『くのいち女子高生音無さん』の魅力を全巻ネタバレ紹介!面白い!

更新:2017.11.14 作成:2017.11.14

トキワ荘プロジェクト出身の漫画家渡部まさみが描く、女子高生忍者・音無風香が活躍する日常4コマ漫画の魅力をご紹介します。音無や彼女を取り巻く個性的なキャラクターたちが繰り広げるギャグはクセになること間違いなしです!

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『くのいち女子高生音無さん』が面白い!トキワ荘プロジェクト出身作家の斬新すぎるヒロインを全巻ネタバレ紹介!

著者
渡部 まさみ
出版日
2014-07-09

トキワ荘プロジェクトとは若手漫画家の支援団体で、将来有望な漫画家の卵たちに低賃金で住居を提供しています。入居者たちは、同じ志を持つ仲間と切磋琢磨しながら腕を磨くことができるのです。また、漫画制作の技術を学べるように講演会やプロの漫画家の指導を受ける機会が開かれています。このプロジェクトは実を結び、何人もの漫画家がプロデビューを果たし、漫画掲載または連載、単行本化を実現したのです。

渡部まさみも同プロジェクトによりデビューした漫画家の一人で、2013年に「マンガボックス」で『くのいち女子高生音無さん』の連載を開始し、単行本も全3巻が発売されました。この作品は、何度読んでもクスッと笑える良質なギャグコメディとなっています。

主人公の音無風香は、いかにも忍者と言う出で立ちをしている少女で、なぜか一言も話しません。主役が話さないのに物語が成立するのか?と思いますが、むしろ無口なヒロインだからこそ面白いのです。そんな異色のヒロインが活躍する作品の魅力をご紹介しましょう。

『くのいち女子高生音無さん』はヒロインなのにまったく話さない!?【あらすじ】

『くのいち女子高生音無さん』はヒロインなのにまったく話さない!?【あらすじ】
出典:『くのいち女子高生 音無さん』1巻

とある高校に通うごく普通の高校生・有間誠のクラスに、音無風香という転校生がやって来ました。彼女は無口でどこかミステリアス。加えてスポーツ万能で華麗な身のこなしがまるで忍者のよう。そう、彼女は本物の忍者なのです。

不思議なことになぜか彼女はまったく言葉を発しません。しかし案外ノリが良く、表情豊かでジェスチャー力も高いので、瞬時に相手に意思を伝えることができます。

そんな音無には転校してきた理由があります。それは、300年前の先祖の恨みを晴らすことだったのです!

無口すぎるヒロイン、見参!【1巻ネタバレ注意】

ごく普通の高校生有間の前に突如現れたくのいち女子高生の音無風香。彼女はなぜかまったく言葉を発しませんが、持ち前のジェスチャー力で意思の疎通をそつなく行います。ノリも良く誰とでもコミュニケーションを取れるので、有間を始めとしたクラスメイトたちとすぐに仲良くなりました。

彼女は忍者ですから、スポーツ万能で運動部からの引く手数多です。しかし入部したのは料理研究部。料理が得意なのかと思いきや、なんと食べることが専門で料理はほとんどしません。食べることが大好きなようで、いつもおにぎりを持ち歩いており、早弁してしまうこともあるほどです。周りが驚くほど食欲旺盛ですが、嬉しそうにおにぎりをほおばる姿は可愛らしいです。彼女の魅力と言えるでしょう。

著者
渡部 まさみ
出版日
2014-07-09

彼女の能力に一目置く人がいる一方で、ライバル視する人たちもいます。音無に忍術では劣るため、なぜか女子力で勝とうと女装している幼馴染の忍者・志村恵や、値下げシール貼りの手さばきに自信のある自称カリスマスーパー店員の鈴木が何かと勝負を仕掛けてくるのです。
 

鈴木とのバトルには思わず笑ってしまいます。鈴木は電車内で女子高生に気付かれないよう半額シールを貼るというおかしな趣味を持っており、音無にもシールを貼ろうとしました。しかし忍者の音無にはバレバレで、何度も音無にシールを貼ろうとしても貼り返されてしまいます。そのうちバトルは白熱していき、どちらが早く相手にシールを貼れるか直接対決が始まるのです。

何ともくだらない勝負なのですが、真剣な鈴木と音無に思わず笑ってしまいます。ほかにも面白いバトルやギャグが随所に盛り込まれているのでぜひ一度読んでみてほしいです。

そんな音無ですが、乙女らしい一面もあります。音無は先祖の恨みを晴らす任務が大事なので、恋愛なんて羨ましくないと思っていましたが、復讐劇はあっさり終わりを迎えてしまいました。務めを果たし、いち乙女に戻った音無は、有間に手を握られたり、感極まって抱き締められたりすることにときめきを感じ、有間を意識するようにります。彼女の恋の行方はどうなるのでしょうか。

