『この音とまれ!』はジャンプスクエアで連載中の、筝曲部の高校生たちが織りなす青春ストーリーです。なかなか馴染みのない「お琴」を題材にしていますが、主人公たちの琴に対する情熱や仲間たちとの熱い友情は、まさに王道の少年漫画。2019年4月よりアニメ放送も決定しており、とても人気の高い作品です。 また、スマホアプリから無料で読むこともできるので、そちらもどうぞ!
廃部の危機にあった筝曲部は、なんとか部員を集めることに成功!しかし、そこに集まったのは、素人、不良、お嬢様と、てんでバラバラで……。箏に全力を注ぐ少年少女たちの、アツい青春が描かれます。
本作は、箏を題材にした非常に珍しい漫画です。
まるで音が伝わってくるような演奏の描写、部員たちの熱心な練習風景、そして筝曲部員たちによる熱い予選大会の模様がくり広げられ、読み応えのある漫画となっています。
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2012-11-02
まるで時瀬高校筝曲部の演奏のように、すべての要素がキレイに揃って、文句なしに面白い作品なのです。
また、2019年4月からアニメ化された本作は、同年8月から舞台化も決定!財木琢磨、古田一紀、田中日奈子らが出演することが決定しています。
時瀬高校2年の倉田武蔵(くらた たけぞう)は、先輩から受け継いだ筝曲部を守るために部長としてひとり奮闘しています。新入部員が入らなければ廃部の危機でしたが、そこへ現れたのが不良と名高い久遠愛(くどお ちか)でした。
愛にはお箏に対して特別な思い入れがありました。はじめは彼を疑っていた武蔵も、愛の真剣さに次第に信頼を深めていきます。
鳳月会という箏の家元の娘であり、天才少女と有名な鳳月さとわ(ほおづき さとわ)が続いて入部し、さらに愛の友人たちも加わってにぎやかになる筝曲部。「全国一位」の目標に向けて、彼らの挑戦が始まります。
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2013-03-04
不良と、名門の娘と、素人の集まりというチグハグな組み合わせで、誰にも期待されていなかった時瀬高校筝曲部の部員たち。しかし愛の熱意や、触れていくうちに箏の魅力に惹かれ、全員が筝曲に向き合うようになっていくのです。
しかし神奈川県予選は、全国大会常連校の姫坂女学院、そして「正解」の音を引き出すズバ抜けた演奏技術を持つ神崎澪のいる珀音高校など、全国レベルの強敵が顔を揃えていました。
時瀬高校筝曲部は、全国への切符を手にすることができるのでしょうか。
本作に登場するキャラクターたちは、みんなイキイキとしてとても魅力的です。中でもメインの3人は、過去の辛い経験や葛藤のエピソードも多く描かれており、彼らの成長は見所のひとつでもあります。
倉田武蔵(くらた たけぞう)
部を引っ張る唯一の2年生。メガネをかけ、頼りなさげに見える彼ですが、いざとなれば、部員の心を1つに束ねてくれる頼れる部長です。
そんな彼の名言はこちら。
――だって僕たち、絶対一番練習したよ
(『この音とまれ!』13巻より引用)
神奈川県予選にて、ライバル校の凄まじい演奏を聴いて緊張する部員たちに、彼は不安になることはない、と笑顔で説くのでした。これによりプレッシャーが解けた部員たちは、いよいよ舞台へと上がります。ここぞという時に部長らしさを発揮する、頼れるリーダーなのです。
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2013-07-04
久遠愛(くどお ちか)
中学時代から不良生徒として恐れられていた彼は、ただ1人の理解者だった祖父の死をきっかけに、筝曲の道へ入ることになります。不器用ながら、とても純粋で情に厚い愛は、友人たちからも大変信頼されています。後に入部する男子生徒3人はみんな愛の友達です。
箏への誠実さが伝わる、愛の名言はこちら。
祖父の大事にしていたものがどんなものなのか
ちゃんと知りたいんです
(『この音とまれ!』1巻より引用)
祖父が創った筝曲部に入部しますが、周囲はそんな彼を認めようとはしませんでした。筝曲部の部室が荒らされ、そこにたまたま居合わせた愛は、教師たちから犯人だと決めつけられてしまいます。
