漫画『あいの結婚相談所』で怪しい婚活漫画が始まる!?【ネタバレ注意】

更新:2021.12.2

2017年7月からドラマ化される『あいの結婚相談所』。怪しい仲介人・藍野のキャラと泣けるストーリーが魅力の作品です。今回は本作の面白さをご紹介!ネタバレを含みますのでご注意ください。

ブックカルテ リンク

『あいの結婚相談所』で人間関係の縮図が見られる!?

著者
矢樹 純
出版日
2014-01-30

一度見たら忘れられない怪しいカウンセラーが毎回ドキリとさせられるような人間心理を突いた言葉とともに結婚したい男女を結びつけていくというストーリーの『あいの結婚相談所』。

1話1話の序盤は一見ダークに思えるものですが、終わり方は心温まるものが多くなっています。

人間よりも昆虫や動物に異常な興味を示す変人・藍野が営む藍野結婚相談所は入会金200万円という敷居の高さにも関わらず客足が絶えません。その秘密は希望の相手と成婚率100%というにわかには信じがたい保証があるからなのです。

そこでの人間ドラマはどれも考えさせられるところのあるもの。人間関係の核を突くような深いストーリーとなっています。

藍野が名言連発!ただしいつも生物がらみ!?

著者
矢樹 純
出版日
2014-11-28


結婚相談所を営む仲介人の藍野は昆虫や動物に異様な興味を示します。樹海でバードウォッチングをしたり、来客中なのに秋葉原に昆虫ガチャポンをしに行ってしまったりとフットワークが軽い謎に包まれた男です。

そんな彼は依頼者主たちに深い言葉を投げかけます。ある回では自殺を図ろうとする横田という男性に蝉の交尾の特徴から刹那的な強い生命力を説いたり、彼が再び悩んだ時にはオオキノコシロアリのコロニーから先を見据えた生き方をするべきだと説いたり、とにかく頭の中は生物のことでいっぱい。

なので横田がプロポーズを決めようとしている時にもコノハズクの鳴き声を聞くとふたりの間を横切りその姿を探しにいってしまいます。雰囲気が台無しです。

ある時はムードメーカー、ある時はムードクラッシャーな自由人・藍野ですが、何だか憎めない愛嬌があります。

結婚とお金の関係性がリアル!

著者
出版日
2016-11-30


結婚しようと考えた時に考えずにはいられないのが年収。付き合うだけならそこまで気にする必要はないかもしれませんが、将来を見据えた場合はあまりにもお互いにお金がないと養育費や住居の購入費などの面で不安が出てきます。

本作でも結婚相手の条件に年収3000万円を提示する女性や、自分の年収が下がったことによって惹かれ始めたお見合い相手との縁談を解消しようとする男性などが登場します。

彼らがお金に執着したり、それを理由に人生を諦めようとしてしまう様子はかなりリアル。読んでいて心境が容易に想像でき、物語に引き込まれていきます。

しかしそこをハッピーエンドに持っていくのが『あいの結婚相談所』の魅力。心がざわつく場面がありながらも、最後には感動させられるという起伏に富んだストーリーが楽しめるのです。

『あいの結婚相談所』の良さをまずは原作で!

著者
["加藤 山羊", "矢樹 純"]
出版日
2017-01-30


藍野の不思議なキャラクターやちょっと暗い面がありながらも最後には感動させられるというストーリーの良さは原作でしか味わえないもの。まずはその魅力を漫画で読んでみてはいかがでしょうか?

この良さを完全に再現するものなのか、それとも全く違う路線から世界観を表現するのか。ドラマ化作品と比較して楽しむのがおすすめです!

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