2018年にアニメ化が決定した漫画『三ツ星カラーズ』。この記事では本作の魅力を元気一杯のメインキャラクター、作品の見所からご紹介します。
3人の可愛い小学生を中心に、思いっきりピュアで、ちょっとシュールな笑いを届けてくれる漫画『三ツ星カラーズ』は、東京の街で遊ぶ子供たちと、それを見守る人々を描いた作品です。和やかな雰囲気とハッキリとした絵で、誰にでも読みやすい漫画となっているでしょう。
メインキャラクターとなる結衣、さっちゃん、琴葉、通称「カラーズ」の突拍子のない行動と掛け合いは楽しく、読者をいつまでも飽きさせません。
- 著者
- カツヲ
- 出版日
- 2015-04-24
また、他の登場人物たちも良い味を出しています。アメ横にある青果屋のさっちゃんの母親は、ぶっきらぼうながら3人の活動を見守ってくれているし、おまわりさんの斉藤は、面倒くさそうにしながらもちゃんと3人の相手をしてあげるのです。
彼女たちにしばしば武器や秘密道具を与え「親父」と呼ばれる鯨岡にも不思議な魅力があり、実家のパン屋を手伝う女子学生・ののか、その姉・ももかとカラーズの絡みも、どこかシュールで笑いを誘います。
無邪気な少女たちと、それを取り巻く素敵な人々と一緒に遊んでいるような気持ちになれるのが、この漫画の醍醐味です。
東京・上野の街を守る、可愛い小学生チーム「カラーズ」。リーダーの結衣、ボケ担当で特攻隊長のさっちゃん、クールで冷静な参謀役の琴葉で結成されたこの組織は、地球の平和を守るため、日夜活動をしています。
3人のうちの誰かの発言や、周りの人々の声掛けからはじまるカラーズの活動は、なぞなぞに隠された金庫の暗証番号探しだったり、納豆を湖に投げ入れて水を綺麗にしようとしたり、銀杏を集めておまわりさんの斉藤に投げつけたり……。
こんな風に、彼女たちの行動は突拍子もないことが多いのですが、そこには必ず素敵な笑いがあります。
そんな可愛いカラーズの様子を、上野の街で暮らす人々と一緒に見守る平和な漫画。それが『三ツ星カラーズ』です。
- 著者
- カツヲ
- 出版日
- 2016-01-26
サイドポニーの髪型が特徴のカラーズのリーダー、結衣。一応ツッコミ役のポジションですが、「なんでさー!」というような、弱々しいツッコミしかできません。そんな可愛さもあってか、リーダーとはいえいじられ役に回ることもしばしばです。
カラーズのうち1人だけ違う学校だったり、かくれんぼの鬼役をやって2人に置いていかれたりと、一見3人の中で一番低いポジションにいる印象を持ちますが、時には訳の分からない理屈で2人を説得し、時には怒って周囲を怯えさせるなどの意外な一面も持っていて、まとめ役としての役割をきちんと果たしています。
また3人の中で最もカラーズのことを大切に思っており、さっちゃんや琴葉に比べて喜怒哀楽がはっきりしているので表情も豊かです。そんな彼女が上野の街を元気に練り歩く様子は、イキイキしています。
ちなみに、普段は髪をサイドポニーにしていますが、ほどいて髪を降ろした姿も可愛いので、ぜひチェックしてみてください。
- 著者
- カツヲ
- 出版日
- 2016-10-27
金髪の髪をなびかせるカラーズの特攻隊長、さっちゃん。ボケ担当で奇天烈な発想の持ち主です。「かわいそうなぞう」という切ない絵本を読んでゾウを見に行ったり、ベビーカステラを買うために自宅からイチゴをもらって売りに回ったりと、その独創的な発想からカラーズの行動の起点になることもたびたびあります。
カラーズの活動がこの物語のメインなので、それぞれの小学校での様子はあまり詳しく描かれませんが、同じ学校の琴葉いわく「消火器を使ってコンサートをし、一輪車に瞬間接着剤をぬったりして先生に怒られ、居残りさせられる」とのことで、破天荒なのは3人でいる時だけではないようです。
好きな言葉は「うんこ」で、初登場1発目のセリフが「うんこか!」というキャラクターは、数ある漫画のなかでもそうはいないでしょう。
作中では意外にも、自分の可愛さを主張してくることが多く、ませた様子で魅力をアピールしている姿はたしかに可愛いですが、やはり彼女が1番輝いているのはボケている時です。
基本的には空気を読みませんが、カラーズの秘密基地でお互いの弱点を言い合うエピソードでは、琴葉の弱点を言う時にとても気を遣っている様子だったので、ただのアホなナルシストではないこともわかります。
普段はとにかく笑顔いっぱい!アホな行動もいっぱい!でも時々「元気」以外の魅力もえる、可愛い女の子です。
- 著者