しかし暴力を振るうこともなく、毅然とした態度を見せる彼に、教師たちも黙らざるを得ませんでした。見た目や態度のせいで誤解を受けやすいところもありますが、誰よりも熱心に箏を学び、吸収していきます。そんな姿勢が、しだいに部員全員を引っ張っていくことになります。
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2013-11-01
鳳月さとわ(ほおづき さとわ)
1年生唯一の女子部員であり、鳳月会という箏の家元の娘。天才少女として名を馳せていますが、最初は圧倒的な箏の実力と高慢な態度で、他の男子部員たちを寄せつけませんでした。みんなと練習を続けていくうちに、少しずつ心を開いていきます。
そんなツンデレな彼女の名言はこちら。
龍っていうのは天と地、あの世とこの世、結ばれない二つのものをつなぐ存在なんだって
だからその龍に見立ててつくられた筝は、
弾く人と聴く人の心もつないでくれますようにって、
願いが込められてるんじゃないかと思ってる
(『この音とまれ!』2巻より引用)
部の存続を認めない教頭を納得させるために、全校生徒の前で『龍星群』という曲を弾くことになった筝曲部の部員たち。「なぜ箏に龍という意味があるのか」と問う部員に対し、さとわはこう答えました。
そう語る彼女には、実は複雑な過去がありました。本来家元だった夫の死で箏の名門・鳳月会を継ぐことになった、さとわの母親。しかし、どんなに努力しても母親が周囲に認められることはなく、しだいに母娘の間にも確執が生まれ始め、ついには勘当されてしまうのでした。
筝を弾けば弾くほど、人が離れてしまうことに恐怖を抱えていた彼女が語るこのセリフには、さまざまな思いが感じられます。
しかし、時瀬高校の筝曲部に入ったさとわは、その鋭ささえも武器に変え、筝曲部をリードしていくことになります。そしてお話にならないレベルの低さだった男子部員たちに、彼女自身も大きな影響を受けることになるのでした……。
メインの3人だけではなく、愛の叔母である衣咲(いさき)や明陵高校箏曲部の桐生桜介(きりゅう おうすけ)、愛の幼馴染の高岡哲生(たかおか てつき)をはじめ、多くのキャラクターが登場します。
時瀬高校筝曲部の部員や他校の部員、そして指導者たち…… この作品に登場するキャラクターは、それぞれが真っすぐな思いを抱いて筝曲に挑んでいます。
『この音とまれ!』は、上記の通り箏を題材にした漫画です。珍しいテーマなため、馴染みのない読者が分かりやすいように、箏について丁寧に説明しています。
箏は中国から伝わった、弦を弾いて音を響かせる楽器です。作中にもいくつか種類が出てきますが、基本で使われるのは十三本の弦のある箏です。他に十七弦のものや、もっと多い弦の箏もあります。
このような箏に関する内容は、初心者の部員に対し武蔵やさとわが説明してくれるので、まったく知らない人でも安心して読み進めていくことができます。初心者の彼らと一緒に少しずつ理解を深めていき、どんどん箏について詳しくなっていくことでしょう。
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2014-04-04
作品のなかでは、曲によって変わるポジションの重要さ、難易度などについても丁寧に説明しています。また、道具関連の説明も充実しており、楽譜ではなく糸譜があること、弦の本数、爪の値段(3本セットで5000円!)や箏柱の解説、さらに古典楽曲や現代曲、オリジナル曲といった曲目の幅広さについても語られています。
箏をまったく知らない読者にとっては、目からウロコな説明ばかり。これを機にちょっと箏をやってみたくなるという人も多いはず。
また『この音とまれ!』では、音の表現についても非常に力が入っています。演奏する前の、一瞬の沈黙。集中線の流れ、的確な描き文字、音の間などの表現がとても多彩です。うまい演奏と下手な演奏も描き分けられ、聴客たちの表情や反応から、技術差が伝わってきます。画面から勢いや凄さが伝わってくる、そんな描写にも注目してみてくださいね。
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2014-07-04
ここまで丁寧な解説ができるのにはわけがあります。というのも、作者・アミューは3歳から箏を習っており、姉と母も箏経験者。さらに指導者としての実績もあるため、伝えることに長けているのでしょう。
