ドラマ化もした本作は、話題の漫画家・マキヒロチの描く朝食グルメ漫画。読んでるだけで、お腹が減っちゃう!という読者が続出の本作は、ストーリの読み応えはもちろんのこと、素敵なお店も多数登場(しかも、全部実在するお店!)。まさに飯テロ!なストーリーを、あらすじも含めてご紹介していきます。
トリンドル玲奈主演でドラマ化もした本作は、『吉祥寺だけが住みたい街ですか?』などのヒット作を連発している話題の漫画家・マキヒロチの描く、朝食グルメ漫画です。
グルメ漫画は近年のブームですが、グルメの紹介をメインシーンに据える他の漫画と、不定期連載ながらすでに12巻を発売した『いつかティファニーで朝食を』は一線を画し、あくまでも主人公の麻里子とその親友の4人のストーリーがメインで展開します。
高校時代から、大人になった今でも仲のよい4人が、それぞれの抱える、恋愛・家族・仕事・そしてこれからの人生に対する問題や悩みから解放されるために、各地の美味しい朝食を食べに行くという展開。ですので、グルメだけでなく、ストーリーの続きも気になる読み応えのある作品となっているのです。
アラサーの彼女達が抱える悩みにも共感しながら読めるので、朝食グルメを食べている時の美味しそうな顔や、そのグルメから悩みと向き合えるきっかけを得てすっきりとした彼女達を見ていると、読後感もとっても爽やかで、ついつい応援したくなってしまいます。
- 著者
- マキ ヒロチ
- 出版日
- 2012-09-07
さらに、彼女達が訪れる朝食グルメのお店は全て実在(!)し、登場する料理もお店で一押しの美味しそうなものばかり。巻末には、その巻に登場したお店の紹介が改めてまとめられています。 舞台は東京がメインですが、出張や旅行で地方や海外のお店に行くことも。本作を読んで、実際にお店を訪れたという読者の方も多いのでは?
今回はそんな本作で登場したお店を、ストーリーのあらすじも含めてご紹介していきます。最新12巻までまとめますが、毎話新しいお店が登場するこの作品の魅力は、今回の記事だけでは語りつくせません!これをきっかけに気になった方は、ぜひ実際に読んでみてください。
『いつかティファニーで朝食を』のストーリーは、主人公の麻里子が、7年付き合って同棲もしていた創太郎との今後を悩んでいるところから始まります。朝食を大切にしたい彼女は、毎日忙しく働く彼と朝食を一緒にとることすらできず、彼の改善する気もない態度に不満を感じていました。
そんな時、彼女が高校からの友人3人を誘って訪れたのが、渋谷区千駄ヶ谷にあるグッドモーニングカフェ。 「朝一生活」をコンセプトに朝のライフスタイルを提案してきたため、朝カフェブームの火付け役ともいわれています。朝7時からオープンし、健康的な朝食が食べられると地元の人にも人気のお店です。
作品内では、麻里子はサラダボウル、バー店長の典子がグッドモーニングバーガープレート、ヨガインストラクターの里沙がアサイーボウル、主婦の栞がスーパーエッグモーニングセットをそれぞれ頼みます。 どれもボリュームたっぷりですがローカロリーで、女子には嬉しいメニューとなっているのです。
仕事も生活スタイルもバラバラでなかなか会えなかった4人は、素敵な朝食を前にして久しぶりに盛り上がります。 麻里子も美味しい朝食を楽しむことが充実した1日の始まりだと再確認したことで、ついに創太郎との別れを決意。同棲していた家も出て、新たな人生の再出発を決めましたのです。
グッドモーニングカフェのある千駄ヶ谷エリアは、お店周辺も緑が多く、とっても清々しい場所です。早起きした朝は散歩も兼ねてグッドモーニングカフェに行ってみるのはいかがでしょうか?きっとよい一日が始まりますよ。
本作では、麻里子だけでなく、友達の3人もしっかりクローズアップされます。 4人のなかで唯一結婚して2人の子供を持つ専業主婦の栞は、仕事に励む他の3人を羨んでおり、子育てがうまくいかないこともあって不満がたまっていました。
そんな時、家事を手伝わない夫と喧嘩し、プチ家出をしてしまいます。彼女が1人で逃げ込んだのは、名門ホテルのウェスティン東京。彼女はホテル内のザ・テラスで種類豊富なパンやオムレツなど、優雅で美味しい朝食をとります。
