一冊完結で読みやすいBL漫画ランキングベスト5!初心者におすすめ!

更新:2021.12.20

2017年、BL漫画界はアニメ映画化・実写化が目覚ましく、多くの一般文芸雑誌でも特集が組まれるほど、メジャーになりつつあります。今回は、BL漫画が気になっているけれど読んだことがない方に、1冊完結で読みやすく、ハマる作品を紹介します。

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5位:流れる空気を味わえる美しいBL漫画『同級生』

高校2年の夏、バンドでボーカルをしている草壁は、合唱コンクールの練習中に同じクラスの佐条(さじょう)が口パクしていることに気づきます。

その後、一人教室で歌の練習している佐条を見かけることに。実は佐条は、口パクをしてサボっていたわけではなく、音痴を気にして皆と一緒の時には歌うのを控えていたのでした。見かねた草壁は、彼の練習を見てやると申し出るのです。そこから二人の関係は変化していき……。

チャラ男・草壁と真面目男・佐条のBL青春ラブストーリーです。

著者
中村 明日美子
出版日
2008-02-15

この漫画のすごいところは、青春ラブコメ的ストーリーと、妖艶なアングラ感のある画風が調和しているところです。

草壁はふわふわな茶髪にくりっとした目で、ラブコメでよく見るモテ系男子。一方、その相手となる佐条は、どこか妖艶な雰囲気をまとっているのです。思わず中村明日美子の画力に心を掴まれることでしょう。

それもそのはず、中村は、少女コミック・青年コミックで描いたり、ゴスロリ系の書籍の挿入画なども手掛けたりと、幅広く活躍しているのです。

本作は、2016年にアニメ映画化もされ再び注目を集めたので、作品の名前を知っている方もいらっしゃるかもしれません。2008年に発売以降、スピンオフ作品も続々と出版されましたが、本作品は圧倒的な人気を誇っています。

この作者が描く何気ない日常は、1コマ1コマに流れる空気が非常に美しく感じられます。こんなにも絵が饒舌に語る作品になるのかと感動し、どこか満たされる気持ちになることでしょう。

本作品を読まないのは損です。気になっているけど迷ってしまう方は、まず中村明日美子のBL漫画以外の作品を読んでみてはいかがでしょうか。

4位:BL界の古谷実作品?!SHOOWAの『月影』

本作品は、表題作である一人の男の生涯を描いた「月影」のほかに「逃げ水」、世界の平和の守るため日々奮闘する戦隊ヒーロー達の日常を描いた「ホモ連戦隊 守るんジャー」、ヤクザの家の子・ショージと彼の世話係・恩田の複雑に入り組む心情を描いた「罪隠し」、そして違法物資を運ぶジュグリノ・ジュグノと相棒ピルシェの運び屋ライフが描かれた「ジュグリノ・ジュグノ」の5作品が入った、読み切り短編集です。

著者
SHOOWA
出版日
2014-04-26

古谷実といえば、ギャグ漫画だけでなく、暗い腹の底をえぐるような漫画も描いている作家です。本作品の作者SHOOWAは、どこか古谷作品を彷彿とさせる作品を描いています。

斜め45度の斬新な視点から、BLをぶった切るようなギャグ漫画を描いたかと思えば、人生とは何かを考えさせるような漫画を描くなど、振り幅が広い漫画家です。

持ち前のギャグセンスで明るいところに引き上げられた次の瞬間、いきなり暗い闇に突き落とされることでしょう。上がったり下がったりするジェットコースターに乗っているような感覚に似ています。

そのSHOOWAの作品の特徴を詰め込んだような1冊が、この『月影』。ジェットコースターに乗って楽しんだ後の疲れにも似た気持ち良さを味わいたい方は、ハマること間違いないでしょう。