さらに『この音とまれ!』の楽曲は、公式により再現されており、神奈川県予選で披露した時瀬高校の『天泣』をはじめとする楽曲のCD化。さらに『龍星群』や『久遠』が、YouTube上でジャンプSQ公式から配信されています。ちなみに、これらのオリジナル楽曲を作曲したのも、作者の姉と母だそうです。
現実の世界で味わうことのできる、原作の曲の素晴らしさ。箏へのイメージが変わること間違いなしの曲たちを、ぜひ聴いてみてください。
本作は高校生の青春ストーリーですが、スポ根の要素と恋愛要素が良い配分で描かれていて、男性女性どちらにもオススメできます。
日々練習に励む彼らの努力する様子が、まるでスポーツ漫画のようで見所があります。あるとき、筝曲部の指導者として椿会の堂島晶(どうじま あきら)という女性が登場します。2年間ひたすら練習を重ねてきた、基本を大事にする弾き手です。まったくブレない演奏に、部員たちは一音一音の大事さを学んでいくきます。
こうしたエピソードからも箏の難しさ、基本の大切さが感じ取れ、読者は引き込まれること間違いありません。
さらに、部員それぞれの欠点と強みを指摘し、主役3人以外のキャラにも存在意義を与えています。地味でも、目立たないポジションでも活躍できる。まるでスポ根モノのような面白さが本作の見所といえるでしょう。
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2014-11-04
ところが作者は元々少女漫画を描いていた方。絵柄や表現方法などは少女漫画に近いのではないでしょうか。特に、登場人物たちが恋をする描写は、とても綺麗で必見です。さとわや妃呂が、意中の相手に優しくされて嬉しいときに思わず出てしまう笑顔は、可愛くて仕方がありません。
ストーリーが進むにつれて、恋模様も展開していくのが楽しみのひとつ。
恋愛要素が増えると、相手を意識しすぎてギクシャクしたり、嫉妬したりささいなことで傷ついたりといった、マイナスの出来事も起こります。しかし、それでも彼らの中心にあるのは箏であり筝曲部の存在。「みんなで過ごす時間と居場所」という共通の大切なものがある部員たちは、悩んだり悲しんだりしても、ぶれることなく練習に打ち込むことが出来るのです。
夢に向かって挑戦する青春ストーリーでありながら、瑞々しくひたむきな高校生たちの恋愛ストーリーでもある本作。彼らの頑張りは応援せずにいられないし、一生懸命な恋にはときめきを抑えられません。
神奈川県予選を突破し、全国大会への切符を手にした時瀬高筝曲部のメンバー。実力がつき、自信もついてきた部員たちのもとに、年明けにショッピングモールで新春コンサートを開くといった話が舞い込んできます。
15巻では、新春コンサートの様子と、クリスマスイベントが取り上げられています。
クラスでクリスマスパーティーをすることになり、倉田とともに過ごせることを喜ぶ来栖。しかし、そんな彼女の思いも空しく、クラスメイトたちに誘われるまま、思うように倉田と話すことが出来ません。
彼女はもどかしく思いながら、外に出ます。そこに、心配になって追いかけてきた倉田が現れて……。来栖は心配そうにする彼に、「おかげで今一緒にいられるから(元気)」と答えます。 そこでようやく、倉田から意識されることになるのです。
しかし彼女は照れから、思わず部活で一緒にいられるから安心する、と弁明。倉田は納得したそぶりを見せながらも、内心では残念に思っていたのでした。
そんなこともあり、お互いに少しだけ気まずくなってしまった2人。そんななか、来栖はさとわと一緒にクリスマスケーキを作ることで、部活で全国を目指せる今が1番幸せだと自覚します。
来栖は、それを倉田にも伝えるのです。それをキッカケとして倉田もまた、彼女への好意を自覚します。
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2017-07-04
そして迎える、新春コンサート。予選大会で自信がついた部員たちでしたが、買い物に夢中のショッピングモールの客たちは、まったく演奏を聴こうとはしませんでした。
焦りと苛立ちで、バラバラになってしまう筝曲部の演奏。 そんななかで、さとわだけが、まったくブレずに演奏をします。彼女の演奏を聴き、一音一音をしっかり、自分たちの音を大事にすることを思いだした部員たち。
いつものペースに戻り、結果的にショッピングに来ていた多くのお客さんの注目を集めることに成功するのでした。