- カツヲ
- 出版日
- 2017-07-27
クールな雰囲気と毒舌が特徴の琴葉。黒髪のロングヘアーで、トレードマークの帽子にはさまざまなバリエーションがあります。
ブラックジョークとも取れるキツイ言動が多く、また急なフリにも冷静に答えられる機転の良さも持っています。突然ケータイを渡されて知らない人と会話をさせられても、流れるような毒舌で話すことができる、頭の回転の早い少女です。
いつでも携帯ゲーム機を持ち歩いているゲーム好きで、カラーズとして集まっていても、よくひとりでゲームをしています。その姿からはインドア派のようにも見えますが、モデルガンを扱っているお店に頻繁に出入りしている様子もあり、子供ながらに幅広いオタク趣味の持ち主なようです。
そんな琴葉は凄腕のゲーマーかと思いきや、実は意味の無いところでボタンを連打し、1つ目のステージに3日も費やすほどのゲーム下手です。そのことを指摘されたり、結衣にゲームで負けそうになったりすると、焦って慌ててしまうという打たれ弱い一面も持っています。
冷静で博識、焦る姿が可愛いというギャップもある、カラーズの参謀役です。
かわいい見た目に反して3分の2のメンバーがゲスいことが魅力?の本作。ここからは各巻の彼女たちの名言をご紹介していきましょう。
ある日のカラーズたちは珍しく街にでずにアジトで「弱点さがし会ぎ」をしています。子供らしい無邪気で残酷な遊び。そして嘘をつけない彼女たちによる修羅場が始まります。
- 著者
- カツヲ
- 出版日
- 2015-04-24
まずは結衣。琴葉もさっちゃんも容赦無く言いつらねます。「泣き虫」「リーダーの威厳が足りない」……。一番いい子である結衣にそんなこと言ってしまうと、もはやいじめにも見えてきます。
そしてもちろん彼女は泣き始めてしまいます。それを見たさっちゃんはある威厳のでるアイテムを渡すのですが……。まぁさっちゃんのアイテムで成功するとは思えません。失敗で結衣の話はそのまま流れてしまいます。
そのあとはさっちゃん。自ら「かわいすぎる」ことだと宣言し、無言で琴葉にゲーム機で目潰しされてしまいます。結局彼女の弱点は「バカ」だということになったのですが、そんなバカさが長所にもなっている、ということで落ち着きます。
そして最後は琴葉。いつも作品でクールな立場にある彼女。どんな弱点をついてもさらりと流してしまいそうな性格ですが、結衣が禁断のことを口に出そうとします。
おバカだけど空気の読めるさっちゃんが彼女のことを止めようとしますが、琴葉に秘密はなし、と言われてまっすぐにこう言います。
「ゲーム ヘタだよね」
四六時中ゲームをしてゲームのことばかり考え、ゲームを生きがいにしている琴葉。もはや琴葉と書いてゲームと呼んでも過言ではない彼女に結衣が天然爆弾を落とすのです。
いつもからは考えられない戸惑った表情でさっちゃんにヘタじゃないようね、と同意を促しますが、さっちゃんのくせに気を使うなと言われておそるおそる意味のないところでボタンを連打していることを指摘します。
いやぁぁあああああああ、と顔を覆って叫ぶ琴葉。ど修羅場。しかしそこにふたりが声を揃えて励まします。
「苦手なものが大好きなんて そんな琴ちゃんを私たちは
大好きだよ」
結衣に関しては天然でしょうが、さっちゃんに関してはこの状況を面白がっているとしか思えない言葉。なかなか仲間内でも容赦のないいじりです。もしかするとこんなところが彼女たちが仲良しの理由なのかもしれません。
ある日、カラーズが一緒に活動をしているパンダ柄の猫・モノクロ大佐がある物を盗んできます。色々と盗癖のあるにゃんこなのですが、可愛いので許しましょう。
それは「バレてるぞ」という何やら不穏な空気の漂う言葉が描かれた絵馬。モノクロ大佐を使って何者かが自分たちのアジトがバレていることを伝えてきているのではないかと焦る?3人。
建物のまわりに罠を作ろうとはしゃぐさっちゃんですが、結衣は冷静にこの絵馬のある神社に行けば何か分かるかもしれない、と「特務 隠密行動」をすることを提案するのです。
- 著者
- カツヲ
- 出版日
- 2016-01-26
そこから街の人々の目につかないように、とどう見ても目立つ行動をして町内をかけて神社まで向かう3人。そこで見つけたのは……。
風が吹くとカツラがパカっとめくれる神主でした。
あっけにとられるさっちゃんは笑いながらバレてるぞ、と叫び、琴葉にいたっては八つ当たりします。
「まぎらわしいぞ
このまぎらわしくないハゲが」
そっとしておいてあげてーー!
