漫画『月刊少女野崎くん』の人気はキャラにあり！【～8巻ネタバレ注意】

『月刊少女野崎くん』はキャラ立ちが最高！

月刊少女野崎くん(1) (ガンガンコミックスONLINE)

著者

椿 いづみ

出版日

2012-04-20

この作品は主人公を中心とした日常コメディー漫画となっています。まず「月刊少女」なのに「野崎くん」という、ちぐはぐなタイトルに興味がそそられる方もいらっしゃるでしょう。

この作品の最大の魅力は、何と言っても個性豊かなキャラクター達です。

無骨なのに人気少女漫画家である主人公に、その主人公に恋をし、想いを告げたはずなのに漫画のアシスタントになってしまったヒロイン。一見チャラそうだけどとても純粋な乙女男子に、「学園の王子様」と呼ばれる女子生徒など、全て紹介していてはきりがない程の魅力的なキャラクターが登場します。

主人公だけでなく、他のキャラクターに焦点を合わせた話もたくさんあります。そのため、誰がどんな性格だったか混乱することなくスッキリと読める作品です。

本作は4コマ漫画となっているので漫画を読むのは苦手という方にもおすすめ！内容もギャグ要素が満載の日常コメディーなので、男女年齢問わずに楽しめる作品となっています。

今回はそんな個性豊かなキャラクターたちの魅力をご紹介です。

『月刊少女野崎くん』あらすじ

出典：『月刊少女野崎くん』1巻

ヒロインの佐倉千代は私立浪漫学園に通う高校2年生です。千代はある日片思いの相手である主人公・野崎梅太郎に告白をしました。しかし、なぜか彼から直筆のサインをもらい、気が付いたら千代は野崎の下で漫画のベタ作業をしています。

なんと、千代が恋した野崎は、人気少女漫画家だったのです。

自分の好きな人が少女漫画家であることに驚きながらも、野崎との距離を縮めるために、千代はアシスタントを続けることに落ち着きました。

こうして野崎のアシスタントをすることで多くの人と出会ったり、共に漫画のネタを探すため迷走したりと、慌ただしい生活が始まるのです。
 

笑いたっぷりの日常コメディー作品となっています。

シュールに笑える主人公【野崎梅太郎】

出典：『月刊少女野崎くん』1巻

本作の主人公は、私立浪漫学園に通う高校2年生の野崎梅太郎。不愛想でデリカシーのない性格に見えますが、その正体は繊細な心理を描き、「乙女の代弁者」と呼ばれる少女漫画家・夢野咲子です。

野崎くんは無表情で190cmという長身というクールキャラに分類されてもいいはずの人物なのですが、ところどころツッコミどころが多い人物。

本作の醍醐味は千代のあからさまな好き好きアピールに気づかない野崎という、王道のラブコメ展開ですが、彼はどれだけフラグを立てられても持ち前の鈍感さで見事にスルーします。
 

少女漫画家だけあり、作品のために日々周囲の人物を観察しているのですが、どうして自分の恋愛展開には気づけないのか。わざとやっているのかと思えるほど鈍感なのですが、それが天然だから困ったものなのです。目下彼の考えることはすべてどう漫画に活かせるかなのです。

また、見た目とは裏腹に野崎は女子力が高いことでも有名。家事全般が得意でみんなにお弁当を作ったり、仕事の時に料理を振舞ったりして胃袋をつかみ、洗濯物を丁寧に畳んで家庭的な面を見せと、お嫁さんにしたくなるポイントを稼いできます。
 

クールキャラのようなスペックながら、天然が入っていて鈍感。少女漫画家であり、女子力も高いけれど、初恋もまだという恋愛経験のなさ。様々な特徴で少し抜けているところがあり、シュールに読者を笑わせてくれます。
 

マスコットキャラ的存在！【佐倉千代】

出典：『月刊少女野崎くん』4巻

佐倉千代は、私立浪漫学園に通う高校2年生。頭のリボンが特徴の本作のヒロインです。入学式に野崎に一目惚れをして告白をしましたが、気がついたらベタ塗りのアシスタントをしています。

野崎に片想いをしていますが、一世一代の告白も漫画のファンとしての言動として見られ、その後もアシスタントという立場からなかなか一歩踏み出せません。

実は以前から野崎に目をつけられていたのですが、それは「あのはみ出しの少ないポスターを描ける奴はいい仕事をするだろうな……」という漫画に関する技術目当てという事実。残念すぎます。
 

そう、千代はストーリー上ヒロインという立場なのですが、その残念さと天然さからマスコットキャラ的存在として可愛がられている人物なのです。

野崎が大好きで振り向いてもらおうとかなりの努力をしますが、鈍感すぎる彼には全く通じません。めげない彼女はそれでも大丈夫なのですが、野崎以外は眼中にないので自分に向けられた好意を華麗にスルー。彼女ほどタフではない男子たちの被害者を出すこともしばしばです。かわいそう……。

そして本作では数少ないツッコミ役でありながらもしっかりしきれないという残念さ。色々残念なところがあるのですが、そこがまたたまらなく可愛いのです。

漫画のヒロインでありながらもあざとさがほとんどなく、自然体の千代。孫かペットのように手放しで愛でたくなるようなキャラです。

実は本作のヒロイン？【御子柴実琴】

出典：『月刊少女野崎くん』3巻

私立浪漫学園2年生の御子柴実琴は、一見チャラついた不良ですが、萌え要素がてんこ盛りなことから野崎の漫画のヒロインのモデルとなっています。野崎からは心の中で「みこりん」と呼ばれています。

本当にみこりんは可愛さが溢れているキャラ。

実は隠れオタクで美少女ゲームが好きなのですが、えー、オタクはイヤ、とショックを受けることなかれ。実は女性との会話に慣れるために始めたことからハマってしまったのです。そんなTHE童貞な考えをしちゃうところもまた可愛い。
 

あまりの人気ぶりから2017年に誕生日にちなんで2月14日まで期間限定で半月ほどtwitterをやっていたみこりんですが、そこで「この時期はどのゲームもイベントで忙しいよな。（中略）今日は写真がなかったから俺の推しを描いてみたぜ！」という言葉とともに自作と思われる絵を公開します。破壊的なクオリティですが絵すら可愛い。

髪飾りだけ的確なそのイラストは「アイドルマスターシンデレラガールズ」の藍子だという噂。実在のゲームをやっていそうというだけで親近感を覚えてしまいます。

また女の子達に甘い言葉をかけるのですが、自分で言っておきながらすぐに恥ずかしがっちゃいます。可愛い。

美少女ゲームで鍛えているとはいえ、みこりんは極度な人見知りなのです。中途半端に馴れると普段以上に軽口を叩くのですが、1日経ったら元に戻ってしまいます。猫っぽくて可愛い。

本当にどこから切り取っても可愛いみこりん。野崎の漫画のアシスタントをしており、花や小物を担当していて花言葉も熟知しちゃっているという、誰よりも乙女な人物です。
 

月刊少女野崎くん(2) (ガンガンコミックスONLINE)

著者

椿 いづみ

出版日

2012-11-22

演劇を愛するバイオレンス王子【堀政行】

出典：『月刊少女野崎くん』4巻

堀政行は、私立浪漫学園の3年生で演劇部部長。以前は役者として舞台に出ていましたが、裏方の楽しさを知り現在は大道具を担当しています。同じ演劇部後輩の鹿島の顔が気に入り勧誘するも、問題ばかり起こすので手を焼いている苦労人です。野崎に演劇部の脚本を書いてもらう代わりに、漫画の背景アシスタントをしています。

普段は比較的落ち着いた性格ですがなかなかのギャップを持っている人物です。

まず同じ部活に所属している鹿島のことになるといろいろ振り切れてしまう一面があります。初登場時から彼女を蹴り付け、ジャイアントスイングをかますのです。なかなか衝撃的な登場ですが、大丈夫、すぐ慣れます。

堀と鹿島は毎回ほぼセットで登場し、しかも「お迎え」と称してサボろうとする鹿島を力でねじ伏せて部活につれていくことがお家芸になっていくので、むしろその流れを期待するようになっていくのです。

またちょっと変態っぽい一面もあります。卒業アルバムをみながらどの子が好きかと聞かれて「足のキレイな子」と答えたり、女子の水着姿も脚しか見ていなかったりします。

みんなの頼れる存在、常識人のようでありながらもSっ気があり、実は変態。しかも背は小さめで164cm。中身も見た目もギャップのあるかっこいい人物です。
 

ちなみに普段はほとんど前髪をあげているのですが、就寝時などに下ろしたところが見られます。そこもレアでかっこいいのでチェックしてみてください。

浪漫学園の可愛い王子様【鹿島遊】

出典：『月刊少女野崎くん』1巻

鹿島遊は、私立浪漫学園の2年生で、堀と同じ演劇部です。美しい容姿を持ち、ためらいなく気恥ずかしい台詞を素で言えるため、その勇敢さを称えて男子から「学園の王子様」と呼ばれています。王子様と呼ばれていますが、性別は女子です。

堀の演劇に惚れ演劇に所属しましたが堀への好意の方向がだいぶ違っており、「結婚式で一緒に出し物をする仲になりたい」という低い目標を持っています。そして好きでありながらも彼が熱を入れる演劇部で主役を任されることが多いのに、女の子たちと遊ぶためにサボろうとすることが多く、「お迎え」に遭ってしまうのです。

しかもそのバイオレンスな行動を自分への愛ゆえだと勘違いしているところがあり、ちょっと抜けたところもあるキャラ。

ちなみに女子に甘い言葉を吐くといことで御子柴とはライバル的関係にありましたが、美少女ゲーム上がりの御子柴ではまったく相手にならず……。今では親友で、言葉遣いが丁寧な鹿島は彼のことを「君」と読んでいます。

王子様キャラでありながらも堀の前では残念な後輩キャラで、ちょっと抜けているところのある可愛い人物です。

月刊少女野崎くん(3) (ガンガンコミックスONLINE)

著者

椿 いづみ

出版日

2013-06-22

『月刊少女野崎くん』最新8巻の見所をネタバレ！

月刊少女野崎くん(8) (ガンガンコミックスONLINE)

著者

椿 いづみ

出版日

2016-08-22

8巻も通常運転で面白かった『月刊少女野崎くん』。鹿島がカフェでのバイトのヘルプに行ったり、隠れオタクで人見知りのみこりんにリア充な友達ができたり、いつも通りのグイグイっぷり、妄想っぷりを見せる千代がいつも通り空回ったり、珍しく少し報われたりと見所満点です。
 

しかし今巻の見所は堀。ぜひ堀ファン、堀＆鹿島カップルファンの皆さんにお届けしたい内容です。

お菓子に混ざったアルコールで酔っ払ってしまった堀は鹿島をなでなでしちゃいます。それが嬉しい鹿島は自分より身長の低い先輩のためにかがんでさらになでなでしてもらいます。可愛すぎか。

酔っ払って何でもしてくれる堀にハグを頼むとそれも二つ返事でOK。しかしゴリゴリ、ギシギシギシ、みしぃという、ありえない音が響いてきます。鹿島は喜んでいますが、周囲は普段の暴力と何が違うのか分からないという表情。笑

酔っ払った堀はいつもとはまるで違う人物かのように笑顔で鹿島に「お前すげぇよなー演技うめぇし　度胸あるし　えらいぞかしまーほめてやるー」と言います。それを聞いて心配よりもこのチャンスを逃したくないという気持ちが大きくなり、調子にのって「自慢の後輩！？」「私可愛いですか！？」と聞きまくります。うん、酔っ払ってなくてもお前は可愛いよ、鹿島。

彼女の質問にすべてイエスマンとなって答える堀。しかし最後に寂しげにこう言うのです。

「……だから　もっと一緒に部活やれたらいいんだけどな」

んだぁぁぁぁぁぁ！！！！萌え禿げます。

それを受けて部活に真面目に参加するようになる鹿島。なんなんだ、君たち。けしからん、早く付き合いなさいよ。

ふたりの関係がただの先輩後輩のものなのか、それともムフフな展開に発展するのかはこれからが楽しみです！

待ちきれない次巻9巻は2017年8月22日発売です！

今回は一部のキャラクターを中心に紹介しましたが、本作にはまだまだたくさんの魅力的なキャラクターがいます。ここまで個性の強いキャラクターがたくさん登場する作品は珍しいかと。キャラクターが多いと誰がどんな性格か混乱する人も多いかと思いますが、この作品は4コマ漫画というシンプルな形で出来ているのでとても読みやすくなっています。野崎たちのゆるい日常物語なので誰でも気軽に読みやすくなっているのでおすすめです。