれと言おうとする井野ですが、桜木に少しは自分で考えろと注意され、その場はそれでお開きになってしまいます。
しかしどうしても分からない彼女は帰り道に桜木に食いつき、ヒントをもらうことに成功するのです。
「30過ぎたら利息で暮らせ」
桜木はどれだけ多くの利息を取ることができるか、そのために必要な元金こそ「金のエンゼル」だと続けます。
果たして桜木の言葉の意味とは何なのでしょうか?相場をあげて希望を満たす仕事をするための近道とは何なのでしょうか?
続きは作品でお確かめ下さい。
- 著者
- 三田 紀房
- 出版日
- 2008-07-23
取り立てて強い武器がある訳ではない、全ての「ふつう」の働く人々に響く漫画『エンゼルバンク』。耳が痛いことも多いですが、読んでいて納得のできるものばかりです。
ぜひ作品を読んであなたの相場価値を上げるヒントを探してみてください!