垢抜け切らない田舎娘がトップモデルを目指すコメディ系少女漫画『まめコーデ』が、2017年現在スマホアプリ「マンガZERO」で無料公開中です!この記事では、お洒落に憧れる人にも、夢がある人にも役立つ本作の見どころをご紹介します。
田舎娘な新人モデルの主人公が、新人マネージャーと二人三脚でトップモデルを目指していく物語『まめコーデ』が、2017年現在、無料スマホアプリ「マンガZERO」で公開中です!
この記事では本作で描かれているモデルたちの努力や業界の様子、すぐに取り入れられる実践的な美容テクニックについてなどをご紹介します。
- 著者
- 宮部サチ
- 出版日
- 2016-10-13
主人公の姫川まめ(ひめかわまめ)は、スカウトされてモデル事務所に入るも鳴かず飛ばずで、解雇の危機に怯えていた新人モデルです。ライバルとなるモデルたちのキラキラした姿に怖気づき、もう鳥取の実家に帰って就職するしかないと落ち込んでいた時、新しいマネージャーの如月瓜(きさらぎうり)と出会います。
まめが持つ「完璧なモデル」の素質を見抜いていた瓜は、洒落っ気、美意識、自信も皆無なまめを根本から変え、トップモデルへの道を切り拓かせていくのでした。
ファッションにメイク、肌ケアにダイエットなど、お洒落女子はやることがいっぱいです。時間もお金もかかって大変ですが、その分理想の自分に近づくことができた時の嬉しさは絶大。本編ではまめの私生活や、瓜からまめへの指導の様子を通して、実践的な自分磨きの方法を学ぶことができます。
きめ細やかでツヤツヤの肌を持つまめは、瓜からどんなケアをしているのかと聞かれて恐る恐るこう答えました。
ミネラルとカルシウムをしっかりと補い、お肌のゴールデンタイム(22時からの4時間)にちゃんと眠り、加湿グッズで乾燥を防ぐ。たまたまとはいえ美肌のための生活習慣を確立できていたため、まめは肌美人だったのです。
メイク・ファッションの面では瓜のセリフに注目。化粧ノリをよくするためのマッサージや、メイク道具の効果的な使い方、トップスとボトムスの色の組み合わせが生むイメージなど、お洒落のための初歩的なアドバイスがたくさん取り上げられています。
カワイイやキレイを生業とする登場人物たちのやりとりは、お洒落に興味がある人たちの役に立つ情報が満載です。ぜひ自分磨きのテキストとしても読んでみてください。
モデルといえば流行りの服を着こなし、メイクやヘアセットでさらにその魅力を引き立てながら、テレビや雑誌で活躍している姿が思い浮かぶかと思います。その華やかな様子に憧れたり、羨ましさを感じたりする人も多いことでしょう。
しかし、その華やかさはすべてモデルたち一人一人の努力の結晶だということを忘れてはいけません。食事管理にきちんとした運動、健康管理と生活リズム、移り変わる流行の研究など、努力に努力を重ねてはじめて手に入れられる魅力なのです。
まず瓜は、モデルになるチャンスを掴んでいるにも関わらず、いまいち本気さを見せないまめにこう言います。
「世の中には ファッションが好きで モデルになりたい人が沢山いますが 本当にモデルになれる人なんて ほとんどいません」(『『まめコーデ』1巻から引用』)
さらに、モデルとしての自覚が足りない彼女にはこう言いました。
「モデルは皆 自費で勉強して それこそ血のにじむような努力をしてるんです! 」(『まめコーデ』1巻から引用)
モデルたちを尊敬しているからこそ言える瓜の言葉にハッとさせられますが、これはモデル業界に限ったことではないのではないでしょうか。本作を読むことで、結果を出している人たちは必ず「努力」という土台を持っているということを再確認できるでしょう。
著者の宮部サチは読み切り作品の『百合のコンフィー』でデビューし、『満腹百合』を初のコミックスシリーズとして手がけました。女性同士のほのぼのとした日常を描く優しい百合作品として人気となっています。
『まめコーデ』は百合漫画ではありませんが、まめと瓜による百合要素を含んだやりとりは必見です! たとえば2人が親睦を深めるために一緒に食事しにきたシーンでは、モデルとしての意識も自信も足りないまめにそれらを気づかせるため、瓜が突然彼女の体をまさぐります。
瓜の手にこね回されて悩ましい表情を浮かべ、テーブルの上に色気ある姿で寝そべらされるまめの様子には、思わずドキドキしてしまうでしょう。
その他にも、2人が顔をグッと近づけあうシーンや、瓜がまめの目をしっかりと見つめて「かわいい」と褒めるシーンなど、百合好きの方の胸にキュンとくる場面が盛りだくさん!ぜひチェックしながら読んでみてください。
瓜をはじめとしたたくさんの人のバックアップを得ながら、自分が持つ本来の魅力に気づきはじめてきたまめは、歴史ある大手ブランド会社「パウダースノードール」のモデルオーディションを受けることとなりました。
まめらしいリラックスした笑顔が出せれば勝算はあると瓜が言いますが、彼女は緊張に弱いあがり症。さらに心の支えとなる瓜は会場に同行できません。
不安を抱えながら会場入りしたまめの視界は、可愛い服やお洒落なアイテム、そしてライバルとなる魅力的なモデルたちというキラキラしたもので埋め尽くされます。すっかり落ち着きをなくしたまめは、物置のような場所に隠れてしまうのでした。
暗がりからモデルたちを観察するまめの目に、ひときわ存在感を放つ少女が映ります。それは、同じ事務所に所属する人気モデルのノエルでした
- 著者
- 宮部サチ
- 出版日
- 2017-05-13
周囲のモデルたちから憧れの視線をむけられるノエルは、薄暗い場所から自分を見つめるまめに気づいて挨拶しにきます。「私にできることがあったら声をかけてくださいね」と優しい言葉をかけられたことに感動したまめも、ノエルの魅力を肌で感じ、羨望の視線を送るのでした。
ひだまりのような笑顔が特徴的なノエルと、影の中で縮こまるまめの様子が対照的で、まめがトップをめざすために超えなければならない壁の高さを感じさせます。さらに今回のオーディション二人一組でのウォーキングを披露しなければならないのですが、まめのペアとなったのはノエルでした。
美しい歩き姿を保つためにさまざまなテクニックが必要なモデルウォーキングは、モデルたちの実力をわかりやすい形で表す実技の一つ。ただでさえ鈍臭いのに、実力派のノエルと比較されてしまうこととなったまめは、このオーディションに合格することができるのでしょうか?
物語が進むにつれて着実に魅力を増してきているまめの、さらなす成長から目が離せません。
ところどころで挟まれるまめの成長も、百合要素も、ギャグも、すべてが作品に欠かせないスパイスです。ぜひこの機会に読んでみてはいかがでしょうか?