全国大会で演奏する楽曲も決まり、春が訪れます。倉田と来栖は3年生、愛たちは2年生へ進級。そして、新入生歓迎会で見事な演奏を披露すれば、後輩が入ってくることも考えられます。
果たして、新入生は筝曲部に入ってくるのでしょうか。そして、2組の恋の行方はどうなるのでしょうか。
4月になり、ついに新入部員獲得のチャンスがやってきました。ここで新入生がいなければ、再び部は存続の危機を迎えてしまいます。
ということで、気合いの入っている部員たちは全員袴を着て、「全員猫をかぶりきる」を合言葉に新入生歓迎会に臨みます。
「久遠たちは決して口を開かないこと バカがばれるから」「和装と憂いに満ちた目で『かっこいいかも』と錯覚させる」「メガネの部活紹介はナシ つまんねぇから」という落ち着き払った見た目からは想像もつかないほどの俗的な考えで、美的な説明を終えました。
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2017-12-04
そして、そのかいあってか、入部希望者は30人ほど。浮かれてときめきメモリアルな部活動を想像する男子部員たちですが、顧問の滝浪の7日間毎日朝から昼まで練習をしているという発言、それでも足りないと言う久遠を見て、一気に人が引いてしまいました。
またもや部活存続の危機かと思いきや、1人の男子生徒・由永侑(よしなが あつむ)が残っていました。あまりの存在感の薄さから、話し始めても幽霊に見えるほどの彼ですが、やる気はまんまん。
さらにそこにどう見てもリア充な百谷名都(ももや なつ)も加わり、新入部員確保はこれでひと安心かと思いきや、2人とも何だかかなりキャラが濃くて……。
新しい季節になり、新入生が入部してきました。由永はかつて愛が暴力沙汰を起こしたということになっている事件の被害者である老人の孫のようで、彼を恐れ、嫌悪感を抱いています。
それに対し百谷は世渡り上手で、一見人当たりがよいですが、もともと音楽センスが高いのに全国大会に出るつもりもないし、週4日しか部活に出ないと公言しています。
そんな2人はそれぞれ由永が愛、百谷が水原光太(みずはら こうた)担当で面倒を見られることになり、さらに部内の雰囲気がザワザワしていきます。
新たなキャラも加わり、ますます彼らのやりとりが面白くなってきました。おそらくこのまま入部することになりそうなので、今後彼らがどう成長していくのか、他部員とどんなハーモニーを生み出すのかが楽しみです!
16巻で新入部員が入ってきて活気付くかと思いきや、2人とも少しわけありということで、自分の担当になった先輩に素直に教えてもらうことができません。
まず17巻のスタートは、由永のエピソードから。彼は祖父とのある事件をきっかけにした後悔と罪悪感を愛への誤解に重ね、彼を遠ざけていたのでした。
今も由永が後悔していることは、祖父へしっかりと謝罪ができなかったこと。しかし成長した彼は、その過去を糧に久愛と向きあうことにして……。
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2018-04-04
後半は、百谷のエピソード。モテるし、いきなり琴も綺麗に演奏できちゃうしで、世渡り上手の器量よしという設定ですが、そんな彼ならではの悩みを抱えていました。
いつも彼の周りで評価されるのは、本気に「見える」人々でした。彼も真面目に練習はするものの飲み込みが早い分、何も頑張っていないように思われがち。時間がかかってしまう人の方がなぜ本気だと思われるのか、悔しい気持ちを抱えていたのでした。
しかも彼は、家庭の事情でバイトをしなければならず、何かに多くの時間を割くことも難しいのです。今回もそんな特徴から、いつものような流れで入部を拒否されそうになる彼でしたが、光太が彼のために動きます。
百谷の言う本気に「見える」タイプの光太。ほぼ初心者の百谷に劣るほど琴の腕前に関してはパッとしない彼ですが、それに卑屈になったりせず、まっすぐに百谷と向き合います。めちゃくちゃかっこいいです。
新入部員それぞれが、自分の苦手なタイプの先輩に教えてもらうことで、自分の課題を乗り越え、成長していく様子に胸が熱くなるでしょう。
また、最後にはさとわの恋愛展開が描かれ、そちらも応援したくなる可愛い内容となっています。ぜひ詳しい内容を読んでみてください!
18巻は、本作が恋愛漫画に感じられるほどの甘々な内容。もちろんそれだけではなく、今後の部活の実績に関わる大きなイベントについての流れもありますので、お見逃しなく。
まずは恋愛展開の見所を紹介します!
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2018-08-03
本巻の始まりは、登校時にさとわと愛がいい感じになっているところから。鳳月会でのお披露目に他の人は誘わないかと聞かれ、もう予定があるだろうから遠慮していたという彼女に、愛は誘われない方が寂しいだろ、と諭します。
聞きに来てほしいと誘ってから、彼を意識しまくっているさとわ。そんな風にアドバイスをくれる彼の笑顔に、またしてもドキドキしてしまいます。青春!
そして18巻はこの2人だけではなく、武蔵と来栖のいい感じな様子も見所。さとわのお披露目会の前に、まさかの武蔵の実家訪問というイベントがあり、ドキドキしながらおめかししてくる来栖が可愛過ぎです。
そんな恋を織り交ぜながら描かれるさとわのお披露目会は、迫力満点の演出が光る内容。恋愛展開だけでなく、しっかりと琴の演奏シーンも丁寧に描かれています。
そしてそれが終わると、今度は部活の合宿へ向けてのエピソードに。自分に不必要なものだから出ない、と多少丸くなったものの、やはり自分のポリシーを曲げない百谷。彼にぴったりなパートが入った曲目を新しく顧問の滝浪涼香(たきなみ すずか)がつくってくれたのですが、果たしてどうなるのでしょうか?
全国大会に向けて、ゴールデンウィークに山梨の温泉で合宿をおこなうことになった、時瀬高校箏曲部。行きのバスからはしゃいで、予想外に大きな宿にテンションが上がりっぱなしです。
全国大会で演奏することになっているのは、『和(あい)』。早速、愛、光太、百谷、由永で演奏してみますが、難解な曲であることもあってまったく合いません。たった8小節で疲れ切ってしまうのでした。
この音とまれ! 19 (ジャンプコミックス)
2018年12月04日
しかし、彼らはめげません。むしろ闘志を燃やし、この難解な曲に立ち向かいます。しかし、そんななか百谷だけ様子が違います。彼は周りのレベルの低さから、苛立ちを募らせていたのです。そして彼は、血が出るほどに弦を叩きつけたのでした。
この件をきっかけに愛と光太は、自分たちの不甲斐なさを痛感します。そして彼らが百谷のため、そして部のためにした行動は……。
本巻は百谷がメインともいえる一冊。優秀な彼は、ミスをくり返してしまう周りに対してイライラを隠し切れません。全国大会へ向けた大事な合宿のなか、チームワークに陰りが見えてしまった時瀬高校箏曲部。果たして彼らは、うまくこの事態を立て直すことができるのでしょうか。
また本巻では、合宿最終日に起こる、愛とさとわのちょっとしたハプニングにも注目。寝ぼけた愛による行動は、2人の今後の関係に影響するのでしょうか?部活に恋愛に、ますます目が離せません!
いよいよ全国大会に向けて本格始動を始めた時瀬高校箏曲部。個性豊かなキャラクターも続々と増え、ますます目が離せない展開となっていきます。
- 著者
- アミュー
- 出版日
- 2012-11-02
さとわも入学する予定だった一英高校の、全国レベルの演奏を目の当たりにした時瀬高校は、その後どのような変化を見せるのでしょうか。そして、彼らのアツい練習は、実を結ぶのでしょうか。
また、合宿を通して進展しつつある恋愛面にもご注目です。そろそろ、カップル誕生なるか!?期待が高まります。
いかがでしたでしょうか。魅力的なキャラクター、題材、演奏シーンと、まさしく粒ぞろいの『この音とまれ!』。全国大会を控え、今後どのような展開になるのか、見逃せませんね。