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季節は夏。学校ではプール開きを迎え、水泳の授業がスタート。女子の水着姿にテンションを上げる男子に目もくれず、堂々としている音無ですが、親友の高木はなんだか恥ずかしそうにビート板で体を隠していました。不審に思った音無は高木からビート板を奪うと、高木の意外にも大きな胸が表れます。運動では高木に勝る音無ですが、体型では高木が勝るようで音無は嫉妬を露にします。

その後気を取り直し、スイスイと泳ぐ音無は水泳でも大活躍。しかしそれに待ったをかける人物が。それは、ライバルである忍者の志村恵です。志村は音無を負かそうと、有間や高木を巻き込んで水泳で勝負しようと持ち掛けます。何としても音無に勝ちたい志村は竹筒を持ち出したり、水かきを装着したりとずるい方法を使うのです。しかし志村のやり口などお見通しの音無は自分も水かきを装着。もはや水泳とは言えない勝負を2人は争いますが、意外なところで意外な人物が勝利を収めます。

忍術を使って志村と戦うギャグが見どころですが、スポーツ万能な音無でも女の子らしさでは敵わないところがあると分かるエピソードでもあります。

著者
渡部 まさみ
出版日
2015-02-09

現代に生きるくのいちである音無ですが、そんな彼女に試練が訪れます!恋のライバルが出現したのです。田舎から転校してきた井中という一つ下の後輩が有間に一目惚れし、なんとか有間に近づこうとしています。
 

井中はこっそり有間に密着して隠し撮りしていますが、なぜか全ての写真に音無が写り込んでいます。どうやら意図せずに妨害していたようです。その隠し撮りを見つけた音無は井中から写真を奪い、あろうことか有間に写真を見せてしまいます。慌てる井中ですが、有間はどこか抜けているのか彼女を音無のファンだと勘違いしてくれたので事なきを得ました。

邪魔ばかりする音無にしびれを切らした井中は、音無より先に有間に告白すると決意し、手作りのクッキーを持って有間の元に向かおうと走りだし、音無はそうはさせまいと後を追いかけます。運動神経抜群の音無と、田舎の山奥で育った体力自慢の井中との戦いの始まりです。

意地のぶつかり合いの中で、井中は都会の人間も田舎の人間も恋する情熱は同じなんだと自信を持ちますが、音無は最後の最後まで恋路を邪魔してきます。音無からすれば、突然現れたライバルに有間を奪われたくはあり目線から当然の行動でしょう。今後も2人の勝負は続きそうです。

しかし、勝負の最中に何かと食い意地が顔を出すので、もしかしたら音無は恋愛感情よりも食欲の方が上なのかもしれません。食欲に負けて有間を取られないように願うばかりです。

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音無や有間と個性豊かなキャラクターたちが繰り広げるにぎやかな日常に、不穏な影が忍び寄ります。

それはなんと、音無の父親なのです。音無家と言えば、受験生なのに記憶力が壊滅的な兄・葉一や、人の背後に張り付き決して顔を見せないくせ者の母といった濃いキャラぞろいでした。一方父親は有間曰く「絵に描いたような忍者」です。

彼は音無たちが文化祭を楽しんでいる時にやって来ました。どうやら新たに復讐をしなければならない人物が見つかったと言うのです。それは、再び転校しなければならないことを意味していました。

くのいち女子高生 音無さん(3)

2015年09月25日
渡部まさみ
DeNA

父親はとにかく任務を実行しようと音無を連れて行こうとしますが、有間はとっさに音無を連れて父親から逃げ出します。彼女を守ろうとする有間の男らしい姿がカッコイイです。
 

辿り着いた屋上で有間は、音無にまだ一緒にいたいのだと自分の気持ちを伝えると、彼女もその気持ちに答えるように有間の手を握ります。2人の想いは通じ合ったのですが、父親は音無を連れ去ってしまいました。今までのにぎやかな日常から一転、悲しい別れとなってしまいました。

このまま物語が終わってしまうのかと思いましたが、そんなことはありませんでした。最終回では、音無たちが今後もにぎやかな日常を繰り広げるだろうと思わせてくれます。彼女たちの活躍が見られなくなるのがもったいないほどです。

音無と彼女を取り巻く多くの個性的なキャラクターの繰り広げるこの作品は、疲れた時の癒しとなるようなクスっと笑える日常ギャグコメディとなっています。興味を持った方はぜひ一度読んでみてください。