3位:真面目×クズ男『優男とサディスティック』

主人公は地味目なサラリーマンの高瀬。

彼はある男から自分がストーカーされていたことを知り、その男を捕まえようとします。しかしそのストーカーは、高校生の時に高瀬の事をいじめていた吉野だったのです。

吉野は開き直り堂々と高瀬を待ち伏せするようになります。最初は嫌がっていた高瀬でしたが、だんだん気持ちが変化していき……。

著者
秀良子
出版日
2015-09-25

本作品の作者は、ダメでクズだけどなぜか憎めない、そんな男性を描くのが本当に上手いです。

この作品は、今まで生み出されてきたクズ殿方の中でも三本の指に入るであろうクズ中のクズ。ニート×ストーカーという実際にいたら本当に恐ろしいクズイケメンが、過去にいじめていた殿方を追い詰めます。結果、両想いになるのですが、これを許されるのはこの作者が描くからなのでしょう。

実際にいたら、一番ヤバいタイプの殿方。ですが、そんなことはおいといて楽しめるのもBL漫画の醍醐味。ダメな後輩ほど可愛がってしまうという方は、きっと好きになるでしょう。

2位:BL漫画のサドル役?!『期限切れの初恋』

宇野は大学の頃、同級生の村上のことが好きでした。

6年経っても忘れられずにいたとき、変わり果てたボロボロの姿の村上と遭遇するのです。変わってしまった姿に戸惑いつつも、村上のことを宇野は自分の家に住まわせることになります。月日が経つにつれて、村上は少しずつ自分を取り戻していきますが、その様子に複雑な心情を抱くようになり……。

著者
["糸井のぞ", "木原音瀬"]
出版日
2013-07-19

自転車で一番大事なパーツはサドルである、と公言する人がいるくらいサドルは大事なパーツです。いや、俺はサドルに尻をつけて乗らないから大丈夫!という方はさておき、腰を据えてゆっくり乗りたい初心者の方には、サドルは重要でしょう。

そして、BL漫画界のサドル的作品がこの『期限切れの初恋』です。

こちらの作品は、同名作品である木原音瀬の小説を漫画化したもの。しかし糸井のぞの手にかかれば、原作の世界観そのままに、絵で人の感情が絶妙に表現されてしまうのです。小説を読んだことのある方は特に、驚かずにはいられないでしょう。

糸井のぞはBL作品以外も描いている漫画家なのですが、ジャンルが変わっても人の心の揺れを細かいところまで描きだす上手さは健在です。その中でも本作品は、BL初心者の方にぜひ読んでほしい1冊。

この作品のすごいところは、原作の世界観を守りつつ、心情的な部分もすくい上げて、1冊完結作品にまとめあげられているところでしょう。BL初心者はもちろん、経験者でまだ読んだことのない方にもおすすめの作品です。

1位:街中華店的存在?『晴れときどき、わかば荘まあまあ』

女装ママ・わかばが管理するアパート、わかば荘の住人達の恋愛事情・人間模様を描いたストーリーです。

101号室小田島翔、202号室鮎川要、そして管理人であり小料理屋の女将・わかば。わかば荘で色々な人と関わっていく中で、明らかになっていくそれぞれの過去や想いとは……。

その住人達の日常を羽生山へび子が独特なセンスでおもしろ可笑しく、時に切なく描いています。
 

著者
羽生山 へび子
出版日
2015-03-02

気になっていても、なかなか入れないのが街中華店。ですがひとたび足を運べば、どこか懐かしい雰囲気のする店内で、不思議と懐かしく感じる美味しい料理に心掴まれてしまい……。気が付けば、足繫く通うことになるという体験をしたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

『晴れときどき、わかば荘まあまあ』はそんな作品です。

そして本作品は『晴れときどき、わかば荘あらあら』の続編。じゃあ、そちらから読んだほうがいいのでは?と思われるかもしれません。しかし、ぜひともこちらから読んで頂きたいです。順番的には、邪道だという方もいらっしゃるかもしれませんが、本作はこの作者の良さが1番伝わってくるでしょう。

どこか懐かしい感じがする画風で、回想されるシーンは、切なさと嬉しさの入り混じった気持ちになります。ラストでは心が動かされ、何度も読み返してしまうのではないでしょうか。

そして、この作者の別の作品が気になり、他の作品を読みあさり、最後にまたこの作品に戻ってくる……。そして、また幸せな気持ちになり、また他の作品もまた読み返したくなるという幸せの無限ループの入り口になれる作品です。

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