結衣と同じくバラしちゃだめだよ、確かに言いたくなるけど、バラすとしてももっと優しい言葉で!、と止めたくなります。おそらくこの絵馬を書いた人物も同じ気持ちだったのでしょうね。
2巻に引き続き、髪のない人々に何か恨みでもあるのかと思える名言が飛び出します。
今回は結衣が学校の同級生たちと夏祭りのパレードに参加します。さっちゃんと琴葉は観覧席で彼女の登場を今か今かと待ちわびています。
- 著者
- カツヲ
- 出版日
- 2016-10-27
ドラゴンの見世物に目を輝かせているさっちゃんを可愛いと思ったのもつかの間、彼女は「あ!」とある方向を指さします。もちろんそこには……。
「ハゲだ
ハゲなのにパレード出る勇気」
だからほっといてあげて!
あまりにも容赦ない言葉。そのあとの発言もなかなかひどいです。
「ドラゴンの後に誰がハゲを見るんだ」
「さっちゃんが見てるだろ」
なんだかんだ言って子供はそういう特徴がある人が好きですからねー。それにしても2巻続けてハゲいじりとはなかなか思い入れが深いと見受けられます。
しかしこのお話は最後に3人の友情を感じさせるほっこりとした結末。ハゲいじりをしたさっちゃんも許してあげたくなるような、心洗われるエピソードです。
いつもはみんなのツッコミ役の結衣ですが、今回はひと味違います。4巻では彼女の言葉をご紹介しましょう。
- 著者
- カツヲ
- 出版日
- 2017-07-27
それはある日の桜も散った初夏のこと。アジトでは珍しく髪の毛を下ろしたさっちゃんがいました。そしておもむろにこう言います。
「私モデルになる」
「……無理でしょ」
「なんでモデルになるの?」
「なんでって決まってるじゃん
私かわいいから」
「普通だよ」
いつもの結衣とは思えない間髪入れないシンプルかつ攻撃力の高い言葉。
普段優しいだけにぞくぞくしてしまいますね……。私だけでしょうか。
そしてそこから3人でモデルごっこ「東京カラーズコレクション」が始まるのです。
各自ランウェイを歩くように公園で遊びます。ふたりの歩き方を見た後にさっちゃんがトリを飾り、歩きからを教えてあげようと言いました。
そして本当にちゃんと勉強したように、無表情でのウォーキング、正面でのポージングを見せるのです。付き合わされて歓声を上げる役をさせられるふたりですが、声をあげた後にはまったく熱を帯びていない無表情に戻ります。
しかしそんなことはお構いなしに本番までウォーキングをこなしたさっちゃん。意気揚々と「モデルの私かわいかった?」と聞いてきます。
「普通」
満面の笑みでこれまた間髪入れずに答える結衣。やはりこれは何かたまらないものがありますね……。彼女の意外な一面を見られた内容でした。
とにかく可愛い3人の様子を眺めているだけでも楽しめちゃう『三ツ星カラーズ』。上野の街も住人たちも素敵で、1度その世界観を見たらやみつきになってしまうこと間違いなしです!