アニメ化が決定した、小説投稿サイト「小説家になろう」発のほのぼの系異世界ファンタジー。チートな力を手に入れた主人公、ハーレム、そしてロボットと盛りだくさんなのにほのぼのした空気感が漂う新感覚ライトノベルです。
高校生の望月冬夜(もちづきとうや)は、学校の帰り道に雷に打たれて死んでしまいます。しかしそれは神様のちょっとした手違いで起きた出来事でした。
本来死ぬはずのなかった冬夜の死に責任を感じた神様は、冬夜を生き返らせてくれると言います。ただし、生き返る先は、魔法を使える異世界へという条件だったのです。
罪ほろぼしとして、神様に制限はあるものの異世界でも使えるようにしてもらったスマートフォンを持って生き返った冬夜でしたが、異世界では当然無一文の身。困っていたところ、冬夜の着ている制服に興味を示した紳士が声をかけてきて……。
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2015-05-22
「いせスマ」の略称で親しまれている作品で、2013年より小説投稿サイト「小説家になろう」で連載、2015年に書籍化されました。
雷に打たれて死んだ冬夜がやってきたのは、神様のいる神の世界。そこで冬夜は神様に、「ちょっとした手違いで神雷を下界に落としてしまった。(中略)まさか落ちた先に人がいるとは……さらに予定外じゃった」と言われます。
そんな理由で死んでしまった冬夜は、そのことを申し訳なく思う神様によって、異世界で生き返えらせてもらいます。おまけに無尽蔵の魔力と全属性を持ち、魔法使い放題というチート級の力を得ることになりました。そこにスマートフォンで得られる現代の知識も相まって、冬夜は異世界で活躍の場を広げていくことになるのです。
手違いで死んでしまった冬夜ですが、そのことに悲観することなくひょうひょうと受け入れているので、物語の頭で主人公が死ぬというのにまったくシリアスな雰囲気はありません。軽いタッチの文章もとても読みやすいので、あっという間に最後まで読むことができるでしょう。
長い作品の始まりの物語であり、後に冬夜をハーレム状態にする女の子のキャラクターとの出会いを描いた物語でもあります。プロローグ的な役割も持っている第1巻なので、「いせスマ」シリーズを楽しむながら、まずはこの巻を手に取ってみてください。
異世界で生き返った高校生・冬夜は、ベルファスト王国の国王を救った褒章として、王都アレフィスに家を与えられることになりました。
ある日、小さな虎に姿を変えた召喚獣・琥珀と一緒に町の市場を歩いていると、八重と出会います。八重は迷子らしいという女の子と一緒にいるのですが、女の子は泣きじゃくって自分の名前を言うこともできません。そこで冬夜は、魔法の力をスマホアプリに付与することを思い付くのですが……。
一方、冬夜の実力や性格を見込んだ王国は、ベルファスト王国に隣接する獣王国ミスミドへ、冬夜を特使として送り込もうとしていて……!?
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2015-08-22
毒を盛られたベルファスト国王を魔法で救った冬夜は、そのことをきっかけに王都に家をもらい、さらにはベルファスト王国第一王女のユミナ・エルネア・ベルファストと婚約を結ぶことになります。ユミナは、魔眼という人の本質を見抜く力を持っている12歳の少女ですが、冬夜に一目惚れして、冬夜達と一緒に暮らすことにしました。
冬夜の家にはユミナの他に、九重八重(ここのえやえ)、リンゼ・シルエスカとエルゼ・シルエスカの双子姉妹が一緒に暮らしています。八重は、イーシェンという日本に似た国の出身で、自分のことを「拙者」と言う女の子、双子の姉のエルゼはサバサバした性格の拳闘士、妹のリンゼは内気な性格の魔法使いです。
2巻からは、チートな能力を持つ主人公に、その婚約者候補となる女の子のキャラクターの個性がより際立ってきて、ハーレム設定の魅力もさらに楽しむことができるようになってきます。また、本作のメイン舞台となるミスミド王国でも、妖精族のリーンを始め新たなキャラクターが登場します。
キャラクターはもちろん、舞台もベルファストから飛び出したり、これから続くシリーズでも重要なアイテムになってくるバビロンの遺産に関する謎が本格的に動き出したりするなど、前作からさらに大きく広がった物語を楽しむことができる第2巻です。
獣王国ミスミドで知り合ったリーンから、古代遺跡を探してほしいと要請を受けた冬夜達は、東の果ての国であり八重の故郷でもある神国イーシェンにやってきました。イーシェンには国王も存在するものの、実質は九人の領主によって治められている国です。
その領主とは、徳川、武田、毛利、織田など冬夜にとっても聞き覚えのある名前ばかり。偶然だけで片付けられるのだろうか、と思いつつも、とりあえずは遺跡の情報を得るために八重の実家に行くことにしました。
しかしそこで、八重の父と兄が領主の徳川家康とともに合戦へ赴いていることを知ります。何でも、領地が隣接している武田信玄がいきなり侵略してきて、徳川はそれを迎え撃っている状況らしいのですが、どうも戦況は良くないようです。
冬夜達は八重の父と兄を救うため合戦場へ【ゲート】で飛ぶのですが、そこにいたのは鬼の仮面を被り、鬼のように赤い皮膚をした異形の敵兵で……!?
- 著者
- 冬原 パトラ
- 出版日
- 2015-11-21
第3巻の舞台は、神国イーシェンです。イーシェンは八重の母国であり、作中に「小高い丘の上から見えたその景色は、大きな町並みと水田が広がっていた。(中略)西洋の城じゃない、姫路城とか大阪城のような日本の城だ」とあるように、日本ととても良く似た国。ちなみに、イーシェンの故郷はお江戸ならぬオエドといいます。
本作で初めて冬夜達が探すことになるバビロンの遺産は、シリーズ上でもかなり重要なアイテムです。そういった意味で、本作はシリーズの分岐点といえるかもしれません。また、遺跡を探す旅ということで冒険譚の雰囲気も増してくるのですが、冬夜を中心にほのぼのとし空気感は本作でも健在です。
また、前作までは、冬夜の婚約者はユミナだけでしたが、この巻でリンゼ、エルゼ、八重も婚約者の仲間に加わり、ハーレム状態も本格化してきたといえるでしょう。様々な面で加速度を増す第3巻といえるかもしれません。
また、本編とは別に、幕間劇一「恋はあせらず」、幕間劇二「呪われた海」も収録されています。幕間劇とはいえ、中にはシリーズでも重要なキャラクターが初登場するので、いずれも必読です。
ある朝、冬夜がのんびりと朝食を取っていると、リーンとポーラが新たなバビロンの遺産の情報を得たと飛び込んできます。その場所とは、灼熱の国サンドラにあるラビ砂漠。乗り気ではない冬夜でしたが、リーン達に半ば押し切られる形で、バビ砂漠へ向かうことになりました。
バビロンの遺産「庭園」でラビ砂漠向かっている途中、サンドラ王国の手前の砂漠で、冬夜達は偶然、遭難者を発見します。何か訳ありのような雰囲気の遭難者達でしたが、砂漠の魔獣サンドクローラに襲われているのを見捨てることもできず、冬夜は遭難者を助けます。
しかし、予想通り彼らは訳ありだったようで……!?
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2016-02-20
前作同様、冬夜達はバビロンの遺産を求めて、今度は灼熱の国サンドラを訪れることになります。冬夜のチート級の魔法やスマートフォンの扱いもいよいよ板についてきて、異世界からの侵入者フレイズやクーデター鎮圧など、この巻でも彼が大活躍する姿を見ることができます。
物語はバビロンの遺産探しから始まりますが、そのまま終わる訳ではありません。異世界に自分の世界の文化を持ちこんでいる冬夜は、読書喫茶「月読」を経営するまでに至ります。その喫茶店で使う本を仕入れるために出かけたレグルス帝国で、クーデターに巻き込まれ、鎮圧することになってしまいました。
その過程で、レグルス帝国第三皇女のルーシア・レア・レグルスと出会います。彼女もまた、冬夜の婚約者となる女の子です。
そして、ブリュンヒルド公国の建国。本巻で、物語は死ぬ前は普通の高校生だった冬夜が、異世界で生き返りとうとう王様にまでなってしまうという壮大なものになっていくわけです。それでもほのぼのとした空気が崩れていない辺りは、さすが「ほのぼの異世界冒険譚」と公式に銘打たれている作品ですね。
ベルファスト王国とレグルス帝国の後ろ盾の元、冬夜はとうとう小国の公王となります。国の名前は、ブリュンヒルド公国。2つの国に挟まれた、まだ国民もいない小さな国でしたが、新しい兵士であるレイン、ノルン、ニコラの3人も加わり、冬夜は着々と国を作る準備を進めていました。
そんなある日、冬夜はベルファストの応急に呼び出されます。行ってみると、そこにはいたのは、ベルファストの国王、そして隣国リーフリース皇国の皇王リグ・リーク・リーフリースでした。彼は冬夜達と友好を深めたいと言うのですが……。
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2016-05-21
前作の結末で、ブリュンヒルド公国が建国。その公王となった冬夜は、文字通り一国一城の主になりました。物語としても、新たなシーズンが始まったという感じで、これまでとは少し違うストーリーを楽しむことができるでしょう。とはいえ、もちろんほのぼの具合は健在です。
5巻にもなるとキャラクターもかなりの数になってきているので、少し覚えきれない部分もあるかもしれません。ただ、キャラクターそれぞれの個性がきちんと描かれつつ、かといって強過ぎることもないので、キャラクターの数は多くてもスッキリとした印象を受けるのも本作の特徴です。
バビロンの遺産や、この後のシリーズでどんどん登場するフレイズに関することも描かれていますが、ブリュンヒルド公国建国祭が開幕したり、麻雀やボーリングなど、相変わらず元の世界の遊びを取り入れたりしている冬夜にも注目です。
一国一城の主となってから数カ月。冬夜は、久しぶりにユミナとともにベルファスト王国へやってきました。
すっかり野球にハマったベルファストの国王が作った野球場を見に行ったり、隣国リーフリースとの試合に向けて燃えている国王達に変化球を教えたりと相変わらずマイペースに過ごしていた冬夜の元に、バビロンの遺産らしいものがあるとの情報が入ってきます。
情報を元に、サンドラ王国の西にある無人島へやってきた冬夜達でしたが、そこには見たことのない魔獣がたくさんいて……。
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2016-08-23
6巻の見どころは、やはり人型兵器「フレームギア」の存在です。フレームギアはいわゆるロボットなのですが、冬夜のいる世界は魔法の存在する世界なので、ロボットの登場に驚く方もいらっしゃるかもしれません。このフレームギアは、今後のストーリーでも重要な役割を担っていくことになります。
冬夜がフレイズに対抗するためというよりも、むしろ半ば趣味でロボット作りに夢中になっている様子は、ロボット好きの人にとっては共感できるシーンかもしれません。
また、この巻では、ある博士が未来遠視をした結果、冬夜が将来9人の婚約者を得るということがわかります。6巻時点で婚約者と決まっているのは6人で、それでも十分にハーレム状態といえるのですが、ここからさらに増えることになることが確定しました。こちらの展開も、今後目を離すことができません。
古代王国の遺産バビロンを、とうとう6つ集めることにした冬夜は、脅威となりつつあるフレイズに対抗するため、各国との連携や「フレームギア」の配備などを着々と進める一方で、国内の整備も少しずつ進めていました。
ブリュンヒルド公国内に作っている冒険者ギルドや農業地を視察して回っていた冬夜は、その帰り道、突然仮面を被った黒ずくめの者達に襲われます。返討にするものの、自爆されたり逃げられたりではっきりとその正体を掴むことはできませんでした。
しかし、襲撃者の言動や仮面の特徴から、天帝国ユーロンの諜報部員が「フレームギア」を狙ってきたと考えられました。それを知った冬夜達が取った行動とは……!?
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2016-11-24
ブリュンヒルド公国公王の冬夜は、バビロンの遺産も6つ手に入れ、また各国の脅威となっている異世界からの侵入者フレイズに対抗するべく各国との連携を取るなど、王様の姿もだいぶ板についてきました。
そんな冬夜達の持つ力を狙って他国の刺客に狙われるのですが、あっという間に撃退してしまうなど、冬夜のチート級の力はさらに磨きがかかっています。それは、襲撃者の特徴を言葉でうまく伝えられない冬夜が、魔法で紙に襲撃者の絵をリアルに描き出したのを見たノルンが「今さらだけど、陛下って便利よねえ……」と思わず言ってしまうくらいです。
刺客の狙いが「フレームギア」であることからもわかるように、この巻のメインは「フレームギア」と言っても過言ではありません。「フレームギア」好きにとってはその活躍を楽しめる1冊になっています。エンデの高機動用のフレームギア・赤い竜騎士(ドラグーン)はカラーイラストにも描かれており、そのカッコよさも必見です。
冬がやってきたブリュンヒルド公国。ある朝、冬夜が目覚めると、外には雪が積もっていました。町を視察して回る冬夜は、せっかく雪が積もったのだからと、球場の雪を利用してスケートリンクを作ってみます。
ちょうどやってきた騎士団の仲間達と一緒に滑っていると、いつの間にか町の人達も集まってきて、さらにはなぜかカップルや夫婦が仲睦まじく滑り始め、そこはあっという間にラブラブな空間になってしまいました。
そんな折、冬夜の元に、バビロンの遺産が見つかったと一報が入ります。その場所は、魔王国ゼノアス。そこは魔境の地とも呼ばれ、魔族達が暮らし他国との交流をあまり望まない国でした。しかし、中には人間もいるし、交流を望まないとはいえ鎖国をしている訳でもないので、冬夜はゼノアスへ忍び込んでみることにしたのですが……!?
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2017-03-23
バビロンの遺産を求めて冬夜達がやってきたのは、魔族達の暮らす魔王国ゼノアスです。そこで見つけた遺産は念願の「図書館」で、それによって冬夜達は、フレイズについても有力な情報を得ることになります。
それと同時に、冬夜達がバビロンの遺産を探す最初のきっかけにもなったリーンが、冬夜の婚約者に立候補、加わることになりました。ずっと「図書館」を欲していたリーンは、この時、婚約者になることでちゃっかり「図書館」を自由に使わせてもらうという約束を取り付けています。
一方、フレームギアとフレイズの戦いもどんどん激しくなっており、ロボット大戦のような戦いにハラハラしたり、婚約者も8人になったほのぼの異世界ハーレムに笑ったりと、さらに楽しみ方が広がった8巻目。Web版では書かれていない書き下ろしも収録されているので、必読の1冊となっています。
ベルファストの王子ヤマトを見に里帰りをしていたユミナを迎えにきた冬夜は、医師にバビロンの遺産の1つ「図書館」で見つけた医学書を医師に手渡していました。
医師とそれなりに有意義な時間を過ごした冬夜が、戻ってきたユミナと一緒にブリュンヒルドへ帰ろうとした時、西の平原に赤いフレームギアがいると連絡が入ります。エデンの竜騎士(ドラグーン)だと思った冬夜がそこへ向かうと、予想通りそこにはエデンがいました。
竜騎士が動かなくなったので直してほしいと言うエデンでしたが、さらりとロードメア連邦に上級種のフレイズが出現しそうな空間の歪みを見つけたと言います。驚いた冬夜は、その脅威を伝えるべくロードメア全州総督と面会をするのですが、総督は避難しないと言って……!?
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2017-06-22
シリーズの中盤からフレームギアのカッコよさがどんどん際立ってきている本シリーズですが、9巻もその流れに違わず、カッコいいロボット大戦を楽しむことができます。
さらに、ロードメアがフレイズに対抗するために作った切り札・ウッドゴーレムも見どころの1つです。ウッドゴーレムは、フレームギアの1,5倍ほどの大きさを持った樹木のゴーレムで、本来は危険な種なのですが、ロードメアはこれを品種改良し巨獣化し、自らの支配下に置いていました。
9巻にもなると、キャラクターがかなり増えてきておりとても賑やかです。ただ、どのキャラクターも個性があって魅力的なのですが、人数が増えた分、必然的に1人1人の活躍の場は少なくなってしまうので、ちょっと混乱することもあるかもしれません。
そんな時は、9巻の頭に掲載されているキャラクター紹介を参考にしましょう。主要キャラクターがイラスト付きで一覧になっているので、すぐに思い出すことができます。冬夜を中心に婚約者達や仲間達が冒険する様子が、ゲームをしているような感覚で一気に読めてしまえる内容です。
ブリュンヒルド公国も春を迎え、冬夜たち各国の王達は花見を楽しんでいました。そんな穏やかな時間はあっという間に過ぎ去り、冬夜達の前にはついに最後のバビロンの遺跡が姿を現し……!?
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2017-09-22
本巻のみどころは、やはりヒロインの1人、桜です。記憶を失い自分の名前もわからない少女だった彼女に、冬夜が「桜」という名前を与えたわけですが、本巻ではその桜の記憶が蘇ることになります。実は、桜は魔王国ゼノアスの魔王の娘で、ある理由から存在しない娘として、隠されて育っていたのでした。
そんな桜の秘密も明かされつつ、もう一方で見逃せないのが、バビロン博士の復活です。まさかの幼女姿の博士の新登場にワクワクしてしまう読者もきっと多いでしょう。
さらに、冬夜の婚約者もいよいよ9人目が揃います。6巻で、冬夜の婚約者は全部で9人と明かされていましたが、これで全員が揃ったことになりますね。
また、本巻に限ったことではありませんが、基本的な流れが初期と変わらないので最後まで安心して読むことができるのも嬉しいところ。テンプレのようになっているといえばそうですが、だからこそ初期から崩れないほのぼの感を楽しむことができるのでしょう。
その一方で、新しい巻が出る度に新しいキャラが登場してきて、テンプレの中にも1巻1巻の新鮮さが生まれているのかもしれません。本巻でのオススメキャラはやっぱりバビロン博士。ぜひ手に取ってチェックしてみてください。もちろん冬夜のチートな能力、俺TUEEEな展開も健在。期待を裏切ることはありません。
冬夜が治めるブリュンヒルド公国は順調に栄えていき、人口も増えてきていました。しかしそれは同時に、統治側の人間にとっては仕事が増えるということ。冬夜は、人手の足りない騎士団から人員補充を迫られます。
そこで冬夜は、新たに騎士を採用するため、大規模騎士登用試験をおこなうことにしましたが……!?
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2017-12-22
毎巻、続々と新たなキャラクターが登場する本シリーズですが、本巻も騎士団の諜報部所属になる猿飛焔など、魅力的なキャラクターが次々に登場します。毎巻のように新しいキャラクターが登場するのは単純にすごいですよね。
本巻では大規模な騎士登用試験が行われるわけですが、一方で、前巻で復活したバビロン博士の活躍で、対フレイズ用のフレームギアも開発されています。これによって新たなフレームギアの操り手も登場してきそうなので、読者もワクワクして読むことができるでしょう。
フレームギアの存在感がいよいよ増してきて、ロボットものとしても楽しくなってきました。もっともシリーズの初期から比べると、フレームギアの存在の好みは分かれるかもしれません。しかし、新しいキャラクターの登場を始め、巻を追うごと、シリーズを重ねるごとに新しい何かが追加されていくのが本シリーズです。新しいものに注目して読んでみると、また新しい面白さを発見できるかもしれません。
ちなみに、WEB版も連載中の本シリーズは、書籍化前にWEB版を読んでいるという方もいらっしゃるかもしれませんが、単行本ではWEB版とは違うシーンが差し込まれるなど加筆修正が加えられているので、ぜひWEB版を読んだことのある方もチェックしてみてください。
5000年もの間閉ざされていたというその島の中で冬夜達が見つけたのは、膨大な魔力を使って開くことが可能になる異世界へと続く門でした。
ひとまずくぐってみると、そこには今まで見たことのないような世界が広がっていて……。
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2018-03-22
ここまで多くの国が登場し、それぞれの国に属するキャラクターが登場してきました。色とりどりなキャラたちが登場するのが本シリーズの特徴の1つですが、今回はなんと裏世界と呼ばれる新たな世界、その世界に住むキャラクターが登場します。
今回初登場となるキャラクターも、バカだけど憎めないおバカキャラだったり戦うと幼女化してしまうキャラだったりと、実に個性的です。
ちなみに裏世界というのは、冬夜達が見つけた謎の島にあった門を通ることで行ける場所で、普段いる世界とはかなり異なる文明を持っているようです。膨大な魔力を使えば門を起動することが可能ということで冬夜が試しに入ってみるのですが、そこでは異なる言語や技術に溢れていました。その描写はこちらまでワクワクしてしまうような見たこともない世界を見事に表現しています。
また、本巻では本編以外に、番外編(幕間劇)が収録されています。本編とはまた違う、ヒロイン達の活躍をぜひチェックしてみてくださいね。
ブリュンヒルドで開催された競技祭。ブリュンヒルドでは初めて開かれるお祭りとあって、ユミナたちも甘いスイーツに舌鼓を打ちつつ、ウキウキと胸を躍らせていたのですが……。
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2018-06-22
かわいい女の子たちに囲まれて、相変わらずのんびりまったりな空気感から始まる第13巻。本巻では、ブリュンヒルドで各国の関係者を招いた競技祭が開催されています。ブリュンヒルドではこういったお祭りは初めてのようで、街も人もウキウキとしている様子はどこか微笑ましいものがあります。
そんな祭りが終盤に差し掛かって、事件が発生。また、WEB版でも人気の高いキャラクター、ルナ・トリエステが登場します。彼女は紫の王冠「ファナティック・ヴィオラ」のマスターです。
「狂乱の淑女」と呼ばれるルナですが、周りから理解されづらいその行動は、王冠の代償によるもの。冬夜のことを気に入っていていて、彼を手に入れるためだけにブリュンヒルド城を襲撃するという大胆不敵なキャラクターです。
本巻ではカラーも含めてしっかりイラスト化もされているので、彼女を早く書籍で読みたかった方にとっては、待望の一冊ともいえるのではないでしょうか。他にも、ハラハラする戦いのシーンなどもあり、読みごたえたっぷりです。
裏世界では探索範囲を広げ、表世界では海賊問題を解決したり、あっちこっちに移動しながら何かと忙しい日々を送っている冬夜。
ある日、ひょんなことからフレイズの「王」を発見して……!?
- 著者
- 冬原パトラ
- 出版日
- 2018-09-22
遂にフレイズの王・メルが登場する本巻。ページをめくった途端に出てくるカラーイラストをはじめ、他にもメルのイラストがあるので、内容はもちろんですがこちらも必見となっています。
ストーリーでも、やはりこのメルの登場が1番の見所。メルは女性の姿をしたフレイズの王で、その体内には「核」が宿っています。この核を宿していたことこそ、各地でフレイズたちが殺戮をおこなっていた理由だったのです。
これが、ここまでに描かれてきた謎が解かれる、重要な要素ともなっています。メルの登場で、これからの展開がますます面白くなってくることは間違いないのではないでしょうか。
また、幕間劇として、「オエド騒動記」が収録。オエドのタイトルから八重がメインの話かな?と予想する方も多いかもしれませんが、意外にもスゥがメインのお話。彼女が好きな方は、見逃さないようにチェックしてみてください。
いかがでしたか? Web版も引き続き読むことができますが、書籍化に際して加筆修正がされているので、それぞれ読んで違いを楽しんでみるのもいいかもしれませんね。ぜひ、アニメと一緒にチェックしてみてください。