小説投稿サイト「小説家になろう」発の人気ライトノベルシリーズです。前世での優秀な記憶を持って生まれ変わり、前世ではできなかった自分の妄想を現実のものへしていく、異世界ロボットファンタジーをご紹介します。スマホアプリで漫画作品が無料で読めます!
ソフトウェアメーカーに勤務する28歳の倉田翼は、会社では「最終防衛ライン」の異名を持つ優秀なプログラマーで、プライベートでは残業代でプラモデルをまとめ買いするプラモデラーでした。しかし、いつものようにプラモデルを買い込み帰宅する途中、交通事故に巻き込まれ、死亡してしまいます。
場所は変わり、人と魔獣が暮らすセッテルンド大陸。ここは幻晶騎士(シルエットナイト)と呼ばれる巨人のロボットが存在する異世界です。そんな世界の中にあるフレメヴィーラ王国に、幻晶騎士に羨望の眼差しを送る小さな少年がいました。彼の名前はエルネスティ・エチェバルリア。彼は、実は現代日本で死亡した翼の生まれ変わりで……!?
- 著者
- 天酒之瓢
- 出版日
- 2013-01-30
小説投稿サイト「小説家になろう」に投稿、連載されている作品で、2013年に書籍化、2016年にはコミカライズもされている人気ライトノベルシリーズです。
主人公のエルネスティ・エチェルバリア、通称エルは、美少年で魔法も使えて、周りからは神童と呼ばれている男の子。しかしその正体は、現代の日本で死んだ優秀なプログラマー・倉田翼の生まれ変わりでした。
セッテルンド大陸には無い知識を持ったエルは、異世界のロボット幻晶騎士を作ったり操ったりして、活躍の場を広げていきます。大のプラモデル好きでもあった翼にとって、エルとして生まれ変わった世界は、まさに自分の妄想を現実のものにできる場所だったのです。
他のロボットものと違うところは、主人公がロボットを操り戦うだけではなく、ロボットを作ってしまうところでしょう。前世のプログラマーでプラモデラーという経験をフル活用して幻晶騎士(シルエットナイト)を作るエルの姿に、ロボット好きの心はくすぐられてしまうのではないでしょうか。戦うロボットものではなく、作るロボットものを読んでみたい方は、ぜひまずは1巻を手に取ってみてください。
ちなみに漫画作品がスマホアプリで無料で読めるので、そちらもよければどうぞ。
- 著者
- 天酒之瓢 (著), 加藤 拓弐 (著), 黒銀 (その他)
- 出版日
- 2016-09-24
ライヒアラ騎操士学園(きそうし学園)で騎士を目指している12歳のエルネスティ・エチェバルリアは、ある日、祖父のラウリ・エチェバルリアと共に、フレメヴィーラ国の国王であるアンブロシウス・タハヴォ・フレメヴィーラに呼び出されます。ラウリと国王は古い学友同士であり、国王は、「陸皇事変」で陸皇亀(ベヘモス)を倒したのがラウリの孫であることを知り、呼び出したのでした。
国王に師団級魔獣の陸皇亀(ベヘモス)と渡り合った褒章として好きなものを与えると言われたエルは、「魔力転換炉(エーテルリアクタ)」を作る方法を知りたいと申し出ます。エルは自分で幻晶騎士を作りたいと考えており、そのためには「魔力転換炉(エーテルリアクタ)」が必要なのでした。
しかし、その製造方法は本来門外不出のもの。国王は、その知識を与える変わりに、最高の幻晶騎士を作り上げてみせろと言い……。
- 著者
- 天酒之瓢
- 出版日
- 2013-05-31
「陸皇事変」での活躍に対する褒章を与えるから何か欲しいものを言ってみろと言われ、もともと自分だけの幻晶騎士が欲しいと考えていたエルは、幻晶騎士を作るために最も重要な技術「魔力転換炉(エーテルリアクタ)」の製造方法を求めます。幻晶騎士が欲しいなら騎士本体を欲しいと言えばいいのに、そう言わずに部品の製造方法、しかも門外不出の秘術を求める辺りは、エルらしい暴走っぷりと言えるでしょう。
相変わらず常識外れのエルの言動から始まる2巻ですが、本作では、前作で最強系主人公として邁進していたエルに加え、ライヒアラ騎操士学園の生徒達が活躍します。
騎操士学科の先輩で真面目な性格のエドガー・C・ブランシュ、自己中心的な性格で、前作で陸皇亀(ベヘモス)と対峙した時には敵前逃亡したディートリヒ・クーニッツ、鍛冶学科の先輩でドワーフのダーヴィド・ヘプケンなど、後に発足する銀鳳騎士団でも重要な役職につくことになるキャラクター達の活躍を楽しむことができます。
また、物語の半分ほどを使ってロボット作りを描かれている辺りは、まさにこの作品の醍醐味。ロボット作りと、今後のシリーズにおいて重要になってくるキャラクター達の活躍の両方を堪能できる2巻目です。
フレメヴィーラ国の国王アンブロシウス・タハヴォ・フレメヴィーラは、陸皇亀(ベヘモス)による魔獣災害、そして従来の幻晶騎士より優れた力を持つ幻晶騎士テレスターレを賊に奪われた「カザドシュ事変」と、次々に王国を襲う事件に頭を悩ませていました。
一方、ライヒアラ騎操士学園で学ぶエルは、学生騎士団である「銀鳳騎士団(ぎんおうきしだん)」を率いて、久しぶりに学園へと戻ってきました。久しぶりに前世の頃の夢を見たエルは、前世では死んでしまい作ることのできなかったプラモデルの代わりに、思う存分「本物」のロボットを作ってやろう! とやる気に満ち溢れていたのですが……!?
- 著者
- 天酒之瓢
- 出版日
- 2013-09-30
久しぶりに前世の夢を見たエルは、翼としての自分が死ぬ直前に手にしていたプラモデルのことを思い出します。残業代をつぎ込みまとめ買いしたプラモデルの数々は、翼が死んでしまったのでもちろん作ることはできませんでした。エルは、その未練を解消するかのように、自分の思い描く新しい幻晶騎士を作り上げていきます。
「銀鳳騎士団」とは、ライヒアラ騎操士学園の学生を中心に結成された騎士団で、エルの能力の保護とさらなる新型の幻晶騎士を開発するために、国王が自ら作りました。この先、エルはこの騎士団を中心に、新型の開発や戦いを繰り広げていくことになります。
読み飽きることなく一気に最後まで楽しむことができる1冊です。
銀鳳騎士団の拠点である「オルヴェシウス砦」。そこには、銀鳳騎士団長エルのための幻晶騎士イカルガをはじめ、数々の幻晶騎士があります。それらの幻晶騎士を整備する「騎操鍛冶師(ナイトスミス)」達は忙しく働いていました。
一方、騎士団長のエルは、幼馴染の双子で騎士団長補佐のアディとキッドと共に、自宅で荷造りをしていました。彼らの率いる銀鳳騎士団は、フレメヴィーラ第二王子エムリス・イェイエル・フレメヴィーラに同行し、攻め込まれて今にも滅びそうになっている大国クシェペルカへ遠征することになっていたのです。
エルは自分に与えられた「晴れ舞台」に、意気揚々と騎士団と共にクシェペルカへ向かうのですが、彼らの前には思いがけないものが現れて……!?
- 著者
- 天酒之瓢
- 出版日
- 2014-04-28
セッテルンド大陸の大国ジャロウデク王国は、同じく大国クシェペルカに対し、突然の宣戦布告、そして侵略行為を始めました。このジャロウデク王国の使っていた黒騎士は、実は2巻の「カザドシュ事変」で奪われた新型テレスターレの技術が応用されたものだったのです。
言い返ると、エルの作った技術を使われたことになるのですが、エルはそのことに怒ることもなく、むしろ新しい技術に触れられて喜ぶ辺りは相変わらずで、読者は面白く読むことができるでしょう。
また、エルが切望していた自分だけの幻晶騎士イカルガは、日本の鎧武者のような見た目で、その戦闘っぷりは痛快そのもの。エルが国王に望んだ自分だけの幻晶騎士、そしてカザドシュ事変など、2巻の話が本巻でキレイに繋がるストーリーはとても気持ち良く読むことができるでしょう。読み終わった後、改めて2巻を読んでみるとまた違う面白さを見つけられるかもしれません。
セッテルンド大陸の大国ジャロウデク王国の侵略に端を発した戦乱は、「西方諸国」を、後に「大西城戦争(ウェスタン・グランドストーム)」という名前で呼ばれるようになる大きな戦乱の渦へと巻きこんでいました。
ジャロウデク王国に侵略され滅亡寸前だったクシェペルカ王国は、銀鳳騎士団の加勢により、ジャロウデク軍総大将で第二王子のクリストバル率いる主力軍隊を撃破、生き残ったクシェペルカ王国王女のレオノーラ・ミランダ・クシェペルカを中心に、「新生クシェペルカ王国」として再興を果たします。しかしそれは同時に、戦乱の世が続くことを意味していました。
ジャロウデク王国では、撃破されたクリストバルの仇を取るため、「飛竜戦艦」を作っていました。それは、西方ではもはや絶えたとされていた、巨大な竜の姿をした強大な兵器。その力を前に、新生クシェペルカ王国は再びピンチに陥ってしまい……!?
- 著者
- 天酒之瓢
- 出版日
- 2015-03-30
前作でのジャロウデク王国によるクシェペルカ王国への侵略に端を発した戦争は、次第に大陸を巻き込んでいきます。クシェペルカに加勢し、さらにはその再興を手伝った銀鳳騎士団がその戦いに巻き込まれないわけはなく、エル達はジャロウデクの新たな兵器「飛竜戦艦」と戦闘になってしまうのです。
「飛竜戦艦」の力は強大で、再興したクシェペルカが再び危機にさらされてしまうなど、5巻目となる本作にはハラハラする戦闘シーンがたくさん描かれています。中でも、エルの専用幻晶騎士イカルガと「飛竜戦艦」との闘いは、本巻の見どころの1つです。
他の巻も同様ですが、Web版の内容からはかなり加筆修正されているので、Web版を楽しんでいる方が改めて読んでも十分に楽しむことができます。むしろ追加された内容のおかげでストーリーがさらに厚くなっているので読み応えも増しており、ぜひWeb版を楽しんでいる方も書籍を手に取ってみてください。
セッテルンド大陸にあるフレメヴィーラ王国の空に、突如「逆さまの形をした船」が現れました。不可思議な「空を飛ぶ船」を目撃した町の人々は騒然となりますが、「飛空船」と呼ばれるそれは、西方諸国の戦いに勝利したエル率いる銀鳳騎士団が持ち帰った、ジャロウデク王国の船だったのです。
銀鳳騎士団の勝利と、空を飛ぶという魅力にフレメヴィーラは興奮に包まれますが、その興奮をもたらした張本人であるエルは、手に入れた知識を元に、飛行型幻晶騎士を作り出そうとしていました。しかしそれは、なかなか難しい道のりで……。
- 著者
- 天酒之瓢
- 出版日
- 2016-03-30
前作でエル達「銀鳳騎士団」と戦いを繰り広げた「空を飛ぶ船」を、今度はエル達が手に入れました。「飛竜戦艦」の登場まで、セッテルンド大陸に空を飛ぶ乗り物はなかったようで、空飛ぶ船で帰還したエル達を町の人達は驚きと共に迎えます。
戦いの勝利と空を飛ぶ船に町中が興奮する中、そんなことには構わず新しいロボット作りに精を出すエルのキャラクターは、本巻でもブレることはありません。前作が戦闘メインだったので、ロボット作りに燃えるエルやロボット作りのシーンは1作ぶりの楽しいシーンです。
また、空を飛ぶ船が登場したことによって、文字通りストーリーの動きにも自由度が増し、さらに壮大なものとなっていきます。今後のストーリーがさらに楽しみになってくる巻なので、7巻も一緒に準備しておくと、一気に読めて嬉しいかもしれません。
魔獣と人が暮らすセッテルンド大陸。その中にあるフレメヴィーラ国は、人跡未踏の森林地帯・ボキューズ大森海を開拓しようとしていました。そのための第二次森伐遠征軍先遣調査隊としてボキューズ大森海へやってきたエル率いる銀鳳騎士団でしたが、未知の虫型魔獣と遭遇、その脅威により撤退を余儀なくされてしまいます。
戦いの最中、船団を逃がすために奮戦していたエルは、魔獣に追いつめられ森へと落ちてしまいました。エルを追ってきたアディと共に森を彷徨うことになってしまった2人が森の中で見たのは、集落で暮らす「巨人族」。人間とは違う巨人が文化を持ち、さらにはエル達と同じような言語を操っている姿に驚きを隠せない2人が取った行動とは……!?
- 著者
- 天酒之瓢
- 出版日
- 2017-03-25
前作で手に入れた空飛ぶ船や、そこから得た知識を使ってエルが作り上げた空飛ぶ幻晶騎士のおかげで、フレメヴィーラはそれまで手を付けることのできなかった大森海への開拓に着手することができるようになりました。
そのため、7巻目となるこの巻では、森に落ちてしまったエル達の探索や、そこで出会った巨人族との交流や交渉など、ロボット作りや戦闘とはまた違う物語を楽しむことができます。幻晶騎士が壊れてしまったため活躍するシーンもほとんどありませんが、代わりにロボットなしのエルの活躍が描かれており、生身のエルの強さを改めて思い出させてくれます。
また、アディと2人で行動しているので、アディがエルに対してどうアプローチしているのかも見どころの1つです。これまでとは少し趣の違う7巻目を楽しんでみてください。
人跡未踏の森林地帯ボキューズ大森海を開拓するためにやってきたエルが森に落ち、エルを追ってきたアディと行動を共にしていた頃、2人を探しに来た銀鳳騎士団もまた、空を飛ぶ魔獣と遭遇していました。魔獣を退けた騎士団でしたが、その様子を見ていた巨人族が取った行動とは……?
- 著者
- 天酒之瓢
- 出版日
- 2017-09-30
前巻で船団を救うために単身戦いに挑み、結果森へと落ちてしまったエルと、そんなエルを追いかけてきたアディ。本巻も舞台は引き続き大森海です。
この大森海には巨人族が暮らしていますが、その巨人族を従えようとしている存在がありました。それが、ルーベル氏族という一族。彼らが巨人の上に立ち大森海の覇者になろうとしている一方で、巨人族もまたそんなルーベル氏族を倒そうと虎視眈々と狙っていました。
そこで、ルーベル氏族を倒せる力を持っている者として、エルとアディに目を付けたのでした。とはいえ、エルにはエルの目的があります。巨人族の一人を連絡係としてパーティーに入れつつも、エルとアディは再び単独行動を開始しました。
ですが、いろいろな経緯や偶然を経て、何故かエルは味方であるはずの銀凰騎士団とガチバトルをすることになってしまいます。味方同士のガチバトルなんていかにも悲壮感が漂いそうなものですが、そこはエル。むしろ自分の作り上げた騎士団と戦えるとウキウキ。ここはぜひ滅多にない組み合わせのバトルを素直に楽しんでみてください。結末ももちろんバッドなものではないので安心です。
本巻でも、空中戦を含めて大森海を舞台にしたバトルが次々に繰り広げられますが、それらの戦いは今回でひと段落します。後半では、エル達もフレメヴィーラ王国に戻りますし、大森海がエル達にとってどういった存在になるかは今後も注目しておきたいところ。
次巻へ続く形でのラストですが、大森海編がひと段落しているのでまとまった感じスッキリ読み終えることができますよ。
- 著者
- 天酒之瓢 (著), 加藤 拓弐 (著), 黒銀 (その他)
- 出版日
- 2016-09-24
いかがでしたか? どの巻もシリーズを通して読んでみると、いろいろなところでエピソードが繋がってきます。1巻ずつじっくり読むのももちろん楽しいですが、まとめ買いして一気読みするのもいいかもしれませんね。