しかし素敵な時間を過ごしているはずなのに、子供は今どうしているのか、夫はどうしているのか、とどうにも家族のことが頭から離れません。朝食をとおして、愛する家族の存在の大きさを再認識することができたのです。
本作では、麻里子の友達3人が今後どう変わっていくのかも、見どころの1つ。性格も生活スタイルも全く違う4人なので、感情移入してしまうキャラクターも読者によってそれぞれ異なるかもしれません。ですので、幅広い人から受け入れられる作品となっているのです。
- 著者
- マキ ヒロチ
- 出版日
- 2013-08-09
麻里子が仕事前にふらっと立ち寄った日ノ出町のタイ料理のお店が、J’s Storeです。 漫画に登場するお店の外見も、実在のお店にそっくりそのまま!調味料や食材も販売する超本格的なお店なので、1人で入るには少し勇気がいるかもしれませんが、漫画でおさらいしておけば大丈夫。
メニューは豊富で迷ってしまうほどのため、麻里子もお店に偶然来ていた職場の同僚・菅谷と料理をシェアして食べていました。 2人が頼んだのは、ネーム(発酵ソーセージ)、グリーンカレー、カオマンカイ、脱皮カニのカレー粉いための4品ですが、とっても美味しそうに完食していました。
実は菅谷は麻里子の働くアパレルの会社に来たばかりの新人で、初めから正論をズバズバと吐く彼に麻里子は苦手意識を持っていました。しかし、この日一緒に朝食を食べ、仕事以外のことも話したことをきっかけに、麻里子は彼を見直すようになります。
やはり、ご飯を一緒に食べるのは仲良くなるための近道。菅谷との関係が始まるきっかけとなったお店です。2人の間ではその後もいろいろありましたが、少しずつ仲良くなっている様子。今後どうなるのか気になるところです!
- 著者
- マキ ヒロチ
- 出版日
- 2017-04-08
第54話では、アパレル会社でバリバリ働いていた麻里子の体に子宮筋腫ができていたことが発覚。
手術を不安がる彼女を、偶然その場に居合わせた元彼で同僚の高波が誘ったのが、亀沢にある「カユデロワ」の朝食です。名前の通り、お粥を専門に扱うオシャレなお店で、食材から健康に気を使った豊富なメニューは、どれも麻里子の好みにあっていました。
自分を気遣う高波の優しさと、お粥の優しい味に彼女は癒されます。湯気の立つお粥は絵でもとてもおいしそうで、思わず漫画の前で唾をのみこんでしまうほどです。しかし、彼女は自分がこのまま頑張ることの限界も感じていて……!?
このお話ではまだ結論は出せませんが、とても優しい気持ちになれます。そして彼女が訪れるのは、人生を振り返って、自分を見つめ直すきっかけとなるようなお店です。都内にもまだまだ知らない素敵なお店がたくさんあるんだなぁと思える、本作の醍醐味ともいえる部分を感じられる話となっています。
結婚、留学、転職……自分の周りが変化していくなかで、ついに麻里子も転職を決意します。いろいろなことが変わり始める、転機の12巻!
- 著者
- マキヒロチ
- 出版日
- 2017-11-09
本巻の物語は、麻里子が旅行で訪れるニューヨークが中心。登場人物達にさまざまな変化が訪れます。
そのなかでも特に注目したいのは、菅谷の元カノ・さちがニューヨークへ来ることとなった理由です。当時美容師をしていた彼女は、誤まってモデルの耳を切ってしまいます。周りは彼女をかばいますが、彼女自身は自分のことを許せませんでした。落ち込んで帰るなか、警察官と母親が駅でもめているのを目撃し……。
彼女の過去に一体何があったのでしょう。そして、ニューヨークへ来た理由とは?ぜひ、実際に読んで確かめてみてください。
麻里子も、菅谷からまさかのお誘いがあるという展開。これは、もしや進展の予感……!?ますます目が離せません!
今回は『いつかティファニーで朝食を』で登場したお店など、最新の12巻までご紹介しました。 しかし、毎話新しいお店が登場するため、この作品の魅力はこの記事だけではまだまだ語りつくせません!この記事を読んで気になった方は、ぜひ実際に読んで、お店に行って、麻里子たちの食べた朝食を体験